TOPIXをどう見たか・判断したか (01年8月)

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(01.8.1) TOPIX 1206P(+16) 日経11959円(+98) 6.1億株


NYは10522ドル(+121)と上昇。ナスダックは2027P(+9)と小幅高。NYはブッシュ減税が始まり、これがGDPを0.5%とか1%嵩上げするのではないかとか、8月20日に開かれるFOMCの利下げ期待から上昇。外国証券の朝方の注文は売り2940万株、買いは3190万株で250万株の買い越し。

国内の4-6期決算は、先週の松下通、ソニー、NEC、富士通ときて、昨日は松下が営業赤字のトドメとなる悪い決算を発表しました。これで相場に影響力をもつ銘柄の決算はほぼ終りました。今日はホンダが4-6期の純利益が+40%増、キャノンの6月中間の純利益が+46%で過去最高、といった決算発表もありましたが、それぞれ特異性というか独自性をもつ会社なので、他の銘柄への影響はあまりありませんでした。

ソニー以外は事前の業績悪を理由に売り込まれていましたから、発表直後は売られたものの翌日からは回復してきました。株価は理想売りによってほとんどその安値に達しており、決算発表という現実売りは最後の最後の売りになることが多いのです。
    1.松下通は発表直後は3990円(-420)→翌日は3980円(-10)→今日は4260円(+110)
    2.ソニーは発表直後は6260円(-810)→翌日は5830円(-430)→今日は6200円(+50)
    3.NECは発表直後は1529円(-77)→翌日は1560円(+31)→今日は1730円(+61)
    4.富士通は発表直後は1104円(-41)→翌日は1106円(+2)→今日は1212円(+47)
    5.松下は発表直後の今日は1729円(-11)
NECと富士通が発表前の株価を上回っているのは、大規模なリストラを合わせて発表したからです。松下はとうとう人員整理に手をつけましたから、これはこれで株価に評価がでるものと思われます。人員整理といえばNTTの空前の11万人規模の人的リストラが発表されていますが、組合との交渉が決着すれば、よい買い材料になります。(最もよいのは所有するドコモ株と政府の持ち株を等価交換し、政府の支配下から脱出することですが)

構造改革と景気悪化という短期的には矛盾することを何とか知恵を絞ってなしとげようというのが小泉内閣ですが、今日は、特殊法人に対する政府支出を来年度は1兆円カットする方針であると報道されました。やる気です。株式市場にとっては、目先の景気の底支えよりも、悪いところは切り捨てる方がプラスになるのではないか。上記の5社の株価をみても、4000人の人員整理を打ち出したNECが最も上昇し、4-6期は悪かった、7-9期も悪くなりますというアナウンスだけであった松下通やソニーはたいして戻っていません。

ともかく年末までは構造改革がらみの政策が次々に出てくるようで、それも従来の調整を重ねた結果ふにゃふにゃになった政策ではなく、直球のインパクトのあるものが出そうですから、やすやすとは売り込めない状況になってきました。(証券税制は新聞で知る限りはふにゃふにゃになるみたいで、ほとんど期待はしていませんが)


(01.8.2) TOPIX 1235P(+28) 日経12399円(+439) 7.8億株


NYは10510ドル(-12)と小幅安。ナスダックは半導体関連株が上昇し、2068P(+41)と上昇。ハイテク株は今が最悪期で、あと7-9期はマイナス巾が縮小して、10-12期に底打ちするのではないかという予想が半分くらいあったところへ、メリルリンチが半導体関連株の投資判断をアップさせたために、やっぱりということになったのでしょうか、半導体関連から反発しました。これを反映して外国証券の朝方の注文は売り2940万株、買いは4360万株で1430万株の大幅買い越しとなりました。

半導体メーカーのNEC・富士通はすでの3日連続高をしていましたが、この2社に加えて東芝・日立が買われ、NEC1792円(+62)、富士通1257円(+45)、東芝645円(+47)、日立1140円(+61)と大幅上昇。半導体製造装置のメーカーであるアドテスト10020円(+760)、東7930円(+330)とこれまた大幅アップ。そればかりではありません。みずほは実質出来高トップの3300万株(50円額面換算だと)の大商いで、527千円(+12)、UFJが637千円(+37)、三井住友943円(+38)、三菱東京1020千円(+20)と銀行株が出来高を伴って上昇。

いうまでもありませんが、値嵩ハイテク株・銀行株の上昇の原因は、参院選期間中にカラ売りした向きの買戻しです。グラフでは、TOPIX・日経平均ともに買戻しによる戻りのメドである25日平均線に達し、わずかにこれを上回りました。今日のみずほの動きを見ていると、535円で窓を空けて寄り付き、高値541円を出した後は伸びがなく、527円で終りましたから、今日で買い戻しのピークは終ったようです。問題はここに新規の買いが続くかどうかです。みずほの評価の見直しがでて新規の買いが出てくるようだと、次は75日線までの上昇をメドにできます。明日の銀行株に注目です。

銀行株・ハイテク株の買い戻しに加えて、今日は野村証券が2320円+160)と大幅高になり、東レ423円(+14)が2400万株と出来高を集め、不動産株も出来高を伴って東急不221円(+12)、住友不828円(+48)と上昇。市場のムードが一変しました。値上り銘柄数は1079銘柄となりましたが、これは3日連続して1000銘柄以上となったのですが、19995年以降では3日連続して1000銘柄という例はありません。いかに6月7月の下げが不当なものであったか(その反動でどの銘柄も上昇している)を表しています。

5月7日のピーク以来、この3日ほど上昇したことはありませんから、この上昇は単なる買戻しによるあや戻りではなく、75日線を目指してのそこそこ大きな(1か月〜2か月は続く)中間反騰であると思ったほうがよさそうです。75日線の水準はTOPIXが 1299P、日経平均が13097円なので、いまは戻りのちょうど半ばではないかと思われます。


(01.8.3) TOPIX 1219P(-15) 日経12241円(-157) 6.1億株


NYは10551ドル(+41)と反発。ナスダックは2087P(+19)と上昇。昨日のメリルの半導体関連株の投資判断のアップに加えて、インテルは半導体は底を打ったと半導体市況に自信を見せました。外国証券の朝方の注文は売り3330万株、買いは3190万株で140万株の売り越し。

昨日の急伸によってTOPIX・日経平均ともに25日線をクリアし、目先の戻りとしては達成感がでるのは当然でした。どのくらいやれやれの売り急ぎが出るのかが注目点でしたが、案外に売りは出なかった感じです。日経平均は昨日までの3連騰で820円上昇していますから、今日の157円安は軽いものです。20%弱の押しでしかありません。TOPIXは67P上昇していましたから、今日の15P安は22%の押しとなります。

この背景は@4-6期の現実悪が出たが、7月の大下げによって株価は折込んでいた、A半導体は今年中に底打ちしそうだの観測がでてきたこと、B小泉内閣の構造改革が具体化してきたこと、Cさらにインパクトのある改革案が出されるかも知れないという売り方にとっては警戒感が増大してきたこと、などでしょう。

ただ証券税制には期待ができません。自民党税調は証券税制に消極的である上、積極的であるといわれている向きの証券税制の案は、相変わらずの@申告分離の税率を引き下げる、A損失の繰越を認める、といったまあ小手先の改革案でしかありません。そういえば100万円までの売買益は非課税という案はどうなったのでしょうか。

このたびの証券税制の改革の目的が、個人投資家に株式を買わせ、頼りにならない銀行の間接金融から直接金融へ転換させるということであるのなら、今上がっている案は何の役にも立たないでしょう。第一利益を上げるのが最高の目的である企業が株式を売ろうとしているのですから、これを個人に身代わりさせようというのは虫がよすぎます。

そもそも企業は、@本業の利益と株式の売却損は通算でき、利益がでれば法人税を払い、損失になればこれを繰り越して、A来期以降(5年間まで)の利益を消すことができるという、今の個人の税制よりもはるかに有利なしくみになっています。いま俎上に上がろうとしている改革案は、申告分離課税の枠から離れていません。株式の売買損益の通算と売買損の繰越しがあったとしても、第一株式投資で利益がでていなければ、通算も繰越も何の役にもたちません。改革案というにはおこがましい。

個人に比べて税では有利な企業でさえ株式を売却するのですから、個人に企業が売却する株式を買えというのであれば、@年間の所得の通算、A5年間の株式売却損の繰越、これでようやく今の企業の税制と同じです。誰もリスクを取らない時期に、「利益がでたら売買益に対する税率は10%で結構です。」といったところで、それは儲かったらの「タラ」の話です。儲け話は耳に心地よいのですが、株式投資で本当に大切なことは、「損したらどうしよう」という対策です。今の改革案では、@今年200万円の売買益がでたら、10%の20万円を税金で頂戴します。Aもし200万円の損失となったら、来年300万円の売買益がでたならここから昨年の200万円の赤字を引いて、利益100万円の10%の10万円頂戴します。ということです。今年も来年も利益がでず200万円の損失がでたら、2年続けて税制改革の恩恵は受けられません。今でも申告分離を選択しておれば、損失がでたときには税金を払う必要はありませんから、投資家にとっては何一つ税制改革の恩恵はありません。

もし売却損がでたら、その分がカバーされる改革であらねばなりません。そのためには最低でも@総合課税にして他の所得との損益通算をすることです。1000万の課税所得があって所得税を200万円払っているとき、株式で200万円の損失を出したときは、課税所得は200万円を引いた800万円とし、800万円に対する160万円を所得税とする。こうであれば、株で200万円損したけれど、40万円の税負担が減ったのだからと、損失を出した年にただちにプラスとしてはねかえってきます。それでもこの例は現行の法人税のしくみと同じです。特に優遇されたというわけではありません。

株式投資にはメリットがあるということを打ち出すには、例えば税額控除を考えるべきではないでしょうか。控除には@所得控除とA税額控除の2種類があります。所得控除は生命保険の掛け金の一部(年50000円までとか)は所得から差し引いて、その残りに所得税率をかけて税額を計算します。1000万円の所得がある人は、生命保険をかけておれば、5万円を引いた995万円に対して例えば20%の税率をかけて、199万円が税金となります。この例では5万円の所得控除によって税金が1万円安くなるということになります。

税額控除というのは、その年に払うべき税金から直接に控除できます。例えば洪水などの被害を受けた罹災者が100万円の税額控除を受ければ、本来は200万円の税金を払うところが100万円引かれて、100万円を払うだけですみます。所得控除とは違い、まるっきりの控除額になります。いまの株式市場でリスクを取ろうという個人投資家には税額控除くらいのメリットを与えねば株式市場の活性化はできません。

もし株式の売買損がでたときは税額控除できるということになるとどういうことになるのか。先の例では所得が1000万円あって、所得税を200万円支払うところが、株で200万円の損失を出したので、200万円分が税額控除され、結局その年の税金はゼロになります。株式で損をしたけれど税金を払わなかったのだから、トータルでは損にはならなかった、ということになれば、少なくとも所得税を払っている人間は、所得税の額の範囲の株式の損失は損失ではなくなります。大胆に売買できるし、株式投資をせねば損だということになります。もちろん売買益を出したときはその利益に対する税金は支払うわけですから、株式投資家を一方的に優遇していることではありません。

本気で株式市場を活性化するのであれば、個人の金融資産を活用するほかはありませんが、相続税を安くするとか、生前贈与の税率を低くするとか、株式を相続したときはこれを優遇するとかの案は、姑息でありご都合主義的です。自らリスクを取り、自分で株式投資で利益出そうという投資家にをリスクを取りやすいような税制上のバックアップをするほうが筋が通っていると思いますがどうでしょうか。


(01.8.6) TOPIX 1218P(-1) 日経12243円(+1) 4.9億株


先週末のNYは10512ドル(-38)と小反落。ナスダックも2066P(-21)と反落。外国証券の朝方の注文は売り2830万株、買いは1910万株で920万株の売り越し。

いまや市場の最大の注目点は、8月10日の来年度予算の概算要求基準と、同日発表される特殊法人の見直し案です。昨日日曜日のテレビには竹中経済財政担当相か石原行革担当相が出てなにか表明するであろうと思っていましたが、先週は石原大臣、今週は竹中大臣の各テレビ局のハシゴ出演となりました。予算は5兆円削減の一方で、重点7分野には2兆円の上乗せということで、特に新しいことはありませんでしたが、意欲はよく伝わりました。8月中に出す工程表では具体策がでてくるそうなので、これを見なければ評価のしようがないというのが今日の市場の感想だったようです。

寄り付きは安く始まりましたが、押し目買いが入り、先週末と同じ水準で引けました。ただ重点7分野を意識して、その中でも特に都市再生がわかりやすい(業種や銘柄が絞りやすい)ためか、東急不をはじめとする不動産、大成建をはじめとする大手ゼネコン、京成をはじめとする電鉄が賑わいました。

重点7分野のITはいまのところブロードバンドのインフラが一番に上げられていますが、NTT、電力会社、CATVからADSL、果ては森ビルが所有ビルに光ファイバーの敷設をするとかがでてきて、業種・銘柄が絞りきれていません。少子高齢化の分野となると、いったいどういう企業が恩恵を受けるのかわからない現状では、工程表を待つほかはなく、早く早く工程表の発表が待たれます。


(01.8.7) TOPIX 1224P(+5) 日経12319円(+75) 6.3億株


NYは10401ドル(-111)と下落。ナスダックも2034P(-32)と続落。外国証券の朝方の注文は売り2690万株、買いは2870万株で180万株の買い越し。

寄り付きはNYの下落を受けてハイテク株から安くなったものの、後場からは切り返しました。後場に入ってハイテク株は押し目買いが入り、前場の閑散の出来高が急増。昨日の出来高4.6億、売買代金4800億円から出来高6.3億、売買代金6300億円へ増加しました。特に材料はなかったのですが、先物主導の上昇になりました。これまでは何もなければ下がるとしたものでしたが、何もなければ上がる。というのは大きな状況の変化です。

このためグラフ(特に日経平均)は非常によくなりました。TOPIXは8月2日に25日線に達し、リバウンドの上限にきていましたが、その後2日ほど25日線に沿って反落し、このまま反落するのかという思いもありましたが、今日の上昇は完全に25日線を突破する勢いがでてきたようです。日経平均はTOPIXよりもさらに強い様子です。8月2日に25日線を上抜いた後、2日間は順下がりとなりましたが、25日線は下回ることはありませんでした。今日の陽線はいよいよ75日線までの上昇を開始するか、というところです。

TOPIXの9日順位相関は80を超えて高い位置にあり目先は高いと思われがちですが、25日順位相関はまだ-47の水準にあります。25日順位相関は+50までは回復するはずで、グラフは次第によくなってきています。


(01.8.8) TOPIX 1217P(-6) 日経12163円(-155) 6.3億株


NYは10458ドル(+57)と昨日の下げの半値戻し。ナスダックは2027P(-6)と小幅ながらも3日続落。外国証券の朝方の注文は売り2690万株、買いは3720万株で1030万株の買い越し。

膠着感に浸りきった毎日です。予算は5兆円削減・2兆円上乗せの方針が毎日報道されますが、2兆円プラスの内容が問題です。重点7分野に各省庁がどのようなアイデアを出してくるのか。今の段階では都市再生が銘柄的にもわかりやすく、東急不・京成・石川島が御三家といった感じですが、今日は息切れがしました。

これに代わって今日はユニチカとかナノテクを囃した昭電工が大商いとなって上昇。ここに加えて、信用の買い残が減る一方で空売りが増加し、信用の貸借倍率は今年最低になったそうですから、取り組み妙味がある銘柄が次には注目されそうです。

最近賑わった6銘柄を掲げましたが、これら銘柄は単に都市再生だとか科学技術振興だとかの重点分野にある銘柄というだけで買われているのではありません。

グラフで200日線は企業のおかれている環境がよいのかそうでないのかを表す線であると、何度かいってきましたが、右の6銘柄は例外なく、@株価が200線の上にあり、A200日線が上昇中のものです。200日線を元にして@Aを満足している銘柄を買うというのが買いの王道ですから、これら6銘柄は材料だけで上げたわけではなく、まったく素直に上がるべくして上がっているといえます。

チャートからのタイミングは、@Aを満足しているときに、B一度株価が75日線を下回ってから、再び75日線を抜き返したときが、上昇のスタートになっています。


(01.8.9) TOPIX 1184P(-32) 日経11754円(-409) 6.3億株


NYはFRBの景気はなお減速中であるの発表があって、10293ドル(-165)と下落。ナスダックもクレディ・スイスが半導体関連の業績回復に否定的な見解を発表するなど、先のモルガンスタンレーの見通しとは正反対の意見がでてきて、1966P(-61)と再び2000P割れ。外国証券の朝方の注文は売り3350万株、買いは2870万株で480万株の売り越し。

スケジュールからは、明日10日はオプションSQ。同じ日に来年度予算のシーリングが決まり、特殊法人の見直し案が決定。15日の靖国参拝とかの経済以外の政治的な動きはありますが、だいたい政府の経済に関係する動きは明日まで。あとは今月中に策定される「工程表」の発表がどのような内容になるのかが最大の注目点です。

参議院線の最中もそうでしたが、政治の動きがでてこないことがわかれば、すぐに売り方に思うようにロウ断されてしまいます。たしかにナスダックの2000P割れはマイナス材料でしたが、日経平均で400円、TOPIXで30ポイントも下げるような材料ではないように思われますが、商いが薄いところへちょっとした売りがでると、大きく下げてしまったという感じです。

TOPIXのグラフは、せっかく25日線に添って高値保合いをしていたものが、今日の大陰線によって25日線が戻りの限界であったことを表明しました。空売りの買戻しによって25日線まで戻ったものの、次の上昇へは結びつくような支援材料が不足しており、いちから出直しとなりました。


(01.8.10) TOPIX 1182P(-2) 日経11735円(-19) 6.0億株


NYは10298ドル(+5)と小動き。ナスダックも1963P(-3)と動かず。外国証券の朝方の注文は売り2590万株、買いは1880万株で710万株の売り越し。

円相場は121.80円(-1.63)と円高になりました。国内景気はドンドン悪化し株価は下落しているのに(相対的とはいえ)ここまで円が支持されるのも妙な感じです。

プログラムに5か月、ヘルプに9か月をかけて、ようやく《カナル2》Ver.4のご案内ができるところまできました。いまは最後の追い込みの段階です。何が追い込みであるのかというと、まず「カナル2インストールの手引き」の冊子の作成です。今日で原稿はできましたが、100頁を超えてしまいました。これを校正してお盆明けに印刷に回します。

巨大なヘルプファイルをCD-ROMで提供するのですから、冊子はつけなくてもよければまったく楽なのですが、本を見ながらインストールするというのは一番わかりやすい方法で、冊子抜きにはソフトの販売はできません。

今回のバージョンアップも広い分野にわたっていますが、私自身がよかったと思っているのは、加工に「高値波動」と「安値波動」を加えたことです。このHPでは、波動はチャートを見る上で最も重要であるという位置づけで書いていますが、波動についての加工は、これまでは@主な株価、A主な日柄、の2つだけでした。(主な株価は非常に重要な役割を果たしますが)ここへB高値波動、C安値波動、Dスイング を追加し、現状では波動の取り出しができるソフトは《カナル2》以上のものはないと言えます。例えば上図の設定は、「高値が1つ切り上がり、安値が1つ切り上がったときに買いマークを出す」という設定です。このような加工がユーザーの思いのままにできるものは他にはないでしょう。(宣伝です。)

図のように、@安値(終値ベース)が初めて切り上がり、A高値が初めて切り上がった日に買いマークがつきます。

高値が切り上がっている、安値が切り上がっている、というのはトレンドが上向いているということであり、株式を買い・買い持ちするのはこの時期しかありません。早くトレンドの転換を見つければ、そのリスクは少なくなりますから、初めて高値が切り上がった、はじめて安値が切り上がった、銘柄をピックアップできるのは大きな武器になります。


(01.8.13) TOPIX 1167P(-15) 日経11477円(-257) 4.5億株


先週末のNYは10416ドル(+117)と反発。ナスダックは1956P(-6)と小幅続落。外国証券の朝方の注文は売り2940万株、買いは2700万株で240万株の売り越し。

お盆休暇中の薄商いへ、京セラ・ローム・アドテストなど値嵩株が集中して売られ、京セラはS安の8330円(-1000)。小泉首相は今日13日に靖国参拝。経済的な対策はでようはずもなく、いいように狙い撃ちにされた感じです。日経平均は3月15日のザラバ安値11433円を下回る11417円のザラバ新安値。終値も11477円の新安値。


(01.8.14) TOPIX 1198P(+31) 日経11917円(+440) 5.9億株


NYは10415ドル(-0)と変わらず。ナスダックは1982P(+25)と6連続下落のあとようやくプラスへ。外国証券の朝方の注文は売り2590万株、買いは2545万株で45万株の売り越し。

昨日の下げは弱いところがあれば、すかさずここへつけ込まれるといった感じでしたが、今日は売られすぎであるの考えができてき、高く始まりました。売られた銘柄からリバウンドしまし、前場のTOPIXは+12の1179P、日経平均は+186円の1164円。ただし出来高は薄く前場は2.1億株と昨日と同じペースであり、どこまでリバウンドするのかだけが注目点でした。

この流れが変わったのは後場になって、日銀が一段の金融緩和をすると報道されてたからです。金利は下げる余地がなくなっているため、3月からは量的緩和に変わっていますが、今回はこれを拡大したもので、当座預金残高を5兆円から6兆円へ増額し、月々の国債買い入れを4000億円から6000億円へと拡大するというものでした。市場は速水日銀体制はほとんどなすすべを知らない無能者体制である、そのために行政が日銀総裁をコントロールする権限を持てるようにすべきであるという改革案もでているほどである、と舐めてかかっていましたが、今日は不意を突かれたところです。


そもそもデフレ下でいくら金融を緩和しようと、銀行の貸し出しは増えるようには思われませんが、おそらく国債の買取り枠を広げたことがインパクトになったのでしょう。国債買取り額がこうしてなし崩し的に拡大され、しまいには国債の日銀引受に変わり、これがインフレへつながるという連想であったのではなかろうか。(インフレは日銀が一番避けたい事態で、日銀が動けない原因でもありますが)

金融緩和大歓迎の銀行株は急伸。みずほは504千円(+50)のS高、三菱東京994千円(+83)、三井住友960円(74)、UFJ658千円(59)。証券株も金融相場期待で急伸。野村2215円(+205)、大和1120円(+78)、日興853円(+70)。


(01.8.15) TOPIX 1194P(-4) 日経11755円(-162) 6.4億株


NYは10412ドル(-3)と変化なし。ナスダックは1964P(-17)と再び下落。外国証券の朝方の注文は売り2560万株、買いは3310万株で750万株の買い越し。

ハイテク株は戻り売りにおされ、内需株にシフト。不動産をはじめ東ガス・京成・石川島の都市再生関連株に商いが集まる。低位株が買われたため出来高は6.4億株と盛り返す。

TOPIXのグラフからは、8月13日のザラバ安値1162Pは7月24日のザラバ安値1156Pを下回ることはありませんでした。7月24日から8月13日まで15日間のW底の型を形成しようかという動きです。無論7月24日から25日線まで反発した1237Pを今後上回ればの話ですが、現在株価は25日線近辺に戻っていますから、25日線を上抜き、先の高値1237Pを上抜くということはまったく望みなしというわけではありません。


(01.8.16) TOPIX 1175P(-19) 日経11515円(-240) 8.4億株


NYは10345ドル(-66)と下落。ナスダックは1918P(-45)と続落。ナスダックのサイコロは○○○●●●●●●○●●と4勝8敗となっています。ここから3日間にマイナスになれば、3勝9敗・2勝10敗・1勝11敗になりますから、そろそろボトムをつけてもよいころです。外国証券の朝方の注文は売り2450万株、買いは3410万株で960万株の買い越し。

ハイテク企業の業績悪が重く重くのしかかっているところへ、119円台の円高となり、泣きっ面に蜂がさすの体です。向こう2年3年は0%成長を覚悟している日本経済であるのに、この円高はなんとしたことでしょう。

日本企業は中国へ中国へと生産拠点を移し、日本の空洞化は明らかになってきています。かつて日本と米国の間には深刻な貿易摩擦がありました。繊維→鉄鋼→家電→自動車の順に、安くてよい物を大量に米国に売り、米国のこの分野の産業は大打撃を受け、米国労働者がラジカセをハンマーで砕き、日本製自動車をぶち壊すというニュースがテレビに流れたものでした。この輸出ドライブによって円は1ドル360円から一時は80円に高騰しました。米国の産業をつぶしてきた分だけ円が高くなったといえます。

いまや中国はかつての日本、米国の立場は今の日本へとなりつつあります。円相場はまだ120円を維持しており、不思議なことに昨日から円高にふれていますが、このままではいずれ1ドル150円・200円へと下落し、円の値打ちはなくなるのは必定です。

新しいこと、他に真似できないこと、それは発想もそうだし技術もそうなのですが、価値ある仕事をしていかねばなりません。日本に生産技術で敗退した米国は強烈なリストラをし、金融システムやITに活路を見出し、再び世界経済の牽引車に返り咲きましたが、小泉内閣がやろうとしている構造改革はそういうことでしょう。誰でもできることをしている企業はつぶれていかざるをえません。

TOPIXや日経平均が下落したにしては出来高は8.4億と大きく増加し、売買代金も7400億になりました。都市再生関連銘柄だけが活況です。重点7分野の1つは相場の1つの柱になりました。残る6分野へ物色対象が広がるかどうかは、各省の予算要求の内容次第です。


(01.8.17) TOPIX 1169P(-5) 日経11445円(-69) 7.6億株


NYは10392ドル(+46)と小反発。ナスダックは1930P(+11)と小反発し、サイコロは○○●●●●●●○●●○になりました。昨日と同じと4勝8敗。外国証券の朝方の注文は売り3170万株、買いは4200万株で1030万株の買い越し。

小泉首相は今日から箱根で休暇とかで、来週中はこれといった政策は出てきません。日銀の金融緩和の材料も出た事であるし、何かあれば売り崩そうという勢力にとっては、来週は売り仕掛けのチャンスではあります。

《カナル2》Ver.4で新しく加わった加工に「重要ポイント」があります。重要ポイントとは、簡単には長大陰線・長大陽線のことですが、長大陽線が出たということは、その日に買い人気となったということで、@小波動のボトム近辺ででたときは、上昇開始となることが多く、さらなる上昇へ繋がります。A小波動が上昇を続けた後に出たときは、楽観人気となっているので、ピークとなることが多いのです。

長大陰線が出たということは、その日に売り人気となったということで、@小波動のピーク近辺ででたときは、下落開始となることが多く、さらなる下降へ繋がります。A小波動が下降を続けた後に出たときは、極端な悲観人気となっているので、ボトムとなることが多いのです。

グラフを一瞥したときに、長大陰線・長大陽線が明示されていれば、注意を喚起します。図は重要ポイントの条件表の設定の例です。ここでは、前日終値の6%以上の値巾があったときに、長大陰線・長大陽線としています。


図のように、長大陽線は「ピンク色」で表示され、長大陰線は「青色」で表示されます。、どの日に買い人気に傾き、どの日に売り人気に傾いたのかは一目瞭然です。

重要ポイントというのは、長大陽線の場合はその日の安値(窓空けのときは前日の終値)を重要ポイント(株価水準)とします。つまり買い人気が始まった値段です。今後この値段を株価が下抜いてくるようだと、買い人気は否定されたことになりますから、これ以降は買うことはできません。

図の例では、陽線の重要ポイントはb→c→dへと順次切り上がり、この間株価は重要ポイントを下抜くことはありませんでした。しかしfの日にeの重要ポイントを下回りましたから、f以降は買い玉は持たないようにしたほうがよいのです。

陰線の重要ポイントは、その日の高値(窓空けのときは前日の終値)を重要ポイント(株価水準)とします。つまり売り人気が始まった値段です。今後この値段を株価が上抜いてくるようだと、売り人気は否定されたことになりますから、これ以降は買う方針に転換することになります。

図の例では、aで長大陰線となったので、この日の高値が陰線の重要ポイントとなります。今後この陰線重要ポイントを株価が上回れば買い方針になります。これを上抜いたのはdの日でした。dから買っていては、この例では上値はわずかしかありませんでした。dの前にはb,cと2度の長大陽線がでて買い人気がでてきたことを表しており、dは3度目の長大陽線であったので確認が遅れたためです。

陰線の重要ポイントを上抜いた日に買いマークを、陽線の重要ポイントを下抜いた日に売りマークを出すような設定もできますから、これを使って銘柄を検索することができます。


(01.8.20) TOPIX 1155P(-14) 日経11257円(-187) 5.3億株


NYは10240ドル(-151)と下落。ナスダックは、パソコン世界一のデルが業績予想の下方修正をしたのが嫌気されて、1867P(-63)と大幅下落となりました。しかしこれによって、サイコロは○●●●●●●○●●○●と3勝9敗(サイコロジカルでは25%)になり、チャートでは突っ込みすぎが明らかになりました。もし今日も安ければ2勝10敗となって、これはめったにあることではありません。

東京市場はナスダック安から、ハイテクが売られて安く始まり一貫して戻らず。ただ16000人の人員削減のリストラ策を発表した富士通は安寄りの後買われ、1245円(+34)と逆行高。NECと次世代携帯の分野で提携を発表した松下通は4030円(+30)となるなど、悪いハイテクの中でアクションを出したところは買われているのが、唯一の救いです。

TOPIXのグラフは今日の安値がついたことによって、5月7日以来の下げ波動は3段下げに入りました。a→b、c→d、e→fが3段の下げ波動です。いくら相場が悪かろうと下げは3段までであり、一度は大きな反発があってしかるべきです。ここまでくればあとは3段目の下げ波動の下値がどこで出るかが問題です。

7月23日に下値のメドとして1145P、1109P、1049Pの3つを掲げました。このメドはなお生きています。今日のTOPIXのザラバ安値は1153Pで、最も上位のメドの1145Pに迫ってきました。1145Pの次は3月安値の1125Pがあり(この水準は死守して欲しいところです)、ついで1109Pがありますから、ここからの20P〜40Pの下げは当面の下値であろうと思っています。このとき何か材料がでてくればよいのですが。


(01.8.21) TOPIX 1158P(+3) 日経11280円(+22) 6.5億株


NYは10320ドル(+79)と昨日の下げの半分を戻しました。ナスダックは、1881P(+14)と小幅高。外国証券の朝方の注文は売り2730万株、買いは2840万株で110万株の買い越し。

ハイテク・通信は弱く、内需は堅調。都銀はいまの株価水準では1兆円の株式の含み損を抱えたと報道されていましたが、まあ誰でも知っていることで、誰でも知っていることであれば、株価はすでに織り込んでいると考えたほうがよく、今日の銀行株は買い戻しが急になりました。みずほ470千円(+7)、三井住友985円(+43)、三菱東京988千円(+48)、UFJ622千円(+26)。

TOPIXは5月から3段目の下げに入っており、いまはどこで下値に届くかを見ているところですが、下値を出した後の反発の原動力hは何になるのか。9月半ばまでは持ち合い株の解消売り、景況の悪化、9月中間決算が乗り切れるか、などよい材料は見えず、内閣が休暇をとっている8月26日までは新しい材料はでてきません。しかし9月に入れば、@構造改革の工程表が発表され、A特殊法人の処理のしかたの発表があり、Bあるいは来年度予算の内容が漏れてきくるだろうこと、C4-6期のGDPの発表と補正予算の検討、などけっこう相場反発のきっかけになるだろうものがメジロ押しです。そうであればこそ、9月末に向けて銀行株は下げて当然と思うのが一般ですが、今日あたりは買戻しの動きがでています。売り方も9月末ギリギリまで弱気を持続しにくいという気持ちなのでしょう。


(01.8.22) TOPIX 1165P(+6) 日経11396円(+116) 8.4億株


FRBはFFレートを0.25%引き下げて3.5%と決定。この報道があってから、0.5%の引き下げもと期待していた市場は落胆して、NYは急落し10174ドル(-145)。ナスダックも1831P(-50)と大幅安。ところが外国証券の朝方の注文は売り2670万株、買いは3380万株で710万株の買い越し。

米国安を受けて寄り付きは安く始まりました。今日は日経平均は11000円割れ、TOPIXは下値メドの1145Pを下回るものと観念していましたが、売り方はカサにかかってうるどころか買い戻しに精を出しました。昨日から買い戻しがはっきりしてきた銀行株は今日も朝から上昇。売られた値嵩ハイテク株のうちソニー・TDK・松下通などが底固く、反転したため、市場は案外に受け止め次第に強気となりました。

今日の日経先物の出来高は49000枚と急増し、8月14日の日銀の金融緩和の日(日経平均+440円高)以来の大商いとなりました。8月14日は材料がはっきりしていましたが、今日の先物の大商いは、米国安に逆らう動きであり、いったいどうしたことかというところです。わけもなく大商いとなり株価が上昇したのですから、地下マグマの胎動に似て、どこからかいつからか知れぬ大反発の予兆であるのかもしれません。

市場は何を感じ取っての今日の買戻しとなったのかですが、上昇したものは都市再生関連銘柄が第一ですが、ついで上昇した業種は銀行(みずほ502千円(+32)、三井住友1004円(+19)、三菱東京1000千円(+12)、UFJ640千円(+18))、証券(野村2280円(+110)、大和G1090円(+21))、損保(東海上1230円(+38)、住友海804円(+16))というところを見ると、先の日銀の金融緩和はここへきて物色の対象を不動産や金融の株式にしぼってきた。つまりは金融相場の期待が出てきているということでしょう。


(01.8.23) TOPIX 1147P(-18) 日経11126円(-269) 9.0億株


NYは10276ドル(+102)。ナスダックも半導体製造装置のBBレシオが予想外によくなったとかで、1860P(+28)と上昇。外国証券の朝方の注文は売り2860万株、買いは3080万株で220万株の買い越し。

いよいよ内閣の夏期休暇も今週一杯となりました。売り方にとっては、今日明日が好き勝手できる最後のチャンスです。米国株高を受けて高く始まるのかと思いましたが、値嵩株は昨日上昇していたので戻り売りに押され、小安く始まりました。その後は次第安になり、先物主導で日経平均は新安値。TOPIXもザラバで1145Pをつけ年初来の新安値を更新。

TOPIXは3つの下値のメド(1145P,1109P,1049P)のうちの最も高い下値メドにまで下がりました。ここからは5月7日以来の下げ波動の底値圏入りです。昨日の日経先物の出来高は49000枚、今日も37000枚で先物主導の相場展開になっていますが、この出来高が示すように、今の相場水準は大きく意見が対立しています。

TOPIX・日経平均は安くなりましたが、注目すべきは今日の出来高で、9.0億株に達しました。値嵩ハイテク株を売って、低位の内需株を買おうという動きですが、要するに1999年年末から2000年初めにかけて通信・ネット・IT・携帯・半導体関の株式を大いに買った投信・ファンドなど機関投資家が、これを投げ売りして、内需株へシフトしているわけです。投げ売りされている代表はNTT3社で、NTTは592千円(-10)、ドコモは1490千円(-110)と安値を更新中です。

図はNTTの週足です。平均線は26週、52週、104週の3本が描かれています。最も重要なのは104週線で、これはその企業の業績(ファンダメンタル)の方向を表しています。


株価が104週線を上回っている@の期間は、NTTの業績ないし将来性が有卦にあった時期で、株価が104週線を下回ったAの期間は、NTTの商売が思わしくない、あるいは将来について悲観的な時期です。

Bは104週線からのカイリ率で、Bの日のカイリ率は62.2%でした。Bの株価がピークをつけた日は当然にNTTが高い評価をされていた@の時期に含まれているのですが、どれほど将来を楽観していたのかは、Bのカイリ率%が表しています。この時期にある証券会社はNTTの妥当な株価は250万円であるとかのレポートを出していましたが、有卦にある時期には強気の予想がでてくるのが常です。

さて今はAのNTT受難の時期にあって、先週末の104週線カイリ率Cは-47.7%。今日の終値からのカイリ率は-49.1%に達しています。

Bでは+62%の評価をされていましたが、この前後の週でカイリ率が+40%になったのはDのところです。NTTの過去のカイリ率をみるとだいたい+40%以上のところが高値圏ですが、この逆の現象がこの6月以来のカイリ率-40%以下のEに相当します。

いまは株価がずるずる下げてきているので、この株価水準になっても投げ売りとなっていますが、Bで過大に評価したように、将来の予想は悲観のバイアスがかかり、現在の予想は悲観のバイアスがかかり過ぎているように思われます。もしもこの先-60%のカイリ率が出るようであれば、それはNTTの歴史で1番目2番目のよい買い場になると思いますが、そこまでの下落があるかどうか。


(01.8.24) TOPIX 1145P(-2) 日経11166円(+39) 6.9億株


NYは10229ドル(-47)。ナスダックは1842P(-17)。外国証券の朝方の注文は売り3560万株、買いは3000万株で560万株の売り越し。

京セラは2002年3月期の連結営業益が-60%減になると下方修正しました。しかし株価は7760円(+460)と反発し、すでに予想された業績悪は株価に折込み済みであることがわかりました。これをみてアドテストも7200円(+440)と上昇するなど、値嵩ハイテク株は悪目をだしたという考えが優勢になったようです。ドコモは昨日1500千円を割り込んだので、今日は反発し1550千円(+60)となりましたが、NTTは570千円(-22)と下げ止まりません。

昨日の下げは売り方の最後の売りチャンスで、力一杯に売り込んだような感じですが、今日は京セラのように、悪材料にもかかわらず上昇の現象がでてきたのは、一昨日のわけもわからずに株価が上昇したことを合わせて考えるならば、どうやら当面の株価は安値に達しており、これ以上の大きな下げはないようです。むしろわずかの好材料に敏感に反応して、売り方は足元をすくわれるのではないかと思います。

TOPIXのグラフを見ると、過去の75日平均線からのカイリ率は、@+10%でピーク、A-10%でボトムとなっています。図の買いマークは75日カイリ率が-9.5%以下のところで出していますが、aは-9.7%、b は-11.7%、cは-11.6%、dは-9.8%、eは-11.2%です。昨日のカイリ率は-9.3%、今日は-9.2%ですから、来週更なる弱気が蔓延したときは、-9.5%を超えるカイリ率になり、そこでボトムとなる可能性が大です。

TOPIXが底値圏に入っている今、最も注目しているのはNTTです。NTTはいまや投げ売りの状況にあります。投げ売りの状況を最も端的に表わすのは、「出来高を伴って株価が下落する」ことです。グラフの赤線は9日V相対力ですが、これは出来高の増加の加速度を表現しています。

図のA、Bは株価が上昇しているときにV相対が上昇しています。これは株価が上昇するほどに強気になって株を買いたくなる、ということを示していおり、ごく当り前の現象です。a,cは株価が下落しているときに出来高が増加しています。株価が下落すれば出来高は細ってくるのが普通です。じわじわ下げるのを嫌気して売りがばらばらと出るが、これを買ってみようという人間も少ないので出来高は増えません。

ところが株価の下落を見て、値段はどう安くてもよいという不安にかられた売りがでたのがa,cです。(bの下げは売りは1日だけにとどまっており、ためにする売り(指数の操作のためか)のようです。)今日のcの出来高28500株は、50円額面に換算すれば今日の出来高トップであり、まさに投げ売りの状況です。前日から窓を空けて放ってくるのは、値段をかまわずに売却したいと思った向きが多かったのですが、しかし一方では28500株の買い手もでてきたわけで、株価の下落ばかりに目を向けていては、買い手の力を見損なうことになります。

NTTが来週から反転する可能性は大であると思いますが、そのときどの程度の規模の上昇をみせるのか。先の波動のピーク675千円を上回るのか。その前のピークの705千円を上抜くのか、に注目しておきたいと思います。


(01.8.27) TOPIX 1155P(+9) 日経11275円(+108) 6.9億株


先週末のNYは10423ドル(+194)、ナスダックは1916P(+73)と共に大幅高。外国証券の朝方の注文は売り3430万株、買いは3020万株で410万株の売り越し。 NY高を受けて東京市場朝方は大きく上昇したもののしだいに値を下げる。



(01.8.28) TOPIX 1150P(-4) 日経11189円(-85) 6.9億株


NYは10382ドル(-40)、ナスダックは1912P(-4)と小幅安。外国証券の朝方の注文は売り2330万株、買いは1640万株で690万株の売り越し。

昨日のわずかの上昇にすかさず戻り売りが出て、前場は-200円(日経平均)、TOPIXは-16P安いところがあり、TOPIXはザラバで3月安値の1125Pに接近。3月の下げは理想売りによるもの、今の下げは現実売りによるものですが、現実悪は3月当時の理想売りよりも悪化していることは確かです。

米国のドットコム企業は雲散霧消し、インターネット事業は採算割れになり、これを得意先とする通信機器メーカーや通信インフラ関連の会社はバブル時の高株価での企業買収が巨額の含み損となってしまいました。半導体関連企業は、インターネット(+パソコン)と携帯電話の拡大で高収益を上げてきましたが、この2つがポシャっては業績が急悪化するのもしかたなく、インターネット(+パソコン)か携帯電話が再び回復してくるか、まだ第一歩をふみだそうかという段階にあるデジタル家電が普及するか、その時期まで待たねばならないようです。目先的には、年末のWindowsXPの発売と、Xボックスの発売があり、ともにマイクロソフトがやることですが、ここで新規の需要を掘り起こせることができるのかが注目点になっています。XボックスはともかくWindowsXPはそこそこのインパクトがあるのかという感じです。


定点観測の7銘柄ですが、日経平均は新安値と騒がれている割には、グラフがよくなった銘柄がでてきました。チャート的に強い順は、@鹿島建、A新日鉄、B野村、Cみずほ、D住友鉱、Eソニー、FNTT ですが、@の鹿島はいまや天井圏にあるようでいつピークとなるのかを見ている状況。逆に、EソニーFNTTは、いつ底値を出すのかを見ている状況です。

残りのA新日鉄B野村は200日線まで戻った後、反落していますが、200日線を抜けて、@の鹿島のようになれるのかが注目点です。

Cみずほは200日線は上のほうにありますが、75日線まで戻ってきたのは7月のザラバ安値404円が底値であったということでしょう。D住友鉱は戻り売りの勢力が強く、EソニーFNTTへの道を歩んでいるようです。


(01.8.29) TOPIX 1126P(-23) 日経10979円(-209) 6.4億株


NYは10222ドル(-160)、ナスダックは1864P(-47)と下落。今夜4-6期の米国GDPが発表の予定。外国証券の朝方の注文は売り3750万株、買いは2580万株で990万株の売り越し。

政府は2〜3兆円規模の補正予算を考えていると報道されました。中心は雇用対策でそれはこれでよいのでしょう。もうひとつ構造改革の工程表作りにからんで、柳沢金融担当相は、向こう7年間で大手銀行の不良債権は4〜5割減少するであろうとの発言も報道されました。3年間は新規の発生と償却が差し引きゼロとなって不良債権は横這いを続け、4年目から減少をするとのこと。

ええっー、3年で不良債権の処理は終るのではなかったのか。3年間我慢すればよいのかと思っていたら3年間不良債権は減らないとは。こんなな生ぬるいことが小泉内閣の構造改革であるのであれば、小泉内閣の行く末は見えたというべきです。今日の下げはこのことにつきます。そしてこの問題は向こう3年間は市場にとって重い重い売りプレッシャーになります。

まあしかし株式市場は冷酷で、要は資本を投下する(株式を買う)企業が1株当りの利益を上げてくれればよいわけで、効率化に努める企業の株価は下がりません。現在の効率化の第一は人件費の削減で、@生産部門は中国など人的コストが安いところへシフトし、A国内の高コスト部門は整理する、というのが主な流れです。

最近人員の整理を発表した5社(日立・東芝・NEC・富士通・松下)のグラフと人員整理の発表がないソニーのグラフを見れば、市場はリストラを重視しているのがはっきりしています。


グラフで最もよい(悪いなかでの比較ですが)のは、@日立で、200日線に最も近い位置にあります。ついでA松下、B富士通、C東芝で、この3社は25日線を超え、75日線を目指すかという位置にあります。DNECは25日線を下回り、Eソニーは25日線まで戻ることもできていません。将来伸びるためには、まず身をかがめねばならず、身を縮めると発表した程度の順に株価はよくなっています。

TOPIXの75日線からのカイリ率は今日で-10%になり、過去の安値圏の-11%まであと一歩のところへ。


(01.8.30) TOPIX 1114P(-12) 日経10938円(-41) 7.5億株


NYは10090ドル(-131)、ナスダックは1843P(21)と続落。米国4-6期のGDPは0.2%と発表されました。大体0%あたりの事前の予想であったので、予想よりはよかったのですが株価は下落。外国証券の朝方の注文は売り4650万株、買いは2270万株で2380万株の大量の売り越し。

昨日の銀行の不良債権の半減に7年かかるということに続いて、今日の日経新聞では8月中に発表されるはずであった構造改革の工程表は9月半ばまでずれそうだと報じていました。臨時国会も9月下旬になるようだし、どこが「断固として」なのか「非情」であるのか「聖域なき改革」であるのか。今度の臨時国会のメインテーマは雇用対策と証券税制であるようですが、いつもいっているように「儲かったら税金はまけて上げます」という証券税制改革では何の足しにもなりません。

これだけ金がジャブジャブと日銀から吐き出されているのに、その金は国債にしか回らず、わずかに1.4%の利回りを有難がって買い集めた結果、いまや国債の暴落を心配せねばならない状況です。資産運用のプロである銀行がリスクを取れずに国債を買っている現状で、個人投資家に株式を買えというのは馬鹿にしています。今はリスクがとれない時期にあります。そうであればリスクを取る投資家には、そのリスクを軽減するのが最大の支援です。「損したらその分の税金はいりません」というのが、今の時代には最も必要な税制改革でしょう。

議論されている税制は株式の売買損益は他の所得と切り離された申告分離制という枠のなかで、26%の譲渡益を10%に引き下げるといった細かな話です。この時期に投資家の半数が株式譲渡益を出せるとは到底思えませんが、仮にそうだとしても税金が10%にまけてもらえるからといって、新規に株式を買おうという人間が出てくるはずはありません。臨時国会での証券税制の議論は市場にとっては単にムード的な貢献しかなく、決まってしまえば春以来何とつまらぬことに時間をかけたものか、とあきれるだけでしょう。

株式市場は半年先のことを予想しているとよく言われますが、まずそのとおりです。将来を買うといってもせいぜいが2年先のことで、3年先にこうなる5年先にこうなると予想して株式を買っている時期はバブルであるといえます。小泉内閣が発足して4か月が経ちましたが、期待できそうなのは特殊法人の見直しだけになりました。不良債権処理が7年先までできないのかとなると、半年1年先の明るさを買う株式市場にとっては、日本株を買える道理がありません。せめて1年先にはこのようになるという目に見える政策を出して欲しいものです。


(01.8.31) TOPIX 1103P(-10) 日経10713円(-224) 7.0億株


NYは9919ドル(-171)、ナスダックは1791P(-51)と3日連続して大幅下落し、それぞれに大台を割り込みました。外国証券の朝方の注文は売り4100万株、買いは2640万株で、連日の大量の売り越し(1460万株)。

よい材料は皆無であるとはいえ、まあよく下げることです。TOPIXは朝方は大幅安で寄り付き、-20Pの1094まで落ちた後、買戻しが入って前日の水準まで戻ったものの、日立の業績予想の修正(通期で-1400億円の赤字。14700人の人員削減)があって、再び下落して終りました。値嵩ハイテク株は全滅。買戻しが入ったのは銀行株とNTTで、これらはプラスとなって引けました。


市場は日経平均の10000円割れは必至の予想が多くでてきました。昨日もいいましたが、向こう1年2年の内によくなる、発展するという予想がでてくれば、この先半年1年がどんなに悪くなろうと、株価は今底を出すものです。1年先の希望の明かりとは何でしょうか。

昨日30日の日経新聞の「IBMはSE(システムエンジニア)を11000人から2200人ヘ倍増する。」という記事がでていました。ハイテク企業の人員削減が軒並みに打ち出されている中、珍しいことだと思っていましたが、今日は富士通がやはりSEを5000人増員するという日経の記事(インターネットで見たのだが)がありました。記事によれば向こう3年間の電子政府関連の国内市場は3兆円にのぼるそうで、富士通はこのシェアを取るべく増員をするのだそうです。3兆円とは巨大な市場があったものです。

そういえば、以前に法務局(大阪)の会社の登記簿謄本が電子化されて、待ち時間10分でとれるようになったことをどこかで書きましたが、その後(先月だったか)法務局から連絡がきて、今度は会社の印鑑証明もカードで取れるようになるので、手続きをして下さい、とありました。すぐに郵便で手続きをしたら、確かにカードが送られてきて、今後はこれを提示すればすぐに印鑑証明が取れるのだそうです。(市役所ではすでに印鑑証明カードは何年も前からありましたが)電子政府の一端です。

電子化すべきところはいくらでもあって、今日の大阪新聞を見ていたら「産経新聞は9月1日から電子新聞」を発行する」という記事がありました。単なるメールマガジン的なものであれば、読みたくもないのですが、発行している新聞と同じものであるそうなので、インターネットでみると感心しました。特長は@新聞と同じ紙面である、Aブロードバンドを利用して受信する、B縮小された新聞が送られてくるので、読者は見たいところを拡大して見る、C朝刊は朝5:00、夕刊は夕方4:00に配信する、D月の購読料は1900円、というものです。

すごいですな。前々から言われていたペーパーレスの時代が始まります。なんといっても新聞はすぐにたまります。これを資源ゴミとして出すのも面倒だし、早く日経も読売もこうなれば、我が家のゴミ問題も少しは改善できます。ついでにいうと私は田舎に住んでいるので、夕刊は自宅には届けられませんが、電子新聞だと世間と同じように夕刊も見ることができるわけです。

ここから連想すると印刷メディアは全部インターネットで配布できるようになるのでしょうね。新聞の折込広告も電子新聞を受け取ったらついてくるのでしょうね。インターネットではヤフーのような広告形態しかないのかと思っていましたが、とんでもないことで、スーパーのチラシから求人広告まで、これまでの広告は全部インターネットに乗ってくることになります。ここにも巨大な市場が生まれようとしています。

すごいではないですか。ただし問題があって、産経新聞の配信は、いまのところいくつかのCATVと有線ブロードの光ファイバーに限られています。とにかく新聞そのものを画像(?)にするのだから巨大なデータ量になり、ブロードバンドでないと配信できないようです。(このことは産経のHPには書いていないが)たぶんCATVでは受信時間に何分かの時間がかかるのでしょう。5分もかかるようではたぶん読者は増えません。30秒以内で受信できないとね。そのためにはなんといっても光ファイバー網の拡充が第一です。

ついでに言えば上場企業のNOVAがインターネットで英会話の教室をするというのが、ネットバブル時に話題になりました。家にいながら、時間があるときに、先生の顔を見ながら、自分の顔を見られながらレッスンを受けるというのはすごいことであると思いましたが、現在これが普及したとは聞いていません。電話回線では相手の顔の表情(の変化)はコマ取り風になります。ADSLであっても動きはカクカクとしていけません。NOVAのアイデアは優れていましたが、インフラが整っていないために普及できません。

政府はITを重点分野と掲げ、2005年までに3000万世帯にADSL・CATVの高速ネットを、1000万世帯に光ファイバーを引くと明確な目標を出しながら、今回の予算でこれらの具体的な立案が出てこないのはどういうことでしょうか。変わろうとすれば、日本は大変身できるのです。新しい産業も陸続と生まれてくるはずです(先のチラシの例では、一方では新聞配達所やチラシ広告を印刷している印刷屋さんは困るが、動いて、音がでて、カラフルで単価の安いインターネット広告ができます。)これは内需ですから、米国景気に左右されることもないのです。


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