TOPIXをどう見たか・判断したか (02年2月)

目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



(02.2.1) TOPIX 956P(-15) 日経 9791円(-206) 7.4億株


米国は景気の底入れ期待が昨日も残っており、NYは9920ドル(+157)と前日と同じほど上昇し、2日前の大陰線を取り返してしまいました。ナスダックも1934P(+20)と同じく前日と同じ上げ幅をみせ、10-12月の+0.2%成長の材料は2日間かけて評価されました。外国証券の朝方の注文は、売り3370万株、買い3140万株で、230万株の売り越し。

NYの続伸があったので、東京市場はハイテク株が先導して反発するかと思われましたが、その影響は寄り付きの一瞬でしかありませんでした。寄り付き段階で、富士通やみずほHが売られ、すぐにハイテク株もマイナスに転じ、その後はずるずると値を下げました。

NECは3月通期で570億円の営業赤字になると発表し、3300万株の出来高で、936円(-114)と暴落。パイオニアの10-12月の営業益は-41%と発表し、2545円(-400)のS安比例配分。大きく下げた銘柄が目につきます。富士通は773円(-42)と800円割れ。古河電は611円(-53)、野村は1418円(-49)。米国株価が上昇するにつれて再び円安に戻ったため、かろうじてトヨタ(+40)、ホンダ(+20)、マツダ293円(+12)と自動車株が上昇しただけ。

三井住友が452円(-32)、みずほHが217円(-15)と今日も下落。みずほHはダイエー問題の頃はUFJより高い株価になっていましたが、今日のUFJは243円(-9)ですから、もとのサヤに収まりました。これは第一勧銀が朝日生命に1000億の支援をする?のを嫌気したのが原因です。

三井住友は住友建と三井建の統合によってゼネコンの処理を先延ばしにしたのが、他の銀行株より下落幅を拡大した原因です。いずれも当の銀行にとっては先送りしか打つ手がないということを見透かされ、空売りによる売り崩しに遭っている様子です。

TOPIX・日経平均のグラフは悪化しました。この局面では突っ込み警戒からの買戻ししか上昇のきっかけはありません。その点では今日の大きな下げ幅と7.4億株の出来高は、一昨日よりも反発へのエネルギーを蓄えたといえます。条件表No.2の「日経平均用'96」は月曜日に以下の値段になれば、買いマークを出します。
  • TOPIXは943P以下(-14P)
  • 日経平均は9686円以下(-105円)
TOPIXの943Pというのは、現在の局面は昨年10月の戻り高値から3段下げの最中にあり、この3段下げの最後のメドが947Pであるといいました。(02年1月15日を参照)が、ちょうどこの水準です。月曜日に出来高を伴って943Pまで下げれば、当面の下値に届くのではないか、と思っています。


(02.2.4) TOPIX 943P(-12) 日経 9631円(-159) 6.4億株


先週末のNYは9907ドル(-12)と小安く、ナスダックも1911P(-22)と利食い売りが優勢でした。外国証券の朝方の注文は、売り3670万株、買い2790万株で、880万株の売り越し。

先週31日に田中外務大臣が更迭され、メディアは早速小泉内閣支持率を調査しました。結果は47%〜52%で、直前の支持率より30%近くの支持率の低下となりました。これで小泉内閣の構造改革は頓挫するであろうの予想から、今日の東京市場は売られ、TOPIXは新安値を高新。

日本人はなんとヒステリックなことかの思いです(まあ米国民もヒステリックですが)。どうしてあれだけ問題を引き起こし、外交にマイナスを与え続けた人物が更迭されたのに、内閣支持率が30%も減少してしまうのか。内閣支持率というのは、芸能界の好感度のランキングと同じものであってよいものでしょうか。好き嫌いで決まるものでしょうか。

もともと私は小泉内閣というのは評価していませんでした。口数が多い過ぎて、タレント的ないしはパフォーマンス内閣であるとの判断でした(01.0416、010423、010426)。 しかしその後はこれだけの支持率があれば、不良債権処理や特殊法人の民営化、規制の緩和を通じて、日本経済の再生ができるかと期待するようになっていましたが、有言不実行が明瞭になった9月には、小泉内閣には期待するのもはすっかり失せてしまいました。(01年9月21日)

以来この政府には変革の力はないとして、政治については口をつぐんできましたが、この支持率の急低下をみて、追い込まれた小泉内閣が、これまでのようなスローガンだけで終らず、具体的な(ということは現実的な、具体的な)行動にうってでるのではないか、の期待を少し持ちました。

グラフでは、TOPIXは先週言った943Pになり、逆張りの買いマークをだしました。日経平均も買いマークを出し、当面の下値圏に入ったと思います。ただ今日が下値であるというには、@出来高が6.4億株、売買代金が5700億円と少ないこと。A前回の12月18日の安値時点では、定点観測の7銘柄のうち、みずほHとNTTが「カナル基本」の順張りの買いマークを出していたが、今回はまだでていないこと。があって、下値であるとは言い切れません。

しかし内閣支持率の下落で下げたのであれば、その支持率自体がもともと蜃気楼のようなものであったのですから、この反省は明日にでもでてき、相当な反発(TOPIXで20P,日経平均で250円上昇)があるのではないか、と思っています。


(02.2.5) TOPIX 926P(-22) 日経 9475円(-156) 7.7億株


NYは再び企業会計への不信から9687ドル(-220)と大きく下げました。ナスダックも1855P(-55)と大幅安。。外国証券の朝方の注文は、売り3910万株、買い2270万株で、1640万株の大量売り越し。

NY安からハイテク株が売られ、円が132円台になったことから、トヨタ3270円(-140)・ホンダ5120円(-240)と売られ、銀行は相変わらずの下げ。証券は野村が昨日に引き続いて大幅安になるなど、全面安となりました。

昨日は、出来高や売買高はやや不満ながら当面の下値は出したようで、気を取り直せば今日は結構な反発があろうかと思っていましたが、NYが220ドル安となっては、市場も気を取り直すことができませんでした。

しかし今日の出来高は7.7億株、7200億円の出来高となって、充分ではありませんが、結構な投げものがでたようです。特にこのような波乱の時期は先物に商いが集まりますが、今日の日経先物の出来高は48000枚と昨日の31000枚の6割増しとなり、TOPIX先物の出来高も16000万枚と昨日の50%増しとなりました。この出来高を見ても、今日の株価水準では弱気も多いが、これに見合う強気もあるということを見せました。

個別銘柄においてもフシを割ったが値が戻ったという銘柄があります。雪印乳は99円となって117円(+3)の引け。みずほHは199円をつけてから210円(+7)。野村Hは1190円の安値から1245円(-58)の引け。日興コは393円から405円(-13)。

昨日は《カナル基本》ではまだ定点観測の7銘柄には、買いマークを出しているものがないといいましたが、今日は野村Hに買いマークがつき(みずほHはまだ出ていない)、底値にきた可能性が高くなりました。

図は最近派手に下げた4銘柄ですが、いずれも昨日・今日で大出来高となって、投げ物殺到の状況です。NECは12日連続安となりましたが、昨日の出来高は3100万株から今日は5000万株とさらに増加し、見切り売りのすごかったことがわかります。

当然のことながら、投げが終れば反発するのが当然で、すでに4銘柄とも今日は小さいながらも陽線となりました。 明日はこれより大きな陽線となって大きくリバウンドするのか、戻り待ちの売り物がなお控えており、少し戻したことが呼び水となって、さらなる下落を再開するのかの分かれ目です。

なお《カナル基本》の順張りグラフでは「突っ込み買い」というピンクの↑マークがでますが、図のNECは2日連続の↑、富士通も2日連続の↑を出しています。野村Hは今日始めて↑をだしましたが、日興コはまだ買いマークはでていません。半導体メーカーは下げの最終場面ですが、証券株はまだ下げたりないようです。


(02.2.6) TOPIX 922P(-3) 日経 9420円(-54) 7.1億株


NYは9685ル(-1)と変わらず。ナスダックも1838P(-17)と小幅安。外国証券の朝方の注文は、売り4050万株、買い3040万株で、1010万株の大量売り越し。

米国はエンロンの破綻後、その過去やってきた会計の内容が明らかになるにつれて、損失を隠し利益を水増しする粉飾決算がで表面化し、それがまだ破綻していない企業でもそういうことがあるのではないかの疑心暗鬼につながっています。株主第一主義で、不正には厳しい米国でさえ株主(株式市場)を欺く企業がいくつかでてくるとなると、市場全体に強いマイナスの影響を与えます。

いまの日本は、銀行の不良債権を隠蔽する態度から、1997年以来銀行株に対する不信感が強く、いくら銀行が市場は正当な評価をしていないといってみても、これを払拭することができません。ましてや今回の雪印のように企業ぐるみの犯罪を犯していては、税金をまけるから株式を買えといったところで、株式がまともに評価されるわけがありません。

雪印については、農水省が外資(ネスレ)との資本提携は考え直してもらいたいとかの意見を言っているようです。雪印と取引のある酪農家にとってはまったく気の毒なことですが、雪印は解体し、森永乳なり明治乳なりに売却したほうがよいのでは。雪印ブランドでは世間が抹殺してしまいます。

今日は丸大食品が品質保持期間を改ざんしているのでは?の週刊文春の記事があって、丸大食品はザラバ72円(-28)まで売られました。(たまたまその記事を帰宅途中で読みました。そこには元の期限表示に上書きしてあるラベルの写真がありましたが、こんなものでごまかしが通用するとは思えないほどの稚拙なものでした。)丸大食品が企業ぐるみで改ざんしているとはとても思われませんが、雪印食品という見本がありますので、市場が神経質になるのもしかたありません。

要は企業に対する不信感が強く、株式投資をするにあたっては、その企業を応援しよう。その企業の発展に賭けよう。という態度ではなく、単に値動きの対象としか受け止め思われていないのが現在の市場の不幸です。

日経平均・TOPIXのグラフは3日連続して逆張りの買いマークを出しました。昨日で突っ込み警戒感は強くなり、今日はかなりの買戻しが出て、相応(日経平均で200円)の反発はあるものと思っていましたが、前場に100円余り戻った後は次第に安くなってしまいました。米国株が下げず、円安に振れたにもかかわらず、この程度の戻りでは、なお戻り売りの勢力が強いように思われます。

ただ最近の相場は、以前はある材料に対して1日の立会いで、その評価を織り込むのが多かったのですが、2日3日に分けて織り込むことが多くなってきました。評価の判断が画一的でないといえばそうかも知れませんが、むしろ自身では評価しきれずに、他人の評価(株価が上がる下がる)を見て、2日目・3日目に判断する、といったふうに判断が即時にできなくなっているのでは。まあそれだけ今の相場は判断しにくいということなのでしょうが。

昨日掲げた4銘柄ですが、NECは916円(+34)まで上昇したものの引けは884円(+2)で終わりました。出来高も3500万株に減少。富士通も766円(+23)まで上昇して、戻り売りに合い743円(0)と変わらず。しかしこの2銘柄は先のズレて評価される、ということがあるかも知れません。日興コは400円(-5)と反発にいたらず。野村Hも1300円(+55)まで上昇した後は戻り売りがきつく、結局は1217円(-28)。相場の自律性が失われていなければ、なお明日の反発に期待したいことろです。


(02.2.7) TOPIX 941P(+18) 日経 9583円(+162) 7.8億株


NYは9653ドル(-32)と小幅ながら4日連続安。ナスダックも1812P(-25)と4日連続安。外国証券の朝方の注文は、売り2510万株、買い2930万株で、420万株の買い越し。

ようやく突っ込み警戒感からの反発となりました。当然のことながら最近急下落していた銘柄から順に反発し、昨日から反発しかけていた半導体のNECが912円(+28)、富士通758円(+15)。証券の野村Hが1285円(+68)、日興コが432円(+32)、大和Gが578円(+51)。

後場にはいるや銀行株の買い戻しが急になり、三菱東京789円(+100)がS高。みずほH239円(+39)とUFJ273円(+31)もザラバでは一時S高。三井住友も452円(+45)と急伸。値上り率ランキングでも、みずほが1位、三菱東京が4位、UFJが5位、三井住友が8位と急上昇です。

すさまじいのは出来高です。50円額面(1000株単位)に換算した出来高上位を見ると、

@みずほHが11400万株(1億は1000万株)、A三井住友が7400万株、BUFJが4900万株、DNECの2900万株、E東京三菱の2100万株、FNTTの2000万株、G野村Hの1700万株、Hあさひ1600万株、I日立1500万株、となります。

みずほHの出来高はすごいの一言につきます。みずほHが上場されたのは2000年9月28日でしたが、この日の出来高が7600万株で、これまでの最高出来高でした。新規上場日にはインデックス運用のために買いが入るために大出来高になりますが、今日はそれをも凌駕しました。今日はみずほHは史上空前の出来高ができたのですが、その内容は半数以上がカラ売りの買戻しであると思います。それだけ売りが積み上がっていたわけです。


東京三菱・UFJ・三井住友は2001年4月2日に新規上場しました。東京三菱の初日の出来高は4000万株(50円額面)で、今日の2100万株は上場来で4番目の大出来高です。UFJの初日は5300万株でしたが、2001年6月21日にこれを超える出来高5900万株があり、今日は3番目の出来高です。最高出来高ができた昨年6月21日というのは以下の材料があったためです。
    (01.6.21)
    経済財政諮問会議の基本方針が報道されました。内容はこれまで伝えられたものと同じものでしたが、@2-3年で不良債権処理をすることを公約とするという強い姿勢を保持したこと、A不良債権処理のために、これまでは構想にでてこなかったRCC(整理回収機構)の機能を大幅に拡充し、銀行間で調整がつかない貸し出し先の処理をしやすくした、ということが市場に好感をもって受け入れられました。

    銀行株は寄り付きから急伸。前日485千円であったみずほHはストップ巾が50千円のため、はやばやとストップ高ではりつきました。三井住友1013円(+100)、三菱東京1090千円(+105)もしまいにはストップ高買い気配。UFJも705千円(+91)と銀行株は10%以上の上昇となりました。
UFJは他の3行のようにストップ高とならなかったために上場来の最高出来高ができたのですが、ストップ高した他の3行のこの日(6月21日)の潜在的な出来高はUFJと同様に、上場以来の最高出来高をつけていたことでしょう。つまり昨年6月21日の銀行株に対する熱狂度は最高であったのですが、今日の出来高はそれに匹敵あるいはそれに次ぐものです。

三井住友は、住友銀を存続会社としての合併であったので、新規上場ではなく、単に住友銀行がデカくなったということであったので、合併した日の出来高は目立ったものではありませんでした。合併以来の最高出来高は2001年10月24日の7100万株でしたが、今日はこれを越えました。

みずほH、三井住友の過去最高出来高は何を意味するのでしょうか。当面の材料としては、今週のG7と来週のブッシュ大統領の訪日があって、政府が銀行に対するなんらかの処置(公的資金の投入)をするのではないかの思いから、買戻しが殺到したと思われますが、そうであるならブッシュ大統領の訪日(とその後1週間くらい)までは、これまでのように、政府をナメ切った空売りはできづらくなります。まず2月後半までは日経平均・TOPIXは安値を更新しないのではないかと思っています。


(02.2.8) TOPIX 949P(+8) 日経 9686円(+102) 10.2億株


NYは9625ドル(-27)と小幅ながら5日連続安。ナスダックも1782P(-30)と5日連続安。外国証券の朝方の注文は、売り2550万株、買い3460万株で、910万株の買い越し。

昨日の反発、特に銀行株の大出来高を伴っての買い戻しがあった後ですから、寄り付きは小安く始まりました。しかし昨日で買戻しが終ったわけではなく、遅れて決断した向きの買戻しが続いて、銀行株はプラスに転じ、そこから全般の続伸となりました。出来高は10.2億株、売買金額は9200億円という大商いとなりました。今日のオプションSQを割り引いても昨日よりかは出来高・売買代金ともに増えた感じです。

1月の投資主体別売買動向が発表されました。注目していた外国人はわずかながら売り越しでした。最近5年間で売り越しとなったのは例がないことで、いかに外国人投資家にとって日本株の魅力が失せたかが明瞭になりました。投信も1年ぶりの売り越しとなったのは解約があいついだということでしょう。最も売り越し額が大きかったのは証券会社の自己売買でしたが、これは12月き銀行や企業が売却する分を買い取ったものを1月に売却したということで、相場感からの売り越しではないように思います。

自己・投信・外国人・金融の強力投資主体が売り越しになった帳尻を引き受けたのは個人部門でした。個人の現物と信用部門はともに買い越しとなりました。1月の株価下落を支えたのは個人投資家であったわけです。

政府は1月に成立した株買取機構を今回の株価下落の防波堤としたい意向で、財務相が2兆円を準備したいとか、金融相が来週からでも活動を開始しなければ、の発言があって、銀行株の上昇をフォローしました。 ただこの材料は要するに需給の悪化を食い止めようとするだけの話で、現状を打開する施策ではありません。根本的な問題は、銀行が過大な不良債権を抱えて、必要な分野への新規の融資ができなくなっていることにあります。これは国が銀行へ対して資金を投入するまでは解決できません。

昨日からの強烈な銀行株の買い戻しは、国が公的資金の投入を決定せざるを得ないところまで、銀行は追い詰められたのではないか。今週末のG7や17日のブッシュ大統領の訪日を機会に、いよいよ公的資金の注入の決定がされるのではないか、という売り方の疑心暗鬼から生じているように思います。

すなわち先に明るい再生の道を思い描いての上昇ではなく、どうにもならないところまできたからこれを救おうという決定がされるのではないか、が原因です。そんなときに2兆円規模の株式需給の緩和をするだけで、この危機を乗り切れると思うのは、楽観的に過ぎます。


銀行株のグラフは、三菱東京だけは昨日がS高であった分だけ出来高がそう多くはなかったので、今日は出来高が増加しましたが、S高をしなかった他の3行の出来高はやや減じ、当面の買戻しは終ったようです。あらたな銀行に対する施策がでないことには、銀行株の反発は今日で終るようです。


先日来掲げている急落した4銘柄ですが、9日平均線まで戻りました。しかしNECの戻りはまったく鈍く、出来高の急減もあって、この先の上昇は難しい感じです。

自律反発ということであれば、通常は25日線までは戻ってもよいのですが、野村H以外は出来高が縮小気味で、このまま出来高を伴うことなく株価が上昇したなら、底値で買った向きの利食い売りが相つぎ、25日線までの戻りはできないかも知れません。

それを払拭するためにも、銀行問題を解決する(国が金を使わずに決着はしない)ための政府の決断が欲しいところです。公的資金の注入ということになれば、買戻しの大波が相つぎ、日経平均は12000円、TOPIXは1200Pとなるのだろうと思っていますが、なんでできないのでしょう?


(02.2.12) TOPIX 974P(+24) 日経 9877円(+191) 7.5億株


日本が連休の間のNYは9744ドル(+119)→9884ドル(+140)と続伸。ナスダックも1819P(+37)→1846P(+27)と上昇。外国証券の朝方の注文は、売り2600万株、買い2970万株で、370万株の買い越し。

G7は特に目新しいことはでず。10日の日経朝刊で、政府は総合デフレ対策を打ち出す、と報道されました。内容はまだはっきりとはしていませんが、銀行は不良貸し出し先の債権を厳しく査定し、引当金などの手当てができずに資本不足となる銀行へは公的資金を投入する。というものです。

しかし一方では金融相は一貫して銀行は資本不足ではないと強弁しています。銀行も資本不足ではないというし、政府はどこまで考えが統一されているのか、本気で強制的に注入するのかどうか。

ダイエー問題あたりから、政府もこれではいかんという姿勢に変わったようですが、ダイエー再建のやりかたは、問題先送りであると市場は判断し、そこから銀行株の下落は急となりました。今度のデフレ対策も応急処置に終るなら、同じことになります。

銀行株は高寄りしたものの、その後はダレるものが多く、出来高は先週の半分〜1/3へ減少しています。

株価が上昇の後、高寄りして陰線となるのは、寄り付きで買いが出切ったということですが、みずほH・UFJ・三井住友の3行の足がそうなりました。これまでの材料は完全に株価に織り込まれ、戻りは一杯のところまで来たようです。

政府が公的資金の注入の言葉をちらつかせるだけでは、さらなる株価上昇はできません。 まだデフレ対策がでていない今であるからこそ、最も期待が強く、相場も強い、ということにはならないで欲しいところです。


(02.2.13) TOPIX 983P(+9) 日経 9968円(+90) 8.1億株


NYは9863ドル(-21)と小反落。ナスダックも1834P(-12)と小反落。外国証券の朝方の注文は、売り3140万株、買い3470万株で、3300万株の買い越し。

今週にも決まるデフレ総合対策への期待が強く、17日のブッシュ大統領の訪日までは下値は固い相場が続くようです。この相場上昇はいうまでもなくカラ売りの買い戻しによるものですが、どうも@新聞で報道されるデフレ対策は新味がないこと、A小泉首相は、今は銀行への公的資金の投入の必要はなく、必要となれば大胆かつ柔軟に対処するという遅れた認識であること、Bデフレを食い止める明快な方法は学者の間でも打ち出せないでいること、などを考えれば、過大な期待はできません。

TOPIXのグラフは4日連続の順上がりの陽線となりました。昨年9月のテロ事件以来、4連続陽線は今回を入れて3度ありました。Aは急落の後の反発で、まずは25日線まで戻ってから反落し、米国株高を見てさらに上位の75日線まで進みました。しかしこれは基本的には大幅下落に対するリバウンドです。

最も期待したのは年末から年初にかけてのBの4連騰でした。ここでは75日線の天井は低く、Bで2日間にわたって75日線を超えていました。いよいよ完全に75日線を上抜いて、中勢の上昇波動入りができるの期待がありましたが、ダイエーの再建について銀行が協議しているの報道がされ、少しずつ再建策の内容が明らかになっていきましたが、この過程でTOPIXは信用不安から下落し、75日線を超えて上昇するどころかダイエーの再建策が決まる前日の1月15日には新安値となり、期待は打ち砕かれました。

その後はダイエーの再建策が4000億円の規模に納まったのは、いかに銀行に余裕がないか、追い込まれているか、の証明になり、銀行株が集中的に売られてTOPIXはバブル崩壊以来の新安値921Pまで下落しました。ただ相場が面白いのは、ここからは「株価は自然であれば下落するが、株価が下落すれば政府は対策を出すに違いない」という突っ込み警戒感がでてきて、まずは機敏な向きの買戻しが入り、そこへデフレ総合対策を打ち出すと報道されたことで、今回の4連騰となったわけです。

もし発表される対策が、ダイエー再建策のように、先送りないし根本的な対策でないならば、Bと同じく、失望感はこのリバウンドの2倍ほどの下げとなって株価を下げることになるでしょう。

ムーディーズは今日、日本国債の格付けを1〜2段階引き下げる方向で見直すと発表。1段階下がれば、G7ではともにビリ仲間であったイタリアともサヨナラし、単独最下位になり、ハンガリー・チリと同じレベルになるそうです。2段階引き下げとなれば南ア共和国・ポーランド・ギリシャと同じレベルのようですが、これをもって不当であると怒るよりも「行動」することです。口先では何も解決しません。


(02.2.14) TOPIX 984P(+0) 日経 10081円(+112) 8.4億株


NYは9989ドル(+125)と上昇。ナスダックも1859P(+24)。外国証券の朝方の注文は、売り2880万株、買い2910万株で、30万株の買い越し。

NY高を受けて、東京市場も強気の寄り付きとなりました。ハイテク株特に半導体製造装置のアドテスト7940円(+520)、東エレ8200円(+740)や京セラ7950円(+460)が大幅上昇し、日経平均はザラバ高値10230円まで上昇。TOPIXも1003Pと大台を回復。

しかしトヨタ3490円(-130)、ホンダ5040円(-160)が値を下げ出し、銀行株がマイナスになるなどして次第に値を下げていきました。

TOPIXはコンマ以下のわずかなプラス(+0.86)となりましたが、上ヒゲの長い陰線(トウバ足)となり、上値の売り圧力は大きいことを表明。日経平均は値嵩株が上昇した分だけ上昇し、陽線になりましたが、3日続けての上ヒゲ足であり、やはり売り圧力は強いことを示しています。

しかしそれにしても政府がデフレ対策をまとめるというだけで、日経平均で800円(9420円→10235円)、TOPIXで80P(921P→1003P)へと、8〜9%の上昇をするわけで、政府というものは絶大の権力をもっており、この相場を大逆転させることもできるのですから、政府も、もう少し株式市場の変化に一喜一憂して欲しいものです。


デフレ対策は今月中にまとめるそうなので、決まるまでは相場の新安値更新は食い止められるようですが、当面のマイナス材料の@朝日生命の行方とA昨日のムーディズの国債の格付けの引き下げは、この戻り相場では無視していますから、買戻しが終ったことが明らかになるにつれて、これを気にする相場に戻るかも知れません。

銀行株は先週末に圧倒的な出来高を伴って急反発をしましたが、以来出来高は減少しています。株価も下げないまでも上値が押さえられてしまい、新たな材料がでない限りは、これ以上の上昇は望めません。

どころか、今日は高寄りしたもののその後は下げ歩調になって、高値圏での大陰線となりました。三菱東京以外は、出来高を増加させて下落という、いやな下げになっていますから、まずカラ売りの買戻しは終ってしまい、今日の下げは売り直しが始まった感じです。


(02.2.15) TOPIX 982P(-1) 日経 10048円(-32) 7.7億株


NYは10001ドル(+12)と上昇し10000ドルを回復。ナスダックは1843P(-15)と反落。外国証券の朝方の注文は、売り3380万株、買い2840万株で、540万株の売り越し。

総合デフレ対策への期待がある一方では、急速な相場の戻りに売りがでて、結局はあまり動かず。フジタが不動産部門を切り離し、三井建+住友建へ合流すると報道され、寄り付きは+30円のS高となりましたが、待ってましたの売りが出て32円(+12)。フジタの負債8700億円のうち6000億円分を不動産部門が分社によって持っていき、これを銀行が処理することになるようです。

小泉首相は柳沢金融相へ金融システム安定化の対策を取るように指示し、金融庁は銀行の不良債権を厳格に査定し、これを公表すると発表。ただし首相は銀行が資本不足になるなら公的資金を注入の意向のようですが、金融相は、現状では銀行は資本は足りているので公的資金注入の必要はない、との従来の見解を変えていません。

TOPIXのグラフは、2段上げをした昨年9月から10月の相場(A→B→C→D)に似てきました。(昨年末から今年初めにかけてのa→bの上昇でも、同じことを期待しましたが、b→cの反落が急調子となって、期待は裏切られました。) 今回のE→Fの上昇は、A→Bの上昇に対応するものですが、@この後の下げが軽微ですむのかどうか、AC→Dへ2段目の上昇を開始したような支援材料が、今回もでて出てくるのか。

B→Cの反落の後、C→Dへの上昇の材料となったのは、もちろんNYダウが上昇したのが一番大きいのですが、Cからの反騰の日には、マイカルの破綻によって銀行の不良債権の自己査定は甘すぎるということがわかったので、金融庁は大手4行に対して特別検査に入り、企業の分類の見直しをする。と発表したのも第2番目の材料でした。

なんだか今回の「査定の厳格化」と似ています。10月来の検査はいったい何であったのか。何度検査をすればよいのでしょうか。10月と今回の違いは「検査結果を公表する」というものですが、A社は破綻懸念先とか、B社は要注意先とか、企業の分類を発表するのでしょうか?、銀行の引き当ての基準を決めて、必要な引き当て額を発表するのでしょうか?

もしそうであれば、C→Dのような2段上げを期待できますが、金融庁がどの程度の「厳格査定」をするのか、いまのところほとんど信用できません。


(02.2.18) TOPIX 981P(-0) 日経 10093円(+45) 6.4億株


先週末のNYは9903ドル(-98)と下落。ナスダックも1805P(-38)と続落。外国証券の朝方の注文は、売り2880万株、買い2360万株で、520万株の売り越し。

ブッシュ・小泉会談の後、日米共同の会見がありましたが、新たなものは出ず、東京市場は終日小幅な動きでした。あるいは大統領から日本経済に対して強い不満がでるかと思いましたが、ブッシュ大統領としては、テロ対策のほうが重要だったようで、小泉内閣をくさすことなく、方針を支持して会談は終ったようです。

となるとブッシュ訪日前の材料である総合デフレ対策の内容が、再びの材料となりますが、小泉内閣の経済面での構造改革とは、@銀行の不良債権処理を2〜3年で処理する。A非効率な公社公団を民営化し、国の援助は打ち切る。Bそれによって浮い分を将来につながる重点6分野に投入する。C重点6分野を育てることで、非効率な分野から成長性のあるこの分野へ労働をシフトする。というものでありました。

その言やよし、です。ただ現実には@はなお進まず、Aはほとんど頓挫し、Bはまだできず、したがってCは悲惨にも失業率は悪化の一途となっています。そうであるのに小泉内閣は全面的な構造改革をすべく、D有事法制、E医療改革、F省庁改革と、どんどん手を広げていき、その結果何一つ解決できなくなっています。

この半年はせめて@の不良債権問題だけを専一の課題とすべきです。今回も「総合デフレ対策」と「総合」の文字がつきますが、「総合」とついた経済対策は、要するに何をしてよいかわからないので、総花的になんでもチョッとずつしてみましょう。ということで評価できません。

TOPIXのグラフは今日までは案外に強いと言えます。10月以来の小波動のピークはA,B,Cと3回あり、今度は4回目ですが、前回まではA,B,Cのピークの後、株価は急下落してきました。Aの後は3日間の急落を含んで、7連続の陰線となりました。Bの後は6日連続の陰線、Cの後は5日連続の陰線となって、B,Cの後はともに新安値となりました。

今のDからの下落がどうなるのか。A,B,Cのようにピークから3〜4日間にわたり急落するのかどうかに注目していますが、ピークから2日目の今日ではまだ急落せず値を保っています。今日は日米首脳会談があってうかつに動けない背景になっていたし、今夜はNYが休場のため明日もまだはっきりした方向は出ないと思われますが、あさっての水曜日の相場がどうなるのか、が注目です。ここでも下値が頑強であるならば、DはこれまでのA,B,Cとは違っているのではないかの判断も出てきて、案外な上昇につながる可能性もあります。


(02.2.19) TOPIX 959P(-21) 日経 9847円(-246) 6.8億株


米国市場は休場。このため外国証券の朝方の注文は、売り1780万株、買い2310万株と注文は薄く、530万株の買い越し。

ソニーの2003年3月期の営業益は2002年の1300億円から倍増すると報じられ、ソニーは買い物で始まりました。この時期はまだ2002年3月期の業績がどうなるという段階ですが、その中でソニーは早々と来年の予想を打ち出したのは、たいしたものです。

今日は外国人の参加が少ないので、平穏かと思っていましたが、Jエナジ143(-13)、フジクラ448円(-36)、住友鉱464円(-34)が業績の下方修正をし、株価は大きく下落しました。 銀行は材料出つくしから、証券は日興・大和Gの格付け引き下げがあって、両業種はともに大幅安。トヨタ・ホンダもやや円安になったにもかかわらず下げ、と全面安となりました。

TOPIXのグラフは昨日までは戻り高値圏を維持していましたが、今日は急落となってこれまでの戻り(昨日の図のA,B,C)と同じ経過を辿りそうです。ただCよりも救われるのは、@A,B,Cからの下落によって「3段下げ」をした後、Dへ戻ったのであるから、A先の最安値921Pはある程度固い底値であると思われ、Bしたがって921Pをすんなりと割り込むことはなく、2番底さぐりとなるのではなかろうかと思われます。

940P〜920Pあたりで2番底を探っているうちに、具体的なデフレ対策の内容やスケジュールが発表されれば、Dを上抜く可能性はあります。(9日順位相関はまだ高い位置にあるので、反発かどうかを注目するのは4〜5日後になるのでしょうが。)


(02.2.20) TOPIX 956P(-3) 日経 9834円(-13) 6.0億株


3連休明けのNYはまた会計不信から売られ、9745ドル(-157)と立会い2日間で、10000ドルから9700ドル台へ下落。ナスダックも1750P(-54)と下げ幅を拡大。外国証券の朝方の注文は、売り3455万株、買い2210万株で、1245万株の売り越し。

東京市場は米国安を受けて安く始まりましたが、前日先に急落していた分だけに下げは拡大せず、後場は一時プラスになるほどでした。もっとも下値が固いというよりも、27日の総合デフレ対策までは材料がなく、見送りというところです。出来高は6.0億と薄く、売買代金は3日続けての5000億円台でした。

朝刊によれば、「日銀総裁が首相に銀行への公的資金の注入を勧めた」とか、「与党3幹事長がRCCの不良債権の買取りは現行の時価から「実質簿価」で行うように調整中」であるとかの動きがあったようです。「実質簿価」というのは、債権の簿価から銀行が貸倒れ引当て金として引き当ている額を差っぴいた額をいうようですが、これでは引き当てを厚くしている銀行ほど低い金額でRCCに売却し、引き当て不足の銀行ほど高い金額で売却することになります。苦労してない銀行ほど得をするというのでは、世間に通用するはずがありません。

どちらの材料が効いたのか、銀行株は高く始まりましたが、これ以上の上昇には繋がらず、みずほ214円(0)、三菱東京769円(0)、UFJ273円(-3)、三井住友451円(-1)と変化なしで終りました。

図はTOPIXの週足です。週足では52週平均線と104週平均線を私は重視していますが、これは1年〜2年の大きな流れを見たいからです。


52週線は緑色で描かれています。株価が52週線を交差したのは、a→b→c→Dですが、当然のことながら交差する直前に波動のピークやボトムがあります。すなわち波動はA→Bへの下げ、B→Cへの上げ、C→現在までの下げですが、Dはなかなか面白い位置にあります。

Dも波動のピークであるとすれば、以下のような明快なことになります。
  1. A→Bの下げ期間は69週であった。
  2. B→Cの上げ期間は70週であった。
  3. C→Dの下げ(と短期の反発)期間は66週であった。
  4. Aの位置とDの位置はともに52週線を戻りの限界としており、よく似ている。
これらのことから、この先どのような時間で底値に到達するのかを測ってみると、
  1. Dからの下落の期間が、A→Bと同程度であるなら、Dから69週目が目安になります。Dから今日までは41週が経過しており、あと27週(約半年)先が、その時期にあたります。
  2. Dからの下落の期間が、C→Dと同程度であるなら、Dから66週目が目安になります。あと25週先が、その時期にあたります。
どちらにしても半年後(ということは8月)まではかかるということを覚悟しておき、それまでに株価が52週線を上回れば、ここから上昇相場が確認できる、とういゆったりした態度でよいでしょう。


(02.2.21) TOPIX 988P(+31) 日経 10295円(+461 7.8億株


NYは押し目買いから9941ドル(+196)と急反発。ナスダックも1775P(+24)とダウよりも鈍いものの反発。外国証券の朝方の注文は、売り2490万株、買い2700万株で、210万株の買い越し。

外国証券の買いは膨らんだわけではありませんでしたが、米国の半導体製造装置のBBレシオが改善され、今朝の日経新聞によればDRAM市況が底打ちし、液晶が不足気味になるなど、ハイテク株には底入れの気運がでてきました。

値嵩ハイテク株株は、ソニー6260円(+260)、TDK5950円(+350)、アドテスト8570円(+620)、東エレク8600円(+720)と大幅上昇。NEC895円(+44)、富士通820円(+31)、東芝454円(+11)と半導体メーカーも上昇。ここへ円が一時134円台になって、トヨタ3520円(+150)、ホンダ5090円(+230)、日産803円(+37)とこれまた上昇。となれば証券株も見直され、野村1434円(+107)、大和G692円(+29)、日興コ467円(+41)と大幅上昇となり、これらを積み上げれば、日経平均はなんと+461円の大幅上昇(暴騰に近い)となりました。

日経平均は2月の戻り高値を上抜いてしまい、さらに75日線(10325円)に到達しようかという勢いです。ハイテク株の買い戻しがメインの上昇であっただけに、TOPIXは日経平均ほどには上昇しませんでしたが、今日の+31P高は9月のテロ事件以来で2番目の上げ幅です。(日経平均は今日の上げ幅がテロ以来最大)

テロ以降の最大の上げ幅を見せたのは、10月11日の+33Pでしたが、今日の上昇はこれに匹敵し、どころか9月のA→B→C→Dの2段上げと同じような感じになってきました。B→Cへ反落してしてから(イ)で急伸しDへ至ったのでしたが、今回もa→bと上昇し、b→cと反落した直後に(ロ)の急伸です。昨日までは一昨日の大幅下げを見たために,この先の相場はaを割らないまでもaに近い水準までの下落をして、2番底を取りにいく動きであると思っていましたが、今日の突飛な上昇で、考えは改めなければなりません。

何が今日の上昇をもたらせたのでしょうか。特に大出来高となった銘柄はありません。出来高上位は@みずほ4000万株、A長谷工3400万、BNTT2200万、C新日鉄1700万、D日産1600万株といったところです。ハイテク株が個別に買い戻された結果が積み上がって、今日の大幅上昇になったと考えられますが、これほど急ぎ、買い戻す動きにでたのは、ハイテク株に対する不安が消えだしたということでしょう。

値幅だけは飛びましたが、さあ明日も買い戻しが続くのか、TOPIXが続伸して戻り高値1003を上抜くことができるのか注目です。上抜けば1月の高値1057Pが次の目標になります。とにかく今日は驚きました。


(02.2.22) TOPIX 989P(+0) 日経 10356円(+61 7.2億株


NYはまたまた会計不信から下げ、9834ドル(-106)と下落。ナスダックは1716P(-59)とダウよりも3倍下落。外国証券の朝方の注文は薄く、売り1530万株、買い2030万株で、+500万株の買い越しとなりましたが見送り気味です。

昨日の東京市場の思いがけぬ急伸があった後であるし、NYが下げたので、日経平均は200円や300円は下がるかと思っていましたが、意外なことにプラスで終りました。寄り付きこそ安かったものの、日経平均のザラバは-129円安までと下値は固く、次第に買い優勢となり、逆に一時は+123円高があるなど、なお買い戻しが続いています。

今日の上げによって、日経平均・TOPIXは中段の押しから3連続陽線となり、いよいよ10月の2段上げに似てきました。前回の2段上げの終点は75日線の水準でしたが、日経平均はすでに75日線を上抜き、この点は前回よりもチャートは良いといえます。

前回より不利なことは昨年10月〜今年1月初めまで、3か月にわたって10000円〜11000円のもみ合いを続けていることで、このゾーンを政策の期待だけで突破することは難しいでしょうが、政策次第(例えば日銀の一般社債の買い入れ)ではこのゾーンを一気に突き抜けることも不可能ではありません。(来週27日にはわかることですが)

RCCの「実質簿価」での買取りの目は完全になくなったようです。銀行株はプラス・マイナスまちまちで、市場は「実質簿価」はたわごとであると、ハナから評価していなかったことがはっきりしました。与党の3幹事長は赤恥を掻きました。市場は政策についてなかなかまともな評価をしています。

雪印食品は4月末で解散と決定。日重化は会社更生法の適用を申請し、1300億円の負債を抱えて破綻。危ないといわれた会社が粛々と消えていきます。例え生き延びたとしても、いまや兼松・ダイエーのように減資をするのが当り前になってきました。今度の長谷工も減資の意向であるようで、銀行へ公的資金を注入ということになっても、たぶん減資は必須のはずです。


(02.2.25) TOPIX 987P(-2) 日経 10296円(-60) 7.0億株


先週末のNYは9968ドル(+133)と反発。しかしナスダックは1724P(+8)とダウほどには上昇しません。米国株式市場はエンロンの破綻後わかった会計のデタラメさが、株式の価値に対する信頼感を低下させましたが、ナスダックに上場している企業はITバブルのときに、AOLがタイムワーナーを買収するなど、高株価を武器に企業の買収が盛んでした。これらは今となっては巨額な含み損になっていますが、これを会計にきちんと反映できているのか。が問題とされています。

このため米国経済は回復の方向があきらかになっていますが、会計不信がプラス材料を相殺してしまっている感じです。このあたりは、日本の銀行の不良債権の額が不透明であると非難されていますが、企業会計のルールがあっても、これをかいくぐって、よい決算を出すというのは米国企業家も違いはありません。

雪印乳業は、今度はバターの品質保持期間をごまかしていると報じられました。このようなことをして利益を上げていたことがわかるのは、企業が坂道をころげ落ちだしてからですから、株主もよい迷惑です。雪印食品の産地詐欺のときは、雪印乳業は親会社として、既存の株主から時価以上の価格で雪印食品の株主から株を買い上げ、100%子会社にしてから雪印食品を清算するのが道理であろうと思いましたが、結局は雪印食品は清算し(しかも債務超過になるらしいので)、株主は投資したものすべてを失うことになりそうです。

株式会社は有限責任であるとはいいますが、会社がでたらめなことをして倒産したのであれば、経営者は当然に訴訟にかけられ、責任を取らされます。雪印食品を倒産してご破算とはなりません。株式市場を通じて資本を調達したのですから、倒産したのであいスミマセンでは終りません。

ダイエーが50%減資の方針から99%減資の方針に変わりました。新聞では減資をしても、株主の実質的な損得には影響がないと、ありましたが、そんなことがあるはずがありません。そうであるなら減資の必要はありません。減資の目的はこれまで資本市場から調達した資金を何分の1かに(この場合は1/100)にして、払い込んだ投資家の99%をチャラにしてもらおう(ということは配当金を1/100にしてもらおう)ということです。当然にダイエーの経営者は株主が泣いた分だけの責任を追及されます。

ダイエー株は96円(-22)と急落しましたが、私の感じでは99%減資をするのであれば、ダイエー株は70円程度が妥当ではないかと思っています。96円というのは随分甘い評価です。


(02.2.26) TOPIX 983P(-3) 日経 10202円(-93) 7.0億株


NYは10145ドル(+177)と反発。ナスダックも1769P(+45)と上昇。外国証券の朝方の注文はこのところ薄く、売り2230万株、買い1970万株で、260万株の売り越し。

東京市場は、NY高を受けてハイテクなどが高く始まったものの、買い一巡後は次第に値を下げ、日経平均・TOPIXともに連続安の連続陰線となりました。明日発表の総合デフレ対策は、すでに材料出尽くしの様相です。両指数はともに今日気がかりな足になりました。

デフレ対策という以上、銀行の不良債権問題ではなく、デフレを食い止めるための指針が欲しいところですが、すべては日銀の金融政策にまかせるようで、「これより他に打つ手がないのかいな」の失望が出てくるに違いありません。

銀行の問題は金融危機対策というべきもので、デフレ対策ではありませんが、首相の金融庁に対する「銀行の資本を考えずに、厳格な検査をせよ」という指示は、進まない不良債権処理を後押ししているようです。長谷工の債務の株式化の要請や大京・藤和不動産への金融支援策、今度のダイエーの再建策、が続々とでてきています。


NYダウは、会計不信を原因に、たもたしている印象でしたが、グラフを見ると200日線を勢いよく上抜いており、昨年9月→今年1月の中勢1段上げの後の反落が終わり、中勢2段上げに入ったのではないかと思われます。

ナスダックは紺色の折れ線ですが、これはまだ中勢1段上げの後の反落が続いています。この違いは、企業の会計不信の差でしょうか。ただ1月高値から小さく3段下げをしてきているので、そろそろ調整も終わりにきたのではなかろうか。

米国市場が再び活況になれば、日本のハイテク株がツレ高するため、総合デフレ対策の材料出尽くしとなっても、ある程度は下げを支えることができるでしょう。あの米国にして企業(会計)不信がでてくると、景気回復が次第にはっきりしてきたのに反して、株価は下落しました。

投資の基本は「企業が信頼できるか」です。これほど金利が低くなっていれば、一昔前であれば壮大な金融相場が生まれるところですが、利回り1.5%の国債にしか投資できないのは、企業不信があるからに他なりません。


(02.2.27) TOPIX 1007P(+23) 日経 10573円(+370) 8.9億株


NYは10115ドル(-30)と小反落。ナスダックも1766P(-3)とわずかに下落。外国証券の朝方の注文は売り3040万株、買い2390万株で、650万株の売り越し。

総合デフレ対策も具体策がでず、てっきり今日は下落かと思っていましたが、さにあらず。昨日の引け後、金融庁は空売りの売買執行について違反のあった4証券会社を行政処分し、同時に空売りの規制を強化すると発表しました。空売り規制についてはすでにその話はでており、現に図のcの翌日の大陽線を出したのは、それが材料になって買い戻しがあったのも原因でした。

今朝の朝刊も、空売り規制については、特に大きな記事になっていませんでしたが、今日の上昇は、空売りの買戻しが第一の原因となりました。今日は小高く寄り付きましたが、場が始まって30分ほどして、にわかに買い戻しの動きが急になり、前場の日経平均は+253円高。TOPIXは+13P高。後場は急な上げ下げを繰り返し、日経平均・TOPIXともに高値引けとなりました。

TOPIXはa→bのザラバ高値を上抜いて、75日線へ到達まであと2Pというところまで戻ってきました。いよいよ昨年9月→10月のA→B→C→Dの動きと同じになってきました。今日のdは、10月のDに当りますが、10月のようにEまで上昇することができるのかどうか。

今日の出来高上位銘柄は、@みずほHの10900万株(50円換算)、AUFJ3760万株(同じ)、B三井住友 2900万株、CNTT 2800万株(同)、D日産 2500万株、E新日鉄、F住金、G沖電気、H三菱電気、I大和H となりますが、みずほHの出来高1.09億株は、2月7日の買戻し殺到の1.14億株に匹敵するものすごい出来高です。

みずほHはザラバで+27円高まで上伸し、最後は+18円高でしたが、他の銀行株に比べて大きく上昇しました。

それはみずほHの信用残が他行に比べて非常に大きいからです。図は2月15日の信用残です。(週足の2月22日の信用残はその前の週の2月15日の数字)みずほHは売り残では堂々のトップです。2位のあさひ銀は今ではありませんから、これをとばすと、UFJが+2円高、三井住友が+19円高、NKKが+7円高、新日鉄+9円高、日産+25円高をしており、今日の上昇の原因は買い戻しに尽きます。

今日の買戻しはかなりのものでしたが、あとどれくらい買戻しが出てくるのでしょうか。前回みずほHが11400万株の出来高を出した後は、8900万株→4100万株と出来高はしぼみ、株価は4100万株の日にザラバ高値をつけ、この日は陰線で終りました。

つまり大出来高の翌日は上昇したが、翌々日の寄り付きで買い戻しは終ったわけです。今回はどうでしょうか。(同じような結果になると思いますが)


(02.2.28) TOPIX 1013P(+6) 日経 10587円(+14) 11.0億株


NYは10127ドル(+12)とわずかにプラス。ナスダックは1751P(-14)と小幅続落。外国証券の朝方の注文は売りが1910万株、買いはなんと5670万株あって、3760万株の大量買い越し。

昨日の寄り付き前の注文では650万株の売り越しでしたが、昨日は立会い後30分ほどしてから急に買い戻しの動きが広がりました。当然に昨日も外国証券は買い戻しに精出したに違いありませんが、今朝の注文は、なお昨日執行できなかった分の買戻しでしょう。

東京市場は今朝も遅れた買い戻しが入り、前引け直前に日経平均は10798円(+225円高)をつけましたが、後場にはいるや売り物に押されジリジリと値を下げていき、結局は+14円高で終りました。

昨日1.1億株(50円換算)という巨大な出来高を出したみずほHは、今日もなお上昇しましたが、出来高は半減し5700万株。買戻しのピークは終ったようで、明日は上伸しても最後の買戻しであるようです。

先駆(といってもわずか1〜2日ほど)して上昇した値嵩ハイテク株は今日は値が重くなり、代わってNEC(+78)、富士通(+53)が追いかけて上昇し、一気に買戻しが出た感じです。


今日の日経平均・TOPIXはともに、ザラバで上昇したものの値を崩して終ったので、陰線の「トウバ足」になりました。右図の3本の陰陽足の真ん中は、陽線のトウバ足です。トウバ足そのものは、いったん株価が上昇したが売り物に押された、ということを表していますが、図のようにトウバ足の前日に長い陽線があるときは、上昇してきた株価(の小波動)が行きつかえた、ということになります。流行の言葉でいえば、上ヒゲの水準に抵抗勢力があるわけです。

抵抗勢力があったとて、相場に力があれば明日以降、トウバ足を上回っていくことはいくらでもありますが、そうならなかったときは、波動のピークになることが多いので、明日の値動きは重要です。

図のaの水準は、前日の長い陽線の仲値(高値と安値の中間)ですが、明日の終値がこの水準以下で終るなら60%かたは上昇は終わり。bの水準は前日の長い陽線の安値ですが、これを下回って引けるなら90%かたはトウバ足が波動のピークになる、と思っています。

最近のTOPIXにおいて、トウバ足がでたのは上図のa,b,cですが、
  1. aの翌日から陰線→陰線となってトウバ足の前日の陽線を下回り、ここから下降波動になりました。

  2. bはそうきれいなトウバ足ではありませんが、やはりこの後陰線・陰線と続けて、トウバ足の前日の陽線を下回り、ここから下降波動になりました。

  3. cはきれいなトウバ足です。3日目に「イ」の長い陰線を出して、トウバ足の前日の陽線を下回ったので、てっきりここから調整に入ったのだとおもいましたが、イの翌々日のテロ事件以来最大の上昇によって、切り返しました。買い戻しがその原因でした。

  4. dは今日ですが、明日が昨日の陽線の仲値以下で引けると60%、陽線の安値以下で引けると、ほぼ空売りの規制強化を材料にした上昇波動は終ったと判断できます。
このようにトウバ足の翌日・翌々日の動きが大切なわけで、明日・明後日の株価の動きは注意せねばなりません。


目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..

株式会社 東研ソフト