TOPIXをどう見たか・判断したか (03年4月)

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(03.4.1) TOPIX 788P(+0) 日経 7986円(+14) 8.6億株 (5523億円)


NYは7992ドル(-153)と4日続落。ナスダックも1341P(-28)と下げ幅を拡大して4日連続安。 外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2940万株、買いは1570万株で、差し引き1370万株の売り越し。売り越しは拡大する一方。

東京市場は米国安に連動して、寄り付きに100円ほど安くなったものの、先週末が大幅下落をしていたので、それ以上は下げず。買戻しもあってプラスで終わりました。3月の日銀短観は大企業製造業で-10ポイントと12月より1ポイント悪化。

期末株価が大幅安となったので、企業は巨額の評価損を出したと日経新聞が報じていました。三洋電の経常益は780億円に対して株式評価損は765億円。旭硝子の経常益450億円に対して、評価損が400億円。ひどいのは三菱マテで、経常益が90億円しかないのに、評価損が280億円というのでは、経営者もたまらぬが、株主もたまりません。

株式評価損の半分は銀行株の値下がりによるもののようです。今度の株主総会では、企業が株式を保有することについて、株主から厳しく糾弾されるに違いありません。そうなれば株主総会が終わった7月8月からは持ち合い解消の売りが増えると思っておかねばなりません。

新年度に入った今日も銀行株が下落し、三菱東京・三井住友・みずほFが新安値になりましたが、もう銀行株を持っていては経営責任を問われると、新年度入りを期に、銀行株の売却をする企業が出てきたのかも。

@ハイテク株は米国景気が回復せなば期待できず、A国内景気も日銀短観にみるように悪化しているし、B銀行の行く末は不透明だし、C新年度になっても需給はよくならいようだし、となればこれまでどおりに、低位の小型株しか買い目はなく、今日もクラリオン・ケンウッド・ボッシュ・いすゞなどが上昇。

あまり明るい新年度ではありませんが、グラフでは「日経平均用'96」は買いマークをつけそうな気配です。明日、日経平均が7971円以下で終わる。TOPIXが779P以下で終わる。となれば、ともに逆張りの買いマークが出ます。今日は、両指数ともにデンドラの下限線(の高いほう)に到達しているので、明日買いマークがつけば面白い。


(03.4.2) TOPIX 797P(+8) 日経 8069円(+83) 8.6億株 (5310億円)


NYは8069ドル(+77)と反発。ナスダックも1348P(+7)と反発。しかし4日間の下げ幅に比較すれば、わずかな反発でしかありません。 外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2880万株、買いは2420万株で、差し引き460万株の売り越し。

昨日日経平均が7971円、TOPIXが779P以下で引けると、逆張りのマークがつくことがわかっていました。今日は米国高から高く寄り付きましたが、銀行株は腐る前に処分しておこうの向きが圧倒的で、大手銀行株が足を引っ張り、指数はマイナスへ転じ、寄り付きやから前引けまでは安くなる一方。

日経平均は7971円を下回る7917円まで下落していたので、よしよしこのまま安く引けて買いマークを出せばよい。TOPIXは安値が784Pであったので、買いマークは明日に持ち越しか。と思っていましたが、後場になるとジリジリと上昇して、両指数は高値引けとなりました。

せっかくここまで下落したのだから、今日も安くなって買いマークが出て欲しいところでした。しかし中途半端な反発となりました。「日経平均用'96」で買いマークが出る出ないは、《カナル》だけの話ですが、大勢が見ている9日順位相関の数値も-57どまりとなって、小波動のボトムになったとはいいがたい。

まあ今はイラク情勢が一番の相場変動の要因であるので、グラフからどうこういっても、その判断は50%くらいしかアテにはなりません。イラク次第では大幅高になる可能性もありますが、それは我々の手におえるものではありません。今わかることはグラフからの情報だけであり、そのグラフは底打ちとは認められない。


(03.4.3) TOPIX 793P(-3) 日経 8017円(-52) 9.1億株 (5758億円)


NYは8285ドル(+215)と急上昇。ナスダックも1396P(+48)と大幅上昇し、 先の下落巾の半分以上を取り返し、グラフは一気に好転してきました。 外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2540万株、買いは3350万株と珍しく買いが3000万株を超えて、差し引き810万株の買い越し。

東京市場はNY高や外国証券の大量買い注文を見て寄り付きから上昇。しかしNYダウの上げ幅の半分の+108円高になったところで失速。4大銀行グループが出来高を伴って、新安値に落ちて行くのを見ていては気が萎えます。

結局は海外の好転にもかかわらずマイナスで終わりました。9日順位相関は両指数ともに-73に低下してきましたから、もう一段の下落があれば、自律反発となりそうですが、明日はどれほど下落してもにも、逆張りの買いマークは出ません。今週は無理。

みずほが10万円を割り込んでしまい、株価の呼び値も千円から百円に変わっています。今日の終値は727(百円)です。UFJも10万円を割り込み998(百円)となりました。現在、マスターネットから受信し、変換されているユーザーは、みずほ株価は72(千円)、UFJは99(千円)になっています。

もし、72(千円)や99(千円)でなく727(百円)・998(百円)で変換したいと思われるならば、「お知らせ」にも掲げていますが、8307UFJと8411みずほFの株価データの単位を変更するために、@マスターネットから変換の設定を変更し、A新データをダウンロードして下さい。(詳しく説明しています)

ただし過去のみずほ・UFJの株価データをダウンロードする必要があります。ユーザーの中にはダウンロードがきちんとできない方が相当数いらっしゃいます。特に今回は6本の株価データをダウンロートする必要がありますが、6本ともに「保存する場所」が全部違うので、混乱されるかと思います。

ダウンロードすることが面倒な方やダウンロードがうまくできない方は、これまでどおりの変換をして下さい。みずほ・UFJを売買しないのなら、千円単位の株価のほうが、他の銘柄との比較がしやすいし、過去の株価(例えばバブル期には銀行株は5000円、6000円していたが今では72円)との比較もしやすいと思います。

1000株単位の取引の銘柄は、株価が91円のとき、売買代金は91000円であり、百円台の金額はでてきませんが、みずほのように1株単位の売買ができる銘柄で(株価が10万円を割り込んだもの)は、株価が百円単位になります。727百円を1株買うと、72700円と百円の端数が出ることになります。

呼び値は取引所が決めたことですが、それなら株価が10万円以上のときでも百円単位の呼び値にすればよいし、1000株単位の銘柄の株価は91.5円のように10銭単位の呼び値にすればよい。まったく呼び値の基準は統一が取れていません。


(03.4.4) TOPIX 795P(+1) 日経 8074円(+56) 9.0億株 (6031億円)


NYは8240ドル(-44)と小反落。ナスダックは1396P(-0)とほとんど変らず。 外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2400万株、買いは1580万株で、差し引き820万株の売り越し。昨日の大量買いは何であったのでしょうか。まだ外国人は全然買いに転じたとはいえません。

いまの材料は、@イラク戦がいつ終わるか、A銀行株がいつ下げ止まるか、B新年度の国内の景気は一層悪化するのか、C企業年金基金の代行返上による売りは止まるのか、の4つです。

@イラクの材料はNY市場がこれを評価するのでNY次第ですが、Aの銀行株の連日の下落はまあ悲惨です。3月31日の期末株価と今日の株価を比べると、1)三菱東京は450円→420円へ-6.7%安。2)UFJは118円→101円へ-14.4%安。3)三井住友は212円→180円へ-15.0%安。4)みずほFは96.8円→74.4円へ-23.1%安。3日間でこれだけ下げれば保有する意欲も失われます。

1年前の3月31日を基準にすると、三菱東京は792円→420円へ-47.0%安。2)UFJは305円→101円へ-66.9%安。3)三井住友は530円→180円へ-66.0%安。4)みずほFは302.0円→74.4円へ-72.0%安です。たったの1年で銀行株の株価は1/2〜1/4になってしまった。当然のことながら銀行株を保有している企業の資産を激減させました。

今日も伊藤忠は、前期の連結純利益は500億円(+66%増)の予想であったものが、株式評価損が430億円発生して、逆に-34%減の200億円に下方修正していました。本業は必死の努力によって回復しても、銀行株が足を引っ張るというあんばいです。

銀行株を保有していることが、今度の株主総会で、経営責任を追求される一番の原因となるでしょう。かくして銀行株は誰も保有したくない株式の筆頭となり、これまでのいきさつから保有していた企業が続々と売り手になって現れてきます。それは年金基金の代行返上によるソニーやトヨタの需給悪化の何倍も規模が大きいはずで、当分(向こう10年)くらいは銀行株には未来はありません。

定点観測の7銘柄のグラフで、小波動の高値が切り上がっているのは、住友鉱だけ。あとの6銘柄は全部下降トレンドにあります。このような状況で、指数が上昇するわけはありません。


(03.4.7) TOPIX 810P(+15) 日経 8249円(+175) 10.0億株 (5774億円)


週末のNYは8277ドル(+36)と小反発。ナスダックは1383P(-13)と小幅ながら続落。 外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2060万株、買いは1900万株で、差し引き160万株の売り越し。

東京市場は、小高く始まったものの前場の日経平均は+15円、TOPIXは+3Pと大きな動きはありません。

しかし一部の銘柄は集中的に買われ、突飛高をする銘柄が出ました。全部低位株です。イラク戦の終結→復興需要を先取りして、@五洋建 92円(+24)、A千代化 439円(+68)、Gトーヨーカネツ 122円(+21)、J洋エンジ 233円(+40)、なぜかは知らねどLナカノ 272円(+67)と、平気で20%ほどの上昇率を見せました。(○数字は出来高順位) 個人投資家(ネットトレーダー)の元気ぶりです。

後場2時ころに、米英軍がバクダッドの大統領宮殿・情報相ビルを占拠したとの報道があって、指数は急伸し、日経平均・TOPIXともに高値引けとなりました。

バグダッドが落ちても、戦争終結とはなりません。新イラク政府はちゃんと樹立できるのか。圧倒的に制圧したアフガンではビンラーディンを捕らえることはできませんでした。9.11よりもテロの危機は高まって行くとみなければなりません。クルド問題もあるぞ。

復興需要でプラント関連が買われたのも、ムード的なもので、イラクの復興の注文が日本企業に入ってくることは、まずないようです。


当面の問題である、@イラク戦がいつ終わるか、A銀行株がいつ下げ止まるか、B新年度の国内の景気は一層悪化するのか、C企業年金基金の代行返上による売りは止まるのか、ですが、@が泥沼化しないことが、はっきりしてきたのはプラスです。

Aも今日は大手銀行株はプラスに引け、やや望みが出てきました。Bは後半にかけて悪化することは必至の状況だし、Cは年金基金が必ず組み込んでいる右の3銘柄を見ても、全然売りが途切れたという感じではありません。

ドコモは200日線へ突っかけていて、これはよいのですが、ソニー・トヨタは先週に新安値を出しており、上昇トレンドへ転換するのは先の話です。

指数のグラフは、日経平均は3月31日の大陰線の始値(8240円)をクリアして、これは期待ができます。TOPIXの3月31日の大陰線の始値(814P)、前日から窓あけであったので、前日の終値(817P)はまだクリアできていませんが、これをクリアすれば、先の小波動の高値831Pを超える望みが出てきます。

このためには@銀行株が反発する、Aソニー・トヨタが上昇する、ことが必要です。


(03.4.8) TOPIX 802P(-7) 日経 8131円(-118) 10.0億株 (5774億円)


昨日のバグダッド中枢部の陥落の報道で、すわNY市場も大反騰。と期待した向きが多かったのですが、そうはならず。 NYは8300ドル(+23)と小幅高で終り、ナスダックは1389P(+6)と前日の下げ幅の-13Pを取り返すことさえできませんでした。

外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが1430万株、買いは2060万株で、差し引き630万株の買い越し。

東京市場は、週末のNYが+36ドル高であったので、昨日の日経平均は、まず+20円も上昇すれば妥当というところでした。しかし昨日の後場に、米軍がバクダッドの大統領宮殿を占拠。の報道があって、いよいよイラク戦は終結だ。の予想から急上昇して+175円高となりました。

最近のNY:東京の連動性からいえば、NYは300ドルほど上昇するであろうという東京市場の予想でした。ところが昨夜のNYは寄り付き直後に+200ドル高に上昇したものの、すぐに売られてしまい、+23ドル高で終りました。


つまり、早期決着の材料はすでに米国相場では織り込まれていたわけで、昨日の動きはイラク戦の材料が出尽くしたことを表明しました。

NYダウのグラフは上ヒゲの長い「トウバ足」になり、200日線を越すことはなかなか困難であることを示しました。出来高も14億株程度と多くはなく、エネルギー不足です。

ナスダックはNYダウよりも悪い足になっています。寄り付き直後に戻り新値1430Pをつけたものの、そこからの大陰線は相当に売り物がキツイことを表しています。(新高値になって陰線になるのは実によくない)

このことは米国市場においては、もはやイラク問題の終結は積極的なプラス材料ではなくなったことを意味しています。イラク戦の早期決着は当然のことなっています。逆にバグダット市内での統治がうまくいかないと、マイナス材料になることになります。相場的には、イラク戦はマイナスになっても大きなプラスにはならないようです。

ちょうどNYダウは(景気循環を表す)200日線の位置にあります。ここからは、イラクに関係なく、米国景気がどうなるのかが最大の材料になります。

東京市場も同じことで、昨日の4つの材料のうち@イラク問題は材料としては小さなものになりました。次はA銀行株がいつ下げ止まるか、B新年度の国内の景気は一層悪化するのか、C企業年金基金の代行返上による売りは止まるのか、が材料になってきますが、ABCからは、明るさはまだ見えてきません。


(03.4.9) TOPIX 801P(-1) 日経 8057円(-73) 10.3億株 (5812億円)


NYは8298ドル(-1)と変らず。ナスダックは1382P(-6)と小幅ながら続落。 外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2550万株、買いは2170万株で、差し引き380万株の売り越し。

外国人投資家は東京市場に見切りをつけているかのようです。そういえば投資主体別売買動向を見る で、3月の大手の買い越し主体は、@証券自己の+3256億円、A事業法人が+1688円。反対に大手の売り越しは、 @外国人が2383億円、A銀行が1688億円でした。

企業は自社の株価の下落を防ごうと自社株買いをする一方で銀行が保有株式を売却してくる。外国人が日本株は売り払い、これを証券自己が引き取るという構図でしょうか。先月の証券自己の売買シェアは36%に達したと報道されていました。逆に外国人のシェアは50%を切り、ネットトレーディングをしている個人がいくら回転したところで、そのシェアは知れています。

今日の東京市場の出来高は10.3億株となり、これで3日連続の10億株台の出来高となりました。通常であれば3日連続で出来高が10億株となれば、市場は熱気に満ちているはずですが、現実はそうではない。自己売買とネット取引による1日の内でのめまぐるしい高速回転が出来高を何割か(おそらく100%に近い)水増ししていますから、この出来高を、素直に出来高が増加したとか、売買代金が増加したとかの目安にするわけにはいきません。


いまの出来高・売買代金は、証券自己(これが80%)とネットトレーディング(これが20%) による水増しであることを考えれば、この出来高を信用するわけにはいきません。

株価がトレンドをもって上昇していくためには、次から次に新規の資金が株式市場に流入してこねばなりません。今はそういう状況ではない。むしろ銀行の保有株式の売り、企業年金の売り、と株式市場から資金は流れ出ている状態です。

ソニーは安値4000円となり、松下は999円となりました。本業が悪いわけではない。松下は前期の初め(2002年4月)に経営者が今期が黒字になることは社会的な公約である。と言い切っていましたが、保有株式の減価で赤字決算になりました。

1年年前には黒字復帰に自信満々であったのに、1年が過ぎてみれば、営業段階では想定どおりであったが株式評価損で赤字になった。というのでは経営者もたまりません。

先日いった鹿島建はデンドラの下値のメド218円をうろうろしていましたが、ここへ来て安値を切り上げ、小波動の高値を切り上げるという、よい状況になりました。

もっともデンドラの上値メドは低い255円〜266円でしかなく、しかも75日線がすぐ控えていますから、ここからの大きな上昇は期待できません。しかし今日で上昇トレンド入りしたようですから、次の押し目は、よい買い場となるはずです。


(03.4.10) TOPIX 792P(-8) 日経 7980円(-77) 8.8億株 (5812億円)


バグダッドは陥落しました。フセインはどこへ行ったのか。情報省はもぬけのカラで国営テレビの放送も流れていないとか。それにしても、イラクはあっけなかった。アリババの子孫ではなかったのか。

陥落の報道があってからNY市場は取引開始となりましたが、寄り付きから弱く、結局は8197ドル(-100)と下落。ナスダックも1356P(-26)と続落。

外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2700万株、買いは2210万株で、差し引き440万株の売り越し。

東京市場は、いけないことに、主力株のマイナスを低位株の日替わりの物色買いによってなんとか補っていましたが、いつまでも材料のある低位株があるはずもなく、次第に低位株も手垢がついてきたことです。今日の出来高8.8億株への減少がその兆候でなければよいのですが。

TOPIXのグラフを見ても、これだけ低調な市場であるのに、9日順位相関は+51と高く、これでは株価が反発したところですぐに+80に達してしまうし、リバウンドをするために縮こまろうとしても-80以下になるには5〜6日はかかります。つまり今の状況では投資する魅力はありません。

@銀行株は弱く、A代行返上の実物売りは続きます。松下は昨日1000円割れをしたら、とたんに今日は下落が加速して960円。昨日4000円で止まったソニーは、今日は4000円割れで始まり、3910円の引け。

デンドラの10%波動によれば、松下は並みの下落であるなら、(a)1044円〜(b)994円で止まるはずでしたが、今日は994円をスポンと下抜いてきたので、弱人気に傾いた(c)918円〜(d)906円の下限も想定しておかねばならなくなりました。

a,b,c,dの水準は簡単に言えば、1000円と900円ということですが、まずはこの間で下値を出すのではなかろうか。逆張りの条件表で買いマークがでたら買ってもよいのでは。(そのときは、918円か906円をリスク水準とし、株価がこの水準を完全に下回ったときは処分する。ということは考えておかねばなりませんが。)


(03.4.11) TOPIX 782P(-10) 日経 7816円(-163) 9.9億株 (7031億円)


NYは8221ドル(+23)と小反発。ナスダックも1365P(+8)と小反発。しかし昨日の下げ幅の1/3、1/4の戻りでしかなく、反発力は弱々しいといわざるをえません。

外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが3660万株、買いは2470万株で、差し引き1190万株の大幅売り越し。今日はオプションのSQであったので、この分がかさ上げされているようですが、それにしても、外国人投資家は東京市場から撤退していく様子が明らかです。

日経平均は新安値。TOPIXは770Pの安値があるので、新安値に落ち込むことは免れていますが、このまま行けば新安値も考えねばなりません。

ソニーは3770円(-140)となり、デンドラの下限線の3785円〜3557円の高いほうの水準に達しました。《カナル基本》による定点観測によれば、今日ソニーに買いマークを出していますから、だいたいは下値にきた感じがありますが、実際に「買い」とするには下限線の3785円を完全にクリアしたのを見てからで十分です。

松下は927円(-33)、トヨタが2500円(-100)と優良株は総崩れですが、これを拱手傍観しているこの政府はなんでしょうか。およそ資産運用の対象は、@土地(貸家)、A株式、B債券 の3つしかありませんが、@Aの下落を食い止めようとしない、この政府は何の役にも立たない。弊害でしかない。

年金資金は、株式投資をしていては資金が減価するばかりであるということに気づき、株式を資産運用の対象からはずしだしました。この株式の売りが、株価の下落を加速させ、「いや長期的には株式は割安である」という向きも、当座の運用が大きくマイナスになってしまえば、自分の地位をかければ株式を処分せざるをえません。

経済はデフレスパイラルに落ち込み、株式も年金運用の株式からの撤退→株価下落の悪循環です。皆が経済合理性にしたがって、設備投資を抑制し、株式市場から撤退するという状況を、食い止めるには政府の支出しかありません。それなのに目先の財政の均衡をいい続け、日銀にこの役割を押しつけようとする、この政府は有害であるとしかいえません。つまらぬトップを選択したものです。

グラフでは日経平均はやや突っ込みすぎの領域に入ってきました。来週月曜日に、日経平均が7766円以下で終われば、逆張りの買いマークがつきます。(TOPIXはどのようになっても買いマークは出ません。)

いっそのことだから、日経平均は一段安して買いマークがでるほうがよいのですが、4月初日のように、変に押し目買いが入ると、その後の上昇は中途半端に終り、これが却って一層の株価下落につながります。ここで徹底的に下落し、政府にプレッシャーをかけるのがよかろう。と思っています。


(03.4.14) TOPIX 775P(-6) 日経 7752円(-64) 9.5億株 (6667億円)


週末のNYは8203ドル(-17)と小反落。ナスダックも1358P(-6)と小安い。1-3月期の決算発表を控えて様子見のようです。外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2540万株、買いは1730万株で、差し引き810万株の売り越し。

東京市場はソニー・武田が反発して始まったもののトヨタがすぐにマイナスに転じ、証券株が激しく下落とあって、ジリ安となりました。野村は1114円(-73)、日興コは292円(-16)。

日経平均は連日の新安値を更新し、逆張りの買いマークをつけました。明日は7815円以下であれば連続の買いマークがつきますが、それ以上に上昇すると買いマークが途切れるので、明日+64円高するかどうかが注目です。

TOPIXはザラバで新安値となったようだが、終値は新安値更新とはなりませんでした。TOPIXは明日767P以下になれば買いマークがつきます。

今日は主力株の出来高が増加しました。松下は898円(-29)とデンドラの最も安い下限線を下回ることになりましたが、出来高は1600万株あって、思い切った処分売りが出たようです。投げが出なければ反発はできませんから、よい兆候です。

同様、野村も1300万株出来て投げが始まったようです。今日の水準はデンドラの下限線のうち最も高い水準にようやく達したというところですだいたいは1050円がメド。ひどく壊れれば938円が下値のメドになります。

日経平均はTOPIXに比べて早めに買いマークを出し、ことによっては明日に買いマークが途切れて、買い場になるやも知れません。主力株がそれだけ売られていたということですが、今日の松下・トヨタ・野村などの出来高の増加はそろそろ投げの終りの段階になりそうな気配です。今日の売買代金が6600億円と膨らんできたこともよい兆しです。

いつまでも悲観的な状況が続くものではありません。悲観人気が強まれば、これに応じた行動(投げ)が起き、それが新しい状況を作っていきます。いまは新しい状況になりつつあるところでしょう。


(03.4.15) TOPIX 788P(+12) 日経 7838円(+86) 9.4億株 (6392億円)


NYは8351ドル(+147)と上昇。ナスダックも1384P(+26)と上昇。1-3月期の決算発表を前に、全般買い控えだったものが、思ったほど悪くはない、という判断で昨日の上昇となったらしい。

NYダウは200日線まで復帰。ナスダックはずっと200日線の上位を維持しているので、米国景気は案外に悪くならないのか。

外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2590万株、買いは1730万株で、差し引き860万株の売り越し。

東京市場は米国高、それも200日線を上抜くという価値ある上昇を受けて、寄り付きから高くなりました。昨日の日経平均は突っ込んで、逆張りの買いマークを出していたので、反発のよいきっかけとなりました。

ソニーは3910円(+100)、松下946円(+48)、トヨタ2570円(+90)と反発。デンドラの下限線では、松下は最も低い下限線の906円水準に触れてから、今日は完全にこれをクリアしました。ソニーも一昨日、最も高い下限線の3785円水準に触れてから、昨日で完全にこれをクリアしています。

松下はこのまま上昇すれば1087円、ソニーは4599円が上限線になっていますから、ここまでは上昇して欲しいものです。 トヨタは昨日2455円まで下げましたが、これは下限線(2583円と2387円)のちょうど中間の水準でした。今日反発しましたが、中途半端な安値からの反発だったので、下限線を基準にしたリスク水準は2583円になります。この水準を完全に上抜けばよくなるはずです。

不満なのは、野村です。出来高は昨日よりも増加して1400万株できていますが、株価は1123円(+9)にしか過ぎません。なお市場全体の売買代金も全面高のわりには少なく、昨日より減って6300億円というのも物足りません。今回の日経平均・TOPIXの下げも、9日順位相関が-80に下落する前に反発してしまい、これも中途半端な下げ方であるわけで、不満。

不満ながら、主力株の下値がようやく見えてきた感じなので、今夜のNYに期待です。


(03.4.16) TOPIX 788P(+0) 日経 7879円(+40) 10.1億株 (6920億円)


NYは8402ドル(+51)と続伸。ナスダックも1391P(+6)と続伸。 外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2400万株、買いは2610万株で、差し引き210万株の買い越し。

NY市場が引けた後に発表されたマイクロソフトとインテルの1-3月期決算が悪くなかったとかで、東京市場は続伸で始まりましたが、日経平均が7900円に乗せると上値つかえとなって、小幅な動きに戻ってしました。

松下955円(+9)、ソニー3950円(+40)は続伸。しかしトヨタ2540円(-30)、武田薬3890円(-170)は売り物に押されて下落。最もいけないのは野村で、1095円(-28)と下げを加速。

今日の日経新聞によれば、昨年の企業年金の運用利回りは推計で-12.1%であるとか。この3年間の運用利回りは-9.8%→-4.2%→-12.1% らしい。運用せずに現金を積んでいたほうがよほどましだったわけです。

森内閣株価が発足したとき、日経平均は20000円を超えていたのではなかったか。2人の首相がわずか3年間で60%以上の時価総額を吹っ飛ばした。森派というのは、福田派の後継派閥でしょう。それがこんなデタラメぶりでは、福田さんも泣いていよう。しかもセガレが森・小泉内閣の官房長官だからなあ。

とにかく株価下落は、
  1. せっかく稼いだ営業利益から株式評価損という形で企業利益を吹き飛ばし、
  2. 企業年金の積み立て不足が発生し(今回で10兆円を越したらしい)、将来に亘って穴埋めに企業利益をつぎまねばならず、いつまでも利益の回復ができない。
  3. せめて国に代わって運用している厚生年金の代行分の負担からは逃れたいと、保有株式を売り払うので、株価は一層のドロ沼化へ。
  4. 結果は、株価決定の3大要因の1つ目である利益の減少と、3つ目の要因の需給の悪化が原因で、株価が下がリ過ぎて企業は証券市場から資金の調達もできない。(2つ目の要因は金利)
  5. 無理して調達すれば、今回の銀行株のように売り込まれる。
  6. 銀行に余裕がないので金融も働かない。それで次の利潤を生み出す設備投資ができない。
  7. 設備投資をしない企業に明日はなく、市場もそれを嫌がるので長期的にも株価は上がらない。
とよいことは何もありません。デフレ対策の第一は株価対策です。

日経平均・TOPIXはほんのわずかの上昇に終りましたが、これまでに主力株がズルズル下げてきていたことを思えば、今日はやや市場のムードが変わるのではないか、の春の風が感じられます。

@売買代金が6900億円になったこと、A外国証券が買い越しであったこと、B日経平均の順位相関が遅ればせながら-80に到達したこと、がそのかすかな兆しです。

野村は、今日の下げでカナル・基本が買いマークを出しました。これは3日前のソニーと同じです。

デンドラの下限線の水準は、高いほうから順に、1134円・1050円・1036円・938円とあります。特に1050円近辺に2つの下限線があり、ここが正念場。

図中のAでも2つの接近した下限線の水準で下値を出しました。このようにならないかと期待しています。


(03.4.17) TOPIX 789P(+0) 日経 7821円(-57) 8.5億株 (5544億円)


NYは8257ドル(-144)と下落。しかしナスダックは1394P(+3)と続伸。 外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2600万株、買いは2520万株で、差し引き80万株の売り。

マイクロソフトとインテルの決算を見て、NY市場は高寄りしたものの、その後に続いた企業の決算発表を見て下落。

東京市場は安く始まったものの大きくは下げず。日経平均の1日の値動きは40円余りという膠着状態でした。これを弱いと見るか、強いとみるか。私は下値にはうんと抵抗力がついてきたと感じました。

主力株は需給の悪さが重しとなって、反発してよいところであるのに依然として鈍重な動きですが、小型株・低位株は強く、市場は2極分解しています。

いつでもそうですが、上昇トレンドにある銘柄を選んでいないと、買いで儲けることはできません。いま上昇している小型株・低位株は上昇トレンドにあり、低迷している主力株は下降トレンドにあるだけの話です。

下降トレンドにある銘柄で、買いで利益しようとするからツライので、上昇トレンドにある銘柄を買えばラクです。このHP目次には、 ● 条件表の設定例とその市場環境があります。ここに、200日線に接近後の押し目(改良)02年05月2日)として、上昇トレンドにある銘柄で、押し目を作った銘柄を検索する条件表が掲げてあります。《カナル2》のユーザーは条件表No.52に設定済みの条件表が入っています。(少しだけ違うが)


この条件表は、
  1. 最近30日のうちに、株価が200日線に接近していること。(No.2行とNo.3行)
  2. 75日線が上向いていること。(No.4行とNo.5行)つまりは上昇トレンドにある銘柄です。
  3. ついで、前回の上昇で出来高が増加していること。(No.8行とNo.9行)これは人気があるかどうかの判定。
  4. 今は押し目の状況にあるかどうか。(No.12行とNo.13行)
以上のことが、この条件表の骨格です。これを使って検索すれば、そう悪い銘柄はでてきませんが、それでもダマシはあります。ここからは、ユーザーの腕のふるいどころです。

図ではdの位置で買いマークがついています。このとき、チェックすることは、いつもいっていることながら、
  1. 主な株価の小波動の安値は切り上がっているか。(図では買いマークが出た日は、b→dと切り上がっている)

  2. 主な株価の小波動の高値は切り上がっているか。(図ではa→cと切り上がっている)

    この2点をグラフで確かめてください。小波動が切り下がっているものは捨ててください。

  3. それでもダマシは出てきます。いつダマシと気づくかが重要です。要するに波動が切り下がればいけないので、図ではbの安値を下抜いたときは、ダマシであったと判断して早めに損切りすることです。


(03.4.18) TOPIX 790P(+1) 日経 7874円(+52) 8.8億株 (4545億円)


NYは8337ドル(+80)へ反発。ノキアの決算がよかったとかで、ナスダックは1425P(+30)と続伸。 明日から海外市場が3連休になることもあって、外国証券の寄り付きの成り行き注文は激減し、売りが1510万株、買いは1540万株で、差し引き30万株の買い越し。

昨日は日経平均の1日の上下幅が43円しかなかったと話題になりましたが、今日はそれを上回り、1日の値動きは36円となりました。

三井山・高島・バルカーなど結構上昇しているのだが、いかんせんこれらの銘柄は日経平均・TOPIXには影響力をもちません。

4月2週の主体別投資動向が発表されていました。信託銀行が先々週の314億円の買い越しから、先週は697億円の売り越しとなり、これが厚生年金基金の代行返上の売りであるとされましたが、1000億円に満たないわけで、代行返上売りはいわれるほどには大きなものではないように思われます。これを利用したカラ売りのほうがよほど大きいのではなかろうか。ムード的なもののほうが大きいようです。

外国人投資家が参入してこないと、ここまで東京市場は生気を失うのかを象徴したのが、今日の売買代金の4500億円です。先日は7000億円まで回復していたのに、あっという間に減少しました。NTTの出来高がたったの7777株であったというのは、日頃のNTTの売買の多くは外国人によるものであることもわかりました。

米国市場は今夜から3連休に入るのがもったいないような形になっています。NYダウは三角保合いだし、ナスダックはペナント型になって、先の高値(NYは8522ドル、ナスダックは1430P)を上抜けば12月の高値(NYは9043ドル、ナスダックは1521P)への挑戦ができる態勢になります。

ブッシュ大統領も経済対策を打つだろうし。うらやましい。


(03.4.21) TOPIX 801P(+11) 日経 7969円(+94) 10.6億株 (4853億円)


米国は3連休。海外市場が休みとあって、外国証券の寄り付きの成り行き注文は激減し、売りが750万株、買いは510万株で、差し引き240万株の売り越し。

NY・ナスダックの指標がないと東京市場もどうしてよいかわからず、寄り付きから小幅な動きでした。商いは低位株に集中し、後場に入ると時間を追って株価は上昇。日経平均は8000円目前に、TOPIXは801Pと大台乗せして終わりました。

低位株のハデハデしい上昇は驚くものがあります。今日は、@三井山が104円(+30)、Aいすゞ103円(+10)、D高島201円(+50)、Eプレス工96円(+14)、J住友炭87円(+30)、と100円以下だったものが20%、30%と値を上げました。

住友炭なぞは、先週末が57円であったものがたったの1日で87円へ60%も上昇するのですから、目先張りに走る証券自己やネットトレードをする個人投資家にとっては、今が我が世の春です。桜満開です。こういう値の上げようは、眉につばをつけて見なければなりませんが、その銘柄の急上昇が終われば、次の銘柄を物色する。しかもうまく回転が効いている状況なので、低位株人気はなかなか終わりません。

なんといっても低位株はいくらでもあります。今日現在でも100円未満の銘柄は100銘柄、200円未満が300銘柄、300円未満が500銘柄ありますから、物色対象にはこと欠きません。

低位株人気がいつまで続くのかですが。観測のしかたは2つあります。1つは先導してきた銘柄(クラリオン・ボッシュ・三協アなど)が下落を始めだしたら黄色信号。しかしまだその兆候はありません。

もう1つは、まだ物色されてなく、これまで大きな動きがなかった銘柄が物色されだしたら赤信号。ということで、図のような20銘柄を選んで、この20銘柄のうちの1/3〜1/2の銘柄が、今日の株価より50%高になれば、アブナイと注意を喚起しようと思います。

すでに今日は10〜20%上昇している銘柄が2つ3つ出てきています。


(03.4.22) TOPIX 787P(-14) 日経 7790円(-178) 11.7億株 (5148億円)


3連休明けのNYは8328ドル(-8)とわずかにマイナス。ナスダックも1424P(-1)と僅少ながらマイナス。

外国証券の寄り付きの成り行き注文は増加せず、売りが1000万株、買いは840万株で、差し引き-160万株の売り越し。

欧州市場は昨日も休場であったので、このような注文状況になったのでしょうか。いつもの40%くらいの注文でした。ということは欧州からの日本株への注文はかなりあるわけで、NY市場だけを見ていてもいけない。

昨日の低位株の活発な動きや主力株の下値の固さからして、今日からは75日線に向かっての上昇が始まるものと期待していましたが、案外な相場になりました。今日のような情けない相場つきになるとは思ってもいませんでした。

てっきり悪材料がでたのだろうと思いましたが、それらしいニュースもありません。日経平均で8000円に近づいたから戻り売りがでたというだけらしい。戻り売りといったって、日経平均は終値ベースでは安値7752円から昨日の7969円まで、わずかに217円。2.8%ほど上昇しただけです。

たったのこれだけの上昇で戻り売りが出て、しかも日経平均で-178円安というのでは、まあ今の市場は、ちょっとのしぐさが乙女の心を傷つける。というべきか、あるいは病人が体力がないゆえに、体温を維持するための布団が重いと感じる。ようなものか。もう少しは市場も理性を取り戻して欲しいものです。


(03.4.23) TOPIX 789P(+1) 日経 7793円(+2) 10.1億株 (5954億円)


NYは8484ドル(+156)と上昇。これで先の高値8522ドルへはあと38ドルほどになりました。三角保合いの上放れはまもなくです。ナスダックも1451P(+26)と上昇し、ペナントを上放れました。

外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2740万株、買いは1820万株で、差し引き-920万株の売り越し。

東京市場はNY高の半分の80円の上昇はあって当然でしたが、ザラバで+105円高をつけてからは後退。日経平均は+2円高の終わりました。悪役はソニーと銀行株。

ソニーは先日カナル・基本が買いマークを出し、底値を出したように思いましたが、需給悪はなお根深いものがありました。(しかし今日もカナル・基本が買いマークを出し、出来高を伴っての下げは底値圏に入っているという判断は間違っていないと思います。

こういう市場環境で、どのような売買をすればよいのか。迷っておられるユーザーも多いようです。そこでしばらくは、買いマークがでた銘柄を随時掲げ、買ってよいのか、買ってはならないのかを説明していきたいと思います。どのような銘柄がでて、どのような結果になるかは、わかりませんが、事例を掲げて同時進行で解説していきます。2週間くらいはクドく説明する予定です。

まずは売買のルールから、
  1. 条件表No.52(以下に掲げてあります)が買いマークを出した銘柄のグラフを見る。
  2. 直前の「主な株価」の高値が切り上がリ、安値が切り上がっているならば「買う」。
  3. 高値が切り下がっているか、安値が切り下がっていれば「買わない」
これだけです。これは仕掛けについてのルールです。実際には
  1. どうなれば失敗だったと「損切り」するのか、
  2. どうなれば「利食い」するのか。
のルールが絶対に必要です。これは順次述べます。 まずは、条件表No.52から。



条件表No.52は先日も掲げました。骨子は、@最近(30日以内に)株価が200日平均線に接近している。A75日平均線は上向きである。B最近(30日以内に)出来高が急増している。C最近の株価は下落している。というものです。

ここへ、図のNo.14行とNo.15行を加えました。つまり9日順位相関が-80以下であったものが、+3ポイントほど上昇したら「買い」という条件をつけ加えて、買いのポイントが簡単に決まるようにしました。

次に、高値波動の切り上がり、安値波動の切り上がリの条件について。

2108 甜菜糖 は
  1. で買いマークを出しました。すぐにグラフ(主な株価)を見ましょう。

  2. aに最も近い小波動の高値は、bの168円です。

  3. その前の小波動の高値は、cの174円です。c→bは高値が切り下がっています。これでは買い対象にはなりません。

  4. aに最も近い小波動の高値bの168円とaの間の安値はdの155円です。これが直近の安値dです。

  5. dの前の小波動の安値は、eの159円です。e→dは安値が切り下がっています。高値も安値も切り下がっているのでは、買い対象にはなりません。


2264 森永乳 は
  1. で買いマークを出しました。グラフ(主な株価)はどうなっているのか。

  2. aに最も近い小波動の高値は、bの355円です。

  3. その前の小波動の高値は、cの337円です。c→bは高値が切り上がっています。高値からは上昇波動にある銘柄です。

  4. aに最も近い小波動の高値bの355円とaの間の安値はdの327円です。これが直近の安値dです。

  5. dの前の小波動の安値は、eの317円です。e→dは安値が切り上がっています。高値も切り上がっているし、安値も切り上がっています。完全に上昇波動にあるといえます。したがって「買い」を決定します。
買える銘柄、買えない銘柄は、これだけの違いです。


(03.4.24) TOPIX 794P(+5) 日経 7854円(+61) 8.8億株 (6221億円)


NYは8515ドル(+30)と続伸。これで先の高値8522ドルへあと7ドルほど。ナスダックも1466P(+14)と続伸。4か月ぶりの高値だとか。外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2780万株、買いは2290万株で、差し引き-490万株の売り越し。

東京市場は海外高とくにナスダックの高値圏での三角保合いからの上放れが続いたことに反応して、朝方は高く寄りました。ソニーも+50円高で寄り、よしよしと思っていたところ、すぐに売られザラバでは-60円安の3640円まで下げるありさま。

キャノンは1-3月期の営業益が前期の+81%増の1170億円と報道され、+260円高の4550円。ソニーは引け後、1-3月期と前期の決算を発表しました。前期は純利益が7.5倍の1155億円。これはいうことはありませんが、1-3月期は営業赤字1165億円となった模様。

そういうことでしたか。代行返上売りもあったのでしょうが、1-3月が営業赤字になっていれば、代行返上売りがなくとも株価は下げて当然でした。

われわれにはソニーの業績がどのようになるのか、はナカナカ知ることはできないし、知ったとしても、どこかのニュースソース(アナリストの調査とか、証券会社のレーティングの変更とか、日経新聞とか)に頼っているわけで、この手の情報は遅れてしか手に入りません。遅れて知った情報を元にして投資の判断をすれば間違うことが多い。

ソニーとキャノンのグラフを見れば、ソニーの業績はダメで、キャノンはよい、ということは随分前から表明していることがわかります。

ソニーは高値切り下がり・安値切り下がりであり、下降波動の真っ最中にあります。しかも200日線よりはるかに下方で推移しています。

まあこういうことが周知のものになってから、さらに売りを出すと、だいたいがそこが底値になりやすいので、付和雷同はしないこと。

キャノンは高値を切り上げ、安値も切り上げてきており、今日の好決算の発表の前から上昇波動入りしています。業績を表す200日線には、毎月のようにここまで上昇し、今日は完全に200日線をクリアしました。


さて昨日の続きです。最近買いマークを出した銘柄は、あいにく、1515 日鉄 鉱しかありません。これを例に説明します。

まず初めて買いマークがでたのは、aの日(終値188円)です。
  1. aの前の高値bは232円、cは200円で、高値波動は切り上がっています。(bの翌日の長大陰線はよくないが、そういうことをいっていては複雑になるので、ここはルールどおりにOKです。)

  2. aの買いマークとbの高値の間の安値は、dの181円。この前の波動の安値はeの177円なので、安値波動は切り上がっています。

  3. 高値波動・安値波動ともに切り上がっているので、aの買いマークをみて翌日買うことになります。


買うことは簡単です。しかしここからは、@どうなれば利食いするのか、Aどうなれば損切りするのかを、必ず決めておかねばなりません。失敗する人は、@Aともにその方針を持っていない。株価が上がれば、そのときに利食いを考える。株価が下がれば、そのときに対処のしかたを考えるというのではいけません。

@Aについては以下のように決めておきましょう。
  1. この後、株価が下がった場合の対処のしかた。
    181円の水準はリスク水準です。つまり、株価が下落して図のAのようにその日の高値が181円に届かなくなった日に、この買いは失敗だったと判断し、翌日に売却しましょう。損切りです。

  2. この後、株価が上がった場合の対処のしかた。
    いつ利食いをすればよいのかです。まだ1515 日鉄鉱はたいして上昇していませんが、e→bの上昇過程を例にするならば、e→bの上昇中に高値を更新するたびに、利食いの水準は変わってきます。

    最もザラバ高値が高い日はbの日ですが、bの日の安値を下回るようになったときに、この上昇は行き着くところまでいって、これ以上の上昇力はないと判断することにします。

    図でいえばBの日が利食い売りの日です。bの日は長大陽線であったので、この長大陽線を完全に打ち消したBの株価水準は、bに比べてずいぶん低くなっていますが、それでよいのです。Bで利食って、現金化しておき、aで再度買うということのほうが大切です。


(03.4.25) TOPIX 782P(-12) 日経 7699円(-155) 9.1億株 (6003億円)


NYは8440ドル(-75)と反落。ナスダックも1457P(-8)と小幅安。。外国証券の寄り付きの成り行き注文は、売りが2810万株、買いは2240万株で、差し引き-570万株の売り越し。

昨日引け後に発表されたソニーの業績悪化は、主力ハイテク株を揺さぶりました。なんといっても1-3月の3か月で1000億円を超える営業赤字を出していては、NECや富士通並みで、いったいソニーは何で稼ぐのか?という疑問符がついてしまいます。

先に立会いがあったNY市場のADRは-13%の暴落。それれに引きずられて松下などの日本株は大幅下げ。

これを東京市場が受け継いで、ソニーはS安売り気配。昨日の発表を知ったとき、ソニーはここまで出来高を伴って下げてきているのだから、200円安か300円安か。とも思っていましたが、まだまだ残っていた。

寄り付きから売りが殺到し、今日は200万株弱が比例配分されただけ。3900万株の売り物が残りました。ソニー神話も消えそうです。


昨日の続きです。利食いの方針について、さらに説明します。上昇波動での利食いを考えているので、
  1. まずは先の(主な株価の)高値をクリアしてから、利食いを考えます。

  2. 先の高値を超えて、ザラバ高値が新高値になるつど、利食い水準が決まります。

  3. その後の株価高値が、この利食い水準を完全に下回ったとき、翌日売却します。
図は、6041 ボッシュA です。低位株人気の先導役の1つでした。これを例にどのように「利食い水準」が変化してきたのかを辿ります。
  1. で、先の高値227円を上抜きました。aの日の終値は231円。高値234円・安値220円です。この日の上下幅は14円(234円-220円=14円)あります。終値231円の6%ほどの幅があります。
    その日の終値の5%以上の上下幅があったときは、この日の安値220円を利食い水準とします。

  2. でさらに新高値となりました。bの日の終値は229円。高値237円・安値227円です。この日の上下幅は10円(237円-227円=10円)あります。終値227円の4.4%ほどの幅しかない(10÷229×100=4.4%)ので、利食い水準は前日の安値の220円に据え置きます。

  3. でも新高値となりました。この日の終値は229円。高値238円・安値228円。上下幅は10円です。やはり終値227円の4.4%ほどの幅しかないので、利食い水準は前の安値の220円に据え置きます。

  4. でも新高値となりました。この日の終値は239円。高値244円・安値231円。上下幅は13円です。終値239円の5.4%あるので、利食い水準はこの日の安値の231円に引き上げます。
このようにして、株価が新高値になるたびに利食い水準を引き上げていきます。
    j.で新高値となりました。この日の終値は284円。高値298円・安値283円。上下幅は15円です。上下幅は終値284円の5.2%あるので、利食い水準はこの日の安値の283円になります。

    この利食い水準を完全に下回ったのがk.の日で、終値は273円。高値282円です。高値は利食い水準の283円に届きませんでした。そこで翌日に売却し、これで持ち株はなしにします。
ここでは、利食い水準を設け、これを下回れば手仕舞いとしましたが、もちろん顕著な売りの足型(トウバ足とか、つつみ下げ)がでたら売却するということでもよいのです。ただ足型はいつもうまく出るとは限らないので、こういう利食い水準を決めておくことは絶対に必要です。


(03.4.28) TOPIX 773P(-8) 日経 7607円(-91) 7.5億株 (5459億円)


週末のNYは8306ドル(-133)と値幅を広げて続落。ナスダックも1434P(-22)と下落幅を拡大。外国証券の寄り付きの成り行き注文は、月曜日にもかかわらず売りが2679万株、買いは1570万株で、差し引き-1100万株の売り越し。

週末に大量の売り注文を残したソニーは連続S安の2720円。しかし出来高は3400万株と大商いで、まだブン投げる株式があるのか、といったところです。

日経平均は連日の新安値。ただ明日(水曜日)に日経平均が7545円以下ならば、逆張りの買いがでます。TOPIXも762P以下なら同じく買いマークがつきます。どうせなら水曜日は突っ込んで買いマークを出し、まずは25日線までのリバウンド狙いとなって欲しいところです。

利食いのしかたについて述べていますが、この時期に利食いのできるような銘柄はそうはありません。しかし利食いのルールは、その銘柄について、株式を保有していてもそうよいことはないというルールでもありますから、利食いのルールに当てはまった銘柄はしばらく(というのは下落して、9日順位相関が-80になるまで)は、買い目はないと判断したほうがよいでしょう。

買ってはいけない、保有しないほうがよい、ということがわかるだけでもよいではありませんか。


条件表No.52「TP 200日線に接近後押し目」は2銘柄を検索しました。しかし出来高が小さすぎます。8130 サンゲツは4千株、元気寿司が1千株というのでは話になりません。1人が1000株買ったとしても、サンゲツは4人、元気寿司が1人の意向の反映ですから、とうてい大方の意見とは考えられません。

せめて100千株の出来高がないと、グラフもアテにはできない。


利食いのルールについて質問を貰いました。新高値になった日の上下幅の観測はよいとして、前日の終値から飛び放れた日の上下幅はどう考えたらよいのか。というものです。実際にはよくあることです。

これは《カナル2》チャート事典の 2114 陽重要P (陽線の重要ポイントを取り出す)にあるように、前日の終値から窓をあけた日のザラバ高値を計ればよいのです。

クラリオンを例にすれば、a→bが窓空けです。bの日の利食い水準はaの終値の水準のb'になります。b→cも窓空けなので、cの日の利食い水準はbの終値のc'となります。

結局利食い水準を完全に下回る日は現れず、dの高値まで上昇し、利食い水準も上方へシフトされていきました。

dで223円の高値をつけましたが、この日の高値は223円、安値205円。終値が207円でした。利食い水準205円を完全に下回ったのはeの日です。

なおグラフをご覧になればおわかりのように、クラリオンはこのeの日の安値177円を押し目の限界として、この後262円まで上昇しました。しかしこれは結果としてそいうなっただけのことです。まずは手仕舞いが大事です。

買い直しをするかどうかは、利食い水準を完全に上回った日に考えることで、この当時では、これが正しい判断です。なおクラリオンは、4月3日にザラバ高値262円をつけ、この日の安値は247円、終値は254円です。安値247円が利食い水準になりますが、この水準は4月9日(高値240円。終値220円)で完全にこれを下回りました。この日からクラリオン株は持っていないほうがよいのです。

そのクラリオンの今日の株価は高値192円。終値185円で、当面の上昇力は失われています。ついでながら、低位大出来高の8銘柄(03年2月19日に掲載)の全部はここへきて、全銘柄が利食い水準を下回り、買い対象ではなくなりました。先導株が崩れつつあります。(下降波動に入ったわけではないが、買い魅力はない)


(03.4.30) TOPIX 796P(+23) 日経 7831円(+223) 9.3億株 (7196億円)


東京市場が休場の間、NYは8471ドル(+165)→8502ドル(+31)と2日で約200ドルの上昇。ナスダックは1462P(+27)→1471P(+9)とやはり続伸し、いずれも戻り高値を更新しました。

これによって、NYに連動するハイテク銘柄が買われ、なかんずくソニーが連続2日のS安に歯止めがかかって、寄り付きから反発。銀行株も買い気配となって、終日上昇し、指標は高値引けで終わりました。出来高は9.3億株でしたが、値が高い株主力株が買われたので、売買代金はひさしぶりに7100億円と増加。

とにかく相場が上昇するには7000億円の売買代金が必要だと思っていますが、今日はこれをクリアしました。とはいっても楽観はできません。今日の商いはNYの2日分の上昇を1日で追いつこうという動きで、2日分の買いが出たと思ってよい。だから7000億円の売買代金は、やや割り引かねばなりません。明日も7000億円できればよいのですが。

グラフからは、今日も下落しておけば、日経平均・TOPIXともに買いマークがついたはずでしたが、NY高に引っ張られて、買いマークを出す機会を失いました。

買いマークが出るということは、@株価があまりにも下落し、Aこれはいくらなんでもあんまりな株価水準である。との突っ込み警戒感が生まれ、Bその結果カラ売りの買戻しがでて、自律反発する、C自律反発の過程で反発力が強ければ、底打ちしたのではないかの期待がでてきて、新規の買いが入ってさらに上昇する。ということなのですが、今日はNY高を受けて、いきなりB になったという感じです。

つまり株価がトコトン下げて、自律的な反発からスタートしていないので、今日の買戻しの動きが、明日も持続するのかはNYが上昇するかにかかります。さらにCに繋がるには、これまたNYが上昇するかに頼るしかなく、NY高という外的なインパクトが途切れれば、戻りは終わります。

9日順位相関の位置からしても、十分な下落をして@Aの現象はでなかったことがいえます。4月になって、明日も下げれば、逆張りの買いマークがでる、という状況がありましたが、順位相関が-80以下になる前に、反発してしまいました。図のa,bは下落が不足しているにもかかわらず反発したので、上昇幅も上昇時間も中途半端に終わりました。今日のcは3度目の中途半端な反発になりかねません。

唯一期待するのは、UFJ・みずほ・三菱東京がS高で終わったことですが、これについてもやや疑念があります。UFJは前日の株価が86,000円であったので、東証の取り決めによればS幅は10,000円です。今日はS高の96,000円で買い注文を残しました。旧50円額面なら86円→96円でS高になったことになります。

株価が100円以下の銘柄のS幅は30円ですから、旧50円額面のときは86円→116円(つまり116,000円)がS高の水準です。50円額面換算では、わずかに10円高でS高の制限がかかった。(S幅は1/3に狭められた)わけです。

投資家にとってみれば、UFJ株を1単位買うと86,000円X1株=86,000円です。同様に86円のものを1000株買えば86,000円です。最低の取引単位での売買代金は同じ86,000円なのに、株価が86,000円のUFJは96,000円になったところでS高になり、86円なら116円(1000株で116,000円)までS高の制限にかからない。これは、東証の値幅制限のキザミが明らかにおかしい。

みずほFGはもっと悲惨です。前日は58,700円だったので、東証の規定によれば、株価が70,000円以下のときのS高は5,000円となります。このため今日は63,700円でS高となり、これ以上の株価上昇には歯止めがかけられました。1000株単位の株価でいえば、58.7円→63.7円で早くもS高です。株価が100円以下のもののS高は30円ですから、これを援用すれば、今日のみずほFGは30,000円の上昇でS高。つまり88,700円までは上昇の余地があったのに、たったの5,000円高でS高制限にかかりました。おかげで後場は商いが成立しないという馬鹿げたことになりました。

S高制限は市場に冷却期間を与えるためにありますが、みずほ株が、58,700円から63,700円へとわずかに8.5%上昇しただけで水を差す。という東証の値幅制限のキザミは完全に間違いであると思われます。


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