TOPIXをどう見たか・判断したか (02年6月)

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(02.6.3) TOPIX 1132P(+12) 日経 11901円(+137) 8.2億株


先週末のNYは9925ドル(+13)と自律反発。ナスダックはしかし1615P(-16)とマイナス。外国証券の朝方の注文は、売リが2010万株、買いが1700万株で、310万株の売り越し。

土曜日に自宅(大阪から名張へ)の引越しをしました。


(02.6.4) TOPIX 1117P(-14) 日経 11653円(-248) 9.3億株


NYは9709ドル(-215)と下落。ナスダックも1562P(-53)と大幅下落。外国証券の朝方の注文は細り、売リが1320万株、買いが2000万株で、680万株の買い越し。

NYの215ドル安は日経平均でいえば258円安に当ります。日経平均が250円下げたところで大幅な下げとは思いませんが、NYが200ドル下げると「下げた」という気がするのは我ながら奇妙に感じますが、これはNY市場のボラティリティ(変動率)が低く、日頃あまり動かないためで、たまに動くと大きく動いたと感じるからでしょう。

米国株に連動する値嵩ハイテク株が連れ安したため、日経平均はNYと同じ値下がり率となり、248円安。TOPIXは14P安と軽めの下げでした。今日の日経新聞の全銘柄の連結PERは25.96倍でしたが、今日の下落によって明日発表される連結PERは24倍台になることでしょう。24倍25倍といえば、株式益回りは4%です。いまどき4%の利回りに回る金融商品はありません。これだけを見てもこの株価水準は割安です。

日本証券新聞のHPを見ていたら「1月安値銘柄を狙え」とありました。ここもと上昇している銀行株や商社株は12月安値銘柄だったそうで、次は1月に叩き売られて安値をつけた銘柄の売り方の買戻しを期待しようというようです。なるほどです。そこで《カナル2》を使って1月安値銘柄を検索する条件表を設定してみましょう。

《カナル2》で使う加工は「最小日数」です。「最小日数」は過去XX日間の安値(終値の)から現在まで何日が経過しているのかを計算します。

図は帝石のグラフです。Aの日に安値を出していますが、これは1月のことです。そこで1月は現在(2002年6月3日)から何日前〜何日前の期間であるかを調べます。

@グラフ画面の1月4日の日あたりをクリックすると、破線の縦線が表示されます。

Aこの縦線の日の数値(日付・株価・出来高・計算値など)がグラフ画面下部に表示されます。「No.」欄を見ると、この日はNo.99とあります。すなわち現在より99日前であることがわかります。

B同じようにして1月31日に縦線を移動させ、数値表示欄を見ると、No.81とあります。

1月安値銘柄は、現在から99日〜81日前に安値を出したものを検索できればよいわけです。

以上の理屈がわかれば、条件表の設定は簡単です。図の2行目だけです。
  1. 安値からの日数を知るには、「過去何日間の安値か」を決めておかねばなりません。たかだか10日間とか20日間の安値では意味がありませんから、ここでは過去1年間の安値(250日間の安値)としました。

  2. 過去250日間の安値が今年の1月にあるとは、この安値(最小日数)をつけた日から81日〜99日経過しているということなので、「81以上 99以下」とします。

この条件表を使って、6月3日現在で、東証一部の銘柄から検索すると図のような銘柄をはじめとして154銘柄が検索されます。

1352 ホウスイは安値から93日目、1601帝石は92日目です。検索された銘柄をグラフで見て、まだ大きく上昇していないもの、売り残が多いものをマークすればよいのです。


(02.6.5) TOPIX 1116P(-1) 日経 11663円(+10) 9.2億株


NYは9687ドル(-21)と続落。ナスダックは1578P(+15)と突っ込み警戒から反発。外国証券の朝方の注文はさらに細り、売リが1510万株、買いが1570万株で、60万株の買い越し。

すっかり外国勢の買いは細くなってしまいました。ここまでは会社発表の業績予想の数値をそのまま受け止めて買いの材料としてきましたが、いまや国内証券会社もそうですが、個々の企業についての会社見通しと証券会社の見通しの摺り寄せの作業にかかっていますから、次第に確信をもった銘柄から買われていくに違いありません。

それまでは株価の比較感だけが買いの材料であり、今日も先行して買われた大手4銀行(みずほ・三菱東京・UFJ・三井住友)との比較感で、大和H106円(+6)、ミズホアセット81円(+11)、昨日大商いだった三井トラスト299円(-3)が出来高上位に入っています。まあ出遅れの2番手銘柄の物色です。

銀行株の3番手銘柄となれば、地銀・第二地銀になりますが、一般の企業ではすでに3番手銘柄とでもいうべき銘柄が上昇しています。

図は先月02年5月8日に、何年かぶりの黒字転換あるいは復配をした銘柄で、艱難辛苦に耐えてきた企業なのでがんばって欲しいとして掲載したものです。掲載時(青○の日)に、すでに大きく株価は上昇していましたが、1か月たってみるとさらに上昇しています。

グラフの後講釈をすると、掲載時に株価は200日線を超えており、これら銘柄は大勢的に上昇波動に入っていることは明らかです。ならば、@上昇がストップしたという兆候がでるまでは、A押し目買いの方針です。押し目買いの手がかりは9日順位相関を使えばよく、-80以下になってから反転した時というのをしばしばいってきました。

実際のところは、順位相関は、千代建が-78.8、阪和興も-78.8、キャビンが-75.0までしか低下しませんでした。タカキューは-85.8まで低下したので、これはすんなりといけましたが、他の3つはハラハラドキドキしたでしょう。

果たして-80まで待っていて買うことができるのか、そこまで低下せずに上昇してしまうのではないかと心配し、-80以下に下げてくると、もっと株価が下げるのではないか、ひょっとするとこれが下げ始めとなるのではないかと、どちらにしても心配するものです。(まったく不安なしに株式投資はできるものではないし、もし不安感なしに投資したときは、だいたいにおいて楽観人気の渦中に入っているので失敗しやすいものです。)


(02.6.6) TOPIX 1108P(-8) 日経 11574円(-88) 9.4億株


NYは9796ドル(+108)と反発。ナスダックも1595P(+17)と小幅続伸。外国証券の朝方の注文は、売リが2410万株、買いが2410万株で、差し引き0。

NYが反発しましたが響かず。TOPIXのグラフは順位相関が-80以下になり、日経平均は思っていた11600円〜11500円の水準まで調整したことでもあるし、自律反発となってよいところです。


5月31日に目下の大勢波動と中勢波動について述べました。

@いま大勢波動は上昇波動に変ったばかりである。(スタートは2月6日で、TOPIXは4月17日に200日平均線を上回って、大勢上昇波動を確認した。)

A大勢上昇波動は通常は2〜3年持続するが、短期に終わっても少なくとも1年は続くはず。

B1つの大勢上昇波動には、2つないし3つの中勢の上昇波動が含まれる。(いまの大勢上昇波動には3つの中勢上昇波動は無理で、2つの中勢上昇波動が作られるのではないかと思っています)

Cいまはその1つ目の中勢上昇波動の途中にある。

といったことを想定しています。

中勢波動は3か月〜12か月続くトレンドをいいます。3か月〜12か月というのはその範囲がぼんやりしすぎていますが、大勢上昇波動が強くないときは、ここに含まれる中勢上昇波動も短期(3か月〜6か月か)で上昇幅も小さくなり、大勢上昇波動が強いときは、ここに含まれる中勢上昇波動は長期(6か月〜12か月か)で上昇幅も大幅になります。いまの大勢波動の背景は、@構造改革の途上にあって、経済成長をリードする分野がなく、A単なる景気循環の反映であるので、強くはありません。当然ここに含まれる中勢の上昇波動も短期・小幅なものになります。

さて中勢波動のモデルは図のようなものです。25日平均線と75日平均線とのからみで説明すれば、
  1. Aの底値から75日線の水準であるBまで反発するが、
  2. Cまで反落して2番底となる。
  3. Cからの上昇で75日線を上抜きDに至るが、
  4. 75日線の水準のEまで反落する。
  5. Eから上昇幅を広げて上昇しFに至り、25日線の水準のGまで反落する。
  6. Gから楽観人気となって、短期間に最大の上昇幅となってピークのHにいたる。
ここまでが中勢の上昇波動の流れです。これは図の左半分の部分です。その後中勢波動は図の右半分のようになる(H→Aへ下落)のかというと、そうではなく、H→I→J→Kまでの下落で止まります。Kは中勢上昇波動のスタートのAになり、Lはスタート直後のBにまります。すなわちK(つまりはA)をスタートとして第2回目の中勢上昇波動が始まります。このことを図にしたのが、右図です。

  1. 左端のAから中勢上昇波動がスタートし、A→B→Cから75日線を上回り、D→E→F→G→Hの小波動を重ねて中勢第1段の上昇波動が完成します。その後はH→I→J→Kと反落し、75日線を割り込みますが、Kから中勢第2段目の上昇波動が開始します。

  2. Kからの第2回目の上昇波動も、第1回目の波動と同じように75日線を上回ってからD→E→F→G→Hへと達し、中勢第2段の上昇波動が完成します。

  3. その後も第1回目の波動と同じように、H→I→J→Kと反落し、75日線を割り込みます。ただし、Kから第3回目の中勢上昇波動が始まるかどうかはわかりません。

  4. 第3回目の中勢上昇波動がスタートできなかったときは、上図のモデル波動の右半分のようになります。すなわち、H→I→J→K→L→M→N→Aへと下げていくわけです。Kから反転せずにL→Mとなったときには、3つの中勢上昇波動を支えてきた大勢上昇波動も終りとなります。(端的にはこのとき株価が200日線を割り込む)


(02.6.7) TOPIX 1101P(-6) 日経 11438円(-136) 7.6億株


NYは9624ドル(-172)と下落。ナスダックも1554P(-40)と新安値。外国証券の朝方の注文は、売リが2230万株、買いが2430万株で、差し引き200万株の買い越し。

NY市場の引け後、インテルが4-6期の売上予想を下方修正(前期比-4〜-9%減)を発表し、このためGLOBEXは大幅下げ。これを受けて東京市場も半導体関連株のアドテスト7900円(-540)・東エレク8030円(-360)を中心に下げました。日経平均はザラバで75日線(11389円)の水準を少し割ったものの、引けでは75日線をどうにか割らず。

TOIPIXは昨日、9日順位相関が-80以下になったと書きましたが、これは感違いで昨日は-73.8でした。今日-83.3になって、下値のメドと思っていた1090P〜1100Pの水準になったので、来週は自律反発があってよいところです。

日経平均が75日線を大きく割り込んでくるようだと、先日いったように第1段目の中勢上昇波動が終ったと考えねばならなくなります。TOPIXの75日線の水準は1081Pなので、TOPIXについては中勢上昇波動が終るかどうかの判断はまだ先のことですが、当面は日経平均と75日線の関係には注視しておかねばなりません。

1〜3月期のGDPが朝方発表され、前期比で+1.4%、年率で+5.7%でした。ひところは8〜9%の数字がでるのではないかと予想されていたので、その点は物足りませんが、昨年10〜12月期は前期比で-1.2%、年率で-4.5%の3四半期連続マイナスということを思い出せば、この1〜3月期は10〜12月期のへこみを充分に取り返したわけで、4〜6月期もプラスとなれば、再び相場も自信がでてくることでしょう。


(02.6.10) TOPIX 1093P(-8) 日経 11370円(-68) 6.0億株


先週末のNYは9589ドル(-34)と続落。ナスダックも1535P(-19)と新安値を更新。外国証券の朝方の注文は、売リが2230万株、買いが2570万株で、差し引き340万株の買い越し。

日曜日は日本中がW杯サッカーの日-ロ戦に興奮し、今日も余韻残りで相場は閑散となりました。出来高は6.0億株、売買代金も5500億とピークから半減です。全般はほぼ見送りの中をジリ貧となりましたが、かすかに賑わったのは、全行員の給与を引き下げると発表したみずほH325円(+4)とW杯の連想から買われたアシックス134円(+16)。

みずほHは3万人の従業員がいて人件費が3500億円ですから、平均年収1200万円ですか。たいしたものです。いよいよ大手銀行初の賃金引下げということで、評価されました。

4月の機械受注が前月比+8.4の増加であったと報道されました。先日の1-3月期のGDP伸び率に寄与した要因は@輸出とA統計的に疑念のある個人消費で、B設備投資はマイナスであるから持続的な回復に疑問をもつ向きもありましたが、機械受注の伸びは設備投資の回復を示唆するものです。今度の4-6月期のGDPが発表される前には、設備投資も上向くような予想がでてくるのではないか。

日経平均の12日サイコロジカルが、今日は25%に低下したと記事にありました。25%とは12日間のうち上昇した日が3日(3勝)・下落した日が9日(9敗)(3÷12X100=25)ということです。2勝10敗となれば結構珍しいのですが、3勝9敗はまあよくあります。

NYダウは5月9日(米国は5月8日)に+305ドル高の驚くほどの大陽線を出したので、3月の高値の10673ドルを上抜くような上昇波動に復帰したかと思いましたが、反発は10353ドルまでで、逆にこの大陽線を割り込む動きとなり意外な展開をしています。


先週末はザラバで9472ドルと9500ドル割れをした後、ここから+117ドル戻して9589ドルで引けましたので、@下げ渋りを表す「タクリ足」となり、同時にA出来高が日頃の5割増となったので、当面の安値を出した感じです。(それを感じて今日の東京市場の寄り付きは高かった)

グラフに9日V相対力を赤線で描いています。V相対力は出来高の増加具合を表すチャートです。出来高が増加するのは、@株価が上昇してピークを打つとき、A株価が保合いから上昇を開始するとき、B株価が下落してボトムを打つときの3つの場合です。

9日V相対を見ると、図のaとbは株価が下落しているときにV相対が上昇して、70以上になっています。Bのボトムを打つときの出来高増加です。昨日のcでもV相対が70に達しており、同じようなことが起きていると思います。


(02.6.11) TOPIX 1101P(+8) 日経 11449円(+79) 6.1億株


NYは9645ドル(+55)と反発。しかしナスダックは1530P(-4)と続落し、新安値を更新。外国証券の朝方の注文は、売リが1520万株、買いが1820万株で、差し引き300万株の買い越し。

今日も閑散。出来高は6.1億、売買代金が5800億円では盛り上がりません。値上り銘柄が896、値下がりが426銘柄と昨日と反対の値上り・値下がりの比率でしたから、全体は自律反発をしたのですが、中心となる銘柄がありません。

昨日のTOPIXのグラフに3か所の青○をつけていましたが、NYダウのグラフについて述べているうちに、これについて書くことを忘れていました。昨日のグラフを見て下さい。昨日の日に○をしたのは、短い陽線をやや長い陰線が包んだので注意が必要であると思ったからです。

図のAは前日の陽線を、当日の陰線が包んだものです。(「つつむ」とは、前日の高値より高く寄り付いて、前日の安値より安く引けるという現象です。)陰線の「つつみ」は昨日の陽線を強く打ち消したのですから、この日から下げが加速するのが普通です。

Bは、前日の陰線に、当日の短い陽線がはらんだものです。(「はらむ」とは、前日の高値より安く寄り付いて、前日の安値より高く引けるという現象です)下落してきたものが下げ止まりとなった状態です。

Cは、「両抱き」あるいは「両つつみ」と呼ばれるものですが、これはAとBが合体したものです。これは前半2本の関係が「つつみ」なので、下げが加速するかと思っていたら、後半2本の関係の「はらみ」となって下げ止まりを暗示した。つまりここで反転する可能性が高いという足型です。

昨日のグラフの青○はAの「つつみ」の足型で、aで出た「つつみ」のように続落するのが普通ですが、案に相違してbのように翌日高くなって反転となることもあります。(bは陽線を陰線がつつんだのではなく、短陰線を陰線がつつんだのですが、これも「つつみ」です。)また翌日上昇しなくても「はらみ」となれば、Cの「両抱き」になり、底値の可能性が高くなります。

ということで昨日の青○は今日の株価次第で、aにもなるし、bにもなるし、あるいは「両抱き」にもなるという、分岐点であったのです。今日は安値が昨日と同じであるので完全な型ではありませんが、「両抱き」に近い形になったので、昨日の陰線をもって当面の安値が出たと思っています。


(02.6.12) TOPIX 1093P(-7) 日経 11327円(-122) 6.3億株


NYは9517ドル(-128)と下落。ナスダックは1497P(-33)と続落し、連日の新安値更新。外国証券の朝方の注文は、売リが1330万株、買いが2280万株で、差し引き950万株の買い越し。 NYは下値での抵抗力があると思いましたが案外です。

本来であれば月末のG8を控え、政府のデフレ対策や先行減税の話がでてきてもよいのですが、国会の会期を延長してすることは@有事、A郵政、B健保、C個人情報 というのでは、まあ小泉内閣にとっては、国民生活の基盤である経済の再生は5番目6番目以降の位置付けであるということを示しており、せっかく盛り上がった市場であるのに、この芽を摘み取るに等しい仕業です。


昨日いった「両抱き」の足型を検索する条件表を2つ掲げます。1つは上の図で、これは加工の「足型」を使っています。
No.2行は、足型のNo.13(陰のつつみ)を指定していますが、注目日が1〜1になっていることに注意して下さい。つまり「昨日、陰線のつつみがあれば買い」です。

No.3行は、足型のNo.3(陰のはらみ)を指定しています。「当日が陰はらみであれば買い」となり、この2行を満足するのは「両抱き」となったときです。ただこの設定では、図のように中心の陰線がヒゲ足(実体部分よりヒゲ部分が長い)であっても検索されてしまします。 中心の陰線(陽線)がヒゲ足でないということを明瞭にするには、以下のような条件表を組まねばなりません。

(02.6.13) TOPIX 1074P(-19) 日経 11144円(-182) 6.8億株
NYは9617ドル(+100)と反発。ナスダックも15197P(+21)と反発。外国証券の朝方の注文は、売リが21303万株、買いが1650万株で、差し引き480万株の売り越し。

NYが反発したため東京市場は小高く始まりましたが、あとがいけません。手仕舞い売りに押されてジリジリと後退。後場は明日のSQを意識したのか、先物が下げてこれに裁定解消売りが追随するという具合で、5月24日の高値以来の最大の下げ幅となりました。

市場の環境は、@1-3月期GDPがプラスであったように景気の底打ちがはっきりしている。A今期の企業業績は+50〜+60%の増益予想に加えて、大和総研あたりでは来期も15〜20%の増益予想をしている、B市場全体の連結PERも25倍と金利に比較して株式は割安である、C円相場も125円台に戻してきた。などなど悲観すべきものはありません。

ここまで深く(とはいってもTOPIXで1139P→1074Pへの-5.7%の下落にしか過ぎないが)調整すると、市場は何をおびえているのかと首をかしげていますが、しかしグラフがすべてですから、以下のことを頭に入れておいて、今後の相場の想定をせねばなりません。

業績相場に入ると、@株価は200日平均線を上回り、A75日線が200日線の上位になり、B株価は75日線よりさらに上位にある。というのが常態です。以下に以上の@ABを満足していた時期のTOPIXのグラフを3つ掲げます。

1枚目はA(95年6月15日)→F(96年6月26日)の大勢上昇波動です。AからFへ上り詰める過程で、@200日線を超え、A75日線が200日線とゴールデンクロスし、B株価は75日線より上位で推移していますが、CとEで75日線をしばらくの間下回りました。

このC,Eをもって1つの中勢上昇波動が終ったと考えられます。すなわちA→Bが第1段目の中勢上昇波動、C→Dが第2段目の中勢上昇波動、E→Fが第3段目の中勢上昇波動であり、A→Fへの約1年の上昇相場は、3つの中勢波動であったことになります。(いわゆる3段上げです)

2枚目の図はG(97年4月11日)→H(97年6月26日)までの上昇相場です。@200日線を超え、A75日線が200日線とゴールデンクロスし、B株価は75日線の上位にありましたが、Aのゴールデンクロスをした後1か月もたたないうちに、株価は75日線を割り込んでしまい、2度と復活することはありませんでした。

今日のTOPIXのグラフと照らし合わせてみると、実によく似たグラフです。しかしこの経済背景は大いに違います。当時の経済企画庁の統計では、すでに97年3月に景気の山をつけており、グラフのG→Hの時期には景気は後退を始めていました。いまは景気が底打ちしたばかりですからこの点は大いに異なります。

さらにいえばこの時期の橋本内閣は97年4月から消費税を5%に増税し、経済に大打撃を与え、この年11月には拓殖銀行・山一證券の破綻へ繋がっていきました。失政という点では小泉内閣もいい勝負だからこれは似ているか?(まあ何もしていないのだから、この点はまだ今のほうが状況はましでしょう)

ということで、グラフの条件の@ABは満たしていますが、景気後退期でのことなので、業績相場とはいえず、したがって中勢波動が1段で終ったのも納得できます。

3つ目の図は直近の大勢上昇波動で、これまでにも幾度が掲載しました。図はJ(99年1月5日)→M(2000年2月28日)までの1年1か月を大勢上昇波動としていますが、株価の安値はJの3か月前の98年10月9日に976Pというのがあって、ここからMまではでは1年4か月の上昇波動となります。

この時期はIT関連株が大きく上昇しましたが、株価が75日線を下回ったのはLの1か所だけでした。中勢上昇波動は、J→KとL→Mの2段上げであったわけです。

以上3つの例を掲げましたが、1995年以来@ABのグラフの条件を満足した時期はこれ以外にはありません。(今回で4回目)

95年のときは中勢波動は3段上げをし、97年は1段で終わり、99年は2段でした。今日TOPIXが75日線を割り込んだことによって、第1段の中勢波動は終ったとすることも検討せねばなりませんが、そうであっても1段目が終っただけで2段目が終ったわけではありません。

97年のように1段の中勢上昇波動で終ったこともありますが、大勢波動の基本のバックボーンは景気ですから、今回が景気後退が始まっていた1997年のように1段の上昇で腰砕けになるとは思っていません。


(02.6.14) TOPIX 1054P(-20) 日経 10920円(-224) 16.2億株



NYは9502ドル(-114)と昨日の上昇分を上回る下げとなりました。ナスダックも1496P(-22)と再び1500P割れ。NYダウのグラフは先日の安値圏での出来高増加があるし、今日は9日順位相関・25日順位相関ともに-80以下になっていることでもあるし、どう見ても反発し、最低でも5〜10日程度の小波動のボトムになるはずと思っていますが、いうことをききません。

外国証券の朝方の注文は、売リが2870万株、買いが1790万株で、差し引き1080万株の売り越し。朝刊では6月第1週は外国人が1300億円の買い越し。これは8週連続の買い越し。一方信託銀行が1300億円、証券自己が1100億円の売り越しで、日本株を買い続ける外国人VS弱気な国内機関投資家の対立です。

この内容はといえば、新聞によれば外国人は銀行・通信・小売の内需株を買い、信託銀行はハイテク株を売っているそうですから、外国人はともかく日本株で買えるものを買おうという積極的な姿勢であり、国内機関投資家はNY株が下落しているので、米国に連動するハイテク株ははずしておこうという消極的な姿勢です。

どうも日本人のほうが日本株に対して弱気なのですが、今日のW杯の日本の決勝トーナメント進出が立会い時間中にわかっておれば、少しは日本株にも自信がでたのではなかろうか。

しかし現実の相場はそんなのんきなことを言っておれなくなりました。TOPIXのグラフは今日の下げで一気に不安な位置までやってきました。@3月以来の高値圏での保合いの下限である1047Pまであと7Pほどのところまで下落し、A業績相場であることの証左である200日線の1055Pを1P下回り、B3月の急上昇のエネルギー源である超長大陽線の重要ポイントである1030P(このときは窓を空けているので前日の終値を重要ポイントとしています)まで残すところ24Pとなりました。

まだどうにか踏みこたえていますが、国内勢がこうも弱気であると、これが守れるのか不安になってきます。来週はこの3つの水準の攻防が最大の注目点ですが、C逆張りの「日経平均用'96」は今日日経平均のグラフで買いマークを出していること、D月曜日のTOPIXは1073P以下であれば(ということは+19P高であっても)買いマークを出すことから、なんとか@ABの水準を割ることなく、反発するのではなかろうかと期待しています。


(02.6.17) TOPIX 1025P(-28) 日経 10664円(-256) 8.1億株



先週末のNYは9474ドル(-28)。ナスダックは1504P(+7)。外国証券の朝方の注文は、売リが2590万株、買いが2050万株で、差し引き540万株の売り越し。

東京市場は売りが加速し、つるべ落しの様相となりました。この4日間のTOPIXの下落幅は、-7P→-19P→-20P→-28Pと日々拡大し、週末にいったチャート上のポイントを今日一日で全部下方に突破してしまいました。それにしてもなんという弱気でしょうか。

今日の値上り銘柄数は83銘柄(値下がりは1363銘柄)です。この2年間で、値上り銘柄が100銘柄を割ったのは、昨年9月12日の米国テロ事件の暴落のときの(値上がり銘柄数17-値下がり銘柄1429) しかありません。今の経済状況がこれに次ぐほどのものであるとは到底納得できませんが、市場は何におびえているのでしょうか。

6月13日に、株価が200日平均線を超えた3例を掲げましたが、95年6月→96年6月は中勢上昇波動は 3段でした。97年4月→97年6月は中勢上昇波動は1段で終わりました。99年1月→2000年2月は中勢上昇波動は2段でした。このままでは、今回の相場は、たった1段の上昇しかなかった97年4月→97年6月になりかねません。

形はいかにも97年と似てきましたが、しかし経済の背景は大いに異なっています。今日、4月のDI指数が上方修正されていましたが、半年先の景気を表すDI先行指数を例にとれば、97年4月は25.0→5月66.7→6月58.3→7月41.7→8月25.0→9月33.3となっており、5月・6月だけが50%をクリアし(ここで株価はピークを打った)、7月以降のDI先行指数は低下しました(株価も大きく下落した)。

目下のDI先行指数は、今年になって1月58.3→2月58.3→3月83.3→4月75.0です。4か月連続の50%超えであり、DI先行指数が50%を割り込んだのであればともかく、50%をはるかに超えている今、市場はどう評価して株価下落を受け入れているのでしょうか。

ついでにいえば97年6月当時の市場全体のPERは45倍あたりでしたが、今日のPERは24.10倍で非常に低い位置にあります。これらのことを考えれば、にわかに今の弱気に組することはできません。


(02.6.18) TOPIX 1041P(+15) 日経 10839円(+175) 6.5億株


NYは9687ドル(+213)と上昇。ナスダックも1553P(+48)と大幅続伸。しかし外国証券の朝方の注文は、売リが1900万株、買いが1830万株で、差し引き70万株の売り越し。

日本株は昨日、日経平均・TOPIXともに、業績相場であるという証左の「200日平均線より株価が上位にある」というチャート上の特徴を否定し、200日線を割り込みました。どう考えても納得のいかない出来事でしたが、NY株が反発したことで、東京市場も今日は高くなり、値上り銘柄数は1088銘柄となりました。

しかし出来高は6.5億と少なく、昨日の8.1億株には及びませんでした。日経平均は今日200日線を奪回しましたが、TOPIXはまだ200日を取り返せず、なお市場には私にとって得体の知れぬ弱気が満ちています。

TOPIXは長大陰線の「はらみ」という足型になりましたから、明日長大陰線の前日の終値1054P以上(昨日の長大陰線は一昨日から窓を空けて寄り付いたので、基準を一昨日の終値(安値)1054Pとしています)に上昇すれば、昨日の長大陰線は枯れススキを幽霊と勘違いした、となりますが、今日の出来高の少なさをみると、まだ本当の幽霊であると市場は信じているようです。

NYダウは、aの日のタクリ足(十字足でもある)と翌日の陽線をもって、安値を出したと思いましたが、昨日はもっと大規模な足となりました。すなわちaの下ヒゲの長さは107ドルでしたが、一昨日のbの下ヒゲの長さは204ドルと2倍ほど長く、翌日の陽線の上げ幅もaが+55ドルに対し、bは+213ドルと大幅でした。

ただ出来高は、aのほうが18億株と断然多く(bはが15億株)、aでは大規模な強弱感の対立が見られました。aで底打ちとなればわかりやすかったのですがそうはならず、25日順位相関が-80以下になって初めてbの足となりました。(米国は25日を重視したほうがよいようです)

東京市場は今日の動きをみていると、まだ弱気が過半を占めているようです。(投資家の半分以上は流れを見てその流れにつくので当然ですが。)しかし、松下の4-6月の営業利益が100億円程度になりそうだの記事がでていましたが、13000人のリストラによって松下に限らず多くの企業は利益がでる体質に変化しつつあります。小泉内閣の経済対策に失望とかの記事もありますが(そのとおりですが)、企業は辛酸を舐めながら自らの体質を変えつつあるのも事実です。


(02.6.19) TOPIX 1012P(-29) 日経 10476円(-363) 8.0億株


NYは9706ドル(+18)。ナスダックは1542P(-10)。外国証券の朝方の注文は、売リが1840万株、買いが1790万株で、差し引き50万株の売り越し。

今日は会社の引越しをしたのでクタクタ。


(02.6.20) TOPIX 1022P(+10) 日経 10612円(+136) 8.2億株


NYは9561ドル(-144)。ナスダックは1496P(-46)と再び1500Pを割り込んで新安値。外国証券の朝方の注文は、売リが2760万株、買いが1870万株で、差し引き890万株の売り越し。

日経朝刊を読んでようやくわかりました。どう考えても株価が200日線を割り込むのは奇妙であるのに、いとも簡単に200日線を割り込み、株価の下落が加速したのは、国内の生保を始めとする機関投資家と銀行のやむにやまれぬ売りでした。

3月期末の日経平均は11024円、TOPIX1060Pでしたが、200日平均線もこれとほぼ同じ水準で、株価が200日線を割り込む前日の日経平均の200日平均は10768円、TOPIXの200日平均は1055Pでした。

日経平均を例にとれば、私は大勢波動が上昇に転じている以上、200日線の10768円近くへ株価が下落するならば、株価が割安であると判断する投資家によって買い支えられるものと思っていましたし、それが道理です。ところが株価の水準がダイレクトに業績に跳ね返るようになった銀行・生保(企業法人もそうだが)にとっては、日経平均の10768円(200日線)はすでに含み損発生の水準でした。この水準は押し目買いの場所ではなく、損失拡大を防ぐための現物売りの水準、あるいは日経先物にヘッジ売りを出す水準であったわけです。なるほどそういえば最大の持ち合い株の対象である銀行株が大いに下げたはずです。

私は今の段階では200日線を最重要視しており、相場が間違っているとすら思うほどでしたが、相場は現実に損得が発生するのですから、それは私の「酸っぱいブドウ(イソップ物語の)」に似た感情で、相場の方が正しいのです。(現実は否定できないということ)

それにしても国内機関投資家はリスクが取れないことです。個人投資家も負けがこんでいるときに、わずかに5%ほど利益が出てくると、さあいつ売ろうかとそわそわしてき、結局10%まで利益を伸ばせるのがせいぜいで、売ったあとにさらに20%の上昇をした。というのはよくあることです。つまり負けがこんでくるとリスクを取れなくなり、わずかの値動きが非常に重大なことに感じてしまします。

私の気持ちでいえば、ある株を買っておいて15%までの下落であれば持ちこたえられますが、20%の評価損がでてくると損切りを考え、25%下げると買い値まで戻るのを待つことはできなくなり、安値から10%で戻れば売却してしまおうという気になります。この場合のリスクの許容範囲は-15%です。

今回の思わぬ大幅下落の中で、個々の銘柄の最近の高値からの下落率を調べてみることは大切です。例えば定点観測7銘柄でいえば、@鹿島は382→325円へ-14.9%の下落。A新日鉄は215円→185円へ-14.0%の下落。B住友鉱は612円→510円へ-16.7%。Cソニーは7450円→6280円へ-15.7%。Dみずほは327円→263円へ-19.6%。E野村Hは2170円→1730円へ-20.3%。FNTTは584円→499円へ-14.6%。の下落をしています。(いずれも終値ベース)

こう見てくると、野村HとみずほHが戻り売りの気分にさせつつありますが、他の5銘柄はリスク許容限度の-15%のあたりであり、押し目が期待できます。市場全体もだいたいこのような状況でしょうから、リスクがとれない機関投資家は別として、リスクをとれる個人投資家と外国人にとっては-15%下落という株価水準は、押し目をしてよい位置になったのではなかろうか。


(02.6.21) TOPIX 1002P(-20) 日経 10354円(-258) 6.2億株


NYは9431ドル(-129)と続落し、終値は新安値。ただし6月14日のザラバ安値9260ドルをつけて以来4日たちましたが、これを下回っていないので、(今日は米国は先物・オプションなどのSQだそうですが)今日もこの水準を割らなければ、だいたい下値調べは14日に終っていると思います。ナスダックは1464P(-32)と続落し、やはり終値ベースでは新安値となりました。外国証券の朝方の注文は、売リが2210万株、買いが1870万株で、差し引き340万株の売り越し。

今朝の日経新聞によれば、6月2週(6月10日〜14日)の投資主体別売買動向では、外国人は9週連続の買い越し。しかも前週より買い越し額は500億円増増加していました。6月10日というのは、TOPIXが75日線に接近した日。14日は、200日線を割り込むか割り込まないかという瀬戸際の日ですから、外国人は75日線から200日線の間では、「この下げは買いである」と判断したに違いありません。

しかし今週に入ってからは@200日線を割り込み、A3月〜5月に保合ったゾーン(TOPIXの安値1047P)を割り込み、B私が最も重要視している3月4日の超長大陽線を割り込み、と次々に下値で抵抗すべき水準が破られていきました。それも簡単に。

外国人の投資態度は案外に理路整然としています。すなわち@経済統計では日本の経済の1-3期GDPは年率換算で+5.8%の経済成長率という数字がでたこと、A三菱総研が今日、6月の日銀短観の予想をしていますが、大企業製造業の業況判断指数のDIは-25となり、3月の短観に比較して+13ポイントの改善となるように、足元の景気は回復途上にあること。B今期の上場企業 の増益率は50%〜60%であり、来期も15%〜20%の増益が見込まれること、など数字でみる限りは株価がかくも激しく下落する根拠はありません。

経済はたったの3月や6月で手のひらを返すがごとくには変化しません。3月にワーワーいって株価が上昇してから、まだ3月です。この間に変化したものといえば、政府のデフレ対策が尻つぼみになったこととですが、もともと株式市場は最近の小泉内閣にはアイソをつかしていたのではなかったか。期待したのは個々の企業のひたむきさで、松下のように大リストラをやって、企業の収益が改善するということを材料に株価は上昇したのではなかったのか。

松下は現に、4-6月期には100億円の営業黒字になるということを数字で示しました。このことは松下への信頼を向上させるのが当然なのですが、かえって松下株が下落するのは妙な話です。(今、最も注目しているのは松下の株価です。日本株がよみがえるかどうかの指標であると思っています。)


(02.6.24) TOPIX 1013P(+10) 日経 10471円(+116) 7.0億株


先週末のNYはトリプルSQでしたが、9253ドル(-177)と下げ幅を拡大して年初来の安値。6月14日のザラバ安値9260ドルを7ドル更新してしまい、なお下値が見えません。ナスダックは1440P(-23)と同じく新安値ですが、昨年9月のテロ事件直後のザラバ安値でさえ1387Pでしたから、わずかに50Pほどこれより上位にあるだけに過ぎません。

外国証券の朝方の注文は、売リが1910万株、買いが1550万株で、差し引き360万株の売り越しとなりました。これで6月13日以来連続して売り越しとなりました。頼みの外国人も戦線縮小し、静観というのでは市場のエネルギーも縮小の一途です。

米国安とドル安(円高)を受けて東京市場も安く始まり、寄り付きすぐに日経平均は10169円、TOPIXは986Pと1000P割れとなりました。ただあまりの急落ぶりに突っ込み警戒感がでて、前引けにかかては戻り歩調となりました。午後は日銀が円売り介入をしたことがきっかけでプラスに転じ、日経平均はザラバ安値から+300円ほど上昇し、TOPIXはザラバ安値から+27P上昇して引けました。

ただ日経平均は10500円に接近すると値が重くなり、10500円での戻り売りを計っている向きは多いようです。はやく200日線に復帰しないと、今度は200日線が戻りの限界になりかねず、やや焦るところです。このためには@NYが反騰するか、A日本政府が景気に配慮する政策をだすか、B先日の松下のように企業の収益改善が目に見えてくるか、です。


(02.6.25) TOPIX 1016P(+3) 日経 10496円(+25) 6.8億株


NYは9281ドル(+28)と下げが拡大せず。ナスダックも1460P(+19)と反発し、テロ直後の安値の更新はなんとか持ちこたえています。外国証券の朝方の注文は、売リが2690万株、買いが1490万株で、差し引き1200万株の売り越しとなりました。

米国が何とか下値を保ったので、東京市場も前場は小高く推移していましたが、いかんせんエネルギーが乏しく、買いが少なくなればたちまちマイナスに落ちていきます。後場マイナスになったものの引けはプラスとなって、明日につなぎました。

目下の最大の焦点は、日経平均・TOPIXが完全に200日平均線を割り込んでしまうのかです。すでに割り込んではいますが、今日の日経平均の200日線は10745円であり、これを抜き返すのはワンチャンスです。TOPIXの200日線は1050Pで、これは今日の1016Pからすればやや遠く、2日連騰しなければ上回ることはできそうにありませが、完全に割り込んだとも断定できません。

日経平均・TOPIXはいうまでもなく、多くの銘柄の株価を総合したものですから、日経平均がわからないときは、個別の銘柄(特に野村H)を見るのがよく、そこで定点観測7銘柄のうち鹿島を除く6銘柄を掲げます。

各銘柄の200日線の位置に赤○をつけていますが、
  1. 200日線より上位にあるのが、新日鉄・住友鉱の2銘柄
  2. 200日線をはさんでいるのが、ソニー・野村H・NTTの3銘柄
  3. 200日線より下にあるのが、みずほH
です。みずほは4月のシステム大障害にもかかわらず、6月には200日線まで戻ってき、その後反落していますが、システム障害を材料に売られた5月の安値が243円です。今日の終値は262円であり、いけないみずほHでさえ、現状では安値を切り上げています。

ソニーとNTTはピタリと200日線で止まっています。野村Hも1日割り込みましたがすぐに復帰。こうみると大体の主力株は200日線を維持しています。これらがあいついで200日線を完全に割り込むような事態になれば、日経平均・TOPIXの200日線割れも認めなければなりません。(ということは大勢上昇波動は頓挫した。橋本内閣のときの97年型であったということ)

その意味で、この6銘柄の今後についてしばらくは注視せねばなりません。日本では、米国株安を米国投資家が受けたと同じほどのインパクトで受け止めてしまい、ここまで日経平均は下落しました。しかし今日の日経新聞によれば米国株(S&P500)のPERは40倍あたりであるそうです。日本株のPER 23.3倍の2倍近く米国株は割高であるのですから、米国株と同一歩調で下げている今の東京市場は「ヘンなカンジ」であるといえます。


(02.6.26) TOPIX 984P(-32) 日経 10074円(-422) 6.7億株


NYは9126ドル(-155)と続落。しかも一時は+132ドル高となった後にへ上昇した後-302ドル下げたので、まことに引け味が悪く、ただの-155ドル安ではありませんでした。ナスダックも1423P(-36)と下落。外国証券の朝方の注文は、売リが2340万株、買いが1980万株で、差し引き360万株の売り越し。

NYの引けかたがよくなかったところへ、引け後マイクロンの3-5月の決算が予想外に悪かったとか、ワールドコムが粉飾決算をしていたことが発覚しし、GLOBEXはさらに下落幅を拡大するはで、東京市場は寄り付きから安く、すぐに-200円安。その後もGLOBEXの様子を見ながらジリジリ下げたようで、最後に大引け前に下げが急になり、年初来最大の下げ幅となりました。

とにかく最近はチャートがいうことを聞かなくなっています。TOPIXのグラフでは、下げ止まりかと期待した足型がa(両はらみ)、b(長大陰線はらみ)、c(長大陽線つつみ上げげ)と3度ありました。問題はこの翌日に陽線で上昇することが肝心なのですが、a,bの翌日は再び下げて、下げを転換することができませんでした。昨日は期待していました。cの長大陽線のつつみ上げの翌日が小幅ながらも陽線となったからでしたが、それが米国の株価の大崩れで、腰を折られてしまい落胆です。

昨日掲げた定点観測の銘柄の多くは200日線を割り込みました。図は25日騰落レシオです。レシオが120以上のとき売り、75以下のときに買いの条件がついています。今日は70.5となって昨年12月以来の買いマークを出しましたが、5月高値11979円(終値)から今日の10074円まで-16%の下落です。(TOPIXはP→984まで-13.6%の下落) この下げのスケールは昨年のテロ事件の下落に匹敵します。

いまだに得心がいかないのですが、連日の米国株安はPER40倍の割高が剥げ落ちる過程でしょう。ひところは日本のPERが40倍。米国が20倍であったので、日本株は割高であるとして(業績も悪化したが)上がるNY・下がる東京となったのでしたが、いまや割高の米国・割安の日本が明らかになっています。どうして割安の日本株が米国と同じ歩調で下落するのか。

米国景気が悪化すれば、もちろん日本の景気にも影響は出てきますが、そのバランスは為替を見ればわかります。今は米ドルの一手安です。また対米国向けの輸出シェアは30%ほどで、いまの日本の最大の輸出先はアジアの40%です。昨日も紙・パルプ株が採算好転をはやして上昇していましたが、これは中国からの引き合いが活発であるのが原因とか。どう考えても日本株の下落は悲観のし過ぎに思えてなりません。


(02.6.27) TOPIX 994P(+9) 日経 10261円(+187) 5.8億株

危惧されたNYでしたが、ザラバで8926ドルと9000ドル割れとなった後、約200ドル上昇して9120ドル(-6)と小幅安にとどまりました。出来高も20億株と高水準続落。

ナスダックもザラバではテロ事件直後のザラバ安値1387Pを下抜く1375Pまで下落したものの、そこから+59P高して、1429P(+5)と結局はプラスへ。

外国証券の朝方の注文は、売リが3200万株、買いが2370万株で、差し引き830万株の売り越し。

東京市場は昨日、ワールドコムの粉飾決算がNYの大幅下げをもたらせるものと予想して、今年最大の下げ幅となりましたが、NYは小幅安で終ったことから、売り過ぎたの反省から、寄り付きから高く始まりました。しかし買い戻し一巡の後は値動きがなくなり、後場はやや下げ気味となって終わりました。

日経平均は昨日の下げ幅の422円の半分も戻せず、さらに悪い事には出来高はわずかに5.8億株。売買代金5800億円という低水準でした。買戻しに乗じて押し目買いを入れるという動きはまったくなかったようです。TOPIXのグラフは
  1. 今日で4度目の下げ渋りの足型「長大陰線はらみ」となった。
  2. 25日順位相関は-97と極端に低い位置にある。
  3. 25日騰落レシオは68.0とテロ事件の暴落時に次ぐ水準にある。
  4. 5月高値から25日たった。
など、反発をしてもよい時期にきていますが、今日の出来高ではまだその動きになりそうにありません。

米国の下げとまりを確認するまでは、うかつに買えないという気分なのでしょう。その米国はグラフで見るように、昨日の出来高は20億株でした。

図のaは今年1月30日で19.9億株。押し目底の翌日のことでした。昨日の大きな出来高はこれまでの売り手と買い手がごろりと入れ替わったことを感じさせます。これが底値になるかどうかはわかりませんが、昨日までの売り手が買い手になり、昨日までの買い手が売り手になったのだとすれば、昨日までの強気の勢力が今日にわかに売り手に転じたのは相場上手とも思われませんから、昨日までの売り手から買い手に転じた勢力のほうを信用してよいのではないか。

NYダウのグラフを掲げたついでなので、NYダウの下落率を調べると、
  1. テロ事件後の高値(終値ベース)はAの3月19日の10635ドルです。これが昨日の9120ドルへ下げてきたのですが、この下落率は-14.2%です。ザラバ高値10673ドルから昨日のザラバ安値8926ドルへの下落率でさえ-16.4%です。

  2. 日経平均は5月に高値を出しましたが、5月高値(終値ベース)11976円から昨日の10074円までは-15.9%。ザラバベースでは、12081円→10060円へ-16.7%の下落率です。

  3. 日経平均はたったの1か月で、NYダウが3月以来3か月かけて下げた率以上に、下げてしまいました。
同じ時期を見れば、NYは5月高値(終値)の10353ドルから昨日までの下げが-12%ですから、東京市場はNY以上に弱気になっているといえます。しかもNYは会計疑惑やPERの割高、通信関係の過大設備など、少し前の日本と同じような問題が発生しており、これをクリアしつつある日本のほうがまだましなはずです。

そういう理屈どおりにいかないのが相場ですが、その大きな原因は需給にあります。(そんなに需給が悪いのか?)


(02.6.28) TOPIX 1024P(+30) 日経 10621円(+360) 6.7億株


NYは9269ドル(+149)と反発。ナスダックも1459P(+29)と続伸。ワールドコム問題はいまのところ米国金融機関には大きな損失を与えていないようです。国内金融機関もワールドコム向けの債権は総額で400億円とか。

今日もNYは18.6億株の大出来高となって、昨日のタクリ足に続いてかなり大きな陽線となりましたが、まだ9日平均線を上回ってもいませんから、安心はできません。

東京市場は一昨日のNYが下げなかったのをみて、昨日は420円安した分の半分以上は取り返してもよいところでしたが、昨日は半値戻しもできず、主力銘柄の多くは1/3程度の戻りしかありませんでした。

その分を今日は上乗せして上昇。NYは+1.6%の上昇でしたが、日経平均は+3.5%となり、とにかくNYを見てからしか買えない・売れないというありさまです。

TOPIXのグラフは、昨日の「長大陰線のはらみ」は4度目の下げ渋りの足型でしたが、今日は大陽線をつけて、一昨日の陰線の頭を上抜けたので、ともかく当面の下値はでたというところです。ただし今日の出来高は6.7億と少ないので、弱気筋が強気に転換したわけではなく、戻りを見届けて売りなおそうという気分が強いようです。

当面はまず200日線を回復することですが、図のaからbの3日間で重要なチャート上のポイント(@75日線、A200日線、B3月初めの重要ポイント)をあっというまに割り込みましたから、bとaの間は大きな上値抵抗のゾーンとなりました。これを一気に抜き返すことは難しく、@200日線でひと揉み、A75日線でひと揉みとなりそうです。

先日掲げた定点観測の6銘柄(鹿島を除く)のグラフを再掲載します。株価が200日線の上位にある限りは、業績相場は終っていないと思っていますが、200線近辺まで下げていたソニー・野村H・NTTは一昨日の納得できない420円安の日にことごとく200日線を割り込み、業績相場の持続に黄色の点滅信号がでたような感じでした。

が、今日の上昇によって、3銘柄とも200日線を回復。みずほHも5月の安値を下回ることなく株価水準を維持しているので、なんとかここは凌いでもらいたいところです。

5月の鉱工業生産指数が発表され、+3.9%の伸びとなった(92年以来10年ぶりの大きな伸び率)とか。市場はNY市場を過大視するあまり、国内景気の回復の動きを無視し続けていますが、着実によい数字がでてきています。


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