日経平均をどう見たか・判断したか (00年2月)

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(00.2.1) 19423(-116) 5.7億株


NYは10940ドル(+201)と反発も、基本的には反動高のようです。ナスダックは3940P(+53)。外国証券の朝方の注文は、売り2650株・買い2300万株と薄くなり、-350万株の売り越し。

NYの危うさと投信の大量設定の綱引きの様相です。昨日は投信期待で上げ、今日はNY高にもかかわらず、FOMCを見たいと見送りとなりました。全般が様子見になったときは、意外な銘柄が物色されるもので、今日は板硝子が出来高1位(955円。+70)となり、旭硝子の950円と逆転しました。値上がり率1位は日無線(1220円。+19.6%)、ついでタカラ(530円。+17.8%)、日本橋梁(146円。+15.9%)、学研(288円。+15.2%)。

株式投資には、上がっている銘柄についていく「順張り」と、下がっている銘柄から割安株をみつけていく「逆張り」がありますが、順張りの対象となるのは「成長株」であり、逆張りの対象になるのは「割安株」です。グラフでいえば200日線を超えている銘柄の中に成長株があり、200日線を下回っている中に割安株があるのですが、東証1部で200日線を超えている銘柄は273銘柄(20%ほど)です。

大量の投信設定が話題になっています。投信の運用のしかたも、成長株重視か割安株に重きを置くか、の2とおりしかありません。向こう2年は投信の黄金時代であると言われていますが、集めた資金のすべてを20%の成長株に投資するわけにはいきませんから、投信の大量募集は、当然に割安株の大幅な水準訂正を引き起こします。


(00.2.2) 19578(+155) 6.4億株


NYは11041ドル(+100)と続伸。ナスダックも4051P(+111)と大幅高。外国証券の朝方の注文は、売り2360株・買い2370万株と薄く、+10万株の買い越し。

今日は野村(アセット・マネジメント投信)の1兆円規模の設定が開始されました。8000億円集まり、今日は2000億円ほどの買い入れたそうですが、これを期待しての買い、NY高による安心、円が一時109円になるなど為替からのフォローと、市場は楽観人気となりました。

ハイテク・ネット株に銀行・バイオ株まで参加し、前引けは+403円高。後場にはザラバ高値19860円をつけ+436円高までありましたが、今夜のFOMCが気になり、引けにかけて値を崩し+155円高で終わりました。日経平均はザラバ・引値ともに新高値。
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「ノムラ日本株戦略ファンド」がどのような銘柄を組み入れるのかが、市場の関心事であったと思いますが、ハイテク・通信がメインのようで、ここへ時価総額の大きいものを加えるといった方針のようでした。このためか建設・造船・倉庫・不動産はマイナスとなりましたが、これら業種も解消売りが一段落する3月半ばにはなんとかなるのではないか。
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なんにしても向こう2年間は郵貯の大量満期償還から株式需給は悪くなることはありませんから、この2年は株(どんな株でも)買っていれば報われる時期だろうと思っています。


(00.2.3) 19786(+207) 6.2億株


NYは11003ドル(-37)と小動き。ナスダックは4073P(+21)。外国証券の朝方の注文は、売り2830株・買い3860万株と買いが増加し、+1030万株の買い越し。FOMCはFFレートを0.25%引き上げると決定。0.5%の引き上げもあるか、と心配してNYは下げていたのですが、当面は安心となりました。

昨日の1兆円投信設定に同調する買いが続きました。時価総額の大きい銘柄から上昇し、特にソフトバンクは+21000円高の124000円。ハイテク・ネット株の人気は高いのですが、三菱電が出来高1位、日立5位、東芝6位、シャープが7位、松下が8位の出来高であったように、ハイテクのうちでもまだ値段が高くない銘柄が物色されてきました。そのほか投信が組み入れるであろう優良株の富士写・カシオや薬品株も人気。目新しいところではヤマタケ・ダイフクの設備投資関連株が大幅高。
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久々に野村の底力を見せつけられ、この市場を明るくした野村証こそ買うべきだの考えでしょうか、野村証は2710円(+215)で新高値。グラフでは日経平均に逆張りの売りマークがつきました。 上昇の割には出来高が6.2億株と出来高が盛り上がらないことや、今日の値上がり銘柄数425銘柄・値下がり784銘柄のアンバランスさをみると、今日明日が当面の高値(中勢2番目の上げ波動)になりかねません。


(00.2.4) 19763(-23) 7.1億株


NYは11013ドル(+10)と小動き。しかしナスダックは4210P(+137)と派手に上昇。外国証券の朝方の注文は、売り2610株・買い3710万株と、+1100万株の買い越し。外国人は1月の買い越し額が1047億円でしたが、11月の8000億、12月の6000億の買い越しを思うと激減しています。

投信は8月以来の買い越しを続けていますが、昨年12月の2500億円の買い越しが最大でした。(1月は1100億の買い越し)。この2月には募集の上限で3兆円規模のファンドが設定されるようです。外国人が昨年6月に12500億円の買い越して、98年10月から99年7月の中勢相場を作りましたが、2月は投信が1兆円ほどの買い越しとなって、昨年の外国人にかわって今度(2段目)の中勢波動を作るような雲行きです。

となると投資主体の投信がリードする相場ですから、投信好みの銘柄についていくしかありません。成長株は目下のところ大人気で、ワイワイいっているので、ここでは割安株に注目しておきたいと思います。
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図は条件表No.135「PERとPBR」です。ここではPERが40倍以下で、PBRが2倍以下の条件をつけました。(No.2行とNo.3行)
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なお参考として、No.4行に、最近18日間の株価の上昇率も表示するようにしました。



この検索の結果ですが、東証1部銘柄の半数である675銘柄が検索されたのには驚きました。とうてい検索された銘柄全部を載せることはできませんが、図は陸運・海運・倉庫の部分です。先般倉庫株(特に三菱倉庫)がストップ高をするなどして注目させられましたが、三菱倉庫はなおPERが21.7倍、PBRが1.3倍と大割安です。

割安株はごろごろしています。しかもこの18日間の上昇率をみると14%〜36%の上昇を見せている銘柄も半数以上あります。低位株は全部が低落しているわけではありません。いずれはこれら割安株の水準は大幅に訂正されることは必定です。


(00.2.7) 19945(+182) 6.3億株


NYは10963ドル(-49)と小安いかったのに対し、ナスダックは4244P(+33)と史上最高値を更新。外国証券の朝方の注文は、売り2840万株・買い3830万株と、+990万株の買い越し。

好需給を背景にして個人投資家の参入がめざましいようです。ソニー・ソフトバンク・ドコモなどの昨年末をリードした銘柄も、ナスダック高によってもちろん高いのですが、昨年末のような上げっぷりはできません。株価的に買いやすい松下・トヨタ・キャノン・野村証などに買いが集まっています。

ソニーの30000円に比べれば松下の3000円はいかにも安く見えます。各業種の優良企業をみると、信越化は5360円、武田は5900円、富士社が4690円、トヨタが4990円、キャノンが4770円とあり、業界の大型優良株はまず5000円の水準を目指す様子です。そう思えば松下の3120円、野村証の2915円は(妥当かどうかはべつとして)買われる余地があります。
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ここまでは投信銘柄ですが、個人投資家がドッと参加した結果、今日の値上がり率上位には低位株が並びました。日重化219円(+29.6%)、大平金249円(25.1%)、Jエナジ114円(22.6%)、古河電池248円(+20.4%)、タツタ178円(+18.7%)がベスト5。このほか出来高トップは三菱マ370円(+14.2%)の2900万株となり、低位株の復活の開始です。


(00.2.8) 19868(-76) 6.7億株


NYは10905ドル(-58)と連続小幅安。ナスダックは4321P(+77)と連続最高値を更新。外国証券の朝方の注文は、売り4500万株・買い3500万株と、-1000万株の売り越しとなりました。10-12月のGDPがかなりのマイナスとなることを理由に利益確定しておこうというところでしょうか。

ナスダックは連日の史上最高値をつけていますが、ソニー・ドコモ・ソフトバンクが下げ、まったく日本株はNY離れを鮮明にしてきました。ソフトバンクは高値で長大陰線を出して、目先は反落のようです。ソニーも戻り高値30000円をつけて長大陰線となったので、これも調整入りの気配です。したがってTOPIXのグラフも悪化の兆しとなりました。

個人投資家が参入してきたことによって物色対象が広がり、日経平均はTOPIXよりもよい動きをしています。今日はハイテク・情報インフラ関連が安くなると、明治乳業・協発酵・宝酒造のバイオが買われるなど下支えをします。

株価を成長性(A)と収益力(B)とで分類すると、@成長性が非常に大きい株(AAAB)、A成長性はやや劣るが収益力が高い株(AABBB)、B成長性はやや劣るが収益力はそこそこある株(AABB)、Cいくぶんかの成長性はあるが収益力は高い株(ABB)、D成長性はないが収益力がある株(BB)、E成長性も収益力もない株(B)のように分類されるでしょうか。

昨年は@が主役で、これらは10000円以上の水準になりました。.今年になって松下・トヨタなどのAが物色されていますが、これらは5000円の水準、Bは2500円、Cは1000円、Dは500円、Eは250円、このような株価水準を考えています。


(00.2.9) 20007(+138) 7.2億株



NYは10957ドル(+51)と11000円近辺での小動き。ナスダックは7日続騰して4427P(+106)と連続最高値を更新。外国証券の朝方の注文は、売り3420万株・買い3510万株と、+90万株の買い越し。

とうとう終値ベースでも日経平均は20000円を超えました。図にあるように当面の高値の目安は19864円と20380円でしたが、19864円はすでに2月3日に達成しています。2月3日といえば野村の1兆円規模の投信が設定を開始した翌日です。

今の日経平均の水準は、昨日いったように目先の高値であると思っており、逆張りの売りマークも2月3日にでていますが、これを無視するかのような動きとなっています。3日の終値が19786円でしたから、それから4日間かけて20007円へ220円ほどしか上昇していないので、たいした値上がりではないのですが、素直ではありません。

この背景にはもちろん投信の大量設定があります。証券会社からFAXをもらった「日刊トウシ新聞(2月9日)」によれば、2月7日にはINGが3000億と1000億のファンドを設定し、8日はパートナーズが2000億を2本設定。そして明日10日は大和の(継続募集で)上限5兆円のダイワ・バリュー株・オープンの第1段の設定です。この需給のよさが日経平均を引っ張り、ピーク打ちを先延ばしにしています。まあそれも明日の大和の設定で、日経平均も一服となるのではないか。ソニーが30000円を超えるのかどうかが、その象徴となります。


(00.2.10) 19710(-297) 8.4億株


NYは10699ドル(-258)と大幅下落。ナスダックは8日目にしてようやく反落し4363P(-64)。外国証券の朝方の注文は、売り3960万株・買い4320万株と、+360万株の買い越し。

オプションSQはやや売り越しであったようです。20000円台奪回の目先の目標達成感に、明日からの3連休、加えてNY安があったので朝から安く始まりました。ソニーは30000円を抜けるどころか窓をあけて下落(28710円。-860)。
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. ソニーから松下にきて、今日はコロムビア・ビクターが買われました。コンテンツのテレビ株が高くなったので、東映・松竹・東宝の株価の低い銘柄に物色対象が変わってきたのと同じ動きです。

図は「フリー(グラフ)」で、「主な日柄」(4%波動)を描画したものです。
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「主な日柄」は4%以上の上昇・下降を図のように折れ線で描き、その下に
  1. 上昇波動(ボトム→ピーク)の期間
  2. 下降波動(ピーク→ボトム)の期間
  3. ピーク→ピークの期間
  4. ボトム→ボトムの期間
を表示します。

図では上昇波動の期間(日数)は31,27,24日が長い部類です。下降波動は24日、19日が長い日数です。 ピーク→ピークの日柄は53日、34日、26日、25日、25日とあります。全体的には24〜25日の日数が多く見られ、最近の日経平均のリズムは24〜25日であるといえます。直近の上昇波動は今日で24日の上昇ですから、日柄的には4%波動(目先波動)のピークとなってよいところです。

ついでによく使う「小勢波動」「中勢波動」について述べておきます。図は《カナル》のCD-ROMに入っている「相場の見方ガイド」にあるモデル波動です。

大勢波動は2〜3年にわたって作られる大きな波動です。これは景気循環の期間と同じものです。

この大勢波動には3月〜12か月の中勢波動が3つ含まれます。図の@ABが中勢波動のピークです。この中勢波動には、これまた3つの小勢波動が含まれます。小勢波動は短いものは2週間、長くて2か月程度のものです。

いまの波動の位置は、1月28日にもいったように、第2段目の中勢波動にあり、このうちの3つの小勢波動では2つめのピーク近辺にあるというのが考えです。(図の緑の○印)従って今日から反落があったとしても、その期間は2週間くらいのもので、次は3段目の小勢上昇波動にはいり、やがてAの中勢波動のピークをつける。というのがわかりやすいコースです。


(00.2.14) 19556(-153) 7.7億株


NYは建国記念日に-55ドル安、ついで-218ドル安と大幅続落し、10425ドル。NYのデータがないのでチャートは新聞に載っているものをみただけですが、まったく悪い足取りになりました。ナスダックは4395P(-90)。外国証券の朝方の注文は、売り5180万株・買い4420万株と、-1060万株の売り越し。

NYに連動するADR銘柄が下げ、東京都の外形標準課税を検討されている銀行株が下げ、長崎屋の倒産から流通あるいは建設など信用リスクのある銘柄が下げ、で値下がり銘柄数は809銘柄となりましたが、日経平均は意外に下げませんでした。今日の出来高7.7億株は月曜日にしては多く、売りの一方で買う勢力も厳然としてあります。

今年に入って目が回る忙しさです。今日メールで、昨日の「両抱き」についての質問をもらいましたが、そんなことを書いた記憶がありませんでした。読まれたのであるから、どこかで書いているのでしょうが、ほとんど意識せずに書いているのでしょう。
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図はTOPIXです。青○が「両抱き」ですが、両抱きとはまん中の日の値幅がその前後の値幅よりも長いものをいいます。陰線・陽線を問いません。(図の□に拡大図)

両抱きは波動のピーク・ボトムによく現れます。両抱きがでたときは波動の転換の可能性が高いのですが、慎重に判断するなら、まん中の線を抜いてから転換としたほうがよいでしょう。図ではピークと思われる位置にありますから、まん中の陰線の安値を下抜いたときに転換と判断します。

当然のことですが、両抱きがでたから即転換とは判断するのは誤りです。それなりの波動を形成した後に現れた「両抱き」だけが意味があります。それなりの波動とは、9順位相関や25日順位相関が+80以上(あるいは-80以下)になっているかを見て下さい。


(00.2.15) 19367(-188) 8.1億株


NYは10519(+94)と少し反発。ナスダックは4418P(+23)。外国証券の朝方の注文は、売り4600万株・買い3970万株と、-630万株の売り越し。NYが小反発したので、朝方はハイテクが戻る様相でしたが、次第に戻り売りに押されて前引けは-4円安。後場はエルカクエイの倒産がじわじわと効いてきてズルズルと値を下げました。

昨日の長崎屋に続いてエルカクエイが会社更生法の申請をし、やっぱりダメなものはダメかと、株価が100円以下の銘柄が大幅下落となりました。値下がり率の大きいものは、新潟鉄(81円。-21.4%)、宮越商(56円。-20.0%)、第一家(59円。-19.2%)、淀川鋼(218円。-19.0%)、藤和不(57円。-16.2%)、藤井(72円。-14.3%)、兼松(63円。-13.7%)、シントム(59円。-13.2%)、第一電(74円。-12.9%)、ハザマ(54円。-12.9%)と100円以下の銘柄がずらりと並びました。新潟鉄や兼松がだめになるとも思われませんが、忘れていた信用リスクの再登場です。

日経平均は素直に調整をしています。2月10日にいったように、今は中勢第2段の上昇波動のうちの小勢2段目の上昇波動が終わり、この反動(調整)をしているところです。2月10日のモデル波動をみていただくとおわかりのように、ここからの下落は短期間で、下げ巾も小さいはずです。(小勢3段の上げをして、中勢第2段の上昇が終わった後は、1〜2か月かけて、10%ほどは下げるはず。)

この下落の期間は2週程度、下げ巾は5〜6%だろうと思っています。先の小勢上昇波動の高値は20046円でしたから、5%の調整なら19043円、6%の調整なら18843円です(ザラバベース)。あと300円〜500円で下げ止まりとなるのでは。


(00.2.16) 19599(+231) 8.0億株


NYは10718(+198)と反発。ナスダックは4420P(+2)。外国証券の朝方の注文は、売り3570万株・買い2890万株と、-680万株の売り越し。

NY高を受けて小高く寄り付きましたが、ハイテク株の戻り売りで次第安となり、前場は-46円安。しかし後場はハイテクの下げ渋りから押し目買いが入って+231円高で引けました。基本的には突っ込みの反動高であり、なお調整局面にあるものと思っています。今日が下げのちょうど半ばではないか。

損保業界の再編成の動きが急になってきました。三井海上と住友海上の合併(の見通し)が報じられ、三井海上と3社統合するはずであった日本火災と興亜火災は2社で合併。今日は千代田火災と大東京火災の合併交渉の報道です。いずれも狙いは効率化ですが、株価にはあまり響いていません。

東燃とゼネ石の合併交渉も報じられましたが、成長性に乏しい業種は合併して、リストラして、経営を効率化するのが残された道のようです。合併できない企業は不採算部門を切り捨ててスリム化するほかなく、不採算部門を切り捨てられない企業は倒産、というわけです。そういえば興銀・第一勧銀・富士銀の統合3行はムーディーズが格上げしたとかで、今日は上昇しましたが、効率化が目にみえてこないと持続的な株価上昇とはなりません。
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成長性を最も重視する株式市場では、やはり将来の事業展開をぶち上げるほうがインパクトがあります。先日、東芝がネット事業を拡大の発表で株価を上げましたが、今日は三菱電が同じくネット事業について引け後に会見するとの話で905円(+76)と上昇。誰でも積極的な明るい話が好きなものです。


(00.2.17) 19791(+192) 7.6億株


NYは10561(-156)と反落。ナスダックは4427P(+6)。外国証券の朝方の注文は、売り3390万株・買い3840万株と、+450万株の買い越し。

円はとうとう110円台になりました。これを受けて国際優良株が買われ、ソニーがインテルと家電ネットワークで提携の報道があってハイテクが買われ、一方では銀行と低位大型株が持ち合い解消売りで値を下げる動きで、日経平均・TOPIXが上昇した割には迫力はありません。
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値上がり率上位には、10000円を超える銘柄が並びました。値上がり銘柄は473銘柄、値下がりは784銘柄。

2月10日に「大勢・中勢・小勢のモデル波動」を掲げました。これは大勢波動の上昇波動には3つの中勢波動(3〜12月)が含まれ、中勢波動の中には3つの小勢波動(2週〜2月)が含まれるというものでした。

今日の図はこの大勢上昇波動が3つ連なっています。大勢上昇波動は、1つが2〜3年の期間であり、これは景気の在庫循環(キチン波動ともいわれる)に相当します。大勢上昇波動が3つ連なると、あいだの調整の下降波動を含めて約10年の期間になりますが、これは設備投資循環(ジュグラー波動ともいわれる)に相当します。

先日は、1つの大勢上昇波動の中の、中勢第2段目の波動の中の、小勢第2段目の上げが終わったところといいましたが、今の大勢上昇波動は、98年10月を起点にして始まったばかりの大勢1段目です。長い目で見れば、この後さらに2つの大勢上昇波動が残っており、あと5〜8年くらいは株式の時代だろうと思っています。


(00.2.18) 19789(-2) 6.6億株


NYは10514(-46)と続落。しかしナスダックは4548P(+121)と大幅高。外国証券の朝方の注文は、売り4070万株・買い3900万株と、-170万株の売り越し。

ナスダック高からソニー・ドコモ・ソフトバンクなどが上昇。ゲーム・コンテンツ株やバイオ関連も上げたものの、低位株の持ち合い解消売りが帳消しにします。

出来高トップのNKKが1100万株で、あとは1000万株に満たないという盛り上がりのなさで、全般は見送りです。鹿島建は新安値へ。

昨日の大勢波動の続きです。図は1989年のバブルのピーク以来の月足です。大勢波動はa→b→c→d→e→fときて、fから上昇波動のあるのが現在です。
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a→bは大勢下降波動の第1段目ですが、この下げ期間は31か月。c→dは大勢下降波動の第2段目で、14か月の下げ。e→fは大勢下降波動の第3段目で、29か月の下げでした。
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b→c→dの波動はモデル波動どおりにはいきませんでした。安値を見るとb(14190円)とd(14295円)で、dのほうが高くなっています。モデルでは当然にdのほうが安くならねばなりません。高値を見るとc(21573円)とe(22750円)で、eのほうがやはり高くなっています。eはcより安くなければなりません。

c→dの下げ波動とd→eの上げ波動は変則ではありますが、バブル崩壊以来3つの大勢下げ波動があったことはわかります。a→fは107か月(約9年)であり、10年のジュグラー波動に相当しています。


上図で、fからようやくにして大勢上昇波動の第1段目が開始していることがわかります。 a→bの下げ期間が31か月、e→fが29か月でしたから、fからの大勢上昇波動は、だいたいこれに匹敵する30か月(2年半)ほど持続するとわかりやすい。そうなら現在進行中の大勢上昇波動第1段は、来年の3月ころまで続きます。

右図はfから今日までの週足です。A→Bが中勢上昇波動の第1段目であり、Cから現在までが中勢上昇波動の第2段目(が進行中)です。A→Bの中勢上昇波動のなかには、a、b,Bの小勢上昇波動が3つ含まれています。

またCから始まった中勢上昇波動第2段には、d,e(と思う)の2つの小勢上昇波動がすでにあります。残り1段の小勢上昇波動がでれば、中勢上昇波動第2段は終了し、B→Cへの調整が11週かかったように、やや長い調整となるのでは、と想定しています。


(00.2.21) 19543(-245) 6.2億株


NYは10295(-295)と大幅続落。ナスダックも4411P(-137)と急落。外国証券の朝方の注文は、売り4260万株・買い2800万株と、-1460万株の大幅売り越し。円安が進行する中、利食い売りを出しておこうというところです。昨年は1月から外国人買いがピッチを上げましたが、今年は株数ベースでは売り基調です。

NYが295ドル安ければ、日本株はその倍の500〜600円下げてもよいところですが、この半分の下げで済んでいるのは、NY離れが定着したといえます。値下がり銘柄が1046(値上がりは222銘柄)とほぼ全面安であった割には、たいした下げにならなかったのは、ソニーの2000円高が底支えしたためです。プレステ2のインターネット上の予約が殺到して、接続がダウンしたソニーはストップ高して31650円へ。

全般は調整下にあるので、悪い材料には敏感に響きます。石原新税の影響はまだ尾を引き、銀行株は続落。統合3行は統合発表直後の高値の半値近くになりました。業績を下方修正した東レは341円(-22)、マツダは358円(-80)。債務超過になると伝えられた日重化は122円(-32)。銀行の債権放棄の交渉がうまく運んでいないトーメンは45円(-9)と額面割れ。

長銀の新行名は「新生銀行」になったそうです。「みずほ銀」といい、もうひとつのような気が。 日経平均はやはり、高値から5〜6%の調整をして、19000円ないし18800円あたりで調整完了となりそうです。


(00.2.22) 19390(-153) 6.4億株


NYは休場。外国証券の朝方の注文は、売り3410万株・買い2625万株と、-785万株の売り越し。NYが休みなのでさあ日本独自の動きになるか、というところでしたが、なるほど調整下にあるだけに素直に下げました。

昨日S高をしたソニーは寄り付きから買い人気で、上場来高値を更新し、ザラバ高値33250円をつけました。これに引きずられる格好で、ドコモ・ソフトバンクも堅調となり、日経平均・TOPIXはプラスになりましたが、ソニーが急落するとともに次第安となり、TOPIXは-36Pの大幅安となりました。


ソニーは2月に入ってから、デンドラの1/4位上限線を突破し、需給相場入りをしていましたが、今日の新高値から急転し大陰線をつけ、1/4位上限線(31182円)を下回る30350円(-1300)で引けました。これによって通常の動きに戻ることになりそうです。つまり当面は、需給相場の反省から調整することになります。下げが軽くても27671円の前波動の上限線までは下落するのではないか。

新安値を更新していた建設・銀行株でしたが、今日は突っ込み警戒の買い戻しがはいったのか、小高いものがでてきました。鹿島建は小幅ながら連続陽線をつけ下げ渋りの様相。新日鉄は安値230円を3度出して、230円には買い需要があることを見せていますが、さあこれがどこまで本気の買い物なのか、注目です。


(00.2.23) 19519(+128) 6.7億株


NYは10304(+85)と反発。ナスダックは4382P(-29)とネット関連が売られました。外国証券の朝方の注文は、売り3410万株・買い3210万株と、-200万株の売り越し。

NYが続落しなかったので、寄り付きは小高く推移するも前引けはマイナス。大引け前にホワリと上昇してプラスで引けましたが、突っ込みの反動高です。値上がり銘柄数は747銘柄で、久々に値下がり484銘柄を上回りました。銀行株や三越・ダイエー・東レ・日航・JR東などだらだら下げてきた銘柄が値上がり率上位になっています。

3月初めに持ち合い解消がピークを迎えるとはいっても、いくらなんでも安すぎる。まだ安くなるかも知れぬがここら辺から買い下がりして株数を増やそう、と判断した買いなのでしょう。

昨年は原油の暴騰が話題になりました。昨日、商品をしている《コモディティ》のユーザーから電話があって、パラジュウムはめちゃくちゃな値上がりとなっている。5枚買っているだけで1600万円とかの評価益になっている、とのことでした。


どれどれと見たのが図のグラフです。商品の世界では価格が20%も変化すると大変なことですが、パラジュウムの場合は100%の上昇をしており、びっくりです。知りませんでした。(陰陽足はパラジュウム。折れ線は白金)

ついでに他の商品のグラフをみましたが、今年に入って急騰している銘柄がほとんどです。金は904円(12月)→1095円(2月)と20%高、白金は1234円(1月)→1739円へ40%高。銀でさえ161.9円(12月)→185.0円(2月)へ14%高、アルミは159.0円→190.4円へ20%高。貴金属だけかと思ったら、コーンも10740円(12月)→13850円(2月)へ30%高、大豆は19490円(12月)→26300円(2月)へ35%高です。このように何もかもが上昇しているのは大量の投機資金が入ってきているのでしょうが、ようやくデフレからの脱却ができそうな様子です。
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今日の日経新聞には、ニッケルが内外で高騰し11年ぶりの高値の記事があり、その隣にはシリコンウェハーの需給が逼迫し半導体生産に支障をきたしかねないの記事がでています。資源株・素材株にもスポットがあたる日も遠くありません。


(00.2.24) 19571(+51) 6.0億株


NYは10225(-79)と反落。しかしナスダックは過去最大の上げ幅となって4550P(+168)。最高値を更新しました。外国証券の朝方の注文は、売り3800万株・買い4000万株と、+200万株の買い越し。

国内は投信の設定による買いと、持ち合い解消の売りが綱引きですが、投信が組み入れるであろうIT関連・ハイテク関連はナスダックを手本にしていますから、今朝は高く始まりました。加えて明日は6本の投信設定に日ですから、投信好みの銘柄は買われ、TOPIXは昨日・今日と連続して22P高となりました。

値上がり銘柄数は720、値下がりは501と買い銘柄の対象は広がってはいるものの、日経平均はいまいち伸びきれません。鉄鋼・海運・電力が突っ込みの反動高をみせましたが、反動高である以上持続性がありません。昨日反動高した東レは早くも-19円と反落です。底値鍛錬が必要です。


(00.2.25) 19817(+246) 7.0億株


NYは10092(-133)と続落。ザラバでは10000ドル割れ。高値11722ドルからの下げ率は-14%になります。-20%とすれば9377ドルの下値。しかしナスダックは過去最大の上げ幅をみせた昨日に引き続いて新高値を更新し、4617P(+67)。外国証券の朝方の注文は、売り3900万株・買い4050万株と、+150万株の買い越し。

NYダウの10000ドル割れに目を向けるのか、ナスダックの最高値更新を重視するのか、でしたが、前場は迷って小幅な動きでした。しかし今日は2月2日の野村の1兆円ファンドの設定につぐ規模の投信設定日であり、IT関連・ハイテク株が買われるに従って上昇。大引けは今日の高値引けとなりました。

個人投資家の買い意欲は強く、中低位の材料株を中心に上げる銘柄が増加しています。今日の上昇率上位56社は上昇率10%以上でしたが、1000円以上の銘柄は4社しかなく、他は200〜500円の株です。トップ3は鈴丹・大平金・日重化で30%以上の上昇をみせました。

ニッケルの高騰で大平金の2001年の経常利益は15億→120億になるとの大和総研の予想で、レーティングをAに引き上げたのがきっかけです。日本証券新聞はニッケル関連の株を調べています。(25日のTOPニュース).日本で唯一ニッケルを生産しているのは住友鉱であるとか、志村化工はニッケル専業であるとか、中外鉱はレアメタルのリサイクル事業を拡大するとか、さすがに専門誌です。

日経平均は思っていた75日線の水準である19000円まで下げずに反発の様相となりました。TOPIXは75日線まで下落してから、3日連続の大きな陽線をだしましたから、TOPIXの調整は十分であったと思いますが、日経平均は突っ込みの反動高があってTOPIXほど下げていないだけに、これで下げが終わったかには半信半疑のところです。NYが引値で10000ドル割れとなれば、今日は無視できましたが、そうもいかないのではないか。


(00.2.28) 19720(-97) 6.5億株


NYはとうとう10000ドル割れの9862(-230)となりました。しかしナスダックは-27Pの小幅安で、4590P。外国証券の朝方の注文は、売り3240万株・買い3170万株と、-80万株の売り越し。

米国景気の過熱は株高による個人消費の急拡大が原因であり、このためには株価を沈静化せねばならないというのがFRBの考えであるようです。資金がNY市場から流出し、ナスダックへ流入した結果、ナスダックが高くなれば個人消費を押さえることはできません。いずれはナスダックの転機がやってきます。

NYが10000ドル割れが土曜・日曜の新聞で取り上げられましたが、この下げによって米金利の引上げは織り込んだので、さらなる下落の可能性は少なく、日本の株価にはたいした影響はない、の大方のコメントでした。私はそんなに軽視してよいものかと思っていましたが、実際のところドコモがIモード好調で上昇し、ソニーも3月のPS2発売を控えて堅調となり、意外にも日経平均は下げませんでした。

日本がバブルのとき、公定歩合がそれまでの2.5%から3.25%に引き上げられたのは89年5月のことでした。この後10月に3.75%、12月に4.25%へと3度の引き上げがあり、12月末をピークにしてバブルが崩壊し始めたのでしたが、日銀は90年3月に5.25%へ、8月に6.00%へと都合5度の金利を引き上げました。3度目の公定歩合の引き上げで「勝負あった」のですが、資金は東証1部から東証2部へ流れていき、小型株は90年になってピークを打ちました。

米国の公定歩合は98年11月に4.50%になっていましたが、99年8月に4.75%、11月に5.00%、今年2月に5.25%と3度の引き上げをしています。日本の89年当時のように急かつ大幅な引き上げではありませんが、今度0.5%でも上げられることになると、4度目かつボトムから1%の上昇となるわけで、これを無視することはできません。


(00.2.29) 19959(+239) 7.1億株


NYは+176ドル反発し、10038と10000ドルを回復。ナスダックは-12Pと小幅続落し4577P。外国証券の朝方の注文は、売り4330万株・買い3500万株と、-830万株の売り越し。

2月が終わりました。今年に入ってNYダウは高値から-15.8%の下落。一方ナスダックは安値3727Pから+23.8%の上昇となっています。日経平均はNYダウの下落にもあまり影響されず、安値18168円から先の高値20007円までは10.1%の上昇です。NY離れがはっきりしてきましたが、つぎにナスダック離れとなるのかどうか。

PS2の発売が秒読みとなり、ソニーは32500(+1500)と上昇しました。一方今期大幅赤字になり、CSKから1000億の増資を引き受けてもらうセガはストップ安の3600円。CSKもS安。彼我の明暗がはっきりでました。ソニーは当分31100円を上抜くことはないだろうと思っていましたが、今日はこれを上抜き返しました。先日の高値33250円からつけた大陰線は「脳天から5寸くぎ」を打ちこまれたようで、これで向こう半年くらいの高値をだしたと思っていましたから、意外です。それほど投信にとっては買い安心感がある銘柄なのでしょう。しかし33250円はソニーが買えるか買えないかの評価が大きく分かれた水準ですから、仮にこの値段を上回ったとしても、ソニー人気は3月4日の発売日までだろう。

2月も月足は陽線となりました。図は月足日経平均です。注目すべきはこの2月の株価が120月線を上抜いたことです。(図の紫色が120月平均線)。120月平均とは10年平均ということで、株価が10年平均を上抜いたということは、この10年間に投資した平均的な投資家は損失がなくなったということです。

10年線は96年に一度挑戦しましたが抜けず、バブル崩壊以来10年たってようやくの回復です。今月で株式の買い時代の到来が確認できたわけです。


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