日経平均をどう見たか・判断したか (99年12月)

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(99.12.1) 18495 (-62) 7.1億株


NYは10877(-70)でしたが、ナスダックは3336P(-85)と大幅安。外国証券の朝方の注文は、売り2700万株・買い3150万株で、+450万株の買い越し。円は102.11円。

円高をきっかけにしてTOPIXはくずれてきました。NTTこそは1770千円(-3.3%)でしたが、ドコモは-10.1%、NTTデータは-8.4%安。ソフトバンク-6.8%、光通信-11.9%となりました。TOPIXは-30P安ですが、日経平均は-62円安。値上がり銘柄は666銘柄、値下がりは554銘柄となり、「逆2極化」というのだそうです。

いよいよ師走に入りました。年末は外国ファンドの決算であり、また2000年問題もあって外国人の12月の大幅な買い越しは期待できません。投信は募集が順調で、来年・再来年にななってもしり上がりに資金を集めることでしょうから、年末・年始は投信が買い主体のトップバッターになることは確かでしょう。そうなれば情報・通信・ネット株かというと、そうでもないのではないか。

買い手が偏っていれば、相場は不安定です。情報・通信・ネット株はこの1年で個人投資家には手が届かぬものになりました。

昔は任天堂のように株価が高くなれば、無償(株式分割)をして値を下げ、個人投資家が買いやすいように、会社が手を打ったものです。これによって個人投資家が買いやすくなり、その銘柄で値上がり益を得て、その会社のファンになりました。

一度売買した銘柄は、株価が下落したときに馴染みがあるので買いを入れやすく、それゆえ株価はある程度安定することが会社にとってのメリットでした。いまは高株価こそが重要の考えのようですが、この方針はたぶん間違っています。

最近いっていた「両抱き」が光通信でも出ていたので、今後の例として掲げました。


(99.12.2) 18514 (+18) 6.1億株


NYは10998(+120)。ナスダックは3353P(+17)と小反発。外国証券の朝方の注文は、売り2150万株・買い4150万株で、なんと+2000万株の買い越し。円は102.60円。

NY高と外国証券の大幅買い越しをみて、寄り付き直後は反発し、200円方高くなったものの、インターネット関連株はほとんど反発できません。、光通信はザラバ安値109千円まで売られて1300千円(-11千円)となって重要ポイントの142千円を下回り、小勢波動は下降に転じました。ドコモもザラバで2990千円をつけた後戻したものの3190千円(-30)の引けとなって、重要ポイントの3200千円を割り込み、下降波動入りです。

NTTデータは昨日の2280千円で、重要ポイントの3200千円を下回っていましたが、今日も2180千円(-100)と大幅続落です。ソフトバンクは2日連続のS安となりました。終値63700円(-5000)は重要ポイントの68200円を下抜き、やはり下降波動入りが濃厚です。


もっともまだ25日線を下回っておらず、光通信・ドコモ・NTTデータは25日線を割り込んだとたんに押し目買いが入って、下ヒゲの長い陰線になりましたから、まだ大方がインターネット株は買いだと思っているようです。ただ今後の戻りがにぶいようだと、ここからしばらく(2〜3月)は下げ基調になるのではないか。来週どれほど戻せるのかが焦点です。

NTTは1710千円(-60)となって重要ポイント170千円割れ寸前です。NTTの上昇波動には癖があって、過熱感を出すほど上昇してから、小反落し、10日から15日目に新高値となって、ここから大きく上伸するのかと思うと頭打ちになるのがパタンです。

図で4月の1330千円に対して5月の1370千円でピークとなり、7月初めの1550千円に対して中旬の1600千円でピークとなりました。今回も初めの高値1930千円に対して11月25日に1940千円でピークをつけました。


(99.12.3) 18368 (-146) 5.8億株


NYは11039(+40)。ナスダックは3452P(+99)と大反発して史上最高値を更新。外国証券の朝方の注文は、売り2850万株・買い4000万株で、+1150万株の買い越し。円は102.37円。

ほぼ昨日と同様の動きとなりました。ナスダックの高値更新と外国証券の大幅買い越しをみて、寄り付き直後は反発し、100円方高くなったものの後場はジリ安となりました。

昨日はインターネット関連は大幅安になりましたが、ナスダックがネット株を中心に上伸したことから、突っ込みの買いが入り、ソフトバンクは+4.2%高、光通信は+4.6%高、NTTは+1.8%、ドコモは+3.1%、NTTデータも+0.5%と反発しましたが、高寄りの後下げたものが多く、ソフトバンク以外は陰線(NTTは十字足)となりました。ソフトバンクも陽線とはいえ小幅で、昨日のS安の大陰線にはらまれた格好です。まだ戻り売りの圧力は強いようです。

グラフは、日経平均は高値19036円から今日で8日目、TOPIXの高値1690Pから7日目となっています。来週早々には相場が反転してよい日柄になりました。来週6日は7-9月のGDPの発表があります。週明けはこれが第一の材料になります。

聞いたところによると投信はだいたい12月15日までに年内の設定を終えるようで、これに向けてインターネット関連株が買われたとして、果たして先の高値を奪回するほどの盛り上がりを見せるかどうか、疑問に思っています。むしろこれをはずした銘柄を組み込むようであれば、そちらの方に人気がでるのではないかと期待しています。

《カナル》が紹介されている単行本を集めて紹介しました。ご覧下さい。


(99.12.6) 18507(+139) 5.4億株


金利低下を受けて、NYは11286ドル(+247)。ザラバでは11341ドルと新高値をとりました。ナスダックは3520P(+67)と初の3500Pの大台乗せ。外国証券の朝方の注文は、売り2800万株・買い4000万株で、+1200万株の買い越し。

寄り付き前に7-9月期のGDPが発表されましたが、前期比で-1.0%、年率-3.8%と予想を上回るマイナスでした。過去のGDP数値が改定され、1-3月期は当初の7.9%から6.3%へ引き下げられ、このために4-6月期は0.9%から3.9%へ3%の上方修正となりました。この結果7-9月期のマイナスが大きくなったようです。

日本の景気回復を予想しての円高傾向が持続していますが、一時103円台になった後は円買いとなり、102.14円で終わりました。今日のGDP発表はたいして相場に響きませんでしたが、NY・ナスダック高をみて、インターネット関連株のリバウンド狙いとなり、ソフトバンク・NTT3社への買いとなりましたが、戻りはさほどでもありません。まだ戻り売りの意向が強いようです。

定点観測の7銘柄をモデル波動に当てはめると、現在の局面は以下のようになると思われます。



  1. 鹿島建  B点→C点
  2. 新日鉄  A点→B点
  3. 住友鉱  底値固めA点を確認中
  4. ソニー  H点→I点
  5. ビクタ  A点→B点
  6. 富士銀  J点→K点へ向かう途中
  7. NTT  H点→I点へ向かう途中


(99.12.7) 18593(+86) 6.0億株


NYは11225ドル(-61)。ナスダックは3546P(+25)と連続最高値。しかし外国証券の朝方の注文は、売り3650万株・買い3150万株で、-500万株の売り越し。

唯一の買い材料はナスダック高とくにネット株の上昇だけとなりました。国内の通信・情報・ネット株は朝方は買われたものの、利食い売りに押され、NTTは-40千円、ドコモ-30千円、NTTデータ0円、光通信-6000円、ソフトバンク-900円。

昨日のGDPの発表で内需株に期待するには時期尚早であることが認識され、物色対象がなくなってきました。ただ今日の新聞によれば2000年の設備投資は4年ぶりに増加するそうですから、内需株はいずれ出てくるに違いありません。

設備投資が増加する業種は、紙・パルプ、化学、電力、ガス、鉱業、流通、リース、サービス。マイナスが極端に縮小するものは石油、硝子・窯業、一般機械、自動車だそうです。株価が200日線を超えている銘柄を検索すると、全銘柄の約1/4がピックアップされます。電気・銀行・証券・通信・情報株が多いのは当然として、紙・パルプ(日本紙・北越紙・巴川・大王紙・レンゴー)や化学(住友化・三菱化・日産化など、これは多い)、金属(冶金工・山陽鋼・大平金・日重化・古河機)、機械(新潟鉄・SMC・住友機・クボタ・ダイキン・椿本チ)などがまとまって検索されてくるのは、このことを裏付けています。


(99.12.8) 18401(-192) 5.9億株


NYは11106ドル(-118)。ナスダックは3586P(+40)と連続最高値。外国証券の朝方の注文は、売り3000万株・買い4300万株で、+1300万株の買い越し。

投信が後から買うだろうの期待で上昇してきたインターネット関連株でしたが、11月末の設定は空振り、12月も15日で多くの設定は終わるそうですから、情報・通信・ネット株は11月に出した高値を今年中に上抜くことは難しくなりました。

情報・通信・ネット株が日柄整理にあるので、ミレニアムプロジェクトの1つの柱であるバイオ関連で宝酒造が買われていましたが、いかんせんバイオ関連の銘柄は少なく、インターネット関連株に比べると、いまいち迫力がありません。

インターネット関連株のほうがましだということで、流通のヤマト運やコンビニ株がこれまで取り上げられてきましたが、いまは伊藤忠・丸紅の商社株が買われています。商社の多くはネット事業に手をつけていますから、ほかの商社株がひとあたり物色されたあとは、次のネット関連は何か。ということになるのでしょう。

インターネットが将来の大きな利益の源泉になるのであれば、各企業がこれをほっておくはずはありません。インターネットで注文した商品をJR各駅(のコンビニ)で受け渡しをする、という記事がありましたが、人があつまり、店がネットで結ばれている企業はインターネットへの参入は容易でしょう。そのうち各社がさまざまなインターネットへの関与を発表してくるはずです。

阪急は8月にMSCI日本株インデックスからはずれて急落しましたが、(99年9月2日)参照 ようやく売るべきものは売ったようで、動意の兆しを見せてきました。まだなにもインターネットについての報道はありませんが、やる気になれば、ターミナルを持ち、一等地を突き抜ける線路を持っているのですからネットへの参入も容易なはずです。


(99.12.9) 18260(-140) 5.5億株


NYは11068ドル(-38)。ナスダックは3586P(-0)。外国証券の朝方の注文は、売り2400株・買い2500万株で、+100万株の買い越しですが、急に株数が細ったのは、明日のSQ控えでしょうか、それとも年内の売買は終了したということでしょうか。

決算のよかったINAXが670円(+74)、北興化が309円(+59)と値を飛ばし、骨折治療材の材料がでた三菱マテリアルが276円(+19)と上昇したほかは目立つ銘柄はなく、全般は買い手控えのなか値を下げました。

日経平均は後場寄りのすぐ後に-320円安まで下げたものの引けにかけて戻り-140円安で終わりました。今の下げは、10月19日ザラバ安値17178円から11月24日のザラバ高値19036円まで上昇した後の調整ですが、ザラバベースでは1858円巾の上昇で、この半値下げは18107円になります。終値ベースでは17254円→18914円の1660円巾の上昇で、半値下げは18084円になります。今日のザラバ安値18081円で、半値下げの水準に届いたわけで、だいたい値段としては調整ができました。

たださらに値を崩すようであれば、9月24日のザラバ安値16652円→19036円の2384円巾の半値下げである17844円も考えなければなりませんが、今日の75日線が17935円であることを考えると、18000割れがあるかないか、というところでしょう。


(99.12.10) 18271(+11) 12.9億株


NYは11134ドル(+66)。ナスダックも3594P(+8)と最高値を更新。外国証券の朝方の注文は、売り3400株・買い3000万株で、-400万株の売り越し。12月先物のSQ。 ソニーがネット銀行へ参入と報じられ、前場は最高値19720円をつけ、KDD・DDI・移動通信の合併話で、KDD・DDI・京セラが買われるなどしましたが、外国人抜きでは上昇に弾みがつきません。ソニーは新高値となったものの陰線で引け、ネット銀行では株価上昇には力不足であることを示しました。ソニーがへたるにつれて日経平均も後退し、結局は小幅高で終わりました。

ユーザーから《カナル・基本》はなかなかすごいですな。と誉めてもらいました。そこで宣伝です。

《カナル・基本》には@逆張りグラフ、A順張りグラフ、B足型グラフ、C明解グラフ、と4つのグラフがあります。《カナル2》と違うのは、チャートの組み合わせは固定されているので、ユーザー独自の設定ができないことです。

このうちA順張りグラフはHPの「定点観測」の7銘柄で使っています。誉めていただいたのは@逆張りグラフですが、その設定画面は図のように簡単です。ユーザーは各チャートのパラメータ(期間)を変更できるだけであり、カナルのように買い・売りの条件は設定できません。

《カナル》は類例がないほど自由度が高いプログラムですが、自由であるとは一面つらいもので、何でも自分でやらねばなりません。特に初めてチャートプログラムを使われる方は、《カナル》の画面を見て、一体どうすればよいのか、と戸惑われる方も多いでしょう。

その点《カナル・基本》は安直であり、それなりの効果はでます。1982年にチャートプログラムを発売したときは、@逆張りグラフだけでしたが、その後A順張りグラフを追加し、これが1987年の日経新聞のソフトコンテストで第1位になった、という思い出深いグラフですが、それから12年経っても、効力は失われていません。

@逆張りグラフを使って、最近10日間で買いマークを出したものを検索すると、図のようなものでした。東レ・日信販は買いマークがでたばかりです。

TOTOのグラフを掲げます。図の位置で買いマークがでています。

なお当然のことですが、買い・売りマークは株価と出来高からチャートを描き、これを元にして出されます。したがって値段がついたりつかなかったりする銘柄はチャートからの判断はできません。検索された銘柄は必ずグラフを見て、まともなチャートになっているかを確かめてください。また出来高が急増した日があれば、これは自然な売買によるものか、あるいはクロスによるものかもチェックしなければなりません。

最近シリーズで説明した「モデル波動」にあてはめて、わかりよい波動を取ってきているかも検討してください。


(99.12.13) 18205(-66) 5.2億株


NYは11224ドル(+89)。ナスダックも3620P(+26)と最高値を連続更新。しかし外国証券の朝方の注文は、売り3350株・買い2250万株で、-1100万株の売り越し。年末が近づくにつれて、いよいよ外国人の取引は減ってきました。

12月の日銀短観が発表されました。大企業製造業は-17で、前回より5ポイント改善。大企業製造業のDIは-47P(3月)→-37P(6月)→-22P(9月)→-17P(12)月と4期連続の改善です。ただ9月時に12月のDIは-16Pで、+6ポイントの改善を予想していましたから、予想をやや下回る結果になりました。このため市場ではほとんどは材料とされず、大方は見送りとなりました。(来3月の大企業製造業のDIは-9Pの予想)

三菱重工は301円(ザラバ300円)と1985年6月以来の安値となりました。9月中間決算では-390億の経常赤字、-270億の損失を出し、2000年3月の予想は、経常利益140億円、トントンの利益、配当は0円〜9円となっていますから、株を持ちたくない、これを売って成長株に投資したいと判断されているのですが、それでもあんまりな値段です。

リストラが甘いとか、H2打ち上げ失敗とか、悪いところを見れば、株価が下げるのも納得ですが、今と株価が同水準の85年3月期は1株利益が14.0円・1株配当は5円でした。86年3月期は1株利益が18.6円・1株配当は6円でした。製造業はいかにも時代遅れであるの評価がきつ過ぎて、不当に株価は安くなっているのではないかと思います。

今年の3月4月に素材・製造業が大幅高をしましたが、来年も同じようなことが起こるのではないか。 98年10月の銀行株はめちゃくちゃな売られようでしたが、そこから株価は3倍4倍になりました。いまは時代遅れと思われている製造業の株価のリベンジは必ずあります。


(99.12.14) 18165(-39) 5.2億株


NYは11192ドル(-32)。しかしナスダックは3658P(+37)と最高値を連続更新。外国証券の朝方の注文は、売り3450株・買い2350万株で、昨日と同じく-1100万株の売り越し。外国人の取引は手仕舞い売りが中心になってきました。

昨日発表の12月日銀短観の業種別DIが日経新聞に載っていました。注目すべきは来年3月の予想DIです。大企業製造業は-17P→-9Pへ+8Pの改善で、5期連続してプラスとなってもなおDIはプラスにならないのはすでに報道されました。

業種別に見ると、3月に改善巾が大きいのは、紙・パルプの-25→-13(+12)、非鉄・金属の-28→-4(+24)、一般機械の-43→-26(+17)、精密機械の-26→-15(+11)、小売の-27→-16(+11)です。3月のDIがプラスになるのは、電気・機械+8(+9)、不動産+17(+8)、通信+17(+1)の3業種で、さすがにこれら業種は株価が上昇しています。惜しいのは化学-1(+4)ですが、これも買われました。となると次は紙・パルプ、非鉄・金属、一般機械、精密機械が買われる番です。

ナスダックは連日の高値更新ですが、これまでナスダックに連動していたインターネット関連株はこれに応じなくなってきました。11月後半には投信設定の先回り買いが入りTOPIXを上昇させましたが、投信も馬鹿ではありません。そうたやすく先きまわり買いの玉を引き受けてはくれません。11月の買いは個人の信用買いが多かったようですが、これは完全に空振りの格好となりました。

TOPIXはきれいな三角保合いになっており、ここから上放れるか、下放れるかの際にあります。値段的には11月後半の上げ巾分は12月の下落で元の木阿弥になっていますが、インターネット株への期待は大きいので、まだぐずぐずと高値玉を保有してると思われます。

11月高値でつかんだ玉が整理されなければ、TOPIXの上昇はありません。TOPIXが1570〜1550ポイントあたりへ下げれば、その過程で目先張りの見切り売りがでて、整理完了となるのではないか、と思っています。


(99.12.15) 18138(-27) 5.4億株


NYは11160ドル(-32)。ナスダックは3571P(-86)。外国証券の朝方の注文は、売り2550株・買い2650万株で、+100万株の買い越し。

ナスダックが大幅安であったため安く寄り付いたものの前引けは戻って日経平均・TOPIXともにプラス。大和證の投信「大輔」は900億を集めたそうで、この設定を期待して後場もしばらく上昇したものの、組み入れが顕著でなかったとかで、日経平均はマイナスへ。TOPIXも伸びました。

CTC(伊藤忠テクノサイエンス)は55600円で、時価総額は1兆円を超え、伊藤忠の時価総額8500億円を上回ったと話題になりました。伊藤忠は公開時に売却益520億円を得たとか。現代の錬金術です。


インターネット関連は下げれば押し目買いが入り、なかなか値を下げません。NTTは11月にザラバ高値1930千円→1700千円→1940千円と高値での波乱をし、終値で1700千円を下抜けば小勢の下げ波動になるのですが、ザラバで1690千円をつけたものの終値では1700千円を下抜かずに1720〜1740千円の水準を維持しています。

これを下値が硬いと見るか、戻りが鈍いと見るかが別れ道です。11月11日(1780千円)から12月初日(1770千円)までの出来高はものすごいものがあります。11月11日は76661株です。1930千円をつけた15日は75980株、11月24日に64112株、1940千円をつけた25日は70658株です。50円額面でいうなら6000万株〜7000万株の出来高ですから、実質の出来高トップはNTTであったわけです。

この11月11日(1780千円)から12月1日の間の出来高累計は644248株におよびますが、50円額面換算で、6億株の買い物はいまではすべてマイナス評価になっています。株価が1700千円を割ってきたときには、相当な下げ圧力になります。

7月の高値圏での累計出来高(取り方によるが)は437593株ありました。図のように8月に崩れたときは、この累計出来高を解消するのはザラバ安値1180千円をつける2日前でした。まだNTTは下降入りは確認できませんが、今回の累計出来高は7月の50%増しであることを考えると、その回復にはかなり(2〜3か月)を要します。


(99.12.16) 18111(-27) 5.4億株


NYは11225ドル(+65)。ナスダックは3621P(+50)。外国証券の朝方の注文は、売り3050株・買い2950万株で、-100万株の売り越し。

小動きが続きます。日経平均は+11→-66→-39→-27→-27と5日連続で前日比が2桁。4日連続して小幅安かつ4連続のザラバ安値の更新です。3日連続してヒゲ足(実体よりヒゲが長い)をだしてきましたから、だいたい安値には届いているのではないかと思いますが、ショック安がでないと、反転のきっかけとならないのかも知れません。このときは日経平均で17800〜17900円、TOPIXで1550〜1570Pでしょうか。

DDI・KDD・IDOの3社合併が発表され、DDI・KDDともに上昇しました。これら銘柄にとって は最大の材料でしたが、すでに何度も材料にされていたため、たいしたインパクトはありませんでした。DDIは新高値にでることはできなかったし、KDDは昨日から75線の下にもぐっていましたが、今日の材料でも75日線を超えませんでした。そのかわりKDD・IDOの大株主であるトヨタは4220円(+350)と新高値。伊藤忠といいトヨタといい、最近は子会社によって株価が引き上げられます。

DDI・KDD・テレコムが上昇する一方で、NTTは1680千円(-50千)と下落し、昨日いった1700千円を下抜いてしまいました。1700千円以上での買いはすべてマイナス評価になってきました。1700千円以上の出来高累計は644248株(50円額面換算6.4億株)あるということは昨日いいました。

図はNTTの信用残のグラフです。赤線は買い残、青線は売り残です。1700千円を超えたときから買い残は急増し、現在の買い残は118000株(数値表示では11800となっているが、信用残は出来高の単位の1/10で変換されている)、50円額面換算では1.18億株の買い残です。巨大です。

《カナル2》の週足条件表には、No.66に「信用残(週足)」として信用残を描画する設定がされていますが、図のように設定されると買い残・売り残が大きく表示されます。(元の条件表はNo.3行の「売り残」とNo.4行の「買い残」が逆になっています。)


(99.12.17) 18095(-16) 5.4億株


NYは11244ドル(+19)。ナスダックは3715P(+93)と最高値。外国証券の朝方の注文は、売り2450株・買い2600万株で、+150万株の買い越し。

ナスダックに勢いには驚いてしまいます。11月の初め(4日)に3000ポイントに乗せたばかりであるのに、もうそれから20%以上の上昇です。ただ日本のインターネット株はほとんど上昇せず、調整が不足しているようです。

DDIとKDDの合併比率が発表されました。KDD92.1株に対してDDI1株でしたから、KDDは買い気配となりました。今日のDDIは1470000円ですから、その92分の1は15960円となります。KDDの昨日の株価は11590円でしたから、超割安となり、今日は+2000円高の13590円です。明日も+2000円高して均衡します。

KDD・DDIも上昇しましたが、親会社のトヨタは4720円(+500S高)、京セラは15000円(+1200円)と、こちらの方が派手に上昇しました。派手といえばソニーが外国証券の買いで、突如として20000円台に乗せ、20510円(+1080)となったのにも驚きました。ソニーのネット銀行の話は先日のことであり、遅れて買いが入るのも妙なことですが、年末決算を控えて、ネット株に集中している資金配分を国際優良株に少しシフトしたのだ、といわれれば、そういうものかと納得するだけです。


(99.12.20) 18175(+80) 5.0億株


NYは11257ドル(+12)。ナスダックは3753P(+37)と最高値。外国証券の朝方の注文は、売り2200株・買い2050万株で、-150万株の売り越し。

とどまるところを知らぬナスダックです。ナスダックの上昇を見て朝方のTOPIXは+15P、日経平均は+177円高くなりましたが、上昇力はありません。インターネット関連の動きは悪く、先週から人気になっていたトヨタ・京セラ・ソニーは高く引けたものの、上ヒゲの長い陰線となって、当面の人気は出尽くしたようです。

KDDはS高の15590円で寄り付き、DDIとも合併比率に見合う値段をだしましたが、そのDDI が-80千円安の1390千円へ下落したため、14400円まで下げました。(しかし+810円高)。だいたいDDI・KDD・IDOとその親会社のトヨタ・京セラの株価は今日で落ち着いたようです。

ソニーは外国証券が目標値段を24000円としたとかで、先週末から突飛高となっていますが、今日は+990円高で寄り付き、その後高値追いとなって、ザラバ高値22080円と初の22000円台に乗せました。しかしその後は売り物に押され、寄り付き値を下回る21320円で終わりました。(とはいえ+810円高し、今日の日経平均の+80高は全部ソニーの上昇に依存しました。)この結果、上ヒゲの長いトウバ足となって、上伸も2日で終わったようです。


デンドラの10%波動による上限線(1/4線)は21142円ですが、明日この水準を維持できなければ、当面の高値を出したことになります。インターネット関連株に代わって上昇してきたソニー・トヨタ・京セラでしたが、いずれも上ヒゲ陰線になっていまい、さあ明日以降相場を支える銘柄がでてくるのか。しだいに心もとなくなってきました。


(99.12.21) 18080(-95) 4.5億株


NYは長期金利が2年2か月ぶりに6.4%台に乗り、11144ドル(-113)とと反落。しかしナスダックは3783P(+30)と連続最高値。外国証券の朝方の注文は、売り2150株・買い2300万株で、+150万株の買い越し。

外国人は今年は株式を9兆円買い越したそうですが、12月第2週にはいってからは売買がすっかり少なくなり、国内勢の買いではナスダックの上伸を追いかけることができません。このぶんでは外国人が参加してくる来年1月2〜3週までは、たいした動きはでないようにあります。

DDIは1360千円(-30千)、KDDは14000円(-400)、トヨタ4690円(-270)となりましたが、京セラが15700円(+250)、ソニーが21650円(+330)と続伸したのは、ハイテク分がプラスしたのでしょう。

上昇率上位の銘柄のグラフを見ると、低位のものはほとんどが新安値からの反発であり、食指が動くものはありません。今日の上位の日レース、北陸電工、富山化、日本酸、大阪製鐵、サンエス、ニチモ、大林道などは直近に最安値があり、モデル波動でいえばM点かA点を取りにいっているところです。ここで下げ止まりの兆候はまだでていません。(唯一、日産ディは安値を91円→96円と切り上げてきており、安値を出していますが)


(99.12.22) 18461(+381) 4.3億株


NYはFOMCが中立型バイアスを維持したため、11200ドル(+56)と反発。ナスダックは史上最高の値上がり幅+127Pとなって、楽々と3911Pへ上昇しました。しかし外国証券の朝方の注文は、売り1850株・買い1250万株と極端に縮小し、-600万株の売り越し。

来年1月半ばまで相場はたいした動きはすまいと思っていましたが、ナスダックの最大の値上げ巾がショックを与え、さらに本日から取引が始まった東証マザーズでは上場したインターネット総研とリキッドオーディオが買い物殺到で、買い気配のまま終わるなどがあって、インターネット関連株が復活。

ソニーはデンドラの上限線21142円を下回れば頭打ちだと思っていましたが、一時ストップ高をする上げっぷりで、23090円(+1440)。上限線をはるかに超えて、需給相場の範疇に入りました。止まるまでついていくしかありません。京セラも17350円(+1650)となるなど、値嵩ハイテク株は勢いよく上昇し、ネット株よりを押さえて市場の主役に踊り出てきました。

統合3銀行の持ち株会社の名称が「みずほ・ホールディングス」となったとか。どうでもよいことながら、古風です。あさひ銀があってさくら銀があって大和銀があるのだから、今度は「敷島」か(敷島の大和心を人問わば、朝日に匂う桜花かな。こうでしたか?)と冗談で思っていましたが、「瑞穂」でした。似たようなものです。

グラフは、日経平均・TOPIXとも押し目完了の形になりました。ただ、出来高が4.3億と最近の最低水準であり、売り物薄の中を値段がとんだという状況です。年末にかけて出来高が増加するのかどうか。たぶん大方は今年は終わりの気分になっており、外国人抜きでもあることから、続伸することは難しいと思いますが、押し目底は出したので、来年を期待して年越しとなります。


(99.12.24) 18584(+123) 4.6億株


NYは11405(+202)と史上最高値を更新。ナスダックも+32P続伸し3969P。一時は4000Pのせ。ロンドンFT、フランクフルトも史上最高値と、世界の市場は最高値の更新です。いすこもハイテク・通信が主流。

需給相場入りしたソニーは今日も急伸し24800円(+1710)。京セラはストップ高して19350円。京セラの連想からストップ高する銘柄が続出しました。、松下通信25290円、ローム36500円、浜松ホト5400円、村田製22200円。

ここへネット関連が完全復活し、ソフトバンク77800円、光通信190000円と値を飛ばしました。ネット関連株は11月の高値から2〜3か月は回復しないであろうと思っていましたが、光通信は早くも上場来最高値になり、ソフトバンクも終値ベースでは最高値となりました。、ただ多くのインターネット関連株はまだ11月高値までは戻っていませんから、品薄株は上がれば上がるほど買い需要が大きくなってくるという、ないものねだりの様相です。

一方で今年4月5月に急伸して、軒並み2倍になった低位株は7月8月高値のものが多く、この期日と持ち合い解消売りが2重の売り圧力となって、株価はもとの黙阿弥となり、反発力は極めて小さくなっています。しかし多くの投資家は、この水準はあんまりな割安水準であると感じています。1〜2月はそれこそ千載一遇のチャンスである思っているものも多くいるはずです。まともに配当している会社が、1株資産を割りこむような株価水準に放置されることが、そう長くは続くはずがありません。


(99.12.27) 18546(-38) 2.7億株


NYは休場。したがって外国証券の朝方の注文はほとんどなっかったようで、集計なし。今日は年内受け渡しの最終売買日とあって、日本も閑散となりました。

その中でソフトバンクはストップ高の82800円(+5000)、京セラも+1150の20500円。ほかのハイテク株はおおむね利食い売りの押されソニーは-500の24400円。日テレは-5000の105000円。

日曜のテレビを見ていると、2000年はITと金融の時代であり、日本はすでに先行する米国をキャッチアップする体制が整った。方向が定まれば日本は3〜5年で米国を凌ぐであろう。と明るい話でした。ネット時代を迎えて、インターネット関連株がもてはやされるのは当然ですが、いかんせん上場しているインターネット関連株は少な過ぎます。結果需給バランスは完全に偏っており、妥当な株価がどれほどであるのか、まったくわかりません。

トーメンが香港資本と組んでCATV会社の再編・統合に乗り出すと報じられて、先週末の株価87円から+30円高の117円で寄り付きましたが、売り物も多く106円の引け。既存の企業がインターネット関連株として変身していきます。一方東証マザーズや大証ナスダック・ジャパンに陸続とインターネット関連株が上場することで、投資家は銘柄選択の余地ができ、インターネット関連であるというだけで法外な株価がつくことはなくなるでしょう。


(99.12.28) 18783(+236) 3.0億株


NYは11391(-14)。ナスダックは3975P(+5)で終値では最高値。東京市場は最後の最後になって急上昇。ソニーが1:2の株式分割を発表したことから、京セラ・ソフトバンク・松下通信・ファナックなど値嵩株がストップ高比例配分となりました。

TOPIXは96年以来の1700ポイント台を回復し今年の最高値となりました。日経平均は値下がり銘柄が668(値上がりは478銘柄)と相変わらずの下げ指向でしたが、ソニー26300円(+2000)、日立1585円(+149)、富士通4110円(+330)とハイテク株がこれを上回る大胆な上昇をしたため+236円高と年末に今年最高値を出す期待もでてきました。

ソニーがリードした値嵩株へのシフトは熱狂とでも言うべきで、上位10社で今日の売買代金の50%を超えたようです。それほどにソニーの株式分割はインパクトがあったわけです。値嵩株は株式分割して投資家の層を厚くすべきであるという市場の期待(99年12月1日参照)に、ソニーはタイミングよく応えました。

株式分割によって人気化したものにセブンイレブンとドコモがあります。セブンイレブンは1:2でしたが、分割前の8月の高値18400円から権利を落とした後の安値7990円から12月には再び18290円をつけました。株価が2倍になったのと同じことです。

ドコモはもっとすごく、1:5の分割でしたが、分割前の7440千円が分割によって1640千円に落ち、ここから上昇。今日の株価は3890千円ですから、権利つき換算ではこの5倍の19450千円となります。分割前に比べて2.6倍の株価になってたわけです。

こういう成功例があればこそ、株式分割の発表=株価の倍増の連想がでるのも当然です。さらに値嵩株は株式分割の方向に進むはずで、これを先取りして買っておこうというのが今日の値嵩株集中物色です。株式分割は市場にとってよいことで、さすがにソニーといわねばなりません。デンドラの上限線を超えて需給相場になったと、先日認識を改めたばかりでしたが、こういうことであったのかと今にして納得です。


(99.12.29) 18810(+27) 3.2億株


NYは11471(+85)の最高値。ナスダックは3972P(-3)。ハイテク値嵩株の爆発は今日も持続しました。ソニーは連続のストップ高で28300円。 ストップ高はそこらじゅうで見られました。引けでのS高はコカコーラW4260円、SMC24000円、マブチ18600円、和泉電1050円、東洋通信1697円、ソニー28300円、TDK14580円、ホシデン6750円、アドテスト26950円、キンセキ985円、ローム42400円、京セラ24500円、オリックス24150円、トランス43700円、ソフトバンク92800円と1万円以上の株がほとんどでした。

なおストップ高をした銘柄は、《カナル2》の「計算」→「今日の相場」で、「ストップ」を指定するとストップ高した銘柄は△、ストップ安したものは▲マークがつきます。

ただしソフトバンクのように92800円を1桁落として9280円としているものは、ストップ高であっても正しく△マークはつきません。

一方銀行株はずるずると値を下げて、統合3行の興銀は967円、第一勧銀967円、富士銀は1000円と全行が1000円を割りこむ様子です。3行は対等で統合されるはずなのに富士銀だけはやや高いのは取り組みのせいでしょうか。

ソニーはデンドラ(10%波動)の上限線をはるかに超えて飛んでいってしましました。aの日(21320円)に上限線を超えた上、上ヒゲ陰線になったので頭つかえになった、明日この上限線を維持できなければ、ここが当面の天井だと思いましたが、これは図の青丸のことを手本にしたからでした。翌日b(21650円)は陽線となり上限線を維持。bの値幅は前日のaの値幅にはらまれていたので、次の日で上限線を割れるのか、割れないのかが分かれ道でした。

翌日cは急伸し23090円。ここにいたってソニーは通常の動きではなく、需給相場入りしたと判断したのですが、すでに上限線の21142円を1950円ほど上回ってからの判断の変更でした。ところが連日のストップ高によって、判断を変えてから5200円あまりの上昇となったわけで、需給相場のすさまじさを見せつけてくれました。間違いは早くあらためましょう。という教訓であったし、デンドラの運用のノウハウがひとつ増えました。

日経平均は逆張りの売りマークがつきました。TOPIXは3日連続の売りマークですが、すでに新高値になっているので、11月初旬にやはり3日売りマークを出した後、8日間高値保合いになったのと同じようなことになるのか、と思っています。下げないまでも一服するところではあります。


(99.12.30) 18934(+123) 1.9億株


NYは11484(+7)の最高値。ナスダックも4041P(+69)と4000ポイント乗せ。日本もTOPIX・日経平均ともに今年の最高値で大引けとなりました。日経平均が最高値で終わったのはバブルピークの1989年以来とか。バブル崩壊以来10年たって、ようやく先に希望が抱ける明るい年となりました。

今年の株価は図のように、ABCDの4つの山がありましたが、A・Bは98年10月にクライマックスとなった金融不安・信用リスクが解消したための大リバウンド相場でした。C・Dはハイテク・インターネット関連・介護関連など成長が期待される分野が集中して買われ、A・Bで水準訂正した重厚長大型の企業は持ち合い解消売りで逆に下げました。

昨年末に比較して日経平均は36.8%の上昇になりました。日経225銘柄で、Aでピークを出した銘柄は92銘柄(40.8%)あります。これら銘柄のうち昨年末の株価が100%以上上昇したのは川崎汽で、平均では35.3%上昇してピークを打ちました。

B近辺でピークを出した銘柄は52銘柄(23.1%)あります。これら銘柄のうち昨年末の株価が100%以上上昇したのはリコー。日信販で、平均では47.9%上昇。

B以降8月9月は調整の時期でしたが、このときピークを出した銘柄は26銘柄(11.5%)あります。昨年末の株価から100%以上上昇したのは宝酒造、富士電、三越で、平均では65.3%上昇。

Cでピークを出した銘柄は35銘柄(15.5%)あります。昨年末の株価から100%以上上昇したのは昭電工、三菱化、東ソー、電化、新潟鉄、NEC、沖電気、第一勧銀、さくら、富士銀、あさひ銀、三井信、三菱信、KDD、NTT、NTTデータで、平均では109.9%上昇。

Dでなお株価が高値追いになっている銘柄は20銘柄(8.8%)あります。昨年末の株価から100%以上上昇したのは冶金工、古河電、日精工、日立、富士通、シャープ、ソニー、クラリオン、ニコン、伊藤忠、丸紅、日興證券で、平均では143%上昇。

来年初めはC・Dの流れが継続するのでしょうが、A・Bのような水準訂正相場がやってくる可能性は大いにあると期待しています。


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