TOPIXをどう見たか・判断したか (01年6月)

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(01.6.1) TOPIX 1310P(-0) 日経13261円(-0) 6.3億株


NYは10911ドル(+39)と小反発。ナスダックも2110P(+25)と反発。外国証券の朝方の注文は、売り2770万株・買い2720万株で-50万株の小幅売り越し。

米国が下げ止まったので、東京市場も朝方は昨日売られたNEC・東芝の半導体、値嵩ハイテク株、銀行、証券が高く始まりましたが、週末ともあって次第に値を消し、TOPIXは前日と変わらず、日経平均もわずかに30銭安と珍しいほどの引けとなりました。

日経平均は13262円→13261円と小数点以下の変化ながら下落したので、昨日いったとおり「日経平均用'96」は逆張りの買いマークを出しました。これでTOPIX・日経平均ともにあいついで買いマークをだしましたが、これは3月14日以来のことです。ついでに言えば今回の上昇で売りマークがでたのはTOPIXの4月26日27日でしたが、これは小泉新総裁が決まった日でした。また日経平均は売りマークはでていません。

2001年3月期の決算がすべて発表ました。

日経新聞の集計によれば、
  1. 全産業(金融除く)の2001.3月期の売上は+2.2%増。今期は-0.2%減。
    2001.3月期の経常益は+26.7%増。今期は-2.7%減。
    2001.3月期の純利益は+334.9%増。今期は112.1%増。

  2. 製造業の2001.3月期の売上は+4.2%増。今期は+0.5%増。
    2001.3月期の経常益は+39.5%増。今期は-2.0%減。
    2001.3月期の純利益は(前期マイナスのため比較できず)。今期は+111.4%増。

  3. 非製造業の2001.3月期の売上は+0.3%増。今期は-0.8%減。
    2001.3月期の経常益は+11.5%増。今期は-3.7%減。
    2001.3月期の純利益は+61.5%増。今期は113.0%増。
だそうです。 経常益はややマイナスとなりますが、純利益は倍増の予想です。ということは1株利益も倍増するということで、PERを目安に株式投資をする人にとっては、割安株がごろごろということになります。 経常益が微かとはいえマイナスであるのに、なぜ純利益がかくも大きな伸びになるのかです。1つには2001年3月期では、企業が土地・株式など不良資産の処理をして利益が低くでていたものが、今期は特別損失がなくなる。ということで、2つには退職給付金債務の手当てを前期にやって、今期は楽になる。3つには前期に不採算部門の切り捨てや人員カットのリストラ費用が多く発生したのものが今期は大幅に減少するということでしょう。銀行は別にして、一般企業はその分身軽くなり、その分純利益がでやすくなったわけです。

連結PERは当然のことながら、1株当りの連結純利益と株価の比率ですから、今期これほどの純利益がでるならば1株利益が拡大する分だけPERは低下します。5月21日に連結PERが40倍台と高水準であることに不満をいだきましたがここへ来て株価が下落したこともありますが、それ以上に今期の連結純利益が大きいということになって、図のように連結PERはとうとう30倍を割り込んできました。

なお国際水準からすればPERは高いのですが、株価が下落してPER25倍とかの水準にでもなれば、日本株の割安さが強く認識されることになります。したがって株価の下値は結構強固なものではなかろうか、と思います。


(01.6.4) TOPIX 1314P(+4) 日経13312円(+50) 5.1億株


先週末のNYは10990ドル(+78)と反発。ナスダックも2149P(+38)と続伸。外国証券の朝方の注文は、売り2220万株・買い3110万株で+890万株の買い越し。

銀行株は不良債権問題で相変わらず値を下げ、ハイテク株は各社が格下げをするなど下期回復の期待に疑念が生じています。ただNYが反発していたので、下げるまではいかず終日ややマイナスの小幅なゾーンで推移していましたが、引け前にプラスへ転換。

今後の相場は@銀行株がいつ安値を出すのか、Aハイテク株の業績見込みの修正がどうでてくるのか、B株式益回りが3.3%となって株式の割安感がでてくるのか、にかかっています。

@の銀行株は当面の安値は先の3月の安値近辺であろうと思います。みずほは573円、東京三菱は東京三菱時代の953円、UFJは三和銀時代の595円、三井住友は住友銀時代の867円です。

今日の下げで、ほぼその安値に接近してきました。今日明日にでも銀行株の当面の下落は終りそうです。どうも大和銀を初めとして空売りが入っている様子ですから、この後は買戻しによって15%〜20%の急反発があって、これがTOPIXを引き揚げる役割になりそうです。

もうひとつの値嵩ハイテク株はナスダック次第なのでどうともいえません。

Bは市場ムードの悪化で見過ごされていますが、先週末の全銘柄の連結PERは29.73となって、大きなメドである30倍を割込みました。米国の20倍に比べれば高いのですが、これは米国の金利と米国の株式益回りの関係によって、米国は連結PERが20倍になっているのです。日本では、日本の金利と株式益回りの関係が適切に成立します。連結PERの逆数である株式益回りが3.36%というのは、見過ごしてはなりません。

いま長期国債の利回りは1.24%です。株式益回りが3.36%とは、国債に比べて2.12%も低く買われていますが、それほどまでに株式のリスクがあるのでしょうか。金利に比べればいかにも株式は割安であるといえます。この見直しがいつでてくるのか。

ということで市場はそろそろ反発の時期にあり、当面はTOPIXでは200日線の1360Pあたり、日経平均では14000円近辺へ戻ってよいと思っています。


(01.6.5) TOPIX 1307P(-6) 日経13182円(-130) 6.7億株


NYは11061ドル(+71)と11000ドル台を回復。ナスダックは2155P(+6)と小幅高。外国証券の朝方の注文は、売り2605万株・買い3250万株で+645万株の買い越し。

米国高や外国証券の朝方の注文が連続して買い越しであったにもかかわらず、東京市場は安く寄り付き、前場は一時TOPIXが1293P、日経平均は12984円と大台割れ。気分が弱いときは悪いことばかりを連想し、本来であれば一時の相場の波乱要因にしかすぎない金曜日のSQを恐れて買いが引っ込んでしまっています。考え事は夜にするなという言葉がありますが、株価が弱いからといって、さらに弱いことを考えていても始まりません。弱いときは強いことを考え、強いときは弱いことを考えねば。

グラフはTOPIX、日経平均とも3月14日15日から5月7日にかけての上昇の半値押しとなりました。TOPIXはザラバベースでは、3月15日の1125Pから5月7日の1441Pまで上昇しましたが、この半値押しは1283Pであり、今日のザラバ安値1293Pはこれに迫りました。終値ベースでは1161P→1440Pの上昇で、この半値押し水準は1300Pになりますが、今日のザラバ安値1293Pでこれを達成。

日経平均はザラバベースでは3月15日の1433円から5月7日の14556円まで上昇しましたが、この半値押しは12994円であり、これは今日のザラバ安値12984円で達成。終値ベースでも11819円→14529円の上昇で、この半値押し水準は13174円になりますが、ザラバ安値で達成し、これをやや上回る13182円で引けました。当然に反発があってよいところです。

銀行株は朝方は続いて売られ、みずほはザラバで558円をつけ先の安値573円を更新。UFJも595円をつけ安値595円に顔合わせ。三菱東京は1050円で先の安値953円より97円高いところ、三井住友は先の安値867円より98円高い965円まで下げました。だいたい先の安値に届いたとみてよく、突っ込み警戒感が生まれ、ここから急転して、みずほは+8円、UFJ+20円、東京三菱+40、三井住友+33と高く引けました。

銀行株が当面の下値を出したので、株価を引っ張るマイナス要因がひとつ減りました。あとはハイテク株の減益懸念による株価下落がどこで止まるかですが、連結PERが30倍を割り込むなど、すでに株価は業績については織り込んでいるように思われます。ハイテク株に売り飽き気分がでるのも近そうですから、どうみても目先の株価は反発があってしかるべきです。


(01.6.6) TOPIX 1307P(-0) 日経13174円(-7) 6.6億株


NYは11175ドル(+114)と続伸。ナスダックは2233P(+77)と大幅高。ハイテク企業(半導体・ネット)の4-6月期の見通しがついたとかで、米国の景気の底が見え出したといったところです。これを受けて外国証券の朝方の注文は、売り2370万株・買い3460万株で+1090万株の大幅な買い越しとなりました。

ナスダック高のフォローの風があって、東京市場は高く始まりました。チャート上のタイミングもよく、ここへ銀行株も続伸であったので、てっきり今日はTOPIXで+20P、日経平均で+200円ほどは高いものと思っていましたが、さにあらず。寄り付き後すぐにTOPIXが+13P、日経平均が+131円高くなったのが今日のザラバ高値となり、次第に値を崩し、後場半ばにはマイナスへ落ちるという体たらく。引け前に少し戻してわずかに安く引けましたが、案外な一日でした。

しかしグラフではTOPIXの25日順位相関は-90を下回り、9日順位相関も-90以下という陰の極を表していますから、このSQがどうであれ、ひと反発がなければならない時期です。


(01.6.7) TOPIX 1311P(+4) 日経13277円(+102) 7.3億株


NYは11070ドル(-105)と反落。ナスダックも2217P(-15)と小幅安。外国証券の朝方の注文は、売り3540万株・買い4190万株で+650万株の買い越しとなりました。ひところ外国証券の買い注文は2000万株台に落ちていましたが、ここ4日間は連続して3000万株台に復活。今日は4000万株台にのせました。4000万株の買いオーダーがあったのは5月10日以来です。

このときのTOPIXは1381P、日経平均は14017円。外国証券の買いオーダーが最も盛り上がったのは、4月26日の小泉内閣発足の日から5月7日の5日間で、3600万株(1341P)→5170万株(1359P)→5440万株(1366P)→4870万株(1411P)→4330万株(1424P)→6000万株(1440P)でした。この5日間でTOPIXはちょうど100P上昇し、日経平均は13827円→14529円へ700円上昇したのでした。

前場は米国安を受けてハイテク株が安く、プラス銀行株が再度売り込まれ、マイナスで推移しましたが、後場になり日経先物のロールオーバーが進むにつれて、明日のSQの懸念が後退。2時ころからは指数はプラスに転じ、TOPIX・日経平均ともに高く引けました。グラフからは反発が当然のタイミングが続いていましたが、SQの重しがなくなって、ようやく素直になったというところです。先日の米国高にもかかわらず東京市場はこれに連動しませんでしたが、今夜のナスダックが高ければ、これを素直に受けとめて案外な東京市場の反発があるのではないかと期待しています。

反発のバックボーンは、連結PERが30倍を割り込んで、日本株は割安になっているというのが第1、値嵩ハイテク株はナスダックの反発ほどには上昇していないという値嵩ハイテク株の割安感が出てきたことが第2です。これは今日の京セラ11650円(+590)が証明しました。残るは銀行株ですが、すでに3月4月の安値を取った銀行株は底値圏内にあるように思いますから、大きなマイナスにはならないのでは。むしろ銀行株の反発がTOPIXをより大きく上昇させるのでは、と思っています。


(01.6.8) TOPIX 1318P(+6) 日経13430円(+152) 15.8億株


NYは11090ドル(+20)と小反発。ナスダックは2264P(+46)と上昇。インテルの4-6期の業績は会社の予想の範囲内であることが発表され、半導体株の底割れの懸念が後退。外国証券の朝方の注文は、売り2080万株・買い3270万株で+1190万株の大幅買い越し。ちょうど朝刊は5月第5週の主体別売買動向で、外国人は11週ぶりに売り越しと報道していましたが、この分では6月第1週は買い越しとなったようです。

SQに関係する裁定取引の解消は買い越しであったようで、昨日のナスダック高もあって、東京市場は高く寄り付き、ジリジリと値を上げました。午後は日経平均は13500円を回復していましたが、週末でもあり、手仕舞い売りに+152円高で終りました。値嵩ハイテク株が上昇し、日経平均を押し上げたのに対し、TOPIXはドコモが+0円、NTT-8千円、みずほ-8千円と時価総額の大きい銘柄がさえなかったため、日経平均ほどには上昇せず+6P高で終りました。

日本版401K(確定拠出型年金)の法案がこの国会で通過の見込みとなったそうです。当面は全部が確定拠出型にはならず、メインはこれまでの確定給付型となるようですが、@積立金不足が生じたとき企業がこれを引き当てるために、好業績にもかかわらず純利益が減少するということが若干でも減れば、市場にはプラスです。企業が20年も30年も先に支払う年金額について責任を取れたのは右肩上がりの時代だけです。今後は時代とともに年金額も変動するのが当然でしょう。業績がよいのに高い予定利率を設定しておいて、積み立て不足だからと、本来なら配当金にまわる利益からこれに引当てるということが通用しているは不思議です。突然に積み立て不足を引当てて減益や赤字になるというのでは、投資家にとっては、いったい企業の収益とはなんであるのか、20年先の従業員の年金のための今の収益なのか、という不信感を抱きます。

現在の投資家は、SQも気にせねばならないし、リンク債も気にせねばならないし、EB債も気にせねばならないし、企業年金の積み立て不足も気にせねばならないし、と企業業績以外に考えることがありすぎます。(考える以前にそのデータさえもつかめません)個人投資家の普及をはかろうというのなら、こういった不規則なことを株式市場に持ちこまさないことにしないといけません。

A401kによって、株式投資で年金基金を運用することはいくぶんかは増加するでしょうが、まあ5年や10年では広まらないのではないか。年金ということになるとリスクに耐える性格の資金ではないし、社員は確定拠出型のものはほとんど選択しないでしょう。現に株式益回りが3.3%あっても株式で運用しようという気運はまるで出ずに、国債が一番の人気です。いつか日経平均で30000円とか40000円になって、401Kで運用した年金は、確定給付型のものに比べて20%も多くの給付を受けた、とかの実例がでないことには普及はせず、まあ10年15年先のことです。


(01.6.11) TOPIX 1309P(-8) 日経13226円(-203) 7.1億株


週末のNYは10977ドル(-113)と下落。ナスダックも2215P(-48)と下落。半導体は底割れ回避となりましたが、シスコなどネットワーク機器の業績悪化の懸念がでたナスダックは反落となりました。外国証券の朝方の注文は、売り1900万株・買い3220万株で+1320万株の大幅買い越し。ただ値嵩株を売って、低位株を買っているようで、株数ベースでは大幅買い越しですが、金額ベースではどうなのか。

米国安でしたが寄り付きは小安い程度で、たいして下げずに前場は小動きでしたが、後場から次第安となりました。特に値嵩ハイテク株の下げが目立ち、TDK-410円安・松下通-280円安・アドテスト-950円安・京セラ-350円安・東エレク-490円安となって、この5銘柄で日経平均を115円引き下げました。TOPIXはNTTが700千円(-13)、ドコモが2190千円(-60)と下落したものの日経平均に比べて値は固く-8P下げでした。値上り銘柄数は678銘柄と値下がりの652銘柄を上回っています。

2001年1-3期のGDPが発表されました。実質で前期比-0.2%、年換算で-0.8%のマイナス。これで速報ながら2000年度のGDPが決まりました。2000年度(2000年4月〜2001年3月)の実質GDPDは+0.9%となり、政府見通しの1.2%に達しませんでした。この4年の実質GDPの伸び率は、1997年度+0.2%→1998年度-0.6%→1999年度+1.4%→2000年度+0.9%という低空飛行です。

名目GDPはさらに悲惨です。1997年度+1.0%→1998年度-1.1%→1999年度-0.2%→2000年度-0.6%と3年連続のマイナス成長です。生産額が3年間ダウンしたということは名目所得も同じようにダウンしたということです。小泉内閣がこれからやろうとすることは、さらに経済を縮小するということですから、株式であれば何を買ってもよいという時代はまだまだ先の話です。

ただ株価の変動の現象面の理由では、@トレンドとA行き過ぎの2つの原因で上昇します。たとえ経済が下降トレンドであっても、行き過ぎ(割安)になれば株価はリバウンドします。いまはGDPの成長率がプラスになることは期待できませんから長期的(3年とか)なトレンドとしての株価上昇は期待できませんが、株価が不当に売られて割安になれば短期的(6月とか)な反発があり得ます。

割安かどうかは、@金利とA株式益回りとB経済成長率で判定できます。すなわち金利水準=株式益回り+経済成長率 の式が成り立つわけで、@いまの国債利回りは1.22%、Aいまの株式益回りは3.34%、B名目GDP成長率は-0.6%を当てはめれば、
金利(1.22)<益回り(+3.34)+名目成長率(-0.6)
となって、株式は割安です。今後3年の名目成長率を-1.5%としたとしても、国債利回りよりは株式のほうが有利です。(+3.34-1.50=+1.84%)どこかでこの割安は是正されます。(もっとも国債利回りが1.8%へ上昇して株式の割安がなくなることもあるが)


(01.6.12) TOPIX 1273P(-36) 日経12840円(-386) 7.6億株


NYは10922ドル(-54)と小幅続落。ナスダックも2170P(-40)と続落。昨日にひき続きネットワーク機器の業績下方修正がでてナスダックは続落となりました。外国証券の朝方の注文は、さすがに売り2930万株・買い2760万株で-170万株の売り越し。

昨日1-3期のGDPが年率-0.8%の減速となったことが発表され、昨日のTOPIXの-8P安、日経平均の-203円安で、これは織り込んだものと思っていましたが、そうではありませんでした。今日になって市場は一気に弱人気に傾きました。つまりこれまでであれば、景況の悪化がでてくると、@補正予算を組み、A緊急経済対策を打ち出し、と景気の底割れを防ぐ措置が取られてきました。しかし今日の朝刊で報道された経済財政諮問会議の基本方針の素案(前回は基本方針の目次だそうで、何度もアドバルーンを上げてややこしいが)では、この2〜3年は日本経済の集中調整期間であるので、低成長はしかたがない。ということになりました。6月27日に基本方針案は決定、29日に閣議決定し、この後各省庁でこの方針に基づく具体的な方策が検討される、ということになるようです。

今年に入っての《カナル2》の条件表No.2「日経平均用'96」によるブル・ベア投信の売買ですが、図の矢印のとおりの売買を行っています。日経平均のブルベア投信は日経先物で運用していいるので、日経先物の値段が損益となります。買いマークや売りマークが出た日の日経先物の終値を掲げておきます。
  1. 2001年3月13日前場段階で買いマークがついた。(図のa。終値では株価が戻ったので、この日は買いマークはでず、翌日の14日に買いマークがでた(13日の日経先物は11780円。これで買い)。

  2. 2001年3月26日前場段階で売りマークがついた。(図のb。26日の日経先物は13760円。これで売却。先物で+1980円の値幅。)
  3. cの日に買いとなれば最高でしたが、売買マークはつかず、c→dの上昇は見送りを余儀なくされました。
  4. 2001年4月26日前場段階で売りマークがついたので売り。(図のd。実際はベア投信を買う。26日の日経先物は13940円。)

  5. その後小泉内閣人気で、5月7日のTOPIXは1441まで上昇。(日経先物は14560円)
    方針としては(いつでもそうですが)最初の建て玉から3%以上負けてマークがでたらナンピンをします。今回は13940円で売りになっているので、3%上の14358円以上で売りマークがでたら、2度目の売り(ベア投信)とする予定でしたが、売りマークは出ず。
  6. 2001年5月30日売り(ベア)は手仕舞い。(図の前日。日経先物は13480円。先物で+460円の値幅。)
  7. 2001年5月31日前場段階で買いマークがついたので買い。(実際はブル投信を買う。31日の日経先物は13300円。)
  8. 今日6月12日の日経先物は12830円。5月31日から日経先物は-470円(-3.5%)マイナスとなっていますから、この後買いマークがつくようなら2段目の買いを入れるということになります。ただ明日明後日はまだ買いマークはでませんから、買いは来週になる予定。
といった具合で、eの反発が不発に終ったのは意外でしたが、TOPIXで1250〜1230Pあたりで第2段の買いマークがでれば、終いには全部利食いできるであろうと思っています。(この水準で買いマークがでるかが問題ですが。)


(01.6.13) TOPIX 1272P(-0) 日経12823円(-16) 7.0億株


NYは10948ドル(+26)と小幅反発。ナスダックもノキアの業績下方修正で一時は売られたものの引けは戻って、2169P(-0)と前日比ほぼ変わらず。外国証券の朝方の注文は、売り3490万株と増加。買いは2190万株で-1300万株の売り越し。

東京市場は月曜火曜と突っ込んだので、リバウンド取りの買いもあって、小幅高で寄り付き、おおむね100円程度のプラスで推移していましたが、大引け直前に売られ、TOPIX・日経平均ともわずかにマイナスで引けました。わずかでも安く引けたことで、順位相関の低下が加速し、明日日経平均は12839円以下で終れば、逆張りの買いマークを出します。今日の終値12823円を上回っていてもよいのです。TOPIXは日経平均ほどには下げていないので、明日1260P以下で終れば買いマークがつきます。

3月中旬から5月7日までの上昇巾に対する調整は、@1/3押し、A半値押し、B2/3押し、のいずれかで終り、今後の相場はこの調整の順に強いはずでした。当初は小泉内閣人気が異常であるので、@の1/3押しで終ることもあり得るが、まずはAの1/2押しが押し目の限界であろうと思っていましたが、今週の下げによって、1/2押しでは調整は終らないことが明らかになりました。

TOPIXはザラバベースでは、1125P→1441Pへ+316Pの上昇をしましたから、2/3押しということになると1230Pがメド。引け値ベースでは、1161P→1440Pへ+279Pの上昇巾であったので、2/3押しは1254Pがメド。今日の終値1272Pはやや上位にあります。日経平均はザラバベースでは、11433円→14556円へ+3123円の上昇をしましたから、2/3押しということになると12474円がメド。引け値ベースでは、11819円→14529円へ+2710円の上昇巾であったので、2/3押しは12722円がメド。今日の終値12823円は100円かた上位にあります。

ともにだいたい下値メドに近い水準にありますが、2/3押しできかないということになると、この先は先の安値(日経平均は11819円、TOPIXは1125P)しかありません。現在の全銘柄の連結PERは28.75倍ですが、このPERは十分に割安であると思っています。もし先の安値の値段まで下げるとするなら、そのときの連結PERは26倍台になるわけで、これは考えられないことです。

もうひとついうなら、今日の国債利回りは1.175%まで下げていますが、利回りが1.200%を割っていたのは、今年の3月6日〜3月26日のことでした。3月21日には1.050%の超低利回りになりましたが、この時期の株価がどう動いたかは、図をみれば充分でしょう。

デフレ環境のもとでは大きな金融相場というものはないのではないかと思っていますが、それでも金利と株価の裁定はでてくるでしょう。株価は金利に比べて割安ですから、そのスケールが大きいいか小さいかは別としても、3月のような金融相場が再びよみがえる可能性が大きいと思います。


(01.6.14) TOPIX 1271P(-0) 日経12846円(+23) 7.6億株


NYは10871ドル(-76)と下落。ナスダックも2121P(-48)と下落。外国証券の朝方の注文は、売り2810万株と増加。買いは3060万株で+250万株の買い越し。

米国安でしたが、意外に東京市場には響かず、小幅高で終始しました。値嵩ハイテク株は松下通が安いほかはだいたい小高く終わりました。銀行株は新安値を更新。みずほは安値506円、三井住友は905円、三菱東京が998円、UFJが600円をつけ、三菱東京は1000円の台割れ。みずほが400円台、三井住友が800円台、UFJが500円台となれば、おお安くなったなという感触になるのでしょう。

一方で国債利回りが昨日から1.200%を割り込み、今日も1.165%となって、再度の金融相場への期待がでてきました。金融相場の主役は、@低位株、A金利敏感株、B配当利回り株、ですが、今日は@の低位株として日本製鋼、NKK、住金が出来高を集めました。Aの本命は金融株ですが、これは目下のところよい材料がないので商社株が買われ、ニチメン、日商岩井が出来高上位入り。B配当株として大ガスが人気。 商社株の安いものは@低位株,A金利敏感株、の2つの条件を満たすので買われやすくなっています。

2001年3月期に上場企業が特損として16兆円を処理したという記事がありました。16兆円の特損というのはすごい金額です。6月1日に日経新聞が2001年3月期実績と2002年3月期予想の集計をしていましたが、
    全産業(金融除く)の2001.3月期の売上は+2.2%増。今期は-0.2%減。
    2001.3月期の経常益は+26.7%増。今期は-2.7%減。
    2001.3月期の純利益は+334.9%増。今期は112.1%増。
というものでした。一昨日、野村証券が発表した今期の連結経常益は-1.4%減ということでしたが、すでに集計では経常益は-2.7%減となっていて、特に驚く予想ではありませんでした。注目すべきは2001年3月期に16兆円の特損を処理した上で純利益は+334.9%の伸びとなったことです。2000年3月期が悪すぎたので、この数字がでたのでしょうが、今期は特損がなくなる分だけ純利益は増加します。それが経常益が-2.7%減に対して、純利益が+112.1%と倍増するという数字になります。前期の経常益の増加部分は特損で落としたため、その分配当は犠牲になりましたが、今期は経常益がマイナスながら特損がなくなった分だけ純利益が増加し、増配の余力が生まれたわけです。

今期が経常減益であるからといって、一方的に株価にマイナスになるわけではありません。前期の巨額の特損によって、生き残れる一般企業は銀行とは異なり、相当に不良資産の処分をしました。損益分岐点は下がり、企業は利益がでやすくなりつつあると評価したほうがよいでしょう。

グラフは日経平均が小幅上昇したため、明日はどうあっても買いマークはでません。TOPIXはマイナスで終ったので、明日1249Pまで大幅下落すれば、買いマークはでますが、その可能性は薄いようです。


(01.6.15) TOPIX 1265P(-6) 日経12790円(-56) 8.4億株


NYは10690ドル(-181)と大幅下落。今夜がトリプル・ウィッチ(先物・インデックスオプション・個別株オプションの決済日)であるので、よけに値幅が深くなったようです。ナスダックも2044P(-77)と大幅下落。外国証券の朝方の注文は、売り3440万株と増加。買いは2960万株で-480万株の売り越し。

当然のことながら東京市場は売り物で始まり、前場でTOPIXは1250Pの安値をつけて、前引けは1251P。、昨日いったように1249P以下なら買いマークがつくので、後場の推移を注目していました。が、大引けにかけて急速に戻り、買いマークはでませんでした。TOPIXは-6P安、日経平均もザラバ安値12578円から200円ほど戻して-56円安で終りました。

グラフでは、今日のTOPIXのザラバ安値1250Pは、3月の第一段の上昇の後の押し目底の1252Pに匹敵し、2/3押しの水準1230P〜1254Pのゾーンに到達しました。日経平均も同じく、4月10日の押し目底の12579円と1円違いの12578円のザラバ安値をつけ、2/3押しの水準の12474円〜12722円に達しました。当然に反発があってよいところです。今夜の米国が高いようであれば、そこそこのリバウンドはありそうです。

携帯・半導体・半導体製造・WDM関連について、業況の悪化が次々に報道され、これら銘柄は相場の足をひっぱるだけの役割になっていますが、株価が下落すれば割安感がでてきます。割安感から株価は上昇し、そこへ業況が好転すれば、株価はさらに上昇。というのは楽観的ですが、まずはこれだけ株価が下落した値嵩株にいつ割安感がでるかです。

割安感といえば、みずほが495円と500円台割れ、三菱東京が997円で引け、と銀行株には割安感がでてきてよい値ごろになってきました。野村は今日は2410円(+115)と反発しましたが、この1か月で2890円→2235円へ-22.7%下落していました。

銀行株はこれより酷く下落しており、下落の大きい順では、UFJが979円→595円へと-39%下落しましたが、この安値は8日前に出しており、今日は624円(-6)。みずほは805円→493円へ-38%下落し、今日も495円(-20)と新安値更新ですが、UFJと同じ下落率になってきました。三菱東京は1350円→981円へ27.3%の下落、三井住友は1215円→905円へ25.6%の下落、と1か月の下落としては充分な下落です。まずは割安感からの上昇から、空売りの買戻しの動きになるのではなかろうか。

定点観測のみずほは昨日から《カナル基本》の順張りチャートでは買いマークを出しはじめています。


(01.6.18) TOPIX 1259P(-5) 日経12697円(-92) 5.9億株


先週末のNYは10623ドル(-66)と小巾続落。ナスダックも2028P(-15)と小幅続落。外国証券の朝方の注文は、売り3440万株、買いは2870万株で-610万株の売り越し。

今の株価下落の原因は、@1-3期のGDPのマイナスに見られるように足元の景気の悪化、A米国の4-6期の業績の下方修正の続出、B銀行の不良債権の不透明さ、C小泉内閣のデフレ策、Dこの9月期に向けての持ち合い解消売りの増大、などが上げられますが、まあよい話はでてきません。きませんが、相場は大崩れするわけではなく、人気離散という状況です。大崩れするには、積極的な売りがないといけませんが、さらに安値を予想するという向きは少ないようです。

株価が下がる要因は上記の5つがありますが、それほど下げないことにもやはり原因があって、@国債利回りが1.200%を割り込んでいる一方で連結PERは28倍台へ下がっていること、A円相場は日本経済の実態の割には高く評価されていましたが、今日あたりは123円台になり、円安の方向がでてきたこと。B6月27日ころには、経済財政諮問会議の方針が発表されること、C参院選の結果によって小泉内閣は本当の政策を打ち出すだろうこと、などです。うかつに売り込めないというところです。

今週の週刊東洋経済で、会社四季報の予想数値の集計を発表していましたが、連結は
  1. 2001年3月期: 売上高+4.7%、経常利益+37.5%、純利益+170.2%
  2. 2002年3月期: 売上高+2.7%、経常利益-0.3%、純利益+43.7%
のようでした。今期の経常益がマイナスになることは、今の株価下落が折り込みつつあります。2003年3月期の経常益は、先の野村や大和証の予想では+15%程度のアップになるようですから、今期の悪化が株価に折りこまれれば、次は来期の先取りになります。(ただしそれまでにはこの9月中間決算の関門がある)足元の景気悪化ばかりみていてはイカン。

グラフでは、明日のTOPIXは1235P以下で終るなら買い、日経平均は12470円以下なら買いのマークがつきます。


(01.6.19) TOPIX 1254P(-5) 日経12574円(-123) 7.4億株


NYは10645ドル(+21)と小巾の反発。ナスダックは1988P(-39)と2000P割れ。ただ引け後発表されたオラクルの3-5月期の決算が予想よりよかったとかで、GLOBEXが高くなっていあたため、外国証券の朝方の注文は、売り2840万株、買いは3050万株と210万株の買い越し。

朝は値嵩ハイテク株や銀行株が高く、ザラバでは+200円高があって+149円高の前引け。しかし後場に入ると戻り売りが優勢になり、引けにかけてマイナスへ。日経先物の出来高が43000枚、TOPIXが15000枚であったように、先物が主導した一日でした。

ヤフーがADSLへ進出と報道されました。現行の1Mビットとか1.5Mビットのスピードではなく8Mビットというのだから、ケーブルに近い速さです。それよりも、@月の料金はプロバイダ料金込みで2000円台。A6月20日から受け付けを始め、8月1日にはサービス開始。B先着100万名は端末の設置の無料サービスをする。初期の投資は1000億円。ということですから、半端ではありません。日本のADSLの加入者は19万人、シェアトップのNTTが10万人に満たないのですから、これは一気にブロードバンド人口を拡大し、森内閣が打ち出した2005年までに世界最高のインターネットインフラを整備する、の目標に前進することになります。

ところがヤフーの株価は買い気配で高寄りしたものの次第に安くなって392万円(+22)の引け。もっと上昇するかと思っていましたが、25日線までにも達しませんでした。日本最大のポータルサイトであるヤフーがADSLに乗り出せば、NTTがやっているADSLに対しては完全に勝負あった、となると判断されるかと思いましたが、投資家は以外な行動をとりました。

経済財政諮問会議の方針がまもなく発表されます。不良債権処理を進めるだけでは完全なデフレ策になってしまうので、景気を浮揚させる経済方針が必要ですが、この柱は7つあって、リサイクルであるとか、都市整備であるとか、の最後にITがでてきます。ADSLや光ファイバー網はIT大国となるべき前提としてまずやらねばならないことですが、どうもNTTがリードしていてはやる気があるのかないのか、エネルギーが感じられませんでしたが、今回のヤフーが火付け役になれば、まったくよいことです。

今は企業の今期の減益予想にしか目がいかず、先の可能性というか、1年後2年後のことを考えて投資をしていませんが、半年先のことを思ってする投資は20%〜30%のリターンの世界であり、1年先のことを思って投資すれば50%の世界であり、2年後のことを思って投資すれば100%の世界です。あまり目先のことに拘泥することはないのではないか。細かく取る(テクニカルな投資)ものと、大きくとる(時代の読みによる投資)の2通りのことを考えておくのがよいのではないかと思います。


(01.6.20) TOPIX 1257P(+2) 日経12674円(+100) 7.0億株


NYは10605ドル(-48)と小巾安。ナスダックは昨日引け後のオラクルの決算発表を受けて高く始まったものの引けはダレて1992P(+4)とわずかにプラス。外国証券の朝方の注文は、売り2840万株、買いは3450万株と610万株の買い越し。

市場は弱気一辺倒となっています。昨日はマイカルが経営不安から売られ111円(-21)となっていましたが、今日は会社の発表があって130円(+19)と急反発。どうも先般の大和銀といい、ためにする噂がでると、これに簡単に付和雷同するのは、市場はまったくマイナス思考であり、弱いムードが満ちています。

ヤフーのADSL料金は2280円/月でした。これはIT推進にこの上ないインパクトである。ようやく米国・韓国・シンガポールをキャッチアップできるようになる。と私は受け止めましたが、市場の評価はマイナスでした。ヤフーは383万円(-9)と逆に下げてしまいました。有線ブロードは、ヤフーが火付け役となって、インターネットのインフラが一気に進むので、追い風になると思っていましたが、意外や意外、後場は昨日の12万円から2万円安の10万円まで下落し、引けは10万3千円です。同じくライバルとなったNTTも売られ659千円(-16)と大幅下落して、新安値となりました。

昨年一昨年のネットバブルは、机上のプラン(ビジネスモデルと呼ばれた)をもとにして5年先の夢を先食いしたのでしたが、その夢は現実化せず、はかなくも破れました。その多くの夢のうち、いままさに実現化・具体化しようというのが、ヤフーであり有線ブロードのはずですが、ネットバブルの反動で今の市場は1年先のことも想定できないという悲観人気にあるといえます。当然に株価は不当に安値へと引きずられているのですが、昨日いったように目先を見るのか、1年先をみるのか、2年先を見るのか。まああまり近視眼的にならないほうがよいのでは。


(01.6.21) TOPIX 1288P(+31) 日経12962円(+287) 7.7億株


NYは10647ドル(+50)と小巾反発。ナスダックは2031P(+38)と2000Pを回復。外国証券の朝方の注文は、売り2780万株、買いは3130万株と350万株の買い越し。

経済財政諮問会議の基本方針が報道されました。内容はこれまで伝えられたものと同じものでしたが、@2-3年で不良債権処理をすることを公約とするという強い姿勢を保持したこと、A不良債権処理のために、これまでは構想にでてこなかったRCC(整理回収機構)の機能を大幅に拡充し、銀行間で調整がつかない貸し出し先の処理をしやすくした、ということが市場に好感をもって受け入れられました。

銀行株は寄り付きから急伸。前日485千円であったみずほHはストップ巾が50千円のため、はやばやとストップ高ではりつきました。三井住友1013円(+100)、三菱東京1090千円(+105)もしまいにはストップ高買い気配。UFJも705千円(+91)と銀行株は10%以上の上昇となりました。さらに証券株も、小泉首相が証券税制の改正を8月に臨時国会を召集して可決したい、との報道があって、野村は2435円(+185)、大和証は1276円(+73)と大幅上昇。保険もこれに追随し、金融株は逆転です。

昨日はADSLへの進出の材料が逆目になって売られたヤフーでしたが、初日のADSL加入の申し込みが20万件を超えたとかで、今日は一転買い気配で始まりました。大引け前には433万円(+50)のストップ高となり、親会社のソフトバンクも4340円(+420)の大幅高。いったい昨日のマイナスの判断は何であったのでしょうか。

それはともかく、昨年の森内閣時代に「IT戦略会議」は2005年までの戦略として、3000万世帯に高速インターネット(ADSLとCATV)を、1000万世帯に超高速インターネット(光ファイバー)を普及させ、世界No.1のITインフラを完成させると答申し、これは昨年11月に「IT基本法」として法制化されました。なんだか森内閣のことは遠い過去の話であるかのようですが、ちょうど半年を経過して、現実化への第一歩が始まりました。


(01.6.22) TOPIX 1305P(+16) 日経13044円(+82) 8.9億株


NYは10715ドル(+68)と続伸。ナスダックは2058P(+27)と3日連続高。外国証券の朝方の注文は、売り2400万株、買いは4410万株と増加し2010万株の買い越し。

昨日の地合いを受け継ぎ、NYも上昇したことから高く始まりました。ただ半導体製造装置株が安く、TOPIXは終日プラスでしたが、日経平均はこれに足をひっぱられて、後場は一時マイナス。としても週末でもあり、一日の値動き巾は小さく、TOPIXは上下13P巾、日経平均は139円巾でした。

今日の値上り銘柄数は1141銘柄と、昨日に引き続き1000銘柄を超えました。2日連続して1000銘柄を超えたのはこの2年間には例がなく、多くの銘柄に割安感がでてきたことを市場が評価しているのでしょう。この原動力は連結PERが28倍台に落ちていた、株式益回りが3.5%に上昇していた、ということでしょう。いまの金利水準ではPERが40倍になっても株式は割高とはいえないという低金利です。もしこの先業績が悪化して連結経常益が-10%減益水準まで下がったとしても、純利益はリストラによって利益がでるようになっていますから、連結純利益はマイナスにはならないようです。株式は安いのではないかと多くの投資家が思っていたところ、株価を下げる大きな要因の@銀行の不良債権処理、Aハイテク企業の収益悪化、B持ち合い株の解消売り、などのうち1つ2つの心配が緩んでくると、昨日・今日のようなことが起こります。

昨日の主役であった銀行株はまちまちの動きとなりました。最近の安値からザラバ高値までの上昇率は、みずほが+18%、三井住友が+15%、三菱東京+14%、UFJ+19%といった具合で、リバウンドの範囲内ですが、RCCの機能拡張をして、不良債権の処理を進めるというバックアップ体勢ができたことは大きなプラス材料であり、今日までの反発はまだ半ばではないかと思います。

今日は株式需給にプラスとなる2法案が成立しました。@つは金庫株の解禁に関係する商法改正であり、Aつは確定拠出年金法案の成立です。

@の金庫株というのは自社株保有を認めるということですから、企業が悪意に利用すれば、企業ぐるみのインサイダー取引きになりかねません。しかしまあインサーダー取引は先日もどこかの会社の役員が家族にわずかの株取引をさせたといって、会社を辞めざるとえなくなるなどいまはインサーダー取引には厳しい監視がされているので大丈夫しょう。Aの確定拠出年金はいよいよ日本版401kの開始です。@Aともに株式の需給はプラスになり、@はROEの上昇につながり、Aは他人まかせの年金設計から一部自己責任の年金設計に移ります。これは株式投資人口の増加をもたらす効果もあるはずです。

ひところは市場で大いに話題になった金庫株と401Kですが、いままさに現実化したときはそう騒がれません。株式市場では、期待先行の理想相場と、現実よくなった(悪くなった)ことを材料にする現実相場の2つのパタンがありますが、今日の2法案は理想相場での材料にはなりましたが、これから現実化するわけですから、まだ現実相場にはなりません。しかしこのプラス材料は次第にでてくるはずで、今日のようにまったく無視されたままとはなりません。


(01.6.25) TOPIX 1291P(-13) 日経12896円(-148) 7.1億株


NYは10604ドル(-110)と下落。ナスダックも2034P(-25)と反落。外国証券の朝方の注文は、売り2810万株、買いは2850万株で、40万株の買い越し。

東京都議選は自民党の巻き返しとなりました。支持率も5%アップして36%へ。また小泉内閣は@都市再生をいい、Aそのために特定財源の一般税化をいっているのですから、都会の支持率はアップして当然です。これによって前回の衆院選で都市部では壊滅していた自民党は、7月の参院選は都市部のカムバックによって相当な議席を取りそうだの予想になりました。

小泉内閣のやろうとしていることは、当面の株式市場にはつらいことですが、選挙で勝って自民党内での基盤を強化すれば、反対勢力を押さえられ、ああでもないこうでもないといった、政策のふらつきがでそうにないのは結構なことです。まったく現内閣が唱える「構造改革なくして景気回復はなし」というのもその通りでしょうし、リチャード・クーさんや植草さんらの野村総研がいう「景気回復なくして構造改革なし」というのもその通りであると思われ、どちらの方策をとるにしても、反面では大きなマイナスがでてきますから、ここは皆が選択した方向に行くしかありません。

現内閣が乏しい予算の中から、重点投資しようとしているのは、@IT、A環境、B都市整備ですが、それでも金額自体は小渕内閣のように緊急だからとジャブジャブ使えるわけではないので、規制緩和と民営化を進めることで景気を刺激しようとしています。

いまのところ、重点投資のうちでは、前内閣のe-japan計画を引き継いでいることもあって@のITが一番よく形が見えています。そこへ竹中経済財政担当相のNTTは完全分割化すべきだ、の規制緩和の発言が報じられ、NTTは急落し、648千円(-39)の安値になりました。出来高は50円額面に換算すれば3900万株であり、川重の3300万株を上回り、実質出来高トップです。

旧国鉄のように政治に振り回され、NTTも気の毒であるといえばそのその通りです。まだ政府は向こう6年間、毎年100万株ずつ売却するというのですから、株主としては@政府株の売却とA規制緩和や分割といった不安材料をいつまでも抱えていなければなりません。この際売ってしまえ、となるのはあたり前です。この上はNTTは問答無用でドコモ株を売却して、この金で政府所有のNTT株を買い取って金庫株にし、政府の支配下をのがれて完全な民間会社になることです。


(01.6.26) TOPIX 1295P(+4) 日経12978円(+82) 7.4億株


NYは10504ドル(-100)と2日続けて100ドルの下落。ナスダックは2050P(+16)と小反発。NYは3月23日に9389ドルの安値があって、ここから5月22日の11337ドルまで1948ドルの上昇をしていました。あと140ドル下げれば、上げ幅の半値押しということになります。外国証券の朝方の注文は、売り3520万株、買いは3250万株で、270万株の売り越し。

26日27日は米国FOMCが開催され、金利が0.5%の引き下げとなるのかを見るまでは動けないところがあって、東京市場も小動きに終始しました。とはいえ国債利回りが1.150%という低金利下ですから、低位株(だいたいPBRが1.0倍程度のものが多い)の物色は続き、値上り銘柄数は952銘柄、値下がりは386銘柄と4日連続して、値上り銘柄数が値下がりを上回っています。しかしTOPIXに響く大型株(ドコモ・NTT・トヨタ・みずほ・ソニー)の値動きはにぶく、みずほ・ソニーが足を引っ張りました。日経平均に影響のある値嵩株もまちまちの動きで、指数の変化はでてきませんが、市場は結構買い意欲があると見えます。

当面の相場の性格は、@金融相場、A円安相場、のようです。@の銘柄は、商社・電力・ガス・鉄道であり、Aは造船・自動車ですが、あまりわくわくする銘柄ではありません。やはりこの先の日本が大きく変わっていくような銘柄がでてこないと活気がでません。

大阪新聞をみていたら、ミズノ(バット・グローブ)・アシックス(スパイク)・住友林業がマリナーズのイチロー関連株だとか。住友林業?と思って読むと、イチローの愛知県の実家を施工し、この会社のCMにもでているとか。よく調べるものです。(たぶんどこかの証券会社の調査でしょうが)こういうのは明るくてよいですね。


(01.6.27) TOPIX 1288P(-7) 日経12828円(-149) 6.4億株


NYは10472ドル(-31)と続落。ナスダックは2064P(+13)と小幅ながら続伸。オールドエコノミーは次第に業績に足をひっぱらられ、業績の悪化予想はただちに株価下落を引き起こしますが、ニューエコノミーはすでに昨年高値から-60%以上下げているので、業績予想が思ったほど悪化していないというのは好材料となります。ハイテク企業の業績悪はもうかなりのところまで織り込まれたようです。外国証券の朝方の注文は、売り3910万株、買いは2720万株で、-1190万株の売り越し。

今夜の米国FOMCの金利引下げがどうなるのかを気にして、商いは盛り上がらず、売買代金も6000億円を割ってしまいました。銀行株は買い戻しで上昇し、例えばみずほは先の安値482円から今日のザラバ高値565円へ17%の上昇をしていますが、一方でアドテストが-620円安、東エレクが-310円安などと足を引っ張るので、当初思っていた、銀行株の買い戻しがTOPIX引き揚げの原動力になる、という状況にはいたっていません。

日本の値嵩ハイテク株もナスダックのようにトコトン値を下げれてしまえば、悪材料にも響かずなくなります。すでに利益が半減するところまでは株価は織り込んでいますから、今度は-40%減という予測でもでようことなら、これは 株価にとっては好い材料になります。

松下通は、aの高値は28400円でしたが、5か月後にはbの10060円まで下落しました。0.354倍(約1/3)になったわけです。ここからcの17420円まで1.73倍になりましたが、この戻しは28400円→10060円までの18340円巾の下げに対して、ちょうど40%の戻り率でした。

cの17420円から第2段目の下落に移り、dの5310円というのが直近の安値ですが、17420円→5310円は0.304倍です。すでにa→bへの下落率を超えています。この5310円という株価水準は、1波動の下落としては充分であり、値嵩ハイテク株はグラフからはすでにバランスを欠いた安値圏にあるように思います。


(01.6.28) TOPIX 1278P(-9) 日経12679円(-149) 7.0億株


NYは10435ドル(-37)と4日連続安。反面ナスダックは2074P(+10)と小幅ながら3日連続アップ。FOMCで0.25%のFFレートおよび公定歩合の引き下げを決定。NYは0.5%でなかったことを悲観して一時は下落したもののやや戻して引けました。

金利が引き下げられたからといって、景気がすぐに回復するはずはありません。大体6月から1年のうちには影響がでてきます。米国が電撃的にFFレートを引き下げたのは、ことしの正月でしたから、金利下げがそろそろ効くころです。今はまだ効果がでていないからといって、ドンドン下げれば、米国はインフレのほうが心配になりますから、ここは0.25%というのは妥当なところでしょう。

日米ともに0.25%の金利下げというのは当然である、との考えで、相場には中立の材料となりました。朝方は小安い程度でしたが、後場になって日銀の政策決定会合で、従来どおりの金融政策を維持する。との結果がでてからは、株式市場はズルズルと安くなりました。日銀はゼロ%以上に金利を下げることはできませんから、日銀の取るべき手段はほとんどありませんが、日銀の存在価値は、@通貨を過不足なく供給する、A通貨の信頼性を維持する(インフレ・デフレから防衛する)という点につきます。景気は悪化している、という日銀のコメントがでても、それは誰でも知っていることで、こんなことはコメントになりません。眼下のデフレをどう防いでいくのかの方針が欲しかったところです。

週末30日の日米首脳会談が第一の材料となりました。森内閣の末期に森首相が渡米し、2〜3年以内に銀行の不良債権を処理するといって、これが対外公約になりましたが、相場はこれを歓迎しました。

今度の日米首脳会談では、先日閣議決定された「骨太の方針」が、世界に発せられることになると思いますが、これによって小泉内閣は国内の人気とは別に、世界からその実行力を問われることになります。外国人の保有株式シェアが20%に近づき、日々の売買シェアが50%に達して、すでに株式市場はどの業種よりも国際化していますが、この決断は世界から評価されるものと思います。

さて問題です。定点観測している7銘柄のうち、NTTを除く6銘柄のグラフを掲げました。どの銘柄を買いの候補とできるのでしょうか。グラフの3本の平均線は@25日平均線(紺色)、A75日平均線(緑色)、B200日平均線(黄土色)です。

75日線が200線より上位にある順、つぎに75日線は200日線を上抜いて時間がたっていない、ものがよく、答えは@野村、A新日鉄、B鹿島、C住友鉱、Dソニー、Eみずほ、FNTTの順です。


(01.6.29) TOPIX 1300P(+22) 日経12969円(+289) 7.4億株


NYは10566ドル(+131)と反発。ナスダックも2125P(+50)と4日連続上昇。昨日はFRBの0.25%の金利引下げをガッカリだと受け止めましたが、今日は逆に0.25%の下げであったのは、FRBはこの先の景気をそうは悲観していないということではないか、という態度に転じたようです。

同一の材料であっても、昨日と今日とでは評価が異なってきます、評価が異なるのは市場のムードという情緒的なものが大きく、市場は短期的には決して合理的な判断はしていません。

そのムードはどこから出てくるのかですが、株価がこれまで下落してきたか上昇してきたか、が最大の要因です。投資家は利益を上げている間は自信満々であり、少々の悪材料ではびくともしません。しかしひとたび損切りを余儀なくされると、この損切りを正当化するために、私の損切りは早目にした分だけ正しかったのだ。これからはもっと株価は下落するに違いない。としばらくは思い、材料を悲観的に判断するものです。

あるいは、株式を買ってそれがすぐに10%も上昇すると、買うときは少しは不安感をもっていたものが、現実の10%の評価益でると、この買いは正しかったのだと信じ込み、少々の悪材料がでたときは却って押し目買いであると判断します。ところが株価が下落し評価損がでるようになると、一転して自信を失い、買値に戻れば売ろうという消極的な方針に変わります。こういうときに少々の悪材料がでると、投げてしまおうということになり、小さな悪材料が大きな株価下落をもたらします。

しかし皆が皆、日々の評価損や評価益をバックにして投資金額を増やしたり減らしたりしているわけではありません。例えば@今有望だと思っている銘柄の株価(1000円)が、ひょっとすると40%の下落をする可能性がある。Aそこで10%の100円ほど下落するたびに買っていこうという方針を持つ投資家もいます。B1000円の株価が900円になったら1単位買い、800円になったら1単位買い、700円になったら1単位買い、600円になったら1単位買うという投資をします。つまり3000円(900+800+700+600)分を買う資金をもって、まずは900円を買い、800円を買い・・・・と買い下がるわけですが、1回目の買い(900円)は予定資金の1/3です。

はっきりいえますが、市場の1日1日の動きに右往左往するのは、次に繰り出す資金がない投資家です。資金に余裕がある投資家は、買い下がれば買い下がるほど(株価が下がるほどに)今日が底値かと楽しみを感じます。ハラハラ・ドキドキすることは滅多にあるものではありません。株を買ってハラハラ・ドキドキしているのは、その買い方が欲張りで、目一杯買っているからです。欲張らずに予定を持って買いましょう。売りましょう。ルールを決めて売買しましょう。


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