TOPIXをどう見たか・判断したか (02年3月)

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(02.3.1) TOPIX 1030P(+16) 日経 10812円(+224) 10.4億株


米国の10-12月期GDPは、速報の+0.2%から+1.4%へ上方修正されました。しかしNYはこれを好感してザラバは上昇したものの伸びきれず、10106ドル(-21)とマイナス。ナスダックも1731P(-20)と小幅ながら3日連続安。外国証券の朝方の注文は売りが2870万株、買いは3290万株で、420万株の買い越し。

TOPIXは昨日のトウバ足から今日は下落して当面のピークを出すのか、なお上昇力を残しているのかが注目点でした。小高く寄った後はマイナスに転じたものの、少し下げればすかさず買い物が入るといった強調ぶりで、後場に入ってからは次第高となり、昨日の上ヒゲを上回って引けました。

これによってさらに上値が望めることになりましたが、過熱気味であることは確かで、条件表No.2「日経平均用'96」は逆張りの売りマークを出しました。ただ今回の上昇は、日経平均が9420円→10812円へ14.7%の上昇に対し、TOPIXは922P→1030Pへの11.7%の上昇で、日経平均がリードしていますから、日経平均が売りマークを出さないうちは、なお上昇が続くと思ってよいのではないか。日経平均はまだ売りマークを出す気配はありません。


なお今回の上昇の手本となる昨年9月→10月の上げは、TOPIXがA(990P)→B(1107P)へ11.8%の上昇(29日間)、日経平均がA(9504円)→B(10880円)へ14.4%(26日間)でした。今日現在ではだいたい上昇率はこれに匹敵しましたが、上昇日数は日経平均・TOPIXともに今日でまだ16日目であり、時間はまだ60%ほどを消化しただけです。

A→Bの上昇に比べて今回のa→bのほうが有利なのは、前回は多くの投資家が注目する75日線という上値の抵抗線で頭打ちになったのですが、今回はこれをクリアしており、次の抵抗線である200日平均線にはまだ間があります。

日経平均の上値で、注意すべきは、B,C,D,Eと4度にわたって11000円の水準でピークを出しているという点です。まあ常識的には11000円を上抜けば、目標達成ということになるのでしょうが、これらピーク時の出来高はそう多くありません。Bが8.5億株、Cが7.4億株、Dは10.2億株、Eは6.2億株ですから、昨日今日のような連続10億株の出来高が続くなら、案外に11000円をスポンと突き抜ける可能性があります。

今回の上昇では、上昇が止まったかと思ったら、すぐにこれを打ち消す動きがでて、実に意外な強さを見せています。(例えば大陰線の後に切り返したPの大陽線、陰線のつつみ下げの翌日これを打ち消すQの大陽線、昨日のトウバ足を否定する今日の大陽線)。 投資主体別倍売買動向で、信託銀行は2週続けて買い越しであったと日経新聞にでていましたが、空売り規制と公的年金資金のセットで相場を上昇させるということなのでしょう。なかなかチャートから上値の目標は出しにくい背景があります。ただ1998年1月の政府の株価対策と同じなので、このときのことを参考にすればよいかと思いますが、それはまた来週。


(02.3.4) TOPIX 1079P(+48) 日経 11450円(+638) 13.8億株


先週末のNYは急伸し、10368ドル(+262)とテロ事件以来の最高値を更新。ナスダックも1802P(+71)と大幅上昇となり、1月9日の2098P→2月22日の1696Pへの下落は終ったようです。外国証券の朝方の注文は売りが2130万株、買いは3810万株で、1680万株の買い越し。

米国景気の底打ちが明瞭になり、NYが戻り高値を更新し、さらにはテロ事件直前の高値10679ドルをも視野にいれた様子です。世界の景気見通しが明るくなり、東京市場はシカゴの日経先物の11000円に一気にサヤ寄せする形で、先週末の株価から窓を空けて寄り付きました。

値嵩ハイテク株はアドテスト10000円(+880)、東エレク9730円(+890)と急伸。株価の低いNECも1025円(+34)、富士通960円(+39)、東芝539円(+50)と大幅高。大型のNTTが467円(+36)、ドコモ1520円(+100)と賑わえば、証券株が上昇しないわけはなく、野村1710円(+136)、大和G890円(+70)と全面高になり、出来高は13.88億株、売買代金は1.22兆円、日経先物の出来高は68000枚とどれも異常なボリュームになりました。

日経平均は9月のテロ事件・狂牛病・マイカル破綻以後の高値11186円(11月27日)を軽々と上抜いたばかりか、4月5月の小泉人気のときですら上回れなかった200日線(今日は11174円)をも突破しました。株価が200日線を上回っていたのは2000年4月の日経平均組替えの直後ですから、約2年ぶりの快挙となります。

TOPIXはまだ、テロ事件以後の高値1118Pに達していないし、200日線の水準は1115Pなので、あと40P〜50Pほど足りませんが、グラフを見れば、これが日経平均やTOPIXという指数の動きか?と思うほどの値の軽さです。


空売り規制というものは、たいして評価していませでしたが、今回はえらく有効でした。三市場の信用残を見ても、例えば新日鉄の売り残が2000万株、三井住友が2600万株、日産が1500万株という水準で、確かに過去と比較すれば、今の売り残は大きくなってはいますが、三井住友などは2月以降は毎週1億株〜2億株ができているのですから、発表されている三市場の売り残の数値は絶対的に大きいとも思われません。2〜3日の買い戻しで終るのではないかと思っていましたが、そうではありませんでした。

昨日の日経平均のグラフのP,Q,bのように、株価がやや下落すると、翌日はこれをきっかけに大量の買戻しが入るということが3度あり、とうとう今日は買い戻しが遅れていた向きが一斉に買い戻しにかかったという感じです。三市場残以外の借り株による売りが、途方もなく大きかったということです。

それはともかく、日経平均が9月以来の新高値になり、200日線を上抜いたのですから、その原因が需給(買い戻し)にあるとはいえ、グラフからは中勢(3か月〜12か月)の上昇波動入りしたと考えざるを得ません。

この後は中勢波動に小勢波動(1〜2か月)が2つ含まれるのか、3つ含まれるのかが注目点です。これまでは図のA→B(テロ事件後の反騰)を手本にしていましたが、その前のC→D(小泉内閣発足のとき)が手本になるようです。


(02.3.5) TOPIX 1075P(-3) 日経 11348円(-101) 11.6億株


NYは続伸し、10587ドル(+217)。ナスダックも1859P(+56)と大幅続伸。外国証券の朝方の注文は売りが2820万株、買いは4720万株で、1900万株の買い越し。

東京市場は昨日暴騰となりましたが、NYがさらに続伸したためにNYに連動する値嵩株が高く始まり、寄り付き後はザラバで+152円まで上昇。しかしこの4日間で日経平均は1200円、TOPIXで100Pの急伸であるので、利食い売りがでるのは当然で、次第に保合いになり、やや下げて終りました。

銀行株はなおも上昇力が衰えず、みずほ308円(+11)、三井住友584円(+22)、三菱東京985円(+12)、UFJ342円(+9)。大和Hは92円(-7)と一人下落。この上昇は銀行・証券株の買戻しと米国株高を背景とするハイテク株・輸出関連株に、景気回復期待の素材株が加わって、3つの柱から成っていますが、なお銀行株の上昇は続いています。

下げたとはいいながら昨日の暴騰ぶりからすればわずかなもので、この暴騰の背景は何であるのか?、単純に空売り規制だけで上昇したのか?、などまだ市場は上げの見極めがつきかねているといったところでしょう。こういうときは、下落がはっきりするまでは弱気になることはありません。

相場が方向を転換したかどうかは、早い順に@足型、A重要ポイント割れ、を判断材料にしています。まず足型について図の日経平均を例にすると、Aのトウバ足は上づかえであり、この後大陰線で下落するなら、ピークを打ったと判断します。Aより3日目に大陰線がでたので、この時点ではてっきりピークを出したと思いましたが、その翌々日にこの大陰線よりはるかに長い大陽線がでて、この判断は間違いであることがわかりました。

次に足型がでたのはBでやはりトウバ足でした。トウバ足だけでは単に上つかえでしかありませんから、この後に大陰線がでてピークうちとなるのかが注目でしたが、翌日はトウバ足の高値を上抜く陽線となって、ピーク打ちは考えなくてもよくなりました。

今最も重要な足は昨日の超大陽線です。上昇波動には、その上昇を代表する大きな陽線がでます。これを私は重要ポイントと呼んでいます。重要ポイントは、買いが最も熱狂した日ですから、この足を下抜くまでは上昇相場は持続していると考えればよいのです。

図のaやbは重要ポイントですが、この後株価が重要ポイントを下回ることで、下降波動が確認されました。今回の上昇波動では、まずcの日が重要ポイントになりましたが、これを下抜くことなく株価は上昇し、dで2つ目の重要ポイントを出しました。この水準も下回ることなく、昨日のe超大陽線がでて、おそらくこれがこの上昇波動を代表する陽線になると思いますが、いまのところはeを下抜かない限りは上昇波動は持続していると判断します。これは個別の銘柄についても同じです。


(02.3.6) TOPIX 1073P(-1) 日経 11358円(+10) 8.9億株


NYは10433ドル(-153)と反落。ナスダックは1866P(+6)と小幅ながら続伸。外国証券の朝方の注文は売りが3160万株、買いは2500万株で、660万株の売り越し。

しばらくは先の超大陽線を下回ることのない範囲内での調整かと思っていましたが、5日引け後発表された3市場の信用残は、空売り規制にもかかわらず売り残が増加し、信用倍率(買い残÷売り残)は0.89倍と低下したそうで、なお買い戻しが期待できるとして、寄り付きから上伸。

日経平均は前場に前日比+299円高のザラバ高値をつけ、この戻りの最高値を更新しましたが、次第に伸び悩みました。今回の上昇は@米国景気底入れに連動するハイテク株、A銀行・証券を中心にした空売りの買戻し、B在庫調整が進む素材株、が3つの柱ですが、米国が鉄鋼製品のセーフガードを発動したことで、新日鉄が196円(-9)、川鉄142円(-12)と下落し、3本柱の1つが頓挫しました。そこへ後場になって、ムーディーズは日本国債の格付けを2段階引き下げる可能性が高いと一部で報道され、前場買戻しで堅調であった銀行株がマイナスに転じ、みずほが290円(-18)、UFJ322円(-20)、三井住友563円(-21)。好調なのはハイテクだけになり、ソニー6880円(+290)、松下1771円(+84)と上昇したので、日経平均はわずかにプラスで終わりました。

国債格付け引き下げの件は、円が131円台に高くなっていることや国債金利が1.460%とひところより高くなっていることから、いまのところは急伸していた銀行株だけがこのニュースの影響を受けただけですから、市場はあまり問題にしていないようです。

日経平均の週足で見ると図のA,CでW底を作ったようです。、最後の陽線は今週の月曜から今日の水曜までの「途中足」であるのでまだ陽線と決まったわけではありませんが、@直前のピークBを上抜いた、A52週線まで達した、ことから最終的には12900円あたりを目指す中勢上昇波動に入ったとしてよいでしょう。

きっかけは空売り規制でしたが、@米国景気底入れによるハイテク株の上昇、A在庫調整が最終場面にきた素材株の上昇、がリードする相場となりそうです。

日足で200日平均線は、企業の業績(ということは景気)の趨勢を表していますが、定点観測の7銘柄のうち、鹿島建・新日鉄・住友鉱・ソニーは200日を上抜いており業績回復を材料にした業績相場に入っています。押し目買いが効く相場になりました。

残りのみずほH・野村・NTTも75日線はクリアしており、直前のピークは上回っていますから、200日線まで株価がどのように迫っていくのかを注視していくところです。


(02.3.7) TOPIX 1098P(+24) 日経 11648円(+289) 10.3億株


NYは10574ドル(+140)と昨日の下げ分をほぼ取り戻す反発。ナスダックは1890P(+24)と小幅ながら4連騰。外国証券の朝方の注文は売りが3020万株、買いは2800万株で、220万株の売り越し。

2日ほど高値圏で小陰線が続きましたが、今日はNYの上昇もあって寄り付きから上昇。この2日はわずかな調整でしたが、売り方はこのわずかな調整が最善の買い戻しチャンスであったわけで、もうこうなると先を争って買い戻さねばならないところに追い込まれました。

今日の出来高上位は、1.みずほHの8000万株(50円換算)、2.UFJの5800万株(同)、3.NTTの4500万株(同)、4.ドコモの3700万株(同)、5.三井住友3500万株、6.新日鉄2700万株、大和Hの2000万株。

とうとうTOPIXも200日線が目前にせまってきました。


2月6日の安値以来のTOPIXの上値のメドを見ると、@d→eの上昇では、まだ上昇波動入りの判断はできず、75日線まで戻るかどうかが焦点でした。

Afで75日線まで到達し、同時にeの高値を上抜いたことによって、小勢の波動は上昇波動入りしたことが確認でき、当面の上値メドは直前のピークの@の水準1057Pになりました。

Bしかしこの水準も超大陽線によってあっけなくクリアされ、d→eの上げ幅がeに上乗せされるAの水準1085Pや200日線の水準がメドに変わりました。

C今日は1085Pをクリアし、200日線の1111Pが指呼の間になりましたから、次のメドはテロ事件以後の最高値の1118PやC→dへの下落幅の倍返しのCの水準の1193Pになります。

Dこれを達成すれば、b→dの下落幅の倍返しのD1315Pがメドになりますが、この水準は6か月以上先のことでしょう。

株価が台替わりする銘柄が続出しています。ソニーは7200円(+320)と7000円を回復し、東エレクは10100円(+690)、野村Hは1813円(+113)。NECは昨日1000円台に戻り、今日は1125円(+114)。

ソニーは《カナル基本》で昨年7月に早々と紫色の買いマークを出しましたが、こんなものでは下げとまらず、その後2度の買いマークを出して、ようやく9月・10月の4000円近辺で底値を出しました。

紫色の買いマークは、安値圏の買いとしてはまずまずよい成績を収めており、定点観測の7銘柄についてみれば、昨年10月以降は、12月にみずほH(その後37%上昇)、12月にNTT(その後12%上昇)、2月に野村H(その後43%上昇中)となりましたが、唯一ソニーだけは、紫色の買いマークが効きませんでした。

しかし今日はこの水準まで上昇し、なんとか汚名返上というところです。


(02.3.8) TOPIX 1108P(+9) 日経 11885円(+237) 19.4億株


NYは10525ドル(-48)と下落。ナスダックも1880P(-9)と小幅下落。外国証券の朝方の注文は売りが3810万株、買いは5200万株で、1390万株の買い越し。

昨日から急速な円高になり、今日は127.50円あたりでの取引となりました。3日で約5円の円高です。円高を嫌気してトヨタ3670円(-150)、ホンダ5520円(-270)、日産830円(-36)と輸出株はさすがに下落しましたが、ハイテクは出遅れ株が急速な水準アップをして日経平均をさらに高めました。住友電が一時S高となり、古河電が+67円、フジクラ+46円。富士通が1024円(+44)と1000円台を回復。

先物およびオプションのSQでしたが、SQがらみの出来高は7億株あったそうで、19.4億株の大出来高。売買代金も2兆1000億円と巨大なものになりました。2月には1日の売買代金が台湾市場に負けているとの報道もありましたが、ここへきて完全に凌駕しました。

この急速な上昇は、@米国景気拡大によるハイテク株の見直し買い、A銀行・証券株の買い戻し、B在庫循環からの国内景気の底打ち期待による素材株の底上げ、によるものですが、@についてはNY・ナスダックを見、Aについてはいつ買い戻しが終るのか信用残を見、Bについては日経新聞の市況欄を見るということになります。

最もわかりにくいのは信用残です。三市場残は1週ごとにしか発表されないし、おそらくは銘柄によっては信用残以上の借株による売りがあるようで、どこで買い戻し切ったのかということは、日々の足を見るしか手がありません。非常に大きな陰線がでたところで、買戻しは終わりと判断します。

4大銀行株のグラフを見ると、空売りの買戻しが始まったのは、図のaの日でしたが、三菱東京と三井住友はaの日を上回る出来高は今日まで現われていません。この2銘柄の買戻しは相当部分まで終ったのではないかと思われます。三菱東京は最近4日は天井保合いになり、と三井住友はトウバ足になっていますから、この後長大陰線がでれば、買戻し完了ということでしょう。

みずほHとUFJは今日は最高出来高になりました。みずほHのaの出来高は1.1億株(50円額面換算)で驚きましたが、今日はなんとなんと1.6億株です。もちろん値動きのよさからの超目先のディーリングが出来高を膨らませているのですが、長大陰線がでるまでは買い戻しは完了したとはいえません。UFJも同じ。


(02.3.11) TOPIX 1125P(+17) 日経 11919円(+33) 11.3億株


NYは10572ドル(+47)と前日の下落分を取り戻し、ナスダックは1929P(+48)と上昇。外国証券の朝方の注文は売りが3580万株、買いは4820万株で、1240万株の買い越し。

経済財政諮問会議は、デフレ対策として広範な投資減税を検討すると発表。あらゆる投資について減価償却の期間を大幅に短縮する。ソフトウェアは初年度に全額償却も考えている。と報道されました。ようやくにして具体的なデフレ対策案がでてきました。

1999年度と2000年度にパソコン減税があって、100万円以下のパソコンと周辺機器の購入は損金で落とせましたが、弊社もその際にパソコンを新しくして、いまあるほどんどのパソコンはこの時期に買い替えたものです。このときはパソコンの売上は過去最高になったようですから、100万円までの限定ながら大きな需要の喚起となりました。


今回は、@ソフトは即時償却というのですから、パソコンが100万円までの制限であったのに対して、金額は問わないのであれば、それ以上の需要がでてくることになります。

A減価償却の期間を短縮する(加速度償却というのだそう)のは、あらゆる投資に適用され、日経新聞が例にあげたところでは、自動車の償却期間は現行では6年だが、これを3年とかに短縮する。というものです。これも新規購入・買い替えの大きなインパクトになりそうです。

赤字企業にとては、加速度償却は赤字を大きくさせるだけで、減税のメリットはない。デフレ回避にはあまり影響がないのではないか、という意見もありますが、黒字企業がこの制度を利用してどんどん投資をすれば、赤字企業であるからといってこれに遅れるわけにはいきません。必ずしも黒字企業だけが新規の投資をすると考えるのは間違いでしょう。よい政策です。

今日のところはソフトの即時償却が注目されて、NTTデータ639円(+44)、データ通4150円(+310)、日立ソフト5910円(+300)、住商情報4140円(+340)、CSK3740円(+330)、日立情報3750円(+200)と急伸し、200日線を突破。これでこの業界のトレンドは上向きになりました。ソフトバンクは2800円(+400)とS高し、200日線まで上昇。


(02.3.12) TOPIX 1098P(-26) 日経 11607円(-311) 9.5億株


NYは10611ドル(+38)と小幅ながら続伸。ナスダックは1929P(-0)と変わらず。外国証券の朝方の注文は売りが3410万株、買いは3810万株で、400万株の買い越し。

2月6日を底値として急上昇を続けてきた日経平均でしたが、今日は長大陰線となりました。今日の陰線の長さは305円幅で、この上昇で最も長い陰線です。一応陰線の重要ポイントになります。

TOPIXも今日は長い陰線となりましたが、この上昇波動の中ではcの陰線のほうが長く、陰線の重要ポイントとはできませんが、昨日まで高値で3日連続陽線をつけていますから、この3陽線を下抜くようであるならば、小勢の上昇波動は終わり、小勢の下降波動に入ることになります。aの水準は1073Pです。

もっとも陽線の重要ポイントであるb(水準は1030P)を下回るとは考えられませんから、下降波動入りをしたとしてもても1050P前後で止まるような感じです。当面は先の3連続陽線を下抜くか、あるいは今日の陰線を切り返すか、が注目点です。

先駆した値嵩ハイテク株は200日線を超えて、中勢(3月〜12月)の上昇トレンドに入りましたが、ちょうど200日線まで戻ったという銘柄も多くあります。

NTTは2月に上場来の安値375(千円)をつけてから上昇に転じ、75日線にぶつかって下押すかと思いましたが、一気に突き抜け、直前のピークb(467円)を上抜き、上昇波動入りしました。そして昨日200日線まで到達し、今日は反落となったのですが、窓を空けての下落は当面のピークとなった感じです。

モデル波動に当てはめれば、安値A375→D542円と急上昇型の底打ちとなり、今後は75日線のE点をつけにいくことが予想されます。現在の75日線の水準は434円で、かなり下方にありますが、あと10日も経てば75日線はドンドン上昇してきますから、押しのメド(E点)は460円前後になるのではなかろうか。

75日平均線は当日から75日間の株価の平均値ですが、明日の平均線が上向くか下向くかは、明日の株価と76日前の株価との差によります。例えば今日より75日前の株価はcの502円ですが、明日になればこの502円は75日平均線の計算の対象期間からはずれ、明日の株価が替わりに入ってきます。

もし明日の株価が502円であるならば、75日平均線の値は変化がなく、横這いになります。明日の株価が520円なら、502円がはずれ、520円が入ってくるので、平均値は大きくなり(18円÷75=0.24円分増加)、平均線は少し上昇します。明日が490円になれば平均線は下降します。(-12円÷75=-0.16円分減少)

このように75日平均線が上昇するか下降するかは、75日前の株価に比べて明日の株価が高いか安いかを見ればわかります。図のc〜dは今から75日前から65日前の株価ですが、だいたい490円〜500円の水準にあります。ということは、今後株価が500円あたりをうろうろしていれば、平均線は横這いのままであるということになります。

しかしc〜dの期間が過ぎた後の株価は450円から400円へ下落しているので、10日後の株価が500円を維持しておれば75日線はどんどん上昇していく、ということが予想できます。

E点が460円くらいか?というのはこういうわけです。もうひとつは直前の波動のピークが457円であるので、460円あたりまで押せば、押し目買いという予定が立ちます。


(02.3.13) TOPIX 1075P(-22) 日経 11415円(-192) 9.0億株


NYは10632ドル(+21)と小幅ながら続伸。ナスダックは1897P(-32)と下落。外国証券の朝方の注文は売りが3100万株、買いは2600万株で、500万株の売り越し。

昨日の下げを押し目買いと見た向き(だいたいは今回の上昇相場で買い玉を持てなかった人)が押し目買いを入れ、日経平均は一時+166円まで戻ったものの、戻り売り勢力のほうが強く、後場からは次第安となりました。これによってTOPIXは昨日いった3連続陽線の下限の1073Pに接近しました。(スタートは窓を空けているので、前日の終値を下限としています)

今日の押し目買いはまだ時期が早いということになったので、あと3〜4日は調整をして、少なくとも9日順位相関が0になること、あるいはTOPIXで1050Pあたりまでは下げることになりそうです。

公的年金資金の2002年度の運用枠が発表され、国内株式には1.7兆円を増加すると発表されました。2008年までは同じペースで配分するするようですから、恒常的な大きな買い主体ができたことになり、相場の下支えになります。株式への運用枠が増えたのは、特殊法人改革によって、これらが発行する財投債が減少し、公的資金もこの購入額が減る分だけ、他の債券や株式で運用せざるを得ないというのが理由のようです。小泉政権の構造改革も案外なところで、市場に資金を流入させるものです。

今年の年頭に、今年の相場のラフスケッチは以下のように考えていました。(02.1.7を参照)
  1. 2月〜3月までは、金融危機回避のための政府のリップサービスがあるので、買い戻しが続き、株価は高く(日経平均は11500円から12000円)
  2. 3月決算を超えた新年度の4月〜5月は年金運用のファンドの買いで下げを食い止める(日経平均10500円)が、
  3. この公的資金をあらかた使った5月末から6月から株価は下落(日経平均10000円)
  4. 7月の株主総会あたりは倒産企業がいくつか続けて出て、さらに株価が安くなって9月中間までが最悪。(日経平均9000円)
  5. この後は米国景気が回復するのかどうかにかかり、回復なしとなれば12月にかけて新安値を更新(ここで日経平均が8000円か)。米国の回復が顕著であれば12月にかけて12000円を超えて13000円も可能。

1月時点では日経平均も11000円近辺にあったので、上記のような日経平均の予想でしたが、2月初めの9400円への下落は思っていませんでした。これは大はずれでした。(もっと先々に政府の対策がでてくると思っていましたから)

しかし2月に入ってようやくデフレ対策が出てきて、結果的には3月は12000円を見るなど、株価の3月高の予想は正解になりました。4〜5月は、今日の公的年金資金の株式運用の増加の発表のように、実需としての株式買いが始まりますから、相場が大下げすることは考えられません。

となると6月からが問題ですが、このとき景気の底打ちがはっきりしておれば、年初に思ったコースは上方に修正せねばなりません。またそれを願っていますが、どうなるのでしょうか。


(02.3.14) TOPIX 1083P(+8) 日経 11568円(+153) 7.9億株


NYは10510ドル(-130)と下落。ナスダックも1862P(-35)と続落。外国証券の朝方の注文は売りが2390万株、買いは2850万株で、460万株の売り越し。

日経平均・TOPIXともに2日間の下げで充分とみた向きの押し目買いが入り、反発となりましたが、出来高は7.9億、売買代金も8200億円と縮小気味で、ここはもう少し下げ幅と調整の時間が欲しいところです。


(02.3.15) TOPIX 1097P(+13) 日経 11648円(+79) 7.8億株


NYは10517ドル(+5)と変わらず。ナスダックは1854P(-7)と続落。外国証券の朝方の注文は売りが2310万株、買いは3520万株で、1210万株の買い越し。

今日は、自宅の引越しをしました。そのためインターネットの接続がすぐにはできず、コメントもお休みさせていただきました。来週月曜日から正常の業態に復帰します。


(02.3.18) TOPIX 1088P(-9) 日経 11498円(-149) 7.3億株


先週末のNYは10607ドル(+90)と上昇。ナスダックも1868P(+14)と上昇。外国証券の朝方の注文は売りが2400万株、買いは3420万株で、1020万株の買い越し。

3月1週(4日〜8日)の主体別売買動向では、外国人は7700億円の買い越しと発表。週としては過去最大の買い越し額になったようです。3月4日というのはこの上げ波動で最大の上げ幅(日経平均は+638円、TOPIXは48P)をみせた日であり、週末8日というのは目先のピークの前日にあたります。やはり外国人投資家が買わないことには、株価は上昇しないことがよくわかりました。

外国証券は昨年後半から、日本株の組み入れシェアを縮小していたものを、ここへきて少し拡大したことによって、日本株買いの動きになりましたが、その現われは、時価総額の大きいドコモであり、NTTであり、ソニー・トヨタ・ホンダ・武田薬の上昇でした。

NTTあたりの動きを見ると、高値圏での激しい動きが続いており、ここからは買い上がってでも組み入れたほうがよいのか、押し目を待って組み入れたほうがよいのかの思案のしどころに来ているようです。

やはりここはドンドン上昇する場面ではなく、上げるための最大の材料は押し目を作ることで、買いやすさ感がでることでしょう。topixは1050Pあたり、日経平均は200日線の水準である11050円あたりまで押し目を作ればよいが。


(02.3.19) TOPIX 1112P(+24) 日経 11792円(+294) 8.5億株


NYはFOMCを控えていることもあって、10577ドル(-29)と子動き。ナスダックは1877P(+8)と少し上昇。外国証券の朝方の注文は売りが2770万株、買いは2980万株で、210万株の買い越し。

円安方向にぶれたため、輸出関連の自動車・ハイテク株に早くも押し目買いが入りました。同時に日立と三菱電機がシステムLSI事業を統合して別会社を設立し、世界3位の事業規模になると報道されたこともあって、日立は983円(+72)、三菱電596円(+67)と急上昇。これとの比較感で東芝が563円(+25)、NEC1169円(+63)、富士通1063円(+33)と半導体関連株は大幅上昇。

銀行株はみずほH(-1)、UFJ(-1)、三井住友(+8)、三菱東京(+19)、大和H(-2)と、これは伸びず。市場は業績相場(の入り口)に変わりつつあります。今はハイテク株・その部品株が買われていますが、次第に素材株(鉄鋼・非鉄・紙)や機械株(多くは株価が安い)に広がっていくことでしょう。


もう少し押し目らしい押しをつければよいと思っているのですが、どうも早め早めに押し目買いが出てきます。

この相場が上昇相場入りしたことはほとんど確実ですが、上昇相場であるならば、3段上げをするのが普通です。下降相場は「2段上げの3段下げ」をします。昨年3月から5月初までの小泉内閣発足のときは、図のa→bとc→dの2段上げで終わりましたから、eのあたりで小泉内閣では上昇相場に転換できないということがはっきりしました。その後はd→e、f→g、h→iの3段下げに入りました。

テロ事件後の反動高もi→j、k→lの2段上げで終わり、i→m、n→o、p→qと3段下げをして2月の安値に至りました。今はq→r、s→tの2段目の上げ途中か、または3段目の上げのスタートの位置にあります。tの後のuへの押しがもう少し深ければ、s→tが2段目の上げであって、今日の上昇は3段目の上昇開始であるとわかりやすくなりますが、t→uの下げ幅が小さいので、s→tの上昇はまだ続いているのかどうか判然としていません。

uがもう少し深ければs→tは2段目の上昇に確定し、その後uからの上昇でtを上抜けば、これが3段目の上昇になって、2000年4月以来下降相場を続けてきましたが、ようやくにして「3段上げの2段下げ」という上昇相場の波動に変わります。


(02.3.20) TOPIX 1097P(-14) 日経 11526円(-266) 9.2億株


FOMCは金融政策を、景気配慮型から中立型に戻しましたが、FFレートは据え置き。NYは10635ドル(+57)と小反発。ナスダックは1880P(+3)と少し上昇。外国証券の朝方の注文は売りが2620万株、買いは3580万株で、960万株の買い越し。

NY高を受けて高く寄り付いたものの、利食い売りに押されて次第安となりました。一昨日もそうでしたが、前日株価が上昇して引け→翌日はさらに高く始まるが→その日は安く陰線で終る→それも前日の陽線より長い陰線で終る。ということが2回繰り返されました。

上昇波動においては、株価が次第に上昇するのであるから当然のことながら、陽線の長さは陰線の長さより大きく、陽線の本数は陰線の本数よりも多いのが普通です。図のa→bの上昇ではaの陰線を含めても、陽線は14本、陰線は9本でした。

今のところc→dの上昇は陽線3本・陰線2本で、陽線が上回っていますが、長さという点では2本の陰線は長く、しかも前日の陽線を包み下げる形になっています。寄り付きは前日の陽線を背景にして強気で買い付くが、その日のうちに売りものに押され、朝買いついた向きは引けてみればマイナス勘定になっているという具合です。これでは回転が効きません。こういうことの繰り返しになれば、買い玉は増えるが利食いできないという資金の固定につながります。

やはりここは、1日下げたから「それ押し目買いだ」とするのではなく、TOPIXで1050P、日経平均で11050円あたりまで下げて、調整らしい調整をしたほうが次の上昇幅が大きくなると思います。わずかの下げを見てすぐに買いを出すのは感心しません。

今回の上昇相場は、@米国景気の底打ちに連動するハイテク株の上昇、A空売り規制による銀行株の買い戻し、B在庫調整の進捗による素材株の底上げ、が主な流れですが、@はなお続き、Bはこれからの国内景気の動向によります。Aは3月末まであと1週間になりました。ヘッジファンドなどの借り株による売りは、借株の返済期限がやってきて、このための買い戻しは終ったようです。

それが図のような株価の推移となっています。大きな売り勢力であった借株による売りは、ほとんど買い戻して借株を返済した結果、買いの需要がなくなって、株価は下落しています。

あとは信用取引によるカラ売りの動向ですが、なお銀行株に対するカラ売りは多く残っているようです。銀行株の売り残が急に増加したのは、昨年の12月半ばから2月半ばにかけての3か月ですが、おそらくここでカラ売りした向きの多くは、なお売り玉を抱えたままになっています。5月〜7月にかけて、2度目の銀行株の買戻しが発生すると思いますが、当面の3月期末までの買戻しは終ったようです。


(02.3.22) TOPIX 1076P(-21) 日経 11345円(-181) 7.4億株


東京市場が休場の間のNYは10501ドル(-124)→10479ドル(-21)と続落。ナスダックは1832P(-58)→1868P(+35)と少し上昇。外国証券の朝方の注文は売りが3890万株、買いは2930万株で、960万株の売り越し。

いよいよ来週、3月期末がやってきます。日経平均は、昨年9月中間期末は9774円、3月期末は12999円でした。今の日経平均は昨年3月と9月のちょうど中間の水準にあります。TOPIXは9月末が1023P、3月末が1277Pなので1150Pが中間の水準で、こちらは今の株価は中間の水準に届いていません。

なんにしても一時は大手銀行の株式含み損は5兆円に達したと報道されていましたから、今の株価水準は当座の金融危機を回避できました。ところが小泉首相は「当面は追加のデフレ対策は必要ない。」と発言し、先だっての総合デフレ対策というのは、金融危機を凌ぐための方便であったことがわかりました。正直者です。いわずものがなのことでしょう。これでは3月末を越せば、再び銀行株は売られる運命になります。

デフレ対策とはいいながら具体策はいまだに出ず、目に見えた形で、実際に有効であったのはカラ売り規制だけでした。総合デフレ対策は、結局は実体のないイリュージョンの世界のものであったようです。


(02.3.25) TOPIX 1073P(-3) 日経 11261円(-83) 6.6億株


先週末のNYは10427ドル(-52)と3日連続安。ナスダックは1851P(-17)と小幅下落。外国証券の朝方の注文は売りが2670万株、買いは2180万株で、490万株の売り越し。

月内の受け渡しの最終売買日でしたが、見送り気分が強く、1:5の株式分割をするドコモが活況であったほかは、出来高は薄くなりました。

ドコモの終値は1680千円でしたから、明日からは1/5の336千円を基準とした株価になります。長い間ドコモ株はNTTの3倍以上の株価であったので、ドコモの336千円とNTTの487千円をつい比較して、NTTの株価は高く、ドコモ株は安く思えてきますが、これは感じであって根拠はありません。

3月期末を迎え、政府の経済対策も静かになりましたが、今回の株高は@米国景気の回復期待によるハイテク株高、A空売り規制による銀行株の買い戻し、B在庫調整の進展を受けての素材株の水準訂正、がその理由でした。企業が利益を上げていくための構造変化は材料にはなっていませんから、今のままでは株式市場が大きな上昇トレンドに繋がるとは思われません。長期的な株価上昇トレンドに入るためには、企業に活力をつけねばなりません。

そのひとつの方策である税制について、日経新聞朝刊一面で「税をただす」という連載をしています。昨日の日曜日からは第2部「企業再興への壁」と題して、日本の法人税の問題点を浮き上がらせる記事がでていますが、実に納得できることばかりです。(このへんの日経新聞の提言には感心します。)

1回目は日本の法人税の負担は、実質的に米国の2倍である、という記事でした。今日の2回目は「敗者に冷たい」と題して、日本企業はひとたび傾きだしたら、税がその足をよけいに引っ張り、企業の再生はできにくい、というものでした。米国には当期で赤字を出したら、過去2年以内の黒字額から赤字額を差っぴき、黒字の期に納付した税金が還付される「キャリーバック制度」があるというのは知りませんでした。

たしかに日本にも5年以内の累積赤字を今期の黒字で差っ引き、当期は黒字であっても納付税額がない、あるいは減額されるという繰越欠損金の制度がありますが、日米の企業に対する考えの違いがキャリーバック制度によく現われています。米国は赤字になったときに税額が現金で還付されるので、赤字の苦しい時期に助けられ、企業の復活の手助けをしてくれます。一方日本は赤字の期は無税は当然として、黒字になったときに黒字になった期の税金を払わなくてよい(または減額)ということで、企業が復活したときに初めて恩恵を受けるわけです。税制は企業の再生には何の手助けをしていません。

先日話題になった設備の加速度償却もそうですが、税制ひとつをとっても、経済活性化の手立てはずいぶんあるようです。


(02.3.26) TOPIX 1064P(-9) 日経 11207円(-53) 5.3億株


先週末のNYは10281ドル(-146)と4日連続の下落。ナスダックも1812P(-38)と下落。米国景気の回復は間違いないものの、昨年のFFレートの急速な低下を受けて、米国市場は金融相場となっていましたが、ここへきて業績相場にスイッチする際に、ひょっとしたら金融相場でNY市場は高すぎる水準まで買ってしまっていたのではないか、の反省がでているようです。

NYダウはテロ後の9月21日のザラバ安値の8062ドルから3月19日には10673ドル(ザラバ)へと32%上昇し、ナスダックは1387Pから1月9日に2097Pへと51%上昇しましたが、この上昇のうち30〜40%は金利低下がもたらせたような感じです。景気回復が明らかになるにつれ、FRBも金利を元に戻していくので、低金利による株価の嵩上げがはげるのと今後の業績回復による株価上昇が綱引きをするようです。


東京市場は実質新年度入りしましたが、見送り気分は強く、出来高も5.3億株と縮小しました。期末に向けて様々な思惑から、幾分かは乱高下する(としても日経平均で300円まで)かも知れませんが、意識は4月の相場はどうなるのかに移っています。

4月は新年度ですから、公的年金資金の運用が新たに始まります。今年は前年より1.7兆円ほど株式運用を増やすということはすでに決まっています。これを材料に株価は上昇しましたが、実際に実需買いが始まるのは4月からです。

こういうことは忘れてはいけません。4月5月は実需の買いがありますから、そうは株価は安くならないのではないか。

定点観測7銘柄を見ると、業績を表す200日線を超えている銘柄は新日鉄・住友鉱・ソニーの3銘柄です。これらはこの調整は75日線まで下げれば充分なはずです。

200日線まで戻したもののここから調整しているのは内需株で、みずほH・野村H・NTTがありますが、これら銘柄は75日線まで調整すれば充分です。75日線の水準を見ると、みずほHは268円、野村H1600円、NTT435円です。75日線はこの後次第に上向いてきますから、たぶんこの水準よりは高いところで、これら株価は調整を終えて、200日線の突破に向かうのではないか、と思っています。


(02.3.27) TOPIX 1077P(+13) 日経 11323円(+115) 5.5億株


NYは10353ドル(+71)と反発。ナスダックも1824P(+11)と小幅上昇。外国証券の朝方の注文は売りが1810万株、買いは1920万株で、110万株の買い越し。

期末を控え、新しい材料がなく、全般は見送りが大勢を占めていますが、部分的には調整がそろそろ完了するということで、押し目買いの動きが昨日からでています。ただし出来高は少なく、5.5億株。売買代金も6100億円とエネルギーはありませんが、たぶんこの押し目買いの動きは結果はOKで、今週が押し目買いのよいチャンスではないかと思います。

押し目買いをする銘柄は2タイプしかありません。それは株価が、@200日線を完全に上回って(200日線からのカイリ率が10%以上になった日がある)いて、今は200日線あるいは75日線近辺まで株価が下げている銘柄。A200日線を瞬間上抜いたか、少し届かなかった銘柄で、今は75日線近辺まで株価が下げている銘柄。この2つです。200日線がはるかに上方にある銘柄は押し目買いではありません。単なるアヤ戻しです。


例年、4月5月の相場は高くなります。最近5年間の3〜5月の日経平均の動きを《カナル2》のマルチ画面で掲げました。(マルチ画面は異なる銘柄を並列して表示するばかりではなく、同じ銘柄の異なる期間のグラフを並列表記することもできます。)

図のAは今年2002年で、B(2001年)・C(2000年)・D(1999年)・E(1998年)・F(1997年)です。だいたいは3〜5月は上昇しています。Eの1998年だけは下落しましたが、このときは前年11月に拓銀破綻・山一廃業・東食破綻と連続して、考えもしなかった大企業が破綻し始めました。このため12月1月からは、構造改革をぶち上げた橋本内閣はこれを棚上げし、急遽財政出動に急ハンドルを切り、1月から2月にかけての株価急上昇があった後の3月〜5月の時期です。(1月2月に株価は急上昇していた)

1月2月の橋本内閣の危機感は尋常ではなく、株価を上げるためには何でもありの様相でした。例えば@企業が保有する土地の再評価、A公的資金で株価を購入する、あげくはB公的資金で土地を買い入れ、土地の流動化をはかる。といった政策がでましたが、3月期末を通過するや、何事も実行されず、失望から図のような下げになりました。

やや今の状況と似ていますが、98年の景気は悪化の方向にあったのに比べ、今年は上向きの方向にありますから、98年のようなことにはならないようです。当面の4月5月は株価は堅調に推移すると思いますが、政策目標としたこと(第一は銀行問題)がお座なりになると、今年6月〜7月には98年のような失望の再現になる可能性もあります。


(02.3.28) TOPIX 1082P(+5) 日経 11333円(+9) 5.7億株



(02.3.29) TOPIX 1060P(-22) 日経 11024円(-308) 5.6億株


昨日・今日は、家内の妹が亡くなったため、広島へ通夜・葬儀にいっておりましたので、勝手ながら臨時休業し、記事もアップできませんでした。 4月1日(月)からは正常の業務に戻ります。


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