TOPIXをどう見たか・判断したか (04年5月)

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(04.5.6) TOPIX 1165P(-21) 日経 11571円(-190) 13.3億株 (1兆4084億円)


GW中の米国市場はたいして変わらず。NYダウは29日10272ドル→30日10225ドル→3日10314 ドル→4日10317ドル→5日10310ドルと平穏。ナスダックも1958P→1920P→1938P→1950P→ 1957Pと連休前とほとんど変わらず。

変わったのは為替で昨夜のNYは108.50円と1円70銭ほど円高。シカゴ日経先物は11770円。

5日連続で相場を離れていては、ほとんど連休前の株価や市場のムードを忘れてしまいました。 連休前の東京市場は大きく下落していましたが、連休中の海外市場は波乱もなく平穏であった ので、リバウンド狙いの買い物が入り、寄り付きは堅調。

しかしその後はしだいに安くなって、2営業日連続で大きな下げになりました。下げの原因は、@ 内需株は腹一杯に買われてしまったので、この整理がつくまで上げがらない。Aハイテク株はも ともとPERは割高に買われているので、業績好調の材料はすぐに織り込んでしまい、上値余地 が限られていること。B最も大きな要因は外国証券が7日連続で売り越していること。です。

TOPIXはaからbへ下げる際に、@25日線と75日線の間まで下げ、A9日順位相関が-80以下に なり、Bデンドラの4%波動が陰転する1168P(終値)以下になって欲しいと思っていましたが、a →bはたったの3日間で終わってb→cへ上昇するという異例のことが起きていました。 しかし今日はbのザラバ安値1168Pを下回り、終値で1165Pになりましたから、ようやくa→bで思 っていたことが実現しました。


図は日経平均の《デンドラ》による下値メドです。日経平均は4%波動が今日陰転し、
  1. 11433円
  2. 11190円
  3. 10703円
の下限線が出ています。10703円はないでしょうが、もし外国証券が今後も買い越しに転じない なら11190円を考えておかねばならない。

TOPIXも4%波動が陰転し、
  1. 1144P
  2. 1120P
  3. 1107P
  4. 1071P
の下限線が出ています。

まずは当面は日経平均の11433円、TOPIXの1144Pが下値メドで、ここへ、@9日順位相関が- 80以下になる、A条件表No.2「日経平均用'96」が買いマークを出し始める、ということが起きて から安値が出るのではなかろうか。


(04.5.7) TOPIX 1150P(-14) 日経 11438円(-132) 14.6億株 (1兆4109億円)


NYダウは10241ドル(-69)、ナスダックは1937P(-19)。ともに下落。シカゴ日経先物は11520円。為替は109.70円と円安へ。

東京市場は続落となりました。日経平均とTOPIXのグラフを比べると、

@日経平均は4月下旬に12195円のザラバ高値を更新しているのが余計です。このため今日までピークから6日しか経っていないことになります。その点TOPIXは4月半ばにピーク1225Pを出しているので、調整期間は今日で13日目です。

A波動の形でいえば、日経平均はd→eの下げ波動がその前のb→cの下げ波動を「つつみ下げ」た格好になってよくありません。c→dは新高値をとった上昇波動なので、[4] 小波動を使ったトレンドの判断 で述べた「重要な上昇波動」です。

この重要な上昇波動の安値c(11623円)を下回ったので、日経平均は下降トレンドに入っているわけです。上昇トレンドに復帰するためには、ピークのdを上回らねばなりません。(この後すぐにdのピークを上回ることはむずかしい。)

これに対してTOPIXの新高値をとった上昇波動はa→bであり、aの安値(1100P)を下回るまでは上昇トレンドにあります。ピークb以降の(b→c→d→e)の波動は、a→bの上昇波動に包まれている動きであるので、b→dと高値が切り下がり、c→eと安値が切り下がったからといっても、たいしたことはありません。

Bさて今日も続落しましたが、そろそろ反発があっていいところです。(反発が小波動のボトムを作るほどの大きさであるかどうかは、まだわかりませんが、2〜3日の反発はあるはず。)小波動のボトムか?のチェックをあらかじめ考えておきます。(ポイントを加算して5分〜6分になればボトムであると判断する)
  1. 今日のところはdからの下げの小波動のうちでの新安値をとっているので、まずは1ポイントは決まり。(1分)

  2. 今日の足は大引け坊主(終値が最も安い)なので、下げしぶりの足型ではない。来週下げしぶりの足がでれば1ポイントが加算される。(足型によっては2ポイント加算もある)

  3. 逆張りの条件表No.2「日経平均用'96」は、日経平均・TOPIXともに買いマークを出しました。これで1ポイントは確定( 合計2分)。来週も連続して買いマークがつく気配が濃厚ですが、買いマークが途切れたときが「反転か」のみどころです。

  4. 《デンドラ》の最も上位にある下値メドは、日経平均が11433円ですが、今日の終値はこの水準に到達しました。1ポイントが確定( 合計3分)。TOPIXの最上位の下値メドは1144Pですが、今日の終値は1150Pです。来週早々にでもザラバ安値でもよいからこの水準に達すれば、この点からも「小波動のボトムか」のポイントが加わります。

  5. 9日順位相関は、今日の段階ではまだ-80以下になっていません(日経平均が-56.7、TOPIXが-60.0)が、月曜日も安ければ両指標ともに-80以下になりますから、この点ではプラス1ポイントがほぼ確実です。


ということで、現在のところ日経平均は(1. 3. 4. )がOKで、3分の確率ですが、月曜の下げ次第では(2. 5.)が加算されるので「小波動のボトムか」の確率は5分か6分になりえます。TOPIXは(1. 3.)がOKでまだ2分の確率ですが、月曜に(2. 4. 5.)が加算されて5分〜6分になりえます。

ただしこれは小波動のボトムのことであって、その後は大きな上昇波動になるのかどうかは別です。右図の日経平均でいえば、
  1. この下げは昨年10月中旬から11月中旬の下げが手本になる。

  2. たぶん来週に小波動のボトム(e)を出しても、その反発力は弱く、じきに小波動のピーク(f)を出すのではなかろうか。

  3. その後は波動の安値(e)を下回り、75日線を下回り、200日線に接近する(g)まで下げて。ここでdからの下げが終わる。
このような想定をしています。


(04.5.10) TOPIX 1085P(-65) 日経 10884円(-554) 19.0億株 (1兆8780億円)


週末のNYダウは10117ドル(-123)、ナスダックは1917P(-19)と下落。金利引き上げの予想と原油高が理由。シカゴ日経先物は11385円。為替は112.20円と大幅な円安へ。

東京市場は暴落となりました。日経平均は554円安(-4.84%)、TOPIXは65P安(-5.68%)。値上がり銘柄数はわずか27銘柄(値下がりは1519銘柄)

とにかく10%以上下落した銘柄は315銘柄あり、これは全体の1/5 。5%以上下げたものは1020銘柄で、全体の2/3というすさまじさでした。

先週末に日経平均のグラフを掲げ、75日線あたりでいったんは反発するものの、再度下落をして200日線近くまで下落するのではないかと想定しているといいましたが、今日は一気に200日線(10695円)近くまで下げ、思っていた株価水準を下回ってしまいました。

200日線近くまでの下落を想定したのは、ナスダックが200日線まで下落しているので、これに東京市場が連動するのではないかと思ったためですが、今日の日経平均は一気に米国市場に追いてしまいました。


今日の下落によって75日線を完全に割り込んだので、図のA→Bへの中勢の1段目の上昇波動に続く、C→Dの中勢の2段目の上昇波動は終わりました。

この後のことですが、A→Bの上昇波動に対する調整はB→Cの1か月でしたから、今回のDからの調整も1か月はあるはずで、来月6月初めまでは調整が続くと思わねばなりません。

ただ今日の株価水準は結構な水準にまで落ち込んでいますから、株価水準(波動の安値)としては、そう大きな下落はもうないのではないか。

目についた現象としては
  1. 今日の安値は10838円であるが、デンドラの最も低い下値メドは10703円である。
  2. 200日線は10695円である。
  3. 9日順位相関は-81に低下した。
  4. 逆張りの条件表No.2は今日も買いマークを出した。
  5. 今日の出来高は19億株、売買代金は1兆8000億円に膨らみ、セリング・クライマックス的な様相を示した。
です。今日の下落を知って、明日の前場は投げ売りがでるかも知れないが、後場は突っ込み警戒感あるいはカラ売りの買戻しが入るのではなかろうか。とりあえずは明日がザラバで最安値となるのではないかと思っています。


(04.5.11) TOPIX 1088P(+3) 日経 10907円(+22) 17.9億株 (1兆6715億円)


NYダウは9990ドル(-127)、ナスダックは1896P(-21)と続落して今年の新安値を更新。 NYダウはちょうど200日線の水準にあって、反発してよいところです。

ナスダックは200日線を下回ってはいるものの、昨年9月から12月にかけての小波動の安値が、1783P→1841P→1878P→1887Pと1783P〜1887Pの100P幅で何度も節目を作っていますから、そうむざむざと1700P台へ下落するとも思われません。

シカゴ日経先物は10820円と下げず。為替は113.90円とさらなる大幅な円安へ。

東京市場は小安く寄り付き、10790円まで下げたところから反発。昨日の大陰線の直後であるので、そういきなりは反発できません。まあ崖下に転げ落ちたわけで、崖下から崖の上を見上げれば崖はとほうもない高さに見えます。しかし1日たち2日たちして、崖下から離れていくに従って、しだいに崖は低く見えだしてきます。それが日柄調整です。

日柄調整をしていううちに、株価が上昇する原因も溜まっていきます。1つは円安です。この暴落で円安メリットのある輸出関連株はかえって下落していますが、見直しがでてくるはず。

もうひとつは連結PERの低下です。4月30日に、5月末にかけて東証1部全銘柄の連結PERは低下していくが、これが22〜23倍になってくれればよいが、と書きました。4月30日のPERは29.74倍でしたが、今日の日経新聞では24.37倍へ低下しています。前日は26.41倍であったので、昨日の暴落によって一気に2倍ほど低下したわけです。PERの低下は株価上昇の大きな要因になります。


今日、トヨタ・カシオ・旭硝子・旭化成・三菱商事・伊藤忠・三井物産などの大物企業が前期決算および来期予想を発表しましたが、前期(04年3月期)が最高益となった企業が多く、今期予想(05年3月期)も+13%増、+17%増の数字がでています。伊藤忠などは-319億円→+710億円への黒字転換です。

今日だけでも予想利益が大きく積み上がったので、明日の新聞のPERの数字は23倍台になりそうです。5月後半に銀行の決算発表があれば、さらに1〜2倍の低下があると思われるので、5月末の連結PERは20倍〜21倍になっている可能性が十分にあります。

@株価とA予想PERとBその適用する時期の関係ですが、次のようになります。
  1. は昨年5月30日で、この日に04年3月期の予想数字がそろいました。この日の連結PERは17.96倍(PERは1日遅れの数値です)で割安でした。そこで

  2. にかけて株価は上昇し、これに伴ってPERも上昇していきますが、bの日のPERは23.41倍。このころから9月中間決算の発表が始まり、04年3月の予想が修正されていきます。

  3. の11月30日には新しい予想が出揃いますが、04年3月期は残すところ4か月しかないので、しだいに次期(05年3月)の業績が織り込まれていきます。12月からPERは次第に高くなっていき、例えば

  4. の株価はbの株価とほぼ同じであるのに、PERは26.16倍に上昇しています。これは11月のrの日に「りそな」が04年3月期に1兆7000億円の赤字を出すと発表し、一気に予想利益が減少→PERが上昇したのが1つの原因です。(りそなの発表によって、PERは21.15倍から23.26倍へと2.11倍分のアップとなった)

    もうひとつはこの04年3月の予想ではなく05年3月の予想が重視されてくるのが原因です。dの日のPERは26.16倍で割高そうに思えますが、05年3月期は04年3月期に比べて15%の利益増になるとの予想があれば、今期予想基準で26.16倍であっても、来期予想基準では22.74倍になります(26.16倍÷1.15=22.74)から、割高ではないのです。

  5. で04年3月期が終了しました。このときのPERは29.83倍ですが、これはもう終わった決算期の予想であるので「出がらし」の数値です。何の役にも立ちません。完全に05年3月期の予想に入ります。05年3月期の利益が04年3月に比べて20%増加するという予想があれば、04年3月期基準のPER29.83倍は、05年3月期基準にすれば24.85倍です。30%増加の予想であれば22.94倍です。どちらも割高ではありません。

  6. はいよいよ来る5月末のPERですが、さきほどいったように20倍〜21倍でスタートできるのではなかろうか。この予想利益に基づくPERは10月半ばくらいまでは有効です。この時期までにPER25倍近くへ上昇(ということは株価が上昇)する余地が生まれてきます。PER20倍でスタートし、10月半ばまでに25倍まで買われれば、日経平均は1.25倍(25%)の上昇をするわけです。


(04.5.12) TOPIX 1122P(+33) 日経 11153円(+246) 15.9億株 (1兆5165億円)


NYダウは10019ドル(+29)。昨日の下ヒゲのある大陰線にはらまれた格好になって「下げしぶり」の足を見せました。しかもその水準は200日線上ですから、ともかくは反発が期待できる状況になりました。

ナスダックは1931P(+35)。昨日の下ヒゲ陰線の「下げ渋り」に続く、大きな陽線をつけたので、明日も陽線が連続して200日線を奪回すれば、小波動のボトムの確率が高くなります。

東京市場は、@昨日で日経平均は下値らしいことが確認できた、A米国株が東京市場についで下げしぶりとなった、Bなによりも大きかったのは、外国証券の寄り前のオーダーが11日ぶりに買い越し(売り3970万株・買い5110万株・差し引き1320万株の買い)になったこと、これらが原因となって、高寄りしてからジリジリと上昇。後場2時からは上昇角度を変えて上伸。

昨日決算が発表され、空前の1兆1000億円の利益を出したトヨタ、大幅増益となったカシオ、商社で初めて1000億円を稼いだ三菱商事が買われました。好業績が素直に評価され、大幅下落していた内需株がリバウンドし、値上がり銘柄数は1366銘柄。(値下がりは160銘柄)いっぺんに市場は明るくなりましたが、まだリバウンドの段階です。そうすぐには上昇トレンドには戻れない。

こういう相場のときはどのような条件表を使って検索すればよいのかを尋ねられましたが、これは難問です。「これこれこういうチャートの状況にある銘柄を検索したいのだが」と問われれば即座に回答できますが、「こういう相場」と漠然と問われても答えにくい。

例えば定点観測の8銘柄についていえば、@200日線を下回って大勢波動が下降に転じたのではないかと危惧する銘柄があります。昨日では鹿島・新日鉄・住友鉱・ソニー・野村・NTTの6銘柄がそうでした。

A一方では75日線近辺にあるトヨタがあり、B下げたとはいえ75日線よりまだだいぶ上位にある「みずほF」があります。

@の銘柄については目下のところリバウンド(あや戻し)を取るしかありません。この場合は突っ込んだ時に買って、戻れば売るというなかなかスリリングな投資をせねばなりませんから、誰にでもできる投資方法ではありません。ここで使う条件表は先般掲げたNo.71「ボリンジャー利用売買」がその代表です。

@の銘柄について、その後上昇波動入りがはっきりしてから買おうとするのであれば、昨年4月ころに使ったNo.49「200線を上抜いた」、No.52「200日線に接近後押し目」、あるいはNo.6「9日順位相関・9日V相対」が使えます。

Aはまだ大勢波動・中勢波動ともに上昇波動にありますから、先日掲げたNo.28「ボトムから3陽連」が役立つでしょう。このように自分が検索したいチャート上の形を決めて、どういう条件表を使えばよいのかを考えねばなりません。

さて、今後も日経平均・TOPIXの行方ですが、コースは3つあります。
  1. このまま上昇を続けて、高値cの12195円を上回るというEのコース。

  2. cからdへの下落の半値戻しの水準は11492円ですが、これを上回る水準までリバウンドして、その後は反落するが先の安値d(10790円)は下まわらない。つまり反落後から上昇波動に転じるFのコース。

  3. cからdへの下落の半値戻しの水準までリバウンドできずに反落する。先の安値d(10790円)を下回るGのコース。
可能性の高いのはFのコースだと思っています。(Eはありえない。Gはありえるが、新安値をとってもdの10790円を大きく下回ることはない。10600円台がせいぜい。)


(04.5.13) TOPIX 1095P(-26) 日経 10825円(-328) 13.6億株 (1兆2749億円)


NYダウは10045ドル(+25)、とまちまちの動きとなりましたが、共通していたのは、いったんは突っ込んで戻して高く引けたという点です。 NYダウ・ナスダックは共に大きな「たくり足」になりました。

同時にここまでの安値を更新しましたが、これによって「小波動のボトムの判断」の見地からは結果的に反転しやすい状況を作りました。

NYダウは昨日の「はらみ」、ナスダックも一昨日の下ヒゲ足からの陽線を出して、下げ渋りの兆候を出していましたが、「反転か」を判断するには、NYダウは最も終値の安い日(一昨日)の高値10116ドルを上抜く必要がありました。昨日の「たくり足」によってもその状況は変わっていませんが、あと70ドルの上昇で小波動のボトムらしさの確率が5分を超えます。

ナスダックは昨日の「たくり足」で新安値を出したので、「転換か」の基準は一昨日の陰線の高値1907Pを上抜くかどうかになりますが、昨日の終値1925Pですでに上抜きました。まずは昨日のザラバ安値1878Pでナスダックは小波動のボトムを出したと思われます。

ところが東京市場は米国市場が「たくり足」であったプラスの評価をするよりも、新安値をザラバでつけたというマイナスの評価をし、今日は急反落。日経平均は昨日の+246円高に対して-328円と昨日の反発を上回る下落。TOPIXはさすがというべきか、昨日の+33P高に対して-26Pの下落。どちらが正しいかといえばTOPIXのほうでしょう。

条件表No.71「ボリンジャー利用売買@」は異常な上昇で売りマークを、異常な下落で買いマークを出すような条件が設定してあります。5月10日の暴落は異常な下げであったので多くの銘柄に買いマークをつけました。5月10日〜13日の3日間で29銘柄に買いマークを出しています。

いまのところ29銘柄に買いマークが出て、昨日・今日の2日間で利食いできたのは6銘柄です。(売買ルールは10日以内に仕掛け値から+15%以上の利益がでたら手仕舞い。-10%以上の損失になったら損切り)




まずは29銘柄のうち、半分以上の15銘柄は利食いできると思います。残りの7〜8銘柄は損切りとなるかも知れないが、トータルではプラスになるのではなかろうか。

昨日、どういう条件表を使えばよいのかの質問がありましたが、突っ込みのリバウンドを取るこの条件表は、かくも多くの銘柄に買いマークを出しているわけです。

ただし昨日もいったように、この条件表による売買マークは実にスリリングというか、売買には相当な度胸がないと実行できません。右図のような大陰線をみて買い注文を入れることができる投資家は少ないでしょう。

であれば、@目先的には少なくとも小波動のボトムらしさが出たときに買うべきで、A少しゆったりした売買を思っている方は、小波動が積み重なって、上昇トレンドに転換したときから買うべきです。

今は小波動のボトムらしさの確率はまだ5分を超えてはおらず、上昇トレンドの転換はまだまだ先のことです。小波動のボトムらしさの確率としては、日経平均についていえば
  1. 一昨日にこの下げ波動の安値を出しているので1分。
  2. デンドラの下限線に到達している(最も低いメドになっていない)ので1分。
  3. 200日線に接近しているので1分。
  4. 9日順位相関が-80以下になったので1分。
というとことでしょうか。できれば明日ザラバで新安値となり、「下げしぶり」らしい足を出してくれれば5分の確率。その後今日の高値11081円を上回れば6分の確率かと思っています。


(04.5.14) TOPIX 1091P(-4) 日経 10849円(+24) 14.8億株 (1兆4723億円)


NYダウは10010ドル(-34)、ナスダックは1926P(0)と小動き。シカゴ日経先物は10835円。為替は114.50円とさらなる円安へ。

株式の原則は、@上昇トレンドにあるときは買い、A下降トレンドにあるときは売り、です。

ただ上昇トレンド・下降トレンドといっても人によって判断のしかたは違います。想定する期間によっても違います。大きなところ(1年〜3年。大勢波動)に注目すれば現在は上昇トレンドにありますが、やや短め(2〜9か月。中勢波動)でいえば下降トレンドに入っています。ごくごく小さなところに注目すれば、例えば「小波動」は下降中ですから、下降トレンドにあるといってもよい。

ここでは中勢波動のトレンドについて述べます。中勢波動のトレンドで簡単な判定のしかたは、@株価が75日線を上回ったら上昇トレンド、A株価が75日線を下回ったら下降トレンドとするやりかたです。

まあこれはこれでよいのですが、1度は75日線を上抜いたのにすぐに75日線を下回った、あるいは平均線をはさんで上下を繰り返す、ということになると、今日は上昇トレンドだと思ったものが明日は下降トレンドになるといったこともしばしば起こります。日替わりで変化するものは「トレンド」とはいえません。原因は平均線を基準に判断しているからです。

トレンドの判定はやはり「波動」を基準にするのがよい。波動を使ってトレンド判定するやりかたは [4] 小波動を使ったトレンドの判断 で述べましたから、これを読んでください。ただ骨子をいっておくと、
  1. 上昇トレンドにあるとき、最後の新高値を取った直前の小波動のボトムが下降トレンドの基準になる。株価がこれを下回ると下降トレンド入りする。

  2. 下降トレンドにあるとき、最後の新安値を取った直前の小波動のピークが上昇トレンドの基準になる。株価がこれを上回ると上昇トレンド入りする。
というものです。 上図のTOPIXを見ると、株価が最も高いのはB(1225P)で、直前の小波動のボトムはA(1100P)です。株価が1100ポイントを下回れば、下降トレンドに転換したことが確認できます。先日の暴落の日に株価は1100Pを下回ったのでTOPIXは下降トレンドに入っています。下降トレンドに入ったということは「株は買えない」ということです。少なくとも上昇トレンドに転換する可能性が出てくるまでは買えない。

ではどうなれば上昇トレンドになるのかですが、骨子にあるように、最後の新安値を取った直前の小波動のピークを上抜いたら上昇トレンドに入るわけですから、少なくとも「直前の小波動のピークを上抜く可能性が高くなる」までは買いを考えるべきではない。今後どのようにして上昇トレンドに転換していくのか、その可能性はどうなのかをコース別に述べておきます
  1. (Fのコース)は、 下降トレンド入りしてからの最安値はE(1076P)です。その直前の小波動のピークはD(1216P)です。今すぐ上昇トレンドに転換しようとするなら、Dの1216Pを超える必要がありますが、これはまず不可能です。

  2. 最も早く上昇トレンドに転換できるコースは(Hのコース)です。1)いったんはfの水準まで上昇するが、2)そこからEを下回る安値を出し、3)再びfを上回る。するとfが最安値を取った直前の小波動のピークになるので、fの水準を上抜くことで上昇トレンドに入ることができます。

  3. (Gのコース)は、1)いったんはeの水準まで上昇するが、2)そこからEをより上位で安値を出し、3)再びeを上回る、というボトムが切り上がる形です。D→Eの大きな下げ波動に、eからの下げ波動が「はらみ」になった形です。

    eの水準を上抜いても上昇トレンドに転換するわけではありません。(最安値Eの直前の小波動のピークは依然としてDであるから、これを上回らないことには上昇トレンドにはならない)しかしDを上抜く可能性は高くなったと判断できます。


(04.5.17) TOPIX 1053P(-37) 日経 10505円(-344) 15.0億株 (1兆3632億円)


週末のNYダウは10012ドル(+2)、ナスダックは1904P(-21)と小動き。シカゴ日経先物は10835円。為替は114.50円とさらなる円安へ。

NYダウは10010ドル(-34)、ナスダックは1926P(0)と200日線近辺での動き。ナスダックは200日線を初めて割り込んだ日から11日経過しましたが、ずるずるとは下げず。カイリ率は-2%程度のところで安値さぐりをしています。

シカゴ日経先物は10790円。為替は114.20円と円安は変わらず。

海外市場に大きな変化はなかったので、東京市場も大きくは動かないはずでしたが、UFJが再度の業績の下方修正を検討していると報道され、大手銀行が売り気配で始まりました。ついで個人投資家が多く買っていた、ダイエー・長谷工などの再生銘柄が売られ、ソフトバンク・ヤフー・光通信に投げ物がでて、全面安。

日経平均は@ aの重要な上昇波動を下抜いて中勢波動が下降トレンド入りをするや、A月曜日に暴落して、金曜日にザラバ安値10739円をつけ「十字足」となり、小波動のボトムが出るかというのが先週の状況でしたが、B今日は新安値を更新して《デンドラ》の下値メドの10703円を突破、C200日平均線10700円も突破、と私が想定していた以上の大きな下げになりました。

今日下げた銘柄を見ていると、個人投資家好みの銀行・通信・再生銘柄が大きく下げているので、今日の下げは個人投資家がブン投げたのが原因のようです。明日も今日の下げで追証がかかるため、さらにブン投げるのかと思いますが、株価水準はよいところに来たと思っています。

先週末の東証1部の連結PERは22.80倍にまで低下していましたが、今日の下げによって21倍台になったことは確実です。5月末に向けてなお2倍分程度の低下があると思っていますから、近々PERで19倍台になるはずで、PERからは日本株はやや割安になってきます。この下落が次の上昇の原因を作ります。

《デンドラ》の最も低い下値メド(10703円)や200日線(10700円)を下回ることは想定外でした。デンドラの下値メドはともかくとして、200日線は大勢上昇波動が継続しているのか、大勢下降波動に転換してのかを判断する重要な平均線です。

ただ相手は平均線なので、200日線を1日割り込んだからといって下降波動に転換したとは即断できません。
  1. このまま200日線を大きく(例えば-10%程度のカイリ率)下げたからといっても下降波動が確定するわけではありません。

  2. 200日線を割り込んで→200日線まで反発するが、200日線を上抜けずに、新安値に落ちこんだら、文句なく大勢下降波動入りです。(図の緑のコース)

  3. しかしそれが決まるまでには200日線を割り込んでから10日〜20日くらいかかります。今日200日線を割り込んだからといって、下降波動入りと判断できるものではありません。

  4. 波動を基準にして判断すると、この大勢上昇波動にはA→BとC→Dの2つの中勢上昇波動が含まれていますが、最後の中勢上昇波動のC→DのスタートのC(9614円)を株価が下抜いたならが、その場で大勢下降波動に転換したことがわかります。
大勢波動の判断についてはまだその程度のことしかわかりません。


(04.5.18) TOPIX 1076P(+22) 日経 10711円(+206) 14.1億株 (1兆3499億円)


NYダウは9906ドル(-105)、ナスダックは1876P(-27)と下落。シカゴ日経先物は10510円。為替は114.30円円安が定着。

1-3月期GDPが発表されました。予想を上回る数字でした。実質成長率は前期比+1.4%(年率+5.6%)で、米国の1-3月期の年率+4.2%を上回りました。

景気の実感に近い名目成長率はこの5四半期は、-0.6%→+0.5%→+0.3%→+0.5%ときて、今回は+0.8%と最大の伸びとなりました。名目の年率は+3.2%となったことは、いよいよデフレからの脱却がすぐそこまできたことを思わせます。

東京市場はGDPの発表を受けて上昇。その中身はカラ売りの買戻しで、大きく売られた銀行・証券・不動産・鉄鋼・通信がリバウンド。今日の出来高・売買代金を見ると昨日よりわずかながら減少しているので、新規の買いは少なかったようです。

新規の買いが入るためには、(下値がでたらしい。これ以上は大きな下げはない。)という状況にならねばなりませんが、今日の反発でその兆候は出てきました。

TOPIXを例にして「小波動のボトムの判断」をするなら、
  1. 昨日はこの下げの小波動で新安値であった。(1分)
  2. 昨日は《デンドラ》の下値メドに到達し下回った。(1分)
  3. 昨日は200日線に到達し下回った。(1分)
  4. 今日は昨日の大陰線に陽線が「はらみ」となった。(1分)
  5. すでに9日順位相関は-80以下を出している。(1分)
ということで、昨日の安値が小波動のボトムである確率は5分あると思われます。あとは「反転か」ですが、ここまでの下げ過程で終値が最も安かった陰線は昨日ですから、昨日の高値1086Pを上回れば「反転か」で1分が加わります。終値が1086Pを超えれば小波動のボトムと判断してよいのではないか。


日経平均もTOPIXと同じで、昨日の陰線の高値10790円を上回れば小波動のボトムとなる確率が高くなります。

ただしこれは小波動のボトムかというだけで、上昇トレンドに復帰するものではありません。図は定点観測8銘柄ですが、「みずほF」「トヨタ」以を除く6銘柄は、@波動基準で下降トレンドに転換している。A200日線を少し割り込んでいる、という状況です。

よほどのことがない限りは、先の4月のピークを上回って上昇トレンドに転換することはできません。上昇トレンドに復帰するには、
    @まずは小波動のボトムを出し、
    Aできれば75日線まで戻り、このあたりで小波動のピークを出し、
    Bその後反落して小波動のボトムを出し、
    CAで出した小波動のピークを上回りそうになったとき
に、上昇トレンドへの復帰の目安が立ちます。 そういう具合で、上昇トレンドに転換するには時間がかかります。


(04.5.19) TOPIX 1106P(+29) 日経 10967円(+256) 14.3億株 (1兆4364億円)


NYダウは9968ドル(+61)、ナスダックは1897P(+21)と反発。シカゴ日経先物は10705円。為替は114.20円。

東京市場は続伸。5月に入って投げ物がでた大手銀行・不動産・通信は買い戻しにリバウンド取りの買いが加わって、大きく反発。

最近の傾向として、シカゴ日経先物に東京市場がサヤ寄せするよりも、日経平均を見てその夜のシカゴの値段が決まる感じです。

同じく東京市場が大きな動きをしているので、東京市場がNY市場に影響を与えているのではないか。(東京が反発した昨日はNYダウは上昇している)そうであれば今夜のNYは高く、それが明日また東京市場によい形で跳ね返ってくることになります。

グラフは、昨日は大陰線に「はらみ」、今日は大陰線の高値を上回ったので「はらみ後上抜き」といった形になりました。これで一昨日の大陰線の安値(日経平均は10489円、TOPIXは1051P)が小波動のボトムになることはほぼ決まりました。

問題はこの後のことで、TOPIXを例にすると、
  1. 昨日のbで小波動のボトムがでたらしいので、
  2. 75日線の水準あたりまで戻って、ここで小波動のピークを出し、
  3. その後は反落。ここからのコースは2つあって、
  4. 1つは安値bより上位で小波動のボトムdを出す。この場合はa→bの下げ波動にc→dの下げ波動が「はらみ」になる形。「はらみ」の後に上昇すると小波動のピークのcを上回る確率は高いので、d近辺は買い場狙いです。

  5. いま1つは安値bより下位で小波動のボトムeを出す。この場合は小波動は新安値に落ち込むことになりますが、c→eは新安値を出した波動ということで「重要な小波動」になります。eで小波動のボトムを出したときは、cを上回ることで波動からは上昇トレンドに転換したことが判断できますから、これはこれで悪いことではありません。e近辺はやはり買い場狙いです。
いまのところは、b→cへの上昇過程にありますが、その性格はリバウンドであるので、そう大きな戻りは期待できない。a→bの半値戻しの水準は日経平均で11342円ですが、75日線が11302円の水準にあるので、だいたいは11300円あたりが戻りのメドではなかろうか。

TOPIXの半値戻しの水準は1138Pですが、75日線が1125Pであるので、1130P前後か。


(04.5.20) TOPIX 1104P(-1) 日経 10862円(-105) 14.2億株 (1兆4823億円)


NYダウは9937ドル(-20)、ナスダックは1898P(+0)と小動き。シカゴ日経先物は10870円。為替は113.10円と少し円高。

日経平均はザラバベースでは12195円→10489円へ1706円の下落をしましたが、今日のザラバ高値は11045円で、これは1/3戻しの11057円の水準。TOPIXは1225P→1051Pへ174P下落をしましたが、1/3戻しの水準は1109Pであり、今日のザラバ高値(1119P)はこれに到達。

いまのところ日経平均よりもTOPIXのほうがグラフは強く、TOPIXは明日の安値が1086P以上であれば小波動のボトムが表示されますがこれは実現しそうです。

日経平均は明日の安値が10965円以上でないとボトムの表示はされず、明日の実現は難しい。昨日いったように、@小波動のボト→A小波動のピーク、を出してからが買い場狙いだと思っていますが、TOPIXはなんとか明日に@を実現し、今日の戻りも75日線に接近しているのでAが出るのもそう遠くはありません。来週中には@Aともに出そうです。

米国市場ですが、@原油は新高値を更新するし、A6月に金利引き上げの予想が強くなるし、Bイラクでは米軍の乱暴狼藉が報道されるし、で市場環境はよくないのに、案外に下値を下げません。

NYダウはこの8日は200線水準での動きであり、TOPIXは200日線を下回って10日が経過しましたが、ズルズルとは下げない。日々の足を見ても長い下ヒゲ足がでたかと思うと昨日は長い上ヒゲ足がでるなど、強弱感が対立している様子です。

米国市場は大きく下げた印象がありますが、終値ベースでNYダウは10737ドル→9906ドルへ(3か月かけて)-7.7%の下げでしかないし、ナスダックは2153P→1876Pへ(4か月かけて)-12.9%の下げです。

日経平均の12163円→10505円の(1か月で)-13.6%が楽に比べれば下げかたはゆるく、下げの時間もかけています。日経平均の下げを思うよりももっと米国株の下落の可能性は低いように思われます。


(04.5.21) TOPIX 1125P(+20) 日経 11070円(+208) 11.8億株 (1兆1020億円)


NYダウは9937ドル(-0)、ナスダックは1896P(-1)と動かず。シカゴ日経先物は10880円。為替は112.75円と円高方向へ。

東京市場は後場半ばまでは、日経平均の11000円がカサになっていましたが、引けにかけて上昇。これによって小波動のボトム近くでの「3陽連」とはならないが、陰線を1本含む3陽連となりました。

月曜日のザラバ安値が10809円以上であれば小波動のボトムを表示しますが、まずこれは月曜日に実現するはず。

TOPIXは小波動のボトム1050Pを表示し、1125Pまで上昇。これは75日線の1126P寸前。

《デンドラ》の4%波動が陽転し、上値メドを出しました。TOPIXの上値メドは、低いほうから

1. 1106P
2. 1127P   (これは75日線に匹敵)
3. 1137P   (これは半値戻しに匹敵)
4. 1200P

です。この戻りの限界は一昨日いったように@半値戻しの1138P、A75日線の(今日は)1126P の中間の1130Pあたりではないかと思っていますが、デンドラでも1127P,1137Pが出ているので、1130Pの予想はまず妥当なところです。

《デンドラ》4%波動による日経平均の上値メドは、低いほうから
  1. 11030円  (昨日到達) 
  2. 11240円   (75日線は11307円)
  3. 11345円   (これは半値戻しに匹敵)
  4. 11871円
です。思っている戻りの予想は11300円あたりですが、デンドラの上値メドでは11240円を超えて11345円に到達できるかどうかという水準です。来週早々には戻りのメドに到達しそうです。

月曜日には銀行の決算が出るとか。東証全銘柄の連結PERがどこまで低下するのか楽しみです。5月末にはPER20倍を切っていてほしい。


(04.5.24) TOPIX 1130P(+5) 日経 11101円(+31) 12.8億株 (1兆2383億円)


NYダウは9966ドル(+29)、ナスダックは1912P(+15)と小反。シカゴ日経先物は11025円。為替は112.15円。

日経平均・TOPIXは一応は戻り歩調を継続したものの、ここからの戻りはややつらくなってきました。日経平均は前場は+100円高まで上昇したものの後場は一時マイナスになるなどリバウンドはそろそろ限界に。

今日で大手銀行の決算がでて、9割かたの決算発表が終わりました。全銘柄の連結PERははたして20倍を切ったのかどうか。今朝の日経新聞によればPERは17倍台になる予想もあるそうなので、これは次の上昇のための大きな支援材料になります。

外国証券の朝方のオーダーもこの1か月は、@10日連続売り越し→A1日買い越し→B4日売り越しときて→C今日で4日連続の買い越しになっていますから、17倍18倍台のPERとなれば、外国証券の買い越しが継続するのではなかろうか。

定点観測8銘柄のうち6銘柄が200日線を割り込んだということはいいましたが、ここからは@200日線近くまで戻って、Aその後の反落を狙うという方針がよいでしょう。

4月8日にNo.49「TP 200日線上抜き後押し目」の条件表を掲げましたが、今日はNo.52「TP 200日線に接近後押し目」を掲げます。今日、東証1部銘柄について、過去10日分の検索をしたところ130銘柄が上記@Aの局面になっていました。ここから「小波動のボトムか」を使ってタイミングを測られるとよいでしょう。



《カナル2》Ver.5にはNo.52として設定してあります。


(04.5.25) TOPIX 1115P(-15) 日経 10962円(-138) 10.6億株 (1兆1577億円)


NYダウは9958ドル(-8)、ナスダックは1922P(+10)と小動き。シカゴ日経先物は11030円。為替は112.85円。

昨日大手銀行が決算を発表し、当面の材料は出尽くしとなりました。銀行株は昨日の引け後に発表されましたが、前期(04年03月期)は大幅増益。しかしここには株式売却益、東京都の外形標準課税の戻りなど特別な利益が含まれていました。

肝心の今期の予想連結益は、みずほHが3300億円(-19%減)、三菱東京が3400億円(-39%減)、三井住友が3300億円(横ばい)、UFJが3300億円(黒字化)、と横ばいがせいぜいという発表でした。

買う材料がなくなり、見送り気分の強い中をTOPIXは下落。出来高も10億株すれすれ、売買代金は1兆1000億へとエナルギーは不足し、リバウンドの戻りはいっぱいであることを表明。

これまで掲げた条件表の多くは、「10日とか15日で+15%の利益がでる」ことを目標にしていますが、もっと短期間で決着するような条件表がほしいの要望もあるかと思います。今日はヒマであったので《Qエンジン》の「オートマ」を使って作ってみました。売買ルールは
  1. 買いマークがでたら、翌日の始値で買う。
  2. 3日以内に買値から+10%の利益が出たらザラバで利食いする。
  3. 3日以内に買値から-10%の損失が出たらザラバで損切りする。
  4. 3日たっても決済できないかったときは、4日目の始値で手仕舞いする。
というものです。以下のような42行にわたる条件表です。

実際にこのとおりの売買をすることは難しいし、売買検証では「利食い」が「損切り」より有利になっています。

(1日の株価データは始値・高値・安値・終値の4つしかなく、その日の高値が先についたのか安値が先だったのかは不明なので、同じ日に買値から+10%以上の高値があり同時に買値から-10%以下の安値があるときは、高値が先についたものとして「利食い」としています。実際には「損切り」が先であったかも知れません。)

このため「利食い」と「損切り」については「利食い」がやや過大な評価になっていると思いますが、売買成績は次のようになります。
  1. 全体では1550回 勝率(マイナスにならなかった率)は75.4% 平均利益率+4.3%
  2. 利食い 703回(全体の45.4%) 平均利益率+10.1%
  3. 時間切れ692回(全体の44.6%) 平均利益率+ 1.8%
  4. 損切り 155回(全体の10.0%) 平均利益率-10.7%
数字だけを見ると異常な好成績です。ほぼ2回に1回は3日間で10%の利益がでるし、損切りは10回に1回しかない。従って損得を通算して、1回につき+4.3%の利益がでるというのだから尋常ではありません。

ただしこの成績は、@先ほどいったように同一日では「利食い」を優先していること、A買いマークがでる時期は集中していること(年に1〜2回でる)という背景があってのものです。毎日まんべんなく買いマークがでるわけではありません。


(04.5.26) TOPIX 1127P(+11) 日経 11152円(+189) 11.1億株 (1兆1402億円)


原油高が一服したことから米国市場は反発。NYダウは10117ドル(+159)、ナスダックは1964P(+41)と大きく反発し、200日線を突破。さらにナスダックは小波動のボトムを表示しました。NYダウはまだ表示していませんが2日あとにはボトムの表示が出そう。これで米国市場も目先は上昇へ。

シカゴ日経先物は11175円と上昇。その代わり為替は111.65円へと円高。

米国市場の最近にない大きな上昇を受けて、東京市場は高く始まりました。しかし決算が終わって材料出尽くしの状況の中では、NY株高だけでは上昇の持続力は保てず。後場に入ると膠着。

朝方は高かった銀行株は安くなり、出来高も11.1億株と増加せず。基調はなおリバウンドでしかなく、新しい上昇相場に入ったとはいえません。

日経平均は、もともと@200日線を2日下回っていたし、A戻りのメドの11300円に達してしなかったので、今日は189円高となりましたが、それでも11300円には到達できず。遅れていた分だけ上昇した感じです。

TOPIXは、@200日線を割れたのは1日だけであり、A戻りのメドの1130Pに達してしたので、日経平均よりも強い動きでしたが、それだけに今日は大して上昇せず、75日線で止まっています。やはりいったんは再反落してから整理完了となるのではないか。


一昨日の立会い終了後に大手銀行の04年3月期の決算が発表されmました。昨日の朝刊で連結PERどうなったのかを見るのが楽しみでしたが、21.47倍→21.34倍へとほとんど変化がない。しかし今日の朝刊で18.87倍となっていたので、どうも日経新聞の決算のデータ集計は1日遅れているようです。

ともかくも現時点での予想連結PERは18倍台であるわけで、これから9月10月に向けて株価上昇の主エンジンになります。

前にもいいましたが、昨年5月末のaのPERは17.78倍。これをスタートとして10月のbには23.41倍まで買われました。5月から10月の間に業績を上方修正する銘柄がでてきたので、10月当時の予想利益額は5月時のままではありませんが、日経平均は33%高をしました。

今回はもしこの後業績の上方修正がでなくても、最低で10%高は堅いところです。世界の情勢が大きく変化しない限りでは、ここから20〜25%の株価上昇はあってよいと思っています。日経平均では13300円、TOPIXでは1352Pが10月までの目標です。

ということは来週に下落することがあれば、ここは買い場狙いになります。向こう半期間での最もよい買い場となるのではなかろうか。


(04.5.27) TOPIX 1126P(-0) 日経 11166円(+13) 10.1億株 (1兆76億円)


NYダウは10109ドル(-7)、ナスダックは1976P(+11)と気迷い状態。シカゴ日経先物は11160円。為替は111.70円

決算発表がほぼ終わりました。ただ今のPERが18倍台まで低下していることは、次の上昇にむけての大きな大きな支援要因であることは違いありません。しかしこれも割安株を買おうという主体が現れてからの話です。いくら数字的に割安であっても誰も買わないと株価は上昇しません。

例えばトヨタは純利益が1兆円を越え、1株当り利益は280円以上ありますが、現在の株価はPER14 倍程度しかない。優良企業であることは周知のことなのでたいていの機関投資家はすでにトヨタ株を保有しており、新規の買い需要がないからです。

個人投資家が業績に反応するのは、業績が上方修正されたその日と翌日だけです。予想外の業績修正に応じて株価が上昇して終わりとなります。個人投資家は企業業績をきわめて短期的な材料であると捉えています。

一方機関投資家は企業業績は長期的な材料と考え、割安な銘柄はじっくりと(1日に5%上昇したからもう買わないというのではなく)買っていきます。今は今期予想が出揃う5月末を待って、どの会社に投資すべきかの検討が始まる時期で、6月半ばからは買う銘柄・売る銘柄の方針がはっきりしてくることでしょう。つまりは新たな買い手(売り手でもある)が出てきますから、6月は概ね割安株が水準を上げることになるのでしょう。

HP「東研ソフト・ユーザー情報」を開始したのは1996年7月のことで、今年で8年が経ちます。この間にいくつかの条件表をHPに掲げてきました。

設定してきた条件表は条件表の設定例とその市場環境にまとめてあり、そのうちの主なものは《カナル2》の初期の条件ファイルに組み込まれています。

ユーザーはいつでもこの条件表を使ってグラフを描き、売買マークがでた銘柄を検索することができますが、その条件表の狙いを理解することなく、手当たり次第に条件表をとっかえひっかえして検索しても無駄が多いでしょう。

その条件表があるのは
  1. 条件表を作った当時の相場状況があり、
  2. その状況の中で、どのような点に注目すればよいのかを模索し、
  3. こういう条件で検索しようという方針が決まって、初めて「条件表」ができたわけです。
したがって、ある条件表を使おうと思ったならば、条件表がどういう状況のときに、どういう目的を持って作られたのかを知ることは大切です。現在の相場環境とはまったく異なる時期に作られた条件表を使っても意味はないのです。

その点で、これまでHPに特集として掲げてきた「条件表の設定例とその環境」は、@設定当時の環境がわかりにくい、A条件表設定のテクニックがわかりづらい、B条件表がダウンロードできない、といったことが我ながら不満でした。いつかこれをわかりやすくまとめたいと思っていましたが、昨日今日の作業でようやくすっきりしたものにしました。

で、条件表の設定例とその市場環境を整理しているなかで、「TOPIXとの相関」の条件表が目についたので、225銘柄のうちTOPIXとよく連動している銘柄はどれなのか、を検索してみたのが上図です。

相関係数が70以上(本当は0.70という数字)の銘柄を掲げましたが、最もTOPIXに連動する銘柄は証券株(野村證)でした。上位4銘柄はすべて証券株で、ほかに不動産株が4社、電機株が3社あります。これら銘柄を見ていればTOPIXの動きはだいたいつかめるわけです。

TOPIXは戻り一杯となって、来週は反落して絶好の押し目をつくるのではないかと思っていますが、念のためにTOPIXによく連動する野村と三井不のグラフを併記しました。

これを見ると、@野村は戻りが悪く200日線まで達していない。25日線と75日線はデッドクロスしている。ここ3日は連続陰線である。とさんざんです。A三井不は、@200日線を割り込まずして75日線まで戻った。25日線と75日線はデッドクロスしているが、9日線と25日線はゴールデンクロスしそうである。

グラフからは、三井不→TOPIX→野村の順に強いことがわかりますが、今後TOPIXは三井不に引っ張られるのか野村に引っ張られるのか注目です。(当面はどれもが戻り一杯の状況なので、反落して当然だが)


(04.5.28) TOPIX 1142P(+15) 日経 11309円(+13) 13.8億株 (1兆3880億円)


原油価格の下落を受けてNYダウは10205ドル(+95)、ナスダックは1984P(+8)と上昇。シカゴ日経先物は11275円。為替は110.80円

米国株高に加えて、朝発表があった4月の勤労者世帯の消費支出は前年同月比+7.2%(名目は+6.6%)の伸びであったそうで、これが後押しして東京市場は上昇。

昨年4月といえば日経平均が最安値をつけた月であり、イラク戦が終結した月です。昨年4月の数値自体が低いので、その分だけ伸び率が拡大されていますが、+7.2%の伸びは21年ぶりだとか。思わぬインパクトとなりました。

総務省のHPを見ると、勤労者世帯の実収入の伸びは4月が+3.5%ですが、今年になってからは+2.1%→+4.1%→+0.4%→+3.5%と伸び続けています。サラリーマンのふところは昨年に比べて着実に暖かくなっていたわけです。(この種の統計は注目したことがなかった。)


日経平均(のザラバ高値)は戻りのメドと思っていた75日線(11346円)にあと1円と迫り、デンドラの上値メドの11345円に到達しました。これで戻りの目標は達成し、ちょうど今日は条件表No.2「日経平均用'96」が売りマークを出しました。

TOPIXは75日線(1133P)をクリアし25日線(1141P)をも上回りました。デンドラの上値メド1137Pも終値でクリア。これで戻りの水準としては十分で、来週の月曜日の終値が1143P以上(でザラバ高値が1144P以上)なら条件表No.2「日経平均用'96」が売りマークを出します。

米国株が小波動で上昇波動に入り、外国証券の朝方のオーダーは8日連続して買い越しになり、さらに先般の連結PER18倍台の割安感もあるので状況は確実に好転しています。よって今後来るはずの押しは上図のように安値切り上げのコースとなるようです。ということは大きな押しはなく、そこそこの下げがあれば買いの用意をしなければなりません。

株価が上がれば、このまま押し目を作ることなく上昇してしまうのではないかという強気がでてくることでしょうが、定点観測8銘柄を見てもそうは思えません。

個々の銘柄でいえば、75日線まで戻してようやく「並み」な戻りといえますが、75日線まで戻っているのはNTTくらい(みずほFとトヨタは75日線を割っていない)です。

鹿島・住友鉱・ソニー・野村などはまだまだの位置にありますが、すでに9日順位相関は80に達しており、これら銘柄の一押しがあることは当然です。


(04.5.31) TOPIX 1139P(-2) 日経 11236円(-73) 11.1億株 (1兆1334億円)


週末のNYダウは10188ドル(-16)、ナスダックは1986P(+2)と小動き。シカゴ日経先物は11300円。為替は110.15円

今夜の欧米市場は休場とあって手がかりがなく、東京市場は小反落。日経平均・TOPIXともに25日線(75日線でもある)で頭を抑えられた格好です。

一時は東京の原油先物が上昇し、円高が進み、日経平均は-200円安があったものの、早くも押し目買いが入りたいした下げにはなりませんでしたが、この押し目買いはやや早すぎるのではないか。


日経平均は昨日の終値11309円から400円〜500円下げて押し目底となればわかりやすいと思っています。

5月25日に条件表No.29「HP 3日10%利食い」を掲げましたが、この説明をしていなかったので、少し説明をしておきます。

この条件表は3日で10%.の利益がでるような設定をしていますが、 売買ルールは
  1. 買いマークがでたら、翌日の始値で買う。

  2. 3日以内に買値から+10%の利益が出たらザラバで利食いする。

  3. 3日以内に買値から-10%の損失が出たらザラバで損切りする。

  4. 3日たっても決済できないかったときは、4日目の始値で手仕舞いする。
というものです。

図のように@過去4年間に延べ1550回の買いマークがでて、Aそのうちの703回は10%の利益が出て(45.4%のシェア)、B692回は3日経過して時間切れ(44.6%のシェア)、C155回が損切り(10.0%のシェア)というものです。なかなかよい成績です。

問題は「どういう時期にでたのか」です。過去999日間のうちに1か所だけに買いマークが集中しておれば、その時期だけに特化して、条件表をこの時期に合わせるように作ったことになります。つまり将来その時期と同じ状況にならない限り、買いマークはでません。

勝率が100%に近い条件表を設定することはそう困難なことではありません。 過去のチャートで最も極端な場面のチャートの条件を設定すればよいだけです。しかしそれは過去の最悪の場面に条件を合わせただけであって、@今後もそのような場面がでるのかどうか、Aその状況が再現したとき、同じような利益が出るのかどうか(もっと大きく下げることもある)。

つまりはその条件表が普遍性(恒常的に使える)を持つのかどうかが最も重要なポイントです。そうであれば、買いマークがある時期に集中して出るような条件表は普遍性を持っているとはいいがたいのです。 売買マークの出る位置はある程度バラついているのがよいのです。理想をいえば、
  1. 10%以下の小さな利益でよいのならば、1つの中勢波動で3回〜4回ほど出る。
    ある中勢波動では出たが、別の中勢波動ではまったく出ないというのはよくない。

  2. 10〜20%の利益を目指すならば、1つの中勢波動で1回〜2回出る。
    ある中勢波動では出たが、別の中勢波動ではまったく出ないというのはよくない。

  3. 20%以上の利益を目指すならば、1つの中勢波動で1回出る。
    ある中勢波動では出たが、別の中勢波動ではまったく出ないというのはよくない。


右図は条件表No.29「HP 3日10%利食い」がどのあたりで買いマークを出したかの累計です。@2001年9月、A2001年12月、B2002年11月、C2003年11月、D2004年5月の5か所に集中していることがわかります。

図の赤丸が5か所ですが、いずれも@中勢波動の基準になる75日線を大きく下回ったときに出て、A75日線まで戻る過程で+10%の利食いをしています。

残念なのは2003年3月4月(d)の大底では買いマークがほとんで出ていないことですが、この時期は急激に下げて大底になったのではなく、チャート上のメリハリがなかったのでしかたありません。

今後も、@株価が75日線を割り込み→A中勢波動が下降転換した後、Bさらに大きく下落したときに、買いマークを出すことと思います。

買いマークがしょっちゅうでる条件表ではありませんが、急落したときは思い出して使ってください。


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