TOPIXをどう見たか・判断したか (01年3月)

目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



(01.3.1) TOPIX 1227P(-14) 日経12681(-201) 8.8億株


NYは10495ドル(-141)と下落。ナスダックも2151P(-100)と98年12月以来の安値を更新。外国証券の朝方の注文は、売り3400万株・買い3400万株で、売り買いトントン。 昨日、日銀は金利を0.1%引き下げましたが、ナスダックの新安値のマイナスのほうが大きく、金利のプラスは東京三菱が+32円、三和銀が+12円など一部の銀行株にしか響きませんでした。

2月末から先物の出来高が増加しています。日経平均先物の出来高はだいたい20000枚〜23000枚が通常でしたが、2月27日からは31000枚→36000枚→今日は47000枚と倍増しています。TOPIX先物は通常は5000〜6000枚ですが、こちらは2月21日から出来高が増加し、21日は8000枚→9600枚→10800枚→6700枚→9800枚→14200枚ときて、今日も12900枚です。

現物株の出来高も2月23日から7億株台に載せており、23日7.3億→7.4億→8.3億→9.0億ときて、今日は8.8億株です。株価は下落しているのですから、値段をかまわない見切り売りが多い(特に値嵩株はひどい)ということですが、一方ではこれを買い受けている投資家がどんどん増えているわけで、この先の相場見通しの強弱感の対立は、今年になって最高・最大の時期にあります。

今日より日経平均に替えてTOPIXのウォッチを始めます。長い間親しんだ日経平均にくらべると、TOPIXはまだ無案内な点が多くあります。

@どういう銘柄がTOPIXを動かしており、例えばドコモが100(千円)上>昇すると、TOPIXは何ポイントくらい変化するのだろうか、

Aこれまでは日経平均の売買マークは、条件表の「日経平均用'96」を使って、まずまずの成果がでていましたが、今度はTOPIX用の条件表を用意せねばならない、

BTOPIXの過去の値段の推移はどうであったのか、過去の節々の値段や上昇率・下落率はどうであったのか、

などを調べたり、用意したりすることが多くあります。これらは順次解決していきますが、「TOPIX用'2001」などの条件表を《Qエンジン》を使って、HP上で作っていくことも、案外面白いことになるだろうと思ってみたりしています。

とりあえずTOPIXの月足を掲げます。1992年以前のデータは月足(終値)しかデータが揃っていないので、陰陽足は描けません。バブル時のピークは日経平均が38915円で、バブル崩壊以後の安値は今日のザラバ安値12582円ですが、TOPIXのバブル時のピークは2884Pで、バブル崩壊後の安値は98年10月の974Pです。今日の終値1227Pは、この安値より26%ほど上位にあります。

また日経平均のピークから98年10月安値までの下落率は38915円→12787円で-67.2%の下落。TOPIXは2884→974Pで-66.2%の下落とほぼ同じ割合の下げでしたが、今日までの下落率となると、日経平均は38915→12681円の-67.4%に対し、TOPIXは2884→1227Pで-57.4%の下げでとどまっています。


(01.3.2) TOPIX 1199P(-27) 日経12261(-419) 8.0億株


NYは10450ドル(-45)と小幅下落。ナスダックはザラバで2092Pと2100Pを割り込んだものの、ここから90Pほど戻して2183P(+31)とプラスへ。外国証券の朝方の注文は、売り3640万株・買い2840万株で、800万株の売り越し。 日銀の金利引き下げは株価を上げることができず、日経平均はバブル崩壊以来の新安値になったことから、少々のことでは株価は上昇しない、という無力感が市場に満ち、マイナス思考の相場となりました。

ナスダックは安値から戻したものの、その後のBLOBEXが軟調となったため、東京市場は値嵩ハイテク株がとどめの下げをみせました。TDK(-420)、松下通(-460)、アドテスト(-1050)、京セラ(-890)、東エレク(-560)、とこの5銘柄だけで日経平均を169円下げてしまいました。ここへ銀行株が売られ、市場の下支えとなっていた鉄鋼・造船・海運などの低位株が利食い急ぎとなったため、日経平均は久々に400円以上の下げとなり、一気に値を崩してしまいました。

まあグズグズするよりも、不安を形に現してしまえば、それはそれで腹がくくれます。日経先物は48000枚と今日も大商いで、とくに引け前に売り物が急増して、これが現物の裁定解消売りとなって、大下げとなりました。出来高は8.0億株でしたが、倒産した池貝の4000万株が含まれているので、投げ切ったというにはやや物足りません。

グラフですが、日経平均は逆張りの買いマークがでました。TOPIXは今日はでませんでしたが、来週月曜日に1225P以下であれば買いマークがつきます。今日の終値が1199Pですから、よほどの反発があっても買いマークがつきます。これは目先の小波動の話。

図はTOPIXの4%カギ足です。図のAは1998年10月の安値です。ここからカギ足は新値で10手の更新をしました。新値10手というのは、カギ足の高値が先の高値を上抜いたときに1手とするものですが、図ではカギ足が陽転するたびに、前回の高値を上回っているので、図の番号のように、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10手と順調に新値の手数を重ね、98年10月からの上昇はカギ足の新値10手で終りました。

ここからカギ足は新安値を更新していくのですが、図の番号のように、現在は9手目の新安値となっています。いわれていることでは、新値8手〜11手が最終段階であることが多いのですが、今日の下げによって8手を過ぎて9手目にはいったわけです。いつ反騰してもよい局面にあります。反騰のきっかけは政局か、日銀か、金融庁か、円安か。


(01.3.5) TOPIX 1193P(-6) 日経12322(+60) 6.1億株


NYは10466ドル(+45)と小幅反発。ナスダックは2117P(-65)と終値ベースでは新安値を更新。円は119円台での動きとなり、国債利回りはやや上昇したものの1.245%です。10年もので年にわずかに1.25%ほどの金利をありがたがる時勢です。国内の金融資産が1300兆円あるといっても、この金利では年に15兆円が増加するだけです。6%の国であれば48兆円の増加ですが、このような金利では、いまは世界一の金融資産であると誇っていても、気がつけば諸外国に遅れをとるという日がやってきます。

それにしてもプロの金融機関が、国内の1.25%の金利で満足しているのはどういうことでしょうか。本来なら6%や7%で回る国へ投資すべきところですが、ドル預金に流れて円安になるということもありません。これをもって円は強いだとか、国債の信用力があるとかを思ってよいのでしょうか。それは単に世界を知らず、世界へ出て行き、世界と競争することを恐れているだけなのではないのではないでしょうか。

いまの金融機関 の国債購買は、幕末の鎖国に慣れきったところから生じた尊王攘夷のような感じです。攘夷運動はいまからみればまことに幼稚な考えで、開国すれば日本はなくなるというのが支配的な考えでした。この思想は自己の居心地のよさを前面に出した考えです。

現実に眼を向ければ、こんな道理がまかりとおるはずはありません。海外の圧倒的な国力の違いにようやく目覚めた明治政府の洋化政策によって、司馬さんの「坂の上の雲」の時代を作っていったのでした。いまの国債第一を中心にした日本の金融界は残念ながら、国内至上主義であり、海外への投資は広まらず、いわば尊王攘夷のレベルにあるようです。


世界一の金融資産があるのですから、世界に投資すれば年に50兆円も稼ぐことができます。これはGDPの10%になります。

バブルのころ野村証券が、日本は債権大国となった、これからは世界に資本を投下して、その利子や配当で食っていけるのだ、とぶち上げたことを思い出します。

それが今では金は確かに持ってはいるが、リスクのない国債や郵便貯金で運用(と言えもしないが)しています。国内の村社会で満足してしまって、わずか1.25%の国債を有難がって買っているようではいけません。そんなに「円」がよいのでしょうか。


(01.3.6) TOPIX 1221P(+28) 日経12687(+365) 6.1億株


NYは10562ドル(+95)と続伸。ナスダックは2142P(+25)と小反発。昨日のナスダックの新安値にもかかわらず、東京市場は下値で抵抗を見せていましたが、今日はナスダックのわずかなプラスに勢いを得て、寄り付きからしっかりとなりました。

売りに売られてきた、携帯の松下通が8660円(+810)、京セラが10530円(+780)と1万円を回復。半導体のアドテストが12800円(+750)、TDKが+360、東エレクが+380と、買戻しが急になりました。さらに増資以来ジリ貧であったドコモが1940千円(+90)、NTTが763千円(+30)とリバウンドし、TOPIXを押し上げました。

最近の悪役であった光関連の古河電1564円(+115)、フジクラ768円(+47)も上昇。ソフトバンク+500、光通信がS高となるなど、一斉高でしたが、これは行き過ぎの修正で、リバウンドがどこまで続くのか、どこまで戻るのかが今後の注目です。

TOPIXでいえば、今日の25日平均線の水準は1253P、日経平均が13187円になっていますから、当面はTOPIXの1250P、日経平均の13000円が戻りの限界になります。しかし今後発表されるであろう経済対策、株価対策しだいでは、25日線を一気に突破の期待ももてます。

自民党も、相変わらずの小出しの政策では、参院選の惨敗は眼にみえていますから、あっと驚く対策をだして大逆転を考えていることでしょう。証券関係でいえば、@キャピタルゲイン税の猶予、A株式の買取機構の創設です。ここまで出さないと、インパクトはなく、これよりぬるい対策では却って墓穴を掘る結果になります。

TOPIXをメインに据えてから、昨日初めて買いマークがつきましたが、今日の上昇につながったのをみて、「日経平均用'96」はなかなかのものであることが再確認できました。しばらくはこの条件表を使っていけばよく、折りをみてTOPIXに最適な条件表をHP上で作ってみたいと思います。


(01.3.7) TOPIX 1236P(+14) 日経12723(+36) 6.8億株


NYは10591ドル(+28)と3連騰。ナスダックは2204P(+61)と2200Pを回復。外国証券の朝方の注文は、売り3480万株・買い4940万株で、1460万株の大幅買い越し。外国証券のオーダーも3日連続の買い越しとなりました。

日経新聞によれば、与党の緊急経済対策の「検討項目」が明らかになったとして、@株式市場活性化策、A土地流動化策、B金融政策、の3つが掲げられていましたが、時期柄@の株式市場活性化策の検討項目が、最も多岐にわたっています。まあ検討項目ですから、いつものように羊頭を掲げて狗肉を売るのたぐいになるのだろうと思います。

掲げられた項目のうち、1)配当の二重課税の撤廃というのは、あたり前のことで、活性化策として掲げるまでもありません。

2)個人投資家のキャピタルゲイン税の撤廃は、これは是非とも実現して欲しいものです。バブル以前は、確か年間50回まで・20万株までの売買益は非課税でしたが、年間25回・10万株までに減らされ、ついには利益の26%の課税(申告分離)または売却代金の1%(源泉分離)になり、この後源泉分離の税率は1.05%に引き上げられ、と投資家の税負担はどんどん増えていった10年でした。

3)非課税を認めない場合には、譲渡損の翌年への繰越を認める。というのがありますが、これはすでに2)のキャピタルゲイン税の撤廃は無理の判断があるからでしょう。もしそうであるなら、@まず他の所得(給与所得とか事業所得とか)と通算する、Aそれでもマイナスになるときは翌年度以降に損失を繰り越せる、くらいのことはせねばなりません。

4)株式は相続税の課税対象にはしないは、どんなものでしょうか。市場で購入した株式だけに限られるようですが、相続して売却したときにも、もし2)のキャピタルゲイン税が撤廃されていれば、それこそ何億何十億の相続税からまぬがれるわけで、あまりにも市場対策が露骨すぎはしないでしょうか。(ここから考えても2)がないか4)がないかどちらかです。)

5)サラリーマンが長期保有で株式を購入したときは奨励金を支給する。これはまずないでしょう。国が現金を支給するのがどれほど大変かは、先の地域振興券でこりごりしています。あるいは長期投資かどうかは一定の時期がたたねばわからないことですから、わかった時点で支給する(当然投資家は国に申請する)わけで、事務手続きを増やすべきではありません。

6)個人の譲渡益課税の税率を26%→20%へ引き下げる。は2)とも関連し、2)が単なる掛け声であるということの証明です。

以下、7)小額配当の申告不要の配当金額の引き揚げ、とか8)学校で株式投資を教える、とかがありますが、これらは対策ともいえません。やっぱりたいしたことはなく、1)はやってあたり前、2)ができれば上出来ということになります。

本気で個人投資家を育成していくつもりなのであれば、個人投資家が株式市場で極端に不利になっている現状を改めねばなりません。そのためには、まず@日経平均先物は上場廃止にする(TOPIXは株価操縦がしにくいので残す)、AEB債の販売は認めない、B日経平均にリンクしたノックイン式の金融商品は認めない、Cインサイダー取引や株価操縦を厳しくチェックする、D会社は企業見通しを、会社訪問したファンド運用者やアナリストに先に公表しない(情報は一斉に公開する)、といった公正な市場にするといったことを先にすべきだろう。というのが私の思いです。


(01.3.8) TOPIX 1236P(+0) 日経12650(-73) 6.6億株


NYは10729ドル(+138)と4連騰。ナスダックは2223P(+19)と3連騰。外国証券の朝方の注文は、売り3890万株・買い3860万株で、30万株の売り越し。

昨日は日銀総裁が円安誘導かのような講演をし、円安に振れていましたが、今日は宮沢財務大臣が日本の財政はやや危機的状況と発言するなどがあってさらに円安にふれました。これを受けて円安メリットがある自動車株が上昇。日産自は今度のb−ナスは満額回答とリストラ成功の報道もあって、789円(+54)は出来高トップの新高値となりました。ほかにマツ307円(+27)、ホンダ4260円+260)、富士重831円(+18)。トヨタは4070円(+20)と伸び悩み。

明日に先物およびオプションのSQを控え、経済対策の発表があり、と積極的には動きにくい状況ですが、当面の材料は、@経済対策の内容とA円安がどこまで続くのか、になってきました。円安自体はメリット(輸出ドライブがかかる)もあり、デメリット(輸入物価の上昇)もありますが、メリットを受ける企業が30%、デメリット(流通・パルプ・石油・電力)が30%、中立(内需株)40%でしょう。

ただ冷静に見たとき、1ドル120円以下は円が過大評価されていたような気がします。円が100・110円の水準を維持できたのは、ひとえに日本の金融資産が内向きであったということであったのではないか。さらなる円安が予想されれば、円からドル・ユーロへのシフトが起こって当然です。急な円安は外国人の株式売りになりますから、困ったことになりますが、いまは円安による輸出産業の利潤の上積みと、いくばくかの輸入インフレによるデフレの防止のほうが、評価されそうです。


(01.3.9) TOPIX 1237P(+1) 日経12627(-22) 13.5億株


NYは10858ドル(+128)と5連騰。ナスダックは2168P(-55)と反落。外国証券の朝方の注文は、売り3330万株・買い4850万株で、1520万株の買い越し。

日経平均先物とオプション3月限のSQでしたが、225銘柄は各10万株〜15万株の売り越しであったようです。ここへ値嵩ハイテク株がナスダックの下落の影響を受けて下げ、安く寄りました。しかしその後は、森退陣、緊急経済対策の中身、などまだ判明していない材料があるため、小動きとなり、週末の割には強張って終わりました。

今日出来高上位は、昭和電239円(+5)、東洋エンジ237円(+19)、丸善568円(+80)の好取り組み銘柄と銀行株で、逆襲は売り込まれた株からというのは、いつものことです。丸善がなお勢いを持って新高値に進んでいるので、信用倍率が低い銘柄は相場の先導役になるようです。

2月の投資主体別売買動向が発表されましたが、外国人は1月に引き続いて買い越し。注目すべきは、個人の現金部門が買い越しになったことです。個人の現金部門が買い越しになるのは、滅多にあることではありません。

図にa〜hの符号を入れた月は、個人の現金部門が買い越しになった月です。gの2000年1月は天井近くでの買い越しとなりましたが、これはネットバブルがピークのときで、これまで株を買ったことのない個人がどっと集中したためです。このときの個人は常日頃の投資家ではなく、バブル時にマンション投資が儲かるぞといわれればこれを買い、ゴルフ場の会員権が、といわれればこれを買い、の人種で、儲かれば株式投資でなくてもよい、いわば株式の門外漢の買いでした。(だからこそネット株には法外な値段がついたのでしたが)

g以外の個人現金部門の買いは、まったく的を得たもので、特に日本がつぶれると騒がれた98年8月9月のefの買いは、専門家の金融機関や投信や証券会社よりも、うまい投資をしています。この2月はこのとき(eg)以来の買い越しです。98年9月4日に個人現金部門の買い越しの発表をみて、以下のような記事を書きました。
    8月の投資主体別の売買動向が発表されました。外人は7月に買い越したのが、よもや1か月で売り越しに転じるとは思いませんでした。それはともかく注目すべきは、個人の現金部門が1000億円と大きな買い越しになったことです。あまりに株価が安いので、当面は上がろうと下がろうとお構いなしで、5年10年先に何倍かになっていればよいという長期投資のものです。買ったから何か月で利食いたいという焦った性格の資金ではありません。こういうゆったりした気分の買いは、往々にして短期で利が乗ることが多いのです。個人の現金部門が買い越したのは、昨年11月12月でしたが、年が明けた1月半ばから株価が大反発したことを思い出して下さい。
この時期とまったく同じことが起こっているわけです。


(01.3.12) TOPIX 1205P(-31) 日経12171(-456) 6.9億株


NYは10644ドル(-213)と下落。ナスダックは2052P(-115)と大幅下落し98年12月以来の2100P割れの新安値。外国証券の朝方の注文は、売り3420万株・買い4230万株で、800万株の買い越し。

ナスダックが2100P割れとなって、下値の届いていないことが明らかになり、つれて東京の値嵩ハイテク株・通信・光インフラ・ネット株が大幅安。日経平均は-456円安となって、終値ベースで新安値を更新。値上がり銘柄数が2417銘柄、値下がりが1124銘柄とあっては、TOPIXも-31P安。

先週末の森総理の退陣表明がでたとの報道でしたが、相場の材料にはならず。ここへきてなお退陣とはいってはいないなどと、最後まで迷走ぶりです。緊急経済対策も、これを実行する行政の長がいるのかいないのか、よろよろと迷走しているのでは何の支援にもならず。


(01.3.13) TOPIX 1170P(-35) 日経11819(-351) 7.9億株


NYは10208ドル(-436)と大幅続落。ナスダックも1923P(-129)と大幅続落。外国証券の朝方の注文は、売り3560万株・買い3190万株で、390万株の売り越し。

米国の大幅安を受けて、日経先物は売り気配から11850円で寄り付き、あっさりと12000円を割り込みました。TOPIX先物も1200Pを大幅に下回る1153Pで寄り付いたものの、ここで悲観人気は出てしまったようで、その後1152Pまで下げ、あとは小戻して引けました。

値下がり銘柄数が1208銘柄の全面安。ただ日経先物は51000枚の大商いで、現物の出来高7.9億株、8400億円の売買代金を見ると、相当に投げる一方で突っ込みを買うという動きがあったようで、この先は結構なリバウンドがあるのではと思わせられました。

ナスダックがとうとう2000P割れとなって、朝のTVのニュースではアナウンサーまでもが「今日の東京市場が心配です」との感想を言うくらいでした。1月以来私は相場を見ているようで、身がはいらず、何の売買もしていませんでしたが、今日は俄然目が覚めたというか、ちょっとやる気になって、買い始めました。

図はTOPIXの週足です。
  1. aはバブル崩壊以来の最安値の974P(98年10月)です。ここから株価は上昇し始め、bで75週平均線(緑色)を上抜き、大勢の上昇波動入りが確認されました。

  2. 75週線を超えてから初めての波動のピークはcの1384Pです。ここが将来のピークの中間点であるとすれば、a→cの上昇巾は410Pです。

  3. cから410P上昇するメドをたてるなら、cの1384P+410P=1794Pとなります。実際にはd(00年2月)の高値は1757Pでしたから、メドよりも37P低いところで天井を打ったのでした。

  4. 天井のdから下げてきて、eで75週線を割り込み、fで波動のボトム1419Pをつけました。fが将来のボトムへの中間点であるとすれば、d→fの下落巾は338Pです。

  5. fから338P下落するメドをたてるなら、fの1419P-338P=1081Pとなります。d→fの下げ幅はザラバベースですが、終値ベースでは1754P→1450Pで、304Pの下げ巾です。ここからの下値のメドは1146Pとなります。
さて今日のTOPIXはザラバ安値が1163P、終値が1170Pですから、ザラバの下値メドの1081P・終値ベースの下値メドの1146Pにはまだ達していませんが、下値メドがピタリと合うわけでもないので、もうそろそろ値段は底値圏に入っていると思います。

加えて、日経平均では逆張りの買いマークがつき、TOPIXも明日1168P以下で引ければ買いマークがつきますから、今日から買い始めたわけです。


(01.3.14) TOPIX 1161P(-8) 日経11843(+23) 7.0億株


NYは10290ドル(+82)と小反発。ナスダックも2014P(+91)と2000Pを回復。外国証券の朝方の注文は、売り3990万株・買い2660万株で、1330万株の大幅売り越し。

米国が反発し、寄り付きは買い戻しやリバウンド狙いの買いが入り、日経平均は一時+184円高となって12000円を回復したものの、昨日・一昨日の下げ巾800円からすれば、わずかな反動でした。戻りの鈍さが嫌気されて、ジリジリと値を消していき、午後はマイナスになる局面もありました。

TOPIXは2日間で67P下げていましたが、今日のザラバ高値は+11Pにすぎませんでした。というのも銀行株が総売りとなったからです。みずほ641(-24)はともかくとして、東海銀429円(-39)、住友銀967円(-86)、三和銀695円-(67)、東京三菱1075円(-84)、あさひ295円(-6)、さくら576円(-64)と出来高を伴って大幅な下落。

株価下落によって銀行は赤字決算になるのではとか、3月20日を決算しているファンドの入れ替えであるとか、最後の持ち合い解消売りだとかの観測がでていましたが、銀行株の急落は後場2時過ぎから顕著となりましたから、ためにする売り崩しか、ぎりぎりまで粘った結果の投げ売りか、どちらにせよ出来高を伴っての一気の下げは、アク抜けに近づいたと判断したほうがよさそうです。

TOPIXは逆張りの買いマークをだし、日経平均は昨日に引き続いて買いマークを出しました。今日のナスダックの反発はたいした上げ材料にはなりませんでしたが、今夜も連騰となれば今日のような及び腰ではなくなのでは、というのがかすかな期待です。

最大の難点は行政のトップなしの状況では、緊急対策は言葉の遊びだけになってしまっていて、売り方には舐められっぱなしなことです。しかしこのことは、もういいあきました。政府に期待せずとも相場は時が至れば上昇します。その原動力は投げ売りであり、これに追随する空売りでしょう。人は自分の得意な分野で身を亡ぼす、といわれますが、今の売り手は得意の絶頂にあり、これが破滅の元になるのでは。


(01.3.15) TOPIX 1183P(+21) 日経12152(+309) 8.8億株


NYは9973ドル(-317)と大幅下げ。ナスダックも1972P(-42)と再び2000Pを割り込む。外国証券の朝方の注文は、売り3720万株・買い2202万株で、1700万株の大幅売り越し。 NYが大幅な下げとなりましたが、この理由が英国格付け会社が日本の銀行19行の財務格付けを引き下げの方向で見直す、というものでした。日本発の金融不安が米ダウを大幅下落させたのですが、(それが本当の理由であるのか疑問ですが)、ともかくも10000ドル割れはわかりやすい値段であったので、今朝のトップニュースとなりました。

こうまでテレビや一般紙が大きく報道するとなると、今日の東京市場の大幅下落は必至で、はたして東京市場の寄り付きは、特に銀行・証券株に売りが殺到。住友銀・三和銀は-100円のS安。さくら-99円、東京三菱-92円、東海銀-74円。前日比下落率でいえば、さくらが-17.2%、東海銀が-17.2%、大和銀-15.7%、三和銀-14.4%。軽いほうで東京三菱が-8.8%、住友銀-10.3%、みずほ-10.6%というありさまで、銀行・証券についてはパニック的な売りでした。

ところが前場、宮沢財務相の「緊急経済対策の1つの株式買い上げ機構には、政府の保証をつけることを検討する」との発言が報じられ日経平均はザラバ安値11433円(-409)から戻り歩調となりました。後場には「UFJが3社(三和・東海・東洋信)合計で今期末に1兆1千億円の不良資産を償却し、赤字決算にする。」との報道があって、日経平均はプラスへ転じました。銀行株はそれでもマイナスで終ったものが多く、TOPIXは日経平均に遅れをとりましたが、大引け前に急伸して、波乱の一日が終りました。

買い上げ機構の政府保証をつけるの件は、買い上げ機構が持った株式が上昇すれば機構の利益。株式が下落した場合は政府が損失補てん。というのはかなり問題があります。銀行保有株を全額政府資金で買い上げ、今後銀行の株式保有を禁止する。というのが正道でしょう。

今日の株価の大転換は、@買い上げ機構とAUFJの赤字決算、のどちらの材料が評価されたのでしょうか。私としてはUFJのほうであろうと思いたいところです。UFJが赤字決算となれば、みずほも、三井住友も、三菱東京もおそらく右へならへとなるでしょうから、バブル崩壊後12年目にしてようやく銀行がまともになってきます。

グラフはTOPIX・日経平均とも大きな陽線の包み上げの足になり、ここから25日線まで戻れるか、という展望が開けました。


(01.3.16) TOPIX 1197P(+13) 日経12232(+80) 7.1億株


NYは10031ドル(+57)と小反発。ナスダックは1940P(-31)と続落。外国証券の朝方の注文は、売り3000万株・買い3270万株で、270万株の買い越し。

昨日の急速な反発は、買い上げ機構のせいなのか、UFJの赤字決算のせいなのか、がハッキリしたようです。朝方から銀行・証券は買いが集まり、軒並み高。日経平均はナスダック安の影響で小安く寄り付きましたが、TOPIXは寄付きから高く、一時は+26P高。

出来高上位は銀行6社・証券2社が並びました。さくらが2400万株(+20)でトップですが、売買単位が違うみずほHは実質は2700万株(+23)ですから、出来高上位10社に金融が9社並んだことになります。不良債権の前倒し処理をいかに市場が渇望しているかの現われです。

UFJは赤字決算のほかに東海銀の本店売却や、人員整理の上積みなどのリストラ策も発表していますから、他の銀行もこれに追随し、償却額やリストラの規模の競い合いになれば、この2日の銀行株は単なる買戻しによる上昇でしかありませんが、新規投資の対象になって持続的な上昇に変化する可能性がでてきます。

野村総研の試算では、2000年度のGDP成長率は1.3%、2001年度は1.8%、2002年度は1.5%であるそうです。来年度の業績はいかにも悪いという予想で、12月以来株価は大幅下落をしましたが、これによれば目下の経済情勢は景気の腰折れではなく踊り場であるようで(この試算があってくれることを期待するのですが)、10月来の悲観のしすぎは当然にそれなりの反動高をもたらすことでしょう。

TOPIXの下値のメドは1081P〜1146Pであるといいましたが、昨日のザラバ安値は1125Pとなって、下値メドの中間まで水準を下げました。ここから昨日は陽線の包み上げとなりましたから、少なくとも自律反発の目安である25日平均線(1229P)までの反発があってよいところです。今日はザラバ高値1211Pがあったので、来週早々にはこの水準に達します。

さらに、00年2月からの下降波動の下値メドに達したことを思えば、3月からの下落に対する自律反発で終るとは考えられず、うまくいけば75日線の1283P近くまでの上伸が期待できます。このときの原動力は各銀行の不良債権処理があいついで発表されること、円安がさらに進行すること、政府の経済対策がより具体的になることです。


(01.3.19) TOPIX 1199P(+2) 日経12190(-42) 6.5億株


NYは9823ドル(-207)と下落。ナスダックも1890P(-49)と3日連続安でとうとう1900P割れ。外国証券の朝方の注文は、売り3400万株・買い3350万株で、50万株の売り越し。

先週末の米国株式はダウ・ナスダックともに大台を割れとなったため、当然に東京市場は下落すると思われていました。寄り付きは確かに小安く始まりましたが、すぐにプラスになり、先物主導で、一時日経平均は+311の12544円まで上昇。前場は+200円で引けました。先物にはこれまで売っていた向きのショートカバー(買戻し)が入ったようで、今日の日銀の政策会合と20日のFOMCを控えていては、とりあえず買い戻しておかねば、の思いが強かったのでしょう。

しかし買い戻しが一巡すると、日経平均は急速に上伸力を失い、とうとうマイナスへ。TOPIXがプラスで終ったことを見ても、今日の市場は先物が引っ張り上げ、引っ張り下げたということになります。

円が123円台に入り、円安メリットがでる自動車株が堅調。トヨタは4360円(+180)、ホンダ5060円(+180)。今期復配を発表した日産自は820円(+20)と新高値。日産デ162円(+4)、日産車体220円(+11)と日産系は軒並み上伸。スズキ1330(+21)、富士重885円(+17)と自動車株は三菱自以外は軒並み高。ヤマハ発977円は(+100)でS高。

ここに松下(-20)、ソニー(-170)、キャノン(-30)、リコー(-5)が続けばよかったのですが、これらはマイナスでした。(オリンパスは1840円(+77))。まだ単に円安メリットがあるというだけだけで買われていません。しかし金利からしても今後円が高い理由はありませんから、今年半ばまで円が125円〜130円の水準で推移すれば、電機株へも上昇の波及は及ぶのでしょう。

今年1月5日に、右図を掲げ、円安が相場を上昇させるのではないかと述べましたが、どうやらそのようになってきたようです。


(01.3.21) TOPIX 1275P(+75) 日経13103(+912) 10.6億株


東京市場が休日の20日のNYは9959ドル(+135)、ナスダックも1951P(+60)と反発しましたが、昨日はFRBが公定歩合・FFレートを0.5%引き下げたことに失望して下落し、ダウは9720ドル(-238)、ナスダック1857(-93)と大幅下落。外国証券の朝方の注文は、売り3050万株・買い3960万株で、+910万株の買い越し。

19日に立会いが終ってから日銀は量的緩和を発表しましたが、デフレである限り緩和方針を変えないというのが、新鮮な材料でした。さらに日米首脳会談で、不良債権を早期に直接償却する、の声明がでて、不良債権処理は日米間の合意になり、これまでのような先送りはできない。ということが明らかになりました。

寄り付きは米国市場の下落と日銀の実質ゼロ金利+不良債権の早期の償却の好悪2つの材料をどう評価するかが注目されました。つまりは寄り付きは小安くなったものの日経平均の前場は+243円高、TOPIXは+23P高となって、TOPIXはこの時点で戻り高値を更新。後場にはいっても先物主導で値を上げ、2時過ぎからは怒濤の上げとなりました。日経先物は+1000円のS高。TOPIX先物も+99P高。値上がり銘柄数は実に1370銘柄の空前の値上がり銘柄数となりました。

はじめは、金利低下を評価した金利敏感株(銀行・商社・不動産・電鉄)と円安メリット株(自動車・精密)が人気のようでしたが、NTTやドコモが上げ、建設が上げ、ハイテクが上げと全面高になり、いったい何を買えばよいのか。市場では、子どもがおもちゃやさんの店先で、何でも買ってあげるといわれたときのような、困惑があったほどです。

これにより、TOPIXは中勢(6月〜12月)の動きを表す75日線の1280Pへ迫り、目先の小波動のピーク1238Pと1268Pを一気に上回りました。1330Pあたりにフシがありますが、まずここまではなんとか戻るのではないか。その後は、銀行の不良債権処理のプラスは建設・流通・不動産のマイナスと裏腹であるので、反動安がでると思いますが、今週に、UFJに続くみずほ・三井住友・三菱東京の今期赤字決算の方針が次々に打ち出されるようであれば、1330Pを超える期待もでてきます。


(01.3.22) TOPIX 1259P(-16) 日経12853(-249) 10.2億株


NYは9487ドル(-233)と大幅続落。ナスダックは1830P(-27)と小幅ながら続落。先駆して下げたナスダックは新安値を更新したといっても、かなり底値感がでてきたようで、たいして下げなくなってきました。NYダウはほとんど下げていない状態なので、この下げをいちいち気にすることはないと思うのですが、ADRなどNYに連動する銘柄がある以上、東京市場への影響は残ります。

昨日の2時すぎからの400円高はできすぎでした。500円高くらいで終っていれば、今日も上昇の余地があったのですが、どの銘柄も軒並み5%・10%と上昇したため、利食いの売りがでるのは当然で、米国安もあってマイナスで寄り付きました。しかし10時ころにはプラスになり、この調子だと利食いをせねばと思ったりしていたところ、前引けは結局マイナスになり、後場はやや戻したものの前引けと同じ水準で終りました。

TOPIXは昨日の+75P高に対して-16P安、日経平均は+912円に対して-249円ですから、今日の下げは望外に軽かったと思わねばなりません。銀行株は反落しましたが、円安メリットによる物色が昨日の自動車から松下・ソニー・パイオニアなどへ波及し、東芝・富士通といった半導体が上昇するなど、出来高は昨日に続いて10.2億株。売買代金も連日の1兆円超です。

昨年来の新高値銘柄は45銘柄となりましたから、この上昇は単なる買戻しによるものではありません。より積極的な買いがあります。日銀が物価上昇率がプラスになるまでは、じゃぶじゃぶ資金を市中に放出するのですから、金融相場にはいったと思ったほうがよいようです。金融相場の特徴は、@業績は悪い、A配当利回りあるいは株式益回りが重視されるということです。成長性はそれほど重視されず、金利と株式のリターンの差が重視されます。ごく目先のことながら3月の配当落ちは3月26日なので、明日は最後の配当取りの買いがあるはずで、まず3月末までは高いのではないかと思っています。


(01.3.23) TOPIX 1281P(+22) 日経13214(+360) 8.9億株


NYは一時9200ドル割れがあったものの終値は9389ドル(-97)まで回復し、下ヒゲの長いタクリ足となりました。ナスダックは1897P(+67)と反発。米国株式とくにナスダックは下値が見えたようで、日本株式には影響力が薄くなってきました。外国証券の朝方の注文は、売り3560万株・買い3910万株で、+350万株の買い越し。これで3日連続の買い越し(+910,+1570,+350万株)です。

ナスダックで半導体関連株が高かったので、NEC1970円(+160)、富士通1786円(+156)、東芝761円(+70)と半導体メーカーが軒並み10%の値上がりをし、半導体製造のアドテスト(+930)、東エレク(+600)、と日経平均を引き上げました。ソニーは9000円に戻り、WDMの古河電が1524円(+164)。

東京生命が破綻し、富士工が倒産とこの決算を乗り切れない企業がでてきました。1週間前であれば、これがマイナス材料となって、日経平均は11000円を割り込むということになったのでしょうが、日銀のデフレからの復帰のための金融じゃぶじゃぶ方針はエライもので、いけない企業がでてくれば、将来の不安がひとつずつ消えていくと、今は倒産は株価にプラスの評価になりました。

TOPIXは中勢の75日線を上回りました。すでに波動のピーク1238P,1268Pと2つのピークを上回っているので、底打ちをしたと判断しています。日経平均は10本新値足が陽転したそうですが、75日線は13531円の水準にあるので、ここまで戻り、なお先の波動のピークである14186円を上回らねば、底打ちとはいえません。ただ日経平均の寄与度が高いハイテク株は戻り調子にあるので、時間がかかってもこれはクリアできるようです。

TOPIXは75日線まで戻ったので、ここから幾分かの反落があってもしかたがないところです。3月13日に買った日経平均のダブルブル投信は、今日半分利食いました。次は1330Pを上値のメドにしていますが、そのためには銀行がどれほどの不良債権を前倒しで償却するのか、どのような方法で直接償却するのかがハッキリせねばなりません。今週にも、みずほ・三井住友・三菱東京が赤字決算を発表するのかと期待していましたが、あさひ銀が赤字決算を発表しただけであったので、銀行株は昨日・今日と安くなっています。銀行株が上昇してはじめてTOPIXの1330Pになると思っていますから、来週はこれに期待です。


(01.3.26) TOPIX 1337P(+56) 日経13862(+647) 11.9億株


週末のNYは9504ドル(+115)と上昇。ナスダックも1928P(+30)と続伸。外国証券の朝方の注文は、売り3350万株・買い4770万株で、+1420万株の買い越し。これで4日連続の買い越し(+910,+1570,+350,+1420万株)です。

国内では量的緩和によって過剰流動性を作り、デフレを払拭。うまくいけば適度なインフレを目論む日銀の方針です。500兆の国の借金の負担を減らし、40兆円のと銀行の不良債権を解消するのは、もはやインフレによるしかない。という悪魔のささやきに、追い詰められたこの国は、それしかないと同調し急ハンドルを切りました。

利回りが低下して破綻する生保が続出。銀行は決算のたびに不良債権の償却額が増えるものの一向に不良債権額は減らない。企業年金は予定利回りに達せず、年金債務の償却で特別損失を出し続けています。ここから脱却するにはインフレによる調整しかないという判断です。

インフレはあたり前のことながら、今の貨幣価値が下落するわけですから、いくら退職金を2000万円もらったといっても、それは10年後には1000万の価値しかありません。預金者の犠牲の上に過去の債務の重荷を減らそうとしているのですが、インフレがハッキリするにつれ金利は上昇し、3%の金利でもつくようになれば、いかにも利子収入が増えたと錯覚します。しかし2000万円の価値はどんどん減価していきますから、これから誰かにお金を預けていればなんとかしてくれるという態度では、本当はエライことになります。

この株高はインフレの先取り相場であると思ってよく、お金(預金)を持っていては、目減りは見えている。かといって不動産がすぐに上昇する環境ではないので、ともかく株式を持つことだ。の動物的なカンがはたらいているのではないか。この相場の性格はそのような気がします。

TOPIXは1337Pと今年の最高値をつけました。思っていたのは1330Pでしたが、今日これを上抜き、同時に中勢(3か月〜12月)の方向を表している75日平均線を軽々と突破しました。

私は今日の株価上昇を見て、先週末の利食いに引き続き今日も利食いをし、今月中には買い玉は全部手放す予定でいます。感違いしていましたが、今日が配当取りの売買最終日でした(先週末かと思っていた)。このこともあって、今日の株価上昇は増幅されたものと思いますが、明日の配当落ちはどうなるのか、4月1日の新年度になって銀行が持っている株式はどれほど売却されるのだろうかとか、当面はいろいろなことにやきもきせねばならないので、手をすかせておこうという方針です。

今回の1〜3月の相場の手本は、図の1998年1月のようになるのではないかと思っています。すなわち@急上昇して75日線を突破したものの、200日線には届かない。Aその後200日線へ達するかどうかは、銀行の不良債権の処理がどうなるのかに依存する。ということです。Aがハッキリするのは自民党の総裁選び後のことですから、4月は政局が大きな材料になるのではないか、と思っています。


(01.3.27) TOPIX 1329P(-7) 日経13638(-223) 8.4億株


NYは9687ドル(+182)と続伸。ナスダックは1918P(-10)と一服。外国証券の朝方の注文は、売り3950万株・買い4040万株で、+90万株の買い越し。これで5日連続の買い越し。

配当落ちは46円〜47円のようでした。これを引けば実質150円ほど安かったことになりま。どうも昨日の大幅上昇は当面の最後の吹き値であったと思います。急調子に戻った値嵩株は利食いに押され、上伸力を失いました。その中でNTTが860千円(+15)、ドコモが2350千円(+20)、ソフトバンクが4930円(+110)と上昇。あとはカーボン(+30)、Jエナジ(+17)、石原産(+5)と材料株が出来高を伴って上昇。

TOPIXは昨日、直前の波動のピークを3つ上回り、今日もザラバで戻り新値を更新していますから、TOPIXについては底打ちしています。したがって今後の下げは押し目買いの方針です。そのためには買うだけの現金が要りますから、買っていたダブルブル(投信)の残り全部は今日で手仕舞い、これに備えました。押し目のメドは75日線(1276P)と25日線(1236P)の中ほど、深ければ25日線まで、と予定しています。

いつもいうことですが、株価が上昇に転じたとわかるのは75日線を超えたときです。ただこれだけではしばしばダマシもありますから、固くいくなら200日まで戻った銘柄を見つけることです。200日線はその銘柄の商売が時代(1年〜3年)にマッチしているかどうかを表していると思っています。株価が200日線より上にある銘柄は有卦の時期にあり、200日線より下にある銘柄は時代に取り残されているとと判断できます。そうであれば、@それまで200日線より下にあった株価が、A初めて200日線まで戻ったり、B200日線を初めて超えた銘柄は、今後の有望株になります。

東研ソフトユーザー情報の目次のページには、 条件表の設定例とその市場環境が用意されていますが、目につかないので、あまりご覧にならないかも知れません。この中に、昨年6月に掲げた「200日線を上抜いた後の押し目 」の条件表がありますが、これは200日線を超えた後の押し目買いをしようという設定です。200日線に関してはもうひとつ条件表を作ってあり、どこかで掲げたと思っていましたが、過去のHPを捜しても見つからなかったので、掲げておきます。タイトルは「200日線に接近後押し目」です。





図のような位置で買いマークがでます。大切なことは
  1. aのように200日線まで株価が戻ったこと。

  2. aでは、直前の波動のピーク(243円)を上抜いて、波動は転換していること。

  3. aまでに、波動のボトムがきり上がっていればさらによい。(図では215円の安値の後すぐにaになったので、切り上がりはみられない)

  4. aからの反落は75日線あたりで止まりそうなこと(75日線を大きく下回ればよくない。戻り売りが強い。)

  5. aではある程度の出来高ができること(10万株20万株では不足。注目度が少ない)
などです。条件表を使って検索された銘柄は、必ずグラフをみて、以上のようなことを確かめて下さい。


(01.3.28) TOPIX 1337P(+7) 日経13765(+127) 8.7億株


NYは9947ドル(+260)と3連騰。これで+115→+182→+260と上昇幅を日ごと伸ばしてきましたが、まあ自律反発としては頭打ちとなってよいところです。ナスダックも1972P(+53)と反発。外国証券の朝方の注文は、売り3450万株・買い3490万株で、+40万株の買い越し。

そろそろ東京市場は頭打ちとなると思っていましたが、米国高を受けて、寄り付きは高く始まりました。ただ期末接近ということで、期末株価を上げたいという勢力もある一方で、見送るという態度をとる勢力もあり、高寄りの後は戻り売りに押され、一時はマイナスへ。後場は日経先物が主導してプラスになり、意外にもプラスで引けました。ただ日経先物の出来高は27000枚程度で、先の急上昇したときの半分くらいに減りました。今日の上昇は余熱というべきでしょう。

積水ハが10%程度の自社株買いをすると発表し1079円(+74)。マイカルCは三洋信販へ売却の報道があって、マイカルCは3540円(+450)。昨日から大リストラでS高をしているアイワは今日も1055円(+100)と連続S高となるなど、リストラないし過去の清算を積極的に進めるところは大いに株価が上昇。こうでなくてはいけません。

昨日の200日線の続きです。3月13日から強気になって買い始めたとHPに書いたところ、どんな銘柄を買ったのかと問い合わせがいくつかありました。このときは日経平均のダブルブル投信を買っていたので、銘柄ではなく投信ですとメールの返事や電話で答えましたが、この質問(ではないが)は困ります。

銘柄を書くと、@このHPで私に有利となるようなことを言っているのではないか、のつまらぬ疑いをもたれかねないこと。A以前は目についた銘柄をタイムリー(だと思って)に掲げたこともありましたが、その問合せやその後の質問に時間をとられこりごりしていますので、今は定点観測の7銘柄以外の銘柄を取り上げることはしていません。チャートの例題として取り上げるだけです。ということで個々の銘柄についてのご質問をされても、お答えできませんので、あらかじめご了承下さい。

その日経225のダブルブル投信の注文を出した翌日、会社とは別に個人の口座を作ってくれないかと証券会社に頼まれたので、個人の口座を作り、時期もよいのでなにか買おうと思って注文したのが、グラフの○の日です。買ったとたんに-10円安。翌日ザラバ安値ではさらに-10円安となって、オイオイと思っていましたが、運よくその後は上昇しています。それはどうでもよいことですが、この銘柄(TCM)を買ったのは、昨日の話に関係があります。昨日の復習がてらにこの銘柄を買ったわけを述べれば、
  1. aで200日線近辺まで戻った
  2. aの出来高は34万株とまずまず出来ている
  3. 先の高値bの水準を上回っている
  4. 安値はc→dときり上がっている
  5. aからの反落は75日線近辺まで下げている
と昨日いった条件をまず満足していたからです。もうじきこの銘柄は売ってしまうつもりですが、それは出来高が増加しないことが最大の不満であるからです。今日はaの高値を上抜き、200日線を超え、と形としては一層よくなってきましたが、出来高が不足しています。このような出来高ではあまり上値は期待できません。この後再度下落して再上昇を狙うほうがよいのでは、といまのところ思っています。(この後の下落は、そう言った以上は買いませんが)


(01.3.29) TOPIX 1285P(-52) 日経13072(-693) 7.3億株


NYは9785ドル(-162)と反落。ナスダックも1854P(-118)と大幅下落。外国証券の朝方の注文は、売り4180万株・買い3670万株で、-510万株の売り越し。

東京市場は戻りが一杯になったところへ米国の株安を受けて、寄り付きから安く始まりました。昨日高寄りして陰線となった銘柄が多かっただけに、売り急ぎが顕著になり、下げ巾を拡大し、TOPIXは1300P割れの-52P安。日経平均は今年最大の-693円安になりました。今日が下げはじめですから、来週一杯は再上昇は無理のような感じです。

3月末株価は13000円を意識したものになるのかも知れませんが、4月に入れば初旬は利食い売りで安くなって、中旬からは新年度入りする公的年金資金などの買いによって再上昇するのかと思っていますが、再上昇の巾が大きくなるかならないかは、@自民党の総裁がだれになるのか、A緊急経済対策の具体的な内容がでてくるのか、B銀行の不良債権処理は9月に向かってどのような方針で行われるのか、C株式買い上げ機構はどうきまるのか、など政治の分野が主たる要因になります。

ハイテク・通信関連・ネット関連は大幅な反動高をしていたため、今日は大幅安になりました。それにしてもドコモが1日で-160千円安の2230千円になるとは、値が軽いというか、売買が一方通行になっているというか、相当に強弱感が対立しています。野村の2月の高値2360円から3月半ばの1650円へ-30%の急下降があって、ここから→から急上昇して2490円へと51%の上昇をしたのも異常ですが、今日は-210円安とエレベータのような相場です。


当面の物色対象は300円以下の銘柄になったようで、今日の出来高上位は、オリコ230円(+31)、Jエナジ222円(-1)、洋シャッタ185円(+45)、洋エンジ332円(+32)、川重174円(+4)は活況でした。

株価と200日線との関係についての説明は、今日で終りますが、図は川重です。狙い目は図のeの75日平均線の水準ですが、これまでに述べてきた条件は、
  1. aで200日線に接近。
  2. aではそこそこの出来高ができている。
  3. aは先の波動のピークのbを上抜いている。
  4. 波動のボトムがc→dと切り上がっている。
  5. a→eへは急落していない。
とOKでした。


定点観測している7銘柄のうちでも、これに該当する銘柄があって、図は新日鉄ですが、200日線に接近したのは、a,b,cの3度あります。3度とも先の波動の高値を上抜いていますから、aの後のAあるいはA'、bの後のB、cの後のCは買い狙いのところです。

200日線についてややくどく述べたのは、最近になって複数の方から、どういう方針で買えばよいのかとメールでたずねられることがあったからです。先のことはわからないことに賭けるのですから悩むことが多いのは当然ですが、1つだけでも決まり手を持っていれば、それほど迷うことはありません。1件1件のメールの返事に、この3日間で述べたようなことは時間的にも到底書けないので、HPで述べさせてもらいました。

派手なやりかたではありませんが、@株価が上昇トレンドにはいってから、A押し目を買う、というのが固い方法です。200日線の利用はこれにそったものです。実際には、AやBやCで買ったものの、意に反して下落してしまうこともありますが、そうなった場合はどう対処するのかを考えておかなければなりません。うまく上昇したときは、どうなったら売却するのかも決めておかねばなりません。これらのことを決めておいて初めて売買ができます。


(01.3.30) TOPIX 1277P(-7) 日経12999(-72) 6.8億株


NYは9799ドル(+13)と小反発。ナスダックは1820P(-33)と続落。しかしながらザラバ安値から引けにかけて戻したことから好感され、外国証券の朝方の注文は、売り2550万株・買い2620万株で、+70万株の買い越し。

米国が戻したことと、昨日の大幅下落に対しての押し目買いによって、反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後すぐに+385円高。TOPIXも1313P(+28P)になって昨日の下げの半値戻しをしていましたが、どうあれ昨日の下げは下げの第一歩ですから、すぐに戻るはずはありません。

しだいに売り物に押され、後場にはいるととうとうマイナスになり、ズルズルと値を下げて終りました。 これで2001年3月末の株価が確定しました。昨年3月末のTOPIXは1705Pでしたが、今年は1277Pで終わり、-25.1%の下落となりました。日経平均は4月の銘柄入れ替えで比較の対象になりませんが、20337円→12999円へ-36%の下落です。この1年の企業の活動は25%〜35%のマイナス評価となりました。将来の期待がこの分しぼみ、失望が増えたわけです。

2001年3月の業績は今日で確定しましたから、4月からは2002年3月期の業績が問われます。日経新聞によれば、2002年は連結ベースで、売上高は+1.2%、経常利益で+6.2%、純利益で+32.5%の増収増益になるとの試算です。経常利益の伸びは2001年に比べて急に収縮しますが、純利益は不良資産の処理や退職給与会計の不足分の処理が2001年に比べて減少するために急増となるようです。

昨日の東証1部の連結PERは39.09倍ですが、純利益が32.5%増加するなら、来期の連結PERは29.5倍になります。なかなかPERも低くなります。4月からは30倍を切った連結PERが日経新聞に発表されるわけで、PERの逆数である株式益回りは、未曾有の3%台になります。これを見れば株価は安いなあという実感がでてくるでしょう。

基本的には4月からの相場は日本株は割安であるということになり、下値は固まってき、先の安値の更新はないと思いますが、ガンは政治です。4月26に新首相が決まるようですが、4月一杯は無政府状態が続きます。そこへ4月1週には緊急経済対策が具体的に提示されますが、株式の買い上げ機構も次第に後退しているような感じですから、4月はかなり失望の売りが出てくるのではないかと恐れています。


目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..

株式会社 東研ソフト