TOPIXをどう見たか・判断したか (02年9月)

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(02.9.2) TOPIX 930P(-11) 日経 9521円(-97) 5.0億株


先週末のNYは8668ドル(-7)と小幅ながら4日連続安となりました。そろそろ下げ止まりのはず。ナスダックは1314P(-20)と反落。外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが1590万株、買いが1440万株で、150万株の売り越し。まったく意欲なしの状況。

終日停滞。出来高上位10社のいうち2銘柄が1000万株超となっただけでした。売買代金は4300億円と少なく、眠っているのか、息がとまっているのか、を確かめなくてはといった感じでした。出来高上位10社のうちプラスになったのは、業績を上方修正した鈴丹とブラザーの2銘柄のみで、あとは全滅です。

テレビでは、危機がせまってきたときに、「Warning!」「Warning!」と赤ランプが点滅しますが、いまはまさにその状況で、日経平均の安値9420円、TOPIXの921Pの安値更新は必至の様相となりました。

来年から証券税制が変ります。それもやっかいなほうに変ります。証券会社はテレビや新聞で、先月にはいってから新証券税制についてのセミナー開催の宣伝をしていましたが、この9月から「特定口座」の開設の申し込みが始まりました。我がことでもあるので、先日から証券会社のHPや今朝の日経新聞で、新証券税制について調べてみましたが、ひとことでいって最低の税制だな。という思いです。これでは個人投資家は証券市場からいっせいに逃げだしかねません。

新税制の根本は「申告分離制」です。基本的には、
  1. その年に株式売買したものは、@仕掛け値とA手仕舞い値とB売買に付随する費用を帳簿につけておいて、損益を明らかにしておく。

  2. 年末に各銘柄の損益を通算し、確定申告する。通算して利益があれば、20%の税金(国税15%、地方税5%)を納付する。(15%の国税は申告時に納入し、地方税は国税の申告書から地方に連絡がいって、たぶん7月ころに地方税5%の納付をする)

  3. もし損益通算して損失が大きければ、差し引けなかった損失は、3年間は繰越しでき、3年以内の利益と通算できる。
というのが骨子です。 今度の証券税制では、@損益通算ができる。A1年超保有した株については、税率が半分の10%になる。Bおなじく1年超保有した株については、売買益が100万円までは無税となる。C今年中に買って、03年・04年の2年間保有した株式は、買い入れ価格が1000万円までのものは無税となる。などの特典がありますが、@はこれまででも申告分離を選択したときにはあった制度であり、ABは03年・04年・05年に売却したものに限られる期限つきであり、Cは今年中の買いに制限されています。

当然のことながら、この恩恵を受けるには確定申告が必要です。申告をせずにすますための方便として「特定口座」の制度が設けられましたが、例えば証券会社を3社使っていれば、この損益通算をするには、確定申告するしかありません。

どうせ確定申告をせねばならないのであれば、申告分離ではなく、総合課税にしたほうがよほどスッキリします。株式の利益と損失だけで相殺するのではなく、株式で損失がでたなら、他の所得(給与・事業・不動産・一時所得)からも差し引けるようにするのが本筋でしょう。

私の場合は、個人事業の時代には毎年確定申告していたし、会社にしてからも毎年決算をして申告(国と県と市の3か所)をしてきているので、申告については面倒だがしかたがない。という気でいますが、サラリーマンや年金生活の方は申告に慣れていないので大変です。株式売買をしたばかりに、毎年確定申告をしなければならないとなると、その面倒さから、もう株式投資は結構だ。という人もでてくるでしょう。

また申告をするということは、株式購入代金の出所を問われかねないということですから、何千万・何億円の売買をした投資家については、「ちょっとお聞きしたいことがありますので、お越しください。」と税務署が言ってくることもあるのではなかろうか。となると、小口投資家は「面倒」から、大口投資家は「所得の捕捉」から、株式投資はヤメタともなりかねません。

証券市場活性化のための新税制のはずでしたが、これでは証券市場はかえって沈滞のコースをたどるのではないかと危惧します。


(02.9.3) TOPIX 904P(-26) 日経 9217円(-304) 7.4億株


米国市場は休場。外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2330万株、買いが1880万株で、450万株の売り越し。

日経平均・TOPIXともにバブル以来の安値を更新し、底割れです。特に悪い材料はなかったのですが、@9月期末へむけての持ち合い解消売りに対する怖れ、A今年3月高値の信用期日の到来、B来週の日経先物とオプションのSQ、の3つの需給悪化要因が厳然としてあるだけに買い手は不在であり、買い手がいないのであれば、手持ちのジョーカーを誰かに押しつけようといったふうの、ババ抜き状況になったのが今日の新安値への原因です。

さすがに今日は見切売りが増加し、出来高は7.4億株となりましたが、最近の出来高5〜6億株に比べて1〜2億増加したに過ぎません。今日の出来高上位は、@みずほが7900万株(226円。-23)(50円額面換算)、AUFJ3300万株(247円。-16)、B三井住友2700万株(556円。-48)、C新日鉄2500万株、D東京三菱1700万株(740円。-55)と銀行株の出来高が急増。野村も1400万株(1421円。-96)と出来高を伴って急落。

持合解消売りの警戒以上に、株価下落が9月中間決算のバランスシートを大いに損なうであろうという予想で、銀行株の見切り売りが出はじめました。銀行株売りが本格化すれば、例えばみずほの今日の7900万株の出来高で、売りが出尽くしたとは到底思えません。累計で2億や3億株(50円額面換算)の売りがでないことには、おさまりそうにはありません。

この下げが終わるのは、出来高が8億〜9億株できたときであろうと思っていますが、株価のメドは日経平均が@9029円〜9056円とA8039円〜8169円。TOPIXが@895P〜900PとA822P〜829Pです。軽いほうのメドであれば、明日にでもこの水準に達しそうですが、ここで底値になる(つまりブン投げる)には出来高が10億株とびっくりするほど出来ればともかく、7億や8億株ではなお底打ちは難しいのではないか。

タイムスケジュールとしても、@持ち合い解消売りが9月半ばまで、A3月高値の信用期日が9月7日(これはまもなく)、BSQが9月13日ですから、なお下値探りは続くと思います。来週になっての出来高の増加が顕著となったときに底値となるのでは。


(02.9.4) TOPIX 886P(-17) 日経 9075円(-141) 8.6億株


3連休明けのNYは8308ドル(-355)の大幅安。ナスダックも1263P(-51)と大幅安。これを受けて外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが3740万株と膨らみ、一方買いは1320万株であったので、2420万株の大幅な売り越しになりました。

日経平均・TOPIXは続落し、昨日に引き続いてバブル以来の安値を更新。バブルがはじけて13年目の半ばを過ぎましたが、なおバブルの整理がつきません。日経平均は一時9000円を割り込みましたが、これは1983年以来19年ぶりとのこと。
今日の出来高は8.6億株となり、投げ物がでてきたことが明らかになりました。また昨日言った安値のメドの軽いほうの水準(日経平均9029円、TOPIX895P)をすぐに達成しましたが、この出来高ではまだコツンという感じではありません。まだこの先に更なる安値があろうと思っています。

@TOPIX(日経平均も同じ)が大きく突っ込んだときは、自律的な反発をしますが、その限度は25日平均線までであるということは、これまで何度もいっていますが、まだ大きく突っ込んだとはいえません。例えば図のaは2月安値時ですが、9日順位相関と25日順位相関はともに-80以下になっています。bも2つの順位相関が-80以下になり、この後25日線までの自律反発をしました。今日の25日順位相関はまだ-38.4であり、自律反発をするには下げが不足です。

Aこの下げはTOPIXでは2002年2月6日の最安値921Pを7か月ぶりに下抜き、日経平均では2001年9月11日の8382円を1年ぶりに下抜きました。半年・1年の間下値の抵抗水準として支えてきた水準が破られたのですから、新安値になって1日2日目で底打ちするとは思われません。

だいたいそれまでの安値を下抜いたときは、突破した日から最短でも3週目、長いければ7週目に安値を出しています。今度の新安値突破は昨日始まったばかりですから、少なくとも来週にならねば安値らしいところは出てこないのではないか。

今度の下げの代表は銀行株ですが、これがいつ底値を出すのかが焦点です。みずほは昨日の出来高が7900万株(50円換算)→今日は7700万株と大出来高を続けましたが、あと2〜3日ほどこの出来高ができれば、投げ物は出たと思ってよいのではないか。

銀行株は今年2月に安値を出していますが、このときの順位相関は9日・25日ともに-80以下になっており、ここから25日平均線までの自律反発をへて、75日平均線を上抜くという大反発につながりました。

今回も25日順位相関が-80以下になったときが底値圏となるのではないか。今日の25日順位相関の値は、みずほ-79、三菱東京-4、UFJ-68、三井住友-52であるので、-80になるにはあと2日はかかります。やはり当面の安値は来週になるような感じです。


(02.9.5) TOPIX 904P(+17) 日経 9222円(+147) 7.2億株


NYは8425ドル(+117)と昨日の大幅下げの約1/3ほど戻しました。ナスダックは1292P(+28)と昨日の下げの半分以上を戻しました。外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2050万株、買いは1990万株と落ち着き、60万株の小幅売り越し。

東京市場は昨日まで7日連続安であったことや米国の反発があって反発しましたが、反動高の域を出ません。日経平均・TOPIXともに昨日の下落幅と同じだけ上昇したに過ぎません。

出来高は昨日の8.6億株から7.2億株へ減少、売買代金も7000億円から6100億円へ減少、とあってはボールを落下させたら、次第に跳ね返る高さが低くなる減衰運動のようなものです。

TOPIXのグラフでは、8月末の高値984Pから、昨日の安値880Pまで、7日間で約100P下げましたが、今日の反発が25日線まで達するような自律反発のスタートであるとも思われません。9日順位相関が-80以下であったので、このリバウンド(あや戻し)をしたに過ぎず、株価が25日線まで戻るには25日順位相関が-80まで下落してからのことだということは昨日書きました。

おそらくは今日(明日も高いかも知れないが)の陽線は、8月26日の高値からの下落の中間点になるのではという感じです。昨日まで100P下げているので、今日が戻りの限界であればそこから100Pの下げ、明日920Pまで戻ればここから100Pの下げがあるのではないか。そうなれば、先日の重いほうの下値メド820P〜830Pあたりへ下落して、25日平均線までの自律反発につながれば、チャートとしてわかりやすい。と思っています。

銀行株は大きく反発しましたが、一昨日の超大陰線は、これまでの評価が劇的に変化したことを物語っています。いったん銀行株の見方が変った以上、にわかに元の評価にもどるとは考えにくいところです。

一昨日の超大陰線はもちろん重要ポイントですから、元の評価に戻ったということを証明するためには、株価が重要ポイントを上回る必要がありますが、はたして、みずほの250円、三菱東京の800円、UFJの260円、三井住友の600円をクリアすることができるのかどうか。

今日の反発の出来高が、昨日のブン投げた出来高より少なくなっているのは、やはり減衰運動と思わざるをえず、銀行株の今日の戻りもTOPIXと同じく下げの中間点を表していると思います。


(02.9.6) TOPIX 894P(-9) 日経 9129円(-93) 7.2億株


NYは8282ドル(-141)と昨日の上げ幅を帳消しとし、ナスダックも1251P(-41)と昨日の上げ幅以上の下げ。外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2650万株、買いはわずかに1050万株と激減して、1600万株の大幅売り越し。

東京市場は昨日の反発力が弱かったことに加えて、米国株安から安くなり前場では日経平均は新安値。(TOPIXは新安値にはならなかった)下げ渋ったとはいうものの出来高は増えず、売買代金はまた5000億円台に低下しては、反発は望めません。

いつものことながら、株価が大台を割ると政府の対策がどうのということになります。昨日までは、9月20日までにデフレ対策をまとめるとかの報道でしたが、今日は9日(月曜日)に骨子をまとめるとの報道があって、これが下げの歯止めとなりましたが、有効な新デフレ対策が本当に出てくるのかどうか。

悪評高い新証券税制は森内閣の末期に出てきたものでしたが、それから1年半たって具体的な形になるや、こんなものでは個人投資家が逃げ出してしまうということになり、何のための証券税制であったのか。財務省は年内に一部手直しをするようですが、証券市場の活性化にはどうすればよいのかのマーケットリサーチができずに大間違いをしている財務省がよい知恵をだせるわけはありません。一方株価下落を防ぐには、公的資金でETF(上場投信)を買わせればよいという意見もでてきて、あまりにも目先の対症療法で、何年か後のことを考えるべき国会議員の考えではありません。

証券市場を活性化するには、@誰でもできる、A簡単である、B楽しい、市場やインフラを作ることでしょう。10万円を用意して証券会社にいっても肩身が狭いようではいけません。銀行は1000円でも預金できるから、子供ですら銀行口座をもっています。10万円の買い物をして肩身が狭いと思わせる商売が広がるわけはありません。

ハンバーガーが59円、100円ショップや回転寿司が流行る時代です。任天堂は小学生を相手にし、ドコモは中学生・高校生を顧客にして大きくなったことを思い出せば、証券の大衆化・低年齢層化・小口化に目を向けるべきです。例えば@500円で株式が買える新市場を作り、Aここでは税金がどうのといった面倒なことは全部なし。B売買はコンビニか携帯やインターネットで行う。C顧客のターゲットは携帯大好き世代。あるいはゲーム大好き人間。という仕組みはどうでしょうか。

ともかくも小学生でも買えるように、株式投資の敷居を低くして、1500円あるから松下を1株買っとこうという感じで株式投資をができる仕組みがあればと思います。マイクロソフトがアカデミー割引で、学校や学生に破格の値段でソフトを販売しています。まず自社のソフトに慣らしておいて、その後は一生マイクロソフト製品に囲い込むという遠大な商売をしていますが、同じことです。

今年になってデフレ対策がなんども言われてきましたが、ほとんど記憶に残っていません。RCCの拡充とか、投資減税とか、都市再生とか、特区というのもありましたがこれらはどうなったのでしょうか。言葉だけが空しく残っているだけです。来週の9日にどのような対策がでてくるのかが注目されますが、また言葉だけで終わるのではなかろうか。当然失望から株価は下落。そうして25日順位相関が-80以下になって、それから反発ということでしょうか。


(02.9.9) TOPIX 907P(+13) 日経 9306円(+177) 5.9億株


先週末のNYは8427ドル(+143)と反発。ナスダックも1295P(+44)と反発。米国株は安値切り上りの形になっていますが、この水準でとどまれば、今度が3度目のボトムということになります。外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2060万株、買いは2390万株。久しぶりに330万株の買い越しとなりました。

6日にデフレ対策を言い始め、土日に対策の内容がぽつぽつと新聞に載っていましたが、9日に骨子をまとめ、経済諮問会議をへて、20日に決定というそうですから、政府も落ち着いたものです。

とりあえずは、デフレ対策の内容を見極めたいということから、今日は高くなりましたが、出来高は5.9億株。売買代金は4900億円としぼみ、今回のデフレ対策に対してまったく市場は期待していないことが明らかになりました。というのも対策のRCCや減税はなんどもいわれてきたことであり、単に実行できなかっただけでした。ETFの公的資金での購入も半年前の2月にいわれていたことです。

ただ仰天したのは、日銀にETFを購入させようという意見が出ていることです。いったい日銀が株式を買うことが許されるものであるのかどうか。日銀法は勉強不足で知りませんが、これが許されるならETFなどといわずに、政府の持っているNTTやJT株を全部日銀が引き受ければよいし、ついでのことだから国有地も日銀に売りつければよいということになります。

日銀というのは通貨価値の維持が第一の責務で、第二が金利や通貨供給量の操作によって景気の変動をならすというのが仕事でしょう。日銀に株式を買って株価を上げろというのは、理解できません。

TOPIXのグラフはここ3日ほど小反発しているので、なかなか25日順位相関が下落せず、逆に9日順位相関が-80を超えてきたので、買い場となるだろうと思っている、9日・25日順位相関がともに-80以下の現象は先へ先へとずれ込んで行っています。


(02.9.10) TOPIX 912P(+4) 日経 9309円(+3) 6.6億株


NYは8519ドル(+92)と続伸。ナスダックも1304P(+9)とわずかながらも続伸。外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが1640万株、買いは1780万株と、140万株の買い越し。

新聞によれば、政府は、経済活性化のために「緊急対応戦略」というものを策定し、19日に基本方針を発表するとか。いくら経済諮問会議であれこれ決めたところで、実行されないことが多すぎて、信用していません。子供が夏休み休暇が無くなりかけて、なにをするのかと見ていると、一生懸命に計画表を作るものの、それで終ってしまい。また5日後に新たな計画表を作り直している様子と同じ感じです。

計画表を作りなおす時間があれば、はじめの計画表の遅れをとりもどすように努力したほうが早かろうに、当人としては計画表を作ることでまじめにやっていると思っているのだから、しまつが悪い。

首相は訪米についで、北朝鮮訪問という大イベントがありますから、19日に基本方針発表となるのでしょうが、少し大きなことをしようとすれば、半年やそこらはかかります。零細企業の弊社でさえ、《カナル2》は1年先のことを考えてバージョンアップの作業に入り、実際には1年2か月かかったし、《Qエンジン》は8か月の計画で取り組み、これは5か月で出来上がりましたが、一人でやることでも、大きく変えることはすぐにはできません。

この後におよんで「緊急対応戦略」と「緊急」がつくのは、この事態があることをこの半年間、何も考えていなかったという証明で、よしんば緊急対応戦略が当を得たものであっても、大規模であっればあるほど、その実効はすぐにはでてきません。当面は口先で、なんとかなると思わせておいて、ごまかそうということでしょう。

米国株式は、7月の安値から安値を切り上げてきました。7月のあっという間の企業会計改革法案の提出→決議→大統領の署名によって、いけないところや不備なところ、疎漏であったところは、迅速に法制化した米国政府へのの信頼感がその根底にあります。

TOPIXのグラフは、政府の対策の表明にもかかわらず、早くも上値が重いことを表しました。政府の言葉の重みは、日経平均を安値から400円ほどしか反発させる力しかなく、ほとんど信頼度0の状況ですが、それでも権力がある政府がやり始めればすごい。という1%ほどの期待があって新安値への突入にはいたっていません。

ここで売買シェアの50%を占める外国人投資家を納得もできず、唯一のけなげなばかりの買い主体である個人投資家の信頼を得られるような政策を出せないようでは、まあ株式市場は「そして誰もいなくなった」という見捨てられた墓場になるに相違ありません。


(02.9.11) TOPIX 917P(+4) 日経 9400円(+90) 5.8億株


NYは8602ドル(+83)と3日続伸。ナスダックも1320P(15)とやはり3日連続高。外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2440万株、買いは2300万株と、140万株の売り越し。

デフレ対策の材料はひとまず織り込まれました。今日は米国株式が9月11日を迎えて堅調だったことと、その結果ドル高・円安となったことが上昇の材料となりました。NY高に連動してハイテク株が上昇し、円安を受けて自動車が高く、デフレ対策にかかわる銀行株はマイナスとなりました。

4-6月のGDPの速報値が改定され、前期比+0.6%(速報は+0.5%)、年率+2.6%(速報は-+1.9%)と上方修正となったのも、株価上昇の小さな要因でしたが、いかんせん出来高は5.8億株、売買代金は4900億円と、到底持続的な上昇が可能なエネルギーではありません。


(02.9.12) TOPIX 920P(+3) 日経 9415円(+15) 5.8億株


NYはテロ事件1周年の式典などがあって、立会い時間が短縮され、8581ドル(-21)と小幅下落。ナスダックも1315P(-4)とわずかに下落。しかし外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2620万株、買いは2000万株と、620万株の売り越し。売りが拡大。

米国安や外人売りもあって、寄り付きは安く始まりましたが、後場からは値を上げて結局はプラス引けとなりました。日経平均・TOPIXとも4日連続高ということになりましたが、初日(月曜日)の上げは政策期待で大幅だったものの、後の3日(火・水・木曜日)の3日合計で、日経平均が109円高、TOPIXが13P高に過ぎず、勢いはまったくありません。

そういえば今日の後場の切り返しも、公的資金によるインデックス買いが出動したとかで、相場の下支えをしている様子です。

日銀にETF(上場投信)を買わせろという仰天の与党(および竹中経財相)の要望でしたが、日銀は、日銀法は債券以外の購入は想定していない。と突っぱねたようです。当然のことです。日銀がETFを購入できるのであれば、不動産投信も購入できることになるし、そうなればどのような不動産投信でもよいから上場して、これを日銀に買い取らせるということにエスカレートしかねず、世界のもの笑いになるだけです。

毎週木曜日に日経新聞には、図のような「三市場買い残の評価損益率」が発表されます。これは信用で買った株式を週末の時価で評価して、どのくらいの損益になっているのかを推定した数字です。8月30日の評価は-18.23%の損失率でしたが、先週9月6日の評価では-21.46%になりました。

買い残の評価損益率は、だいたいが恒常的にマイナスで、プラスになるのはよほどの大相場のときです。(ということは万年信用取引で買っている投資家はマイナス勘定が常態である。いつもいつも売買していては利益を上げることは難しいということです。)

評価損益率が-20%を超えてくると、だいたいが底値であるというのが市場の見方です。というのは評価損が-20%を超えると、おしなべて追証が発生するので→追証を差し入れられない投資家はブン投げて損切りし→信用の買い残が減り→これを転機に相場は反転する。というのがよくあるコースだからです。

先週末はようやくにしてこの水準になったのですが、しかし今週に入っては政策期待などがあって、株価が上昇しているので、損切りの投げ物が出た様子はありません。やはり相場が大きく反発するには、投げ物を伴っての下落があるべきです。

TOPIXのグラフは4日連続高となったので、9日順位相関は+30に上昇してきました。明日、今日の引け値の920Pを1Pでも上回れば、9日順位相関の値は一気に+90に上昇します。ほとんど株価が上昇していないのに、警戒水準になってしまいます。順位相関が-96から+90に上昇しようという過程で、わずかに13Pとか+14Pしか上昇しないのは、もったいない話です。(この原因は、政策期待をさせるようにして、株価の維持をしているためです。この咎めは必ず来る。)


(02.9.13) TOPIX 908P(-12) 日経 9241円(-173) 14.6億株


NYは8379ドル(-201)と大幅続落。ナスダックも1279P(-35)と下落。外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2680万株、買いは1720万株となって、960万株の売り越し。売りが拡大。

2002年9月の日経先物および日経オプションのSQでしたが、やや売り越しだったそうで、SQは大きな影響はなかったようです。それよりもNYの下落と、日経平均の4連騰の反動、明日からの3連休のためのポジション調整が原因となって、終日下落基調でした。

前場の出来高がSQのために11.4億株でしたが、1日の出来高は14.6億株であったので、SQを除けば実質は6億株程度の出来高であったようです。まあほとんど見送りといってよいでしょう。


(02.9.17) TOPIX 932P(+24) 日経 9543円(+302) 7.2億株

連休中のNYは8312ドル(-66)→8380ドル(+67)と通算すれば変化なし。ナスダックも1291P(+11)→1275P(-15)とほとんど変らず。外国証の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが1910万株、買いは1480万株となって、430万株の売り越しと低調。

しかし今日は政治が主な変動の要因となりました。国内では首相の北朝鮮への訪問が大きな大きなニュースでしたが、株価的には、イラクが国連査察の再開を無条件で受け入れるというニュースが一番の材料となりました。

@寄り前にこのニュースが入り、シカゴの先物ナスダック100が急上昇。これを見て東京市場も寄り付きからハイテク株を中心に買い物が先行。Aさらに円相場が一気に3円近くも円安となる122円後半となって、輸出関連株が買われ、B今日から新しい空売り規制が始まり、売り物がないという3つの好材料が重なって日経平均は+302円高。TOPIXは+24P高と久々の上昇です。

19日にでるデフレ対策の一部として、不良債権処理の加速が金融庁から出てきましたが、これはあまり響かず。みずほH243円(+2)、三井住友551円(+6)、UFJ253円(0)。

拉致疑惑は今日明らかになり、生存者4名というのは無惨でした。これで小泉首相の株が上がるのか、政府のこれまでの対応のまずさが非難されるのか。


(02.9.18) TOPIX 927P(-4) 日経 9472円(-71) 7.8億株


昨日はイラクが大量破壊兵器の国連査察再開を無条件で受け入れるという報道で、東京市場は大幅上昇となりましたが、米国市場では評価されず。NYは8207ドル(-172)と却って下落。ナスダックも1259P(-15)と続落。外国証の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2170万株、買いは2520万株となって、350万株の買い越し。

東京市場は米国安となって、アテが外れたぶんだけダメージが大きく、寄り付きから大きく下げました。前引け段階では、値上がり銘柄数135銘柄、値下がり1232銘柄と全面安と、昨日の裏返しとなりました。しかし9月期末を迎えて、何が飛び出すのか。思ってもみなかったことが起こりました。

大引け間際に日経平均を見ると-270円安であったので、まあ昨日の上げ幅を帳消しにして終わるのだろうと、わずかの時間パソコン向かってから、引け値を見ると、驚くべし、-71円安で終わっています。日経先物をみると、後場の安値9210円からあっという間に300円余り上昇し、9570円で引けています。

何事が起きたのかしらん。それは「日銀が銀行の保有株式を時価で買い入れる方針である」という日銀総裁のコメントの報道でした。引け間際であった上に、詳細は不明でしたが、市場はともかく条件反射的に買いとなったようです。まだまだこの材料は株価に織り込まれておらず、明日に消化されると思いますが。まず仰天の日銀の決断といえます。

日経新聞や日銀のHPで見ても、詳しいことはなおわかりませんが、どうも@時期を限定して、A銀行(生保はだめ)の所有する株式のうち、B株価や流動性や格付けの条件にかなう銘柄を、C時価で買い取り、D10年程度は保有する。というもののようです。肝心の買取規模はまだ不明。先日、与党の一部から、日銀にETFの購入をさせようという発言があったとき、日銀は「日銀法ではそんなものを買い取る想定はされていない。」とこれを拒絶したのでしたが、今回は株式そのものを買い取るわけで、あっという間の大いなる豹変ぶりです。

当然に日銀法を改正せねばならないのでしょうから、すぐには買取りとはなりませんが、銀行は市場を通じて売却することがなくなり、株式市場にとっては需給の悪化が少しはやわらぐことになりますから、買取りが年末や来年3月に伸びようとも、株式市場にとっては望外のよい材料に違いありません。

よい材料ではあるが、よい決定であるかというと、これは別ものです。日債銀(いまのあおぞら銀)が破綻する前に、日銀は優先株を引き受け、日債銀破綻の結果、800億円の優先株を拭っ飛ばしてしまったということがありましたが、今度は銀行の資本増強ではなく、トヨタとか、日産自とか、新日鉄とかいった一般企業の株式を買い取ることになります。銀行が市場で売却できない株式を肩代わりするのですが、肩代わりするときの株価は、当然に上昇しているに違いなく、日銀は結構なプレミアムをつけた時価で買い取ることになるのでしょう。

本来ならば株式を買い取るのは、政策を決定する政府であるべきです。買取った株価が下落して損失を出せば、政策当事者(内閣)が責任を取るというのが普通の姿です。これを押し付けた政府がずるいのか、これを受け入れた日銀がだらしないのか。ともかく日銀は株式買取りという「禁断の道」を歩むことになったわけです。


(02.9.19) TOPIX 943P(+15) 日経 9669円(+197) 11.0億株


NYは8172ドル(-35)と小幅ながら続落。ナスダックも1252P(-7)と小幅続落。外国証の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2340万株、買いは2930万株となって、590万株の買い越し。

日銀は思い切ったことを決めました。てっきり日銀法を改正して株式を買取るのだと思っていましたが、日銀法の43条に例外規定があり、首相と財務大臣の認可があれば、業務以外のこともできるのだそうです。

これは予想不能のことが発生した場合にカバーしようというための規定でしょう。これを使うのは例外中の例外であるので、今度の日銀の決断は、大げさに言えば日銀総裁の首を預けたも同然のもので、日銀マンの評価を高からしめました。(それはどうでもよいが)

日銀がかような大英断をしたのは、政府との連携プレーがあるに違いなく、次にはドラスティックな不良債権処理策の発表が控えており、さらには強力なデフレ対策が出てくるのではないか。と市場が期待するのは当然の成り行きです。

今回の日銀の株式買取りで恩恵を受けるのは、なんといっても銀行です。7割8割は銀行のためのものです。ついで業績はすばらしいのに持ち合い解消売りという需給が嫌気されて株価が安くなっていたトヨタ・ホンダなどの需給改善が期待される銘柄です。これら株式は寄り付きから大量の買いを集めました。売買代金トップはトヨタ(3300円。+170)で、出来高は上位はずらりと銀行株が並びました。

50円額面換算での出来高は、@みずほH17000万株(287円。+37)、AUFJ10700万株(301円。+39)、B三井住友10300万株(654円。+78)、Cドコモ10000万株(225円。+3)、D三菱東京5000万株(866円。+50)。以下E大和H、FNTT、G三井トラスト、H住友信託、I野村Hとなります。これは日銀のお陰による株価上昇です。

前場は値上がり銘柄数は1209銘柄(値下がりは169)と全面高でしたが、引けてみれば値上がりが975銘柄。日経平均はザラバで+412円高でしたが、結局+197円と収縮してしまったのは、どうも政府との連携はなされていないのではないのかの疑念が生まれたからです。それは午後の小泉首相の講演の内容に新しいことが言及されなかったからでした。

もったいない話です。銀行株はなお買い戻しが残っていると思われるので、明日も続伸するであろうと思いますが、他のソニーに代表される日銀の買取りの恩恵を受けない銘柄については今日の上げで終りになりかねません。明日の経済財政諮問会議は市場を失望させることはなかろうと思いますが、この提言が政策として実行されるように首相のリーダーシップを発揮してほしいところです。北朝鮮の拉致問題がマスコミでは最大の扱いになっているだけに、首相がこっちのほうにウェートをかけて、経済を他人任せにしてしまいそうで、やや危惧しています。


(02.9.20) TOPIX 926P(-16) 日経 9481円(-188) 6.8億株


NYは7942ドル(-230)と3日続落。ナスダックも1216P(-35)と大きく下げ、チャートからは正念場にやってきました(次図)。 外国証券の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが3210万株と急増し、買いは1420万株と急減したため、1790万株の大量売り越しとなりました。

日銀の仰天の禁断の選択は、財務省にも金融庁にも一応はありがたいとして受け入れられたようでしたが、2の矢がつげません。昨日もいいましたが実にもったいないことです。今日の金融担当大臣のコメントでは、今夕の経済諮問会議に出すべき不良債権処理の加速への具体的な仕組みについては、まだないも決めていないようだし、経財担当大臣のコメントでは、新デフレ対策は10月末をめどにまとめるという体たらくです。

日銀が、ひょっとすれば世界の中央銀行からもの笑いになるかもしれない、円の信任を失うかもしれない、という日銀の歴史でも珍しいほどの大決断を下したというのに、政府のこのノーテンキさはどういうことでしょうか。50年か100年に1回の日銀の大決断だったのですから、金融相はウソでもよいから、「これを契機に強力に不良債権処理を進める」と発言すべきであったし、経財相は「日銀の決定は理解できない」などと発言するべきではありませんでした。いかにも日銀と政府がバラバラに勝手なことを思っていることをさらけ出しただけでした。

これを束ねるべき首相は、拉致問題で弁解一方の受身の立場に立たされ、来週の25日までは海外に出かけていないそうだし、さあこのまとまりのない政府が、どう9月決算をどう乗り切り、来年3月をしのぐのか。

いつまでもあると思うな親と金。先週末は国債利回りが1.00%を割るのではないかと騒がれてましたが、今週に入って株価が上昇し、昨日は1.180%まで戻していました。しかし今日は10年国債の入札が不調で、史上初の「未達」となり、債権相場は大波乱となりました。今日は一気に1.285%まで国債は大下落です。

今の日本の財政は国債の発行によって成り立っています。国債がなんとか消化されていればこそ政府の機能が果たせているのですが、この国債が売れなくなれば大問題です。

これが9月末という特殊要因による今月だけのことであればよいのですが、投資家(ほとんどは銀行と証券会社)が国債の購入を控えるということが定着するようであれば、日本国自体が「キケン。キケン」「警戒。警戒」です。


(02.9.24) TOPIX 916P(-10) 日経 9321円(-159) 7.5億株


連休中のNYは7986ドル(+43)→7872ドル(-113)と下落。しかしまだ7月ザラバ安値7532ドルは割り込んでいません。ナスダックは1221P(+4)→1184P(-36)となって、7月24日のザラバ安値1191Pを割り込みました。6年振りの安値水準。

外国証の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2500万株、買いは1500万株となって、1000万株の売り越し。

東京市場は、連休中に政策についての新たな報道はなく、米国が下落したことだけが材料となって続落で始まりました。前場では日経平均は-292円安まで下落。ただ9000円に近づけば、いくらなんでも政府の何らかのアナウンスがあるだろうという思いがあるので、突っ込み警戒心がでて、引け際は戻り歩調になり-159円安で終りました。

出来高は7.5億株と週の初めにしては大きな出来高となりましたが、10月から完全子会社になる松下通とその親会社の松下が売買代金の1位2位となるなど、225採用銘柄の入れ替えに関係する出来高がずいぶんあったようです。

前場段階では値上がり銘柄が279銘柄(値下がりが1088銘柄)と全面安であったのに、大引け段階では、値上がり銘柄が715銘柄(値下がりが603銘柄)と逆転し、売り叩くという動きにはなりませんでした。
というのも、NEC・富士通などが新安値になりましたが、チャート的には当面の底値圏内に入ったのではなかろうかという株価水準に達してきたからです。

日立・東芝。NEC・富士通の4銘柄を掲げましたが、当面の底値(ということは、この後25日平均線までの反発が期待できる)の水準になったと思われます。チャート上でそう判断できるのは、
  1. 9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下の水準にある。
    というのが1つ。

  2. 9日V相体力が70以上に上昇し、投げ物がでていることが顕著になること
というのが2つ目の現象です。日立はV相対は70以上になりましたが、株価の下落がもう少し足りません。逆に東芝・NEC・富士通は9日・25日順位相関ともに、今日は-80以下に下落したので株価水準としては合格ですが、出来高が足りません。最も早く株価水準と出来高水準の2つの条件を満足させそうなのは、不祥事と製品の不良によって売られてきた富士通です。


(02.9.25) TOPIX 900P(-15) 日経 9165円(-156) 5.9億株


NYは7683ドル(-189)と下落して、終値ベースではテロ事件直後の安値を更新。ナスダックも1182P(-2)と小幅ながら続落し、安値を更新中。

外国証の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2480万株、買いは1210万株となって、3日連続の1000万株以上の売り越し。

NYダウの新安値更新から、東京市場は安く始まりましたが、株価水準が大きく変ったNEC(577円)・日立(616円)・富士通(513円)などには値ぼれの買いが入ったようで、このあたりの銘柄を中心にして、日経平均は一時プラスになったりもしましたが、それ以上に買い上がる材料もなく、結局は続落となりました。 まあこうなっては、日経平均・TOPIXは新安値水準まで大幅下落して政府を追い詰めて、びっくりの政策を引き出すしかありません。株価が下がれば下がるほど、政策の転換はドラスティックにならざるをえず、ここしばらくは大下げをしたほうが、結果はよいのではないか、と思っています。

ちょうどよい例題が出てきたので、「売買マーク予想」の使い方を説明しておきます。上図は毎日お馴染みの日経平均のグラフを条件表No.2の「日経平均用'96」を使って描いたものです。条件表No.2は小波動のピーク・ボトムで、なかなかよい売買マークを出します。上図では、今日25日にはまだ売買マークはついていません。

しかしこれまでの例では、そろそろ買いマークがついてもよいころです。そこで「明日、日経平均が何円まで下落したなら、買いマークがつくのか」を知るには、グラフのメニューの「表示(T)」→「売買マーク予想」をクリックするか、上図の「↓↑」の絵をクリックして下さい。

右図の画面が現れます。
  1. 検査する範囲は-15%〜+15%が初期値になっていますが、これはまず変更する必要はありません。

  2. 検査のレベルは5になっています。これもまず変更する必要はありません。

  3. 結局のところ「検査実行(G)」ボタンをクリックするだけです。

  4. 明日、どの株価水準になれば買いマークまたは売りマークがつくのかを検査します。検査が終われば「現在株価」の欄はクリ-ム色に変ります。

  5. もし買いマークがでる株価水準が見つかったときは、右図のように、買いマークがでる株価水準の範囲(図では0円〜9016円)が表示され、数値の欄がクリーム色に変ります。

  6. もし買いマーク(売りマーク)がでる株価水準が見つからなかったときは、図の「売りマーク」の欄のように、株価水準は0〜999999円と表示されたままであり、数値の欄も灰色のままで変化しません。

  7. 図では、明日の日経平均が9016円以下になったならば、条件表No.2は買いマークを出す、ということを表しています。本当に買いマークを出すのかを確認するためには、「買いマーク(B)」ボタンをクリックして下さい。

  8. 明日株価が0〜9016円(ということは9016円以下)になったとしてのグラフが描画されます。(グラフメニューの「表示(T)」→「本日値段」を使って、9016円を入力したのと同じです)
日経平均が9016円(以下)になれば買いマークがつくことがグラフで確かめられます。


(02.9.26) TOPIX 913P(+13) 日経 9320円(+155) 6.0億株


NYは7841ドル(+158)と反発。ナスダックも1222P(+40)と大幅な反発。 しかし外国証の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2360万株、買いは1720万株で、640万株以上の売り越し。

9月30日まであと2日(27日と30日)を残すばかりになりました。いうまでもなく今回の決算時の日経平均は過去13年間で最低の水準になります。昨年9月末は米国テロ事件の直後とあって、日経平均は9774円・TOPIXは1023Pでした。 半年前の今年3月末の日経平均は11024円、TOPIXは1060Pでした。

この3月末は銀行はひと息つけたのですが、この背景には、@景気の底打ち、A空売り規制の2つがありました。この9月はどうかといえば、先行きの景気は米国経済の縮小から、景気のスローダウンが懸念され、世界中の株式市場は下げ続けています。この中で、ただでさえ衰退している日本だけが株価が反発することはありえません。

政府は株価が下がるのであれば、下がりにくいような仕組みにしようと、3月期末には「借り株」についての規制を行いましたが、これは有効でした。今回は信用取引の空売りの規制が17日から始まっています。新聞によれば信用の売り残は急速に減少しているようで、当局にとって目先の状況はヨシヨシということでしょうが、このような規制は本当は無用です。

今日は銀行に対する公的資金の注入がされるかも知れないといった憶測で、銀行株がハデに上昇しました。みずほHの出来高は6000万株、三井住友3700万株、UFJ3300万株、三菱東京1900万株となって、今日の全体の出来高を支えたのは銀行株でした。

しかしたぶん今日あたりで、これまで銀行株をカラ売りしてきた向きは手仕舞ってしまったのではなかろうか。信用取引は株価の変動を増幅することもあるし、変動を吸収してならすこともあります。今どきは極端な強気も弱気もないので、だいたいは株価の変動をならす役目をしていますが、規制によって相対的に売り勢力の勢いは小さくなってしまいました。株価を支えるあるいは株価の突っ込みをならすという役割が果たせそうにありません。

信用買いについての規制は何も出ないのに、売りについてはさまざまな制限を加えられました。売りが不利な状況の中でも、日経平均・TOPIXは新安値になるというていたらくです。それもこれも政府は、銀行の決算ができるかどうかを一番の政策の目的にしており、日本経済全体を考えることなく、きわめて近視眼的な対応に終始している。と市場に見透かされているためだと思わざるを得ません。

たぶんあと2日が過ぎれば、当面の「決算」を乗り切ったとして、いま新聞に取り上げられている政策は雲散霧消してしまうのではなかろうかと危惧しています。

この、@新しいデフレを終わらせるには新しい産業を勃興させるか、A旧産業の中でのサバイバルによって半数の企業がつぶれる。のどちらかしかありませんが、この内閣は、@の道を選ばずにAの道を選んでいますから、内閣が総辞職とならない限り、株価の本格的な上昇はありません。


(02.9.27) TOPIX 936P(+22) 日経 9530円(+209) 7.9億株


NYはよい経済指標が出て、7997ドル(+155)と2日続けて大きく反発。ナスダックはしかし1221P(-0)とわずかに下落。外国証の朝の寄り付きの成り行き注文は、売りが2790万株、買いは2690万株となって、買いがいつもより100万株増えたため、100万株以上の売り越し。

日経新聞トップ記事はRCCが不良債権を実質簿価で買取るとというものでした。 まあ驚きました。記事によれば
    @これまでは法律が「時価」で買い取るように定められていたため、簿価の1/10くらいの価格で買い取っていたが、不良債権の売却が進まなかった。

    Aそこで、簿価から銀行が貸し倒れ引当金を積んだ分を差し引いた残りを「実質簿価」として、この価格で買い取ろうというものです。

    Bこの結果RCCに売却損が出たときは、国と銀行で折半する(予定)

    C引当金が十分かどうかは厳しく検査する。
といった内容でした。

まあ矛盾だらけの決定です。 すでに昨年のマイカル倒産以来、金融庁は特別検査に入り、銀行に対して企業の分類を厳しく徹底させ、これに見合う引当金を積ませていたのではなかろうか。であれば、いまさらの検査は無用であり、引当金が積めない銀行には、ただ退場させるか、公的資金を投入するかしかありません。

笑うのは、この実質簿価を導入した理由です。取引先企業の経営内容は銀行が一番よく知っているので、この内容に応じた引当金を簿価から差し引いた実質簿価値は法律で定められている時価として差し支えない。したがって法改正は必要ない。ということでした。それでは何のための特別検査であったのか。銀行が企業の内情を一番知っているのはその通りですが、資本不足のために引当てができないから、企業の分類をごまかしてきたのではなかったのではないか。

私にとってはお笑いの決断としか思えませんでしたが、市場は期待しました。今日は銀行株の買いはすさまじかったといってよいでしょう。50円額面換算での出来高上位は、@みずほH(16000万株。287円。+18)、Aドコモ(11000万株。216円。+10)、BUFJ(10000万株。320円。+27)、C三井住友(7000万株。681円。+33)、D三菱東京(3000万株。893円。+45)と銀行株が並びました。

これまで簿価の10%でしか売却できなかった不良債権を簿価の20%〜70%で買い取ってくれるというのですから、まったく銀行にとっては有難い話です。銀行株が急騰するのは当たり前です。まあ人生において金銭的な大失敗をしでかし、それを謝りもしない男の尻拭いをしてくれるのは親しかありません。どの他人が自ら痛むことを承知で尻拭いしてくれるでしょうか。

釈迦が偉かったのは、わが身を捨てて虎の餌食にならんとしたことも一例ですが、このままだとこの国の政府はブッダと同じ慈悲深さを示すことになります。すごい。しかしその際は、国有財産を処分するとか、国会議員や大臣を初めとする国家公務員の給与を減らすとかして、銀行の尻拭いをしてほしいものです。増税するとか、年金を減らすとか、社会保険料を値上げするとか、国債を増発するとかで帳尻を合わせることは、やめてもらいたい。

来週は9月30日の中間期末となります。結局銀行は持ち合い株式を予定通り売却できなかったようです。同日には小泉内閣の内閣改造があります。焦点は柳沢金融担当相の処遇とされていますが、これは細かな話です。問題は、公的資金を受けるかどうかはわからないが、銀行が不良債権処理を加速させれば、それに比例して企業は消えていき、一層のデフレが深刻化することです。この手当てをどうするのかを政府がはっきりと打ち出せるのかどうかが一番の問題だろうと思います。これは実に難しい。


(02.9.30) TOPIX 921P(-15) 日経 9383円(-147) 5.7億株


先週末のNYは7701ドル(-295)と2日続けて大きく反発分をほぼ帳消しにしてしまいました。ナスダックも1199P(-22)と下落。外国証の朝のり付きの成り行き注文は、売りが2240万株、買いは1760万株となって、480万株の売り越し。

今日は小泉内閣の内閣改造の行方が最大の材料になるはずでしたが、米国安に加えて、財務相のG7での公的資金投入の発言について二転三転したのが嫌気されて、安く始まり、出来高も薄いままで推移。

後場2時過ぎに閣僚名簿が発表され、柳沢金融相が退任し、竹中経済財政相が金融相を兼任ということがわかったとき、瞬間的に銀行・証券株が上昇。しかしすぐに下げだし、柳沢退任では株価を上げさせることはできませんでした。

銀行に公的資金の注入に積極的な竹中経済財政相ではありますが、経済財政諮問会議をやっている限りにおいては、メッセージを発するだけですんでいましたが、今度は金融庁の役人を動かさねばどうにもならない立場になります。民間出身の竹中さんにこれができるのか。という市場の判断がはたらいたのではなかろうか。

まあ、財務相・産業経済相・金融担当相・経済財政担当相の4つの経済関連の閣僚がいて、これに日銀を加えた5者がいろいろなことを言ってきて、方針がなかなか決まらなかったのですが、その1者が減ったうえ公的資金注入に言及している方たちばかりになったわけですから、これからは言うだけではすまなくなります。前進ではあります。期待したいところです。(期待するしかない)


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