日経平均をどう見たか・判断したか (99年7月)

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(99.7.1) 17860 (+331) 6.2億株


NYは昨日+160ドル高していましたが、FOMCがFF金利を0.25%引き上げ、金融政策方針を中立にすると発表したのを受けて、引け前に+155ドルの急騰し10970ドル。ナスダックも昨日の+33Pに続いて+44P高となり、新高値の2686P。外国証券の寄り付き前の注文は2000万株の売り:4150万株の買い(2150万株の買い越し)と増加しました。

0. 25%の引き上げは折り込みずみであるといわれていましたが、「中立」方針であったので、連続しての引き上げはない、と好感したようです。NYは金利が最大の関心事になっていますが、日本も昨日の国債金利は1.990%になり、日銀が慌てて当面の金利政策の方針変更はないと発言し、今日は1.760%へ落ち着きました。

NY高を受けて先物は前日比+360円高の17920円でスタートし、17990円まで伸びた後は伸び悩みました。前場の先物主導から、後場は現物主導になり、ソニー・富士通・NTTは新高値を更新。これら先導する銘柄をみているとすさまじいエネルギーですが、騰落銘柄数をみると値上がり銘柄が753、値下がりが427銘柄と、たいしたことはありません。

今日は国内の生保の買いも多く出たようで、ようやく遅れて登場というところです。外国人に国内機関投資家が加わって買うとなると、時価総額の大きい銘柄ばかりが上がるとなって、面白くありません。 日経平均がザラバで新高値、TOPIXは文句無しの新高値となっては、昨日のグラフを見て調整入りと思ったのは、夢マボロシのようなものでした。

先日6月30日に野村証券は日経新聞に1面広告をだし、「企業の経常利益は2001年に90年度を上回る、過去最高益を更新する」といっていました。少し驚きました。

経常利益に目をつけて調べてみましょう。《カナルFA》のデータは図のように過去8期+予想1期の業績を記憶しています。

9期分のデータがあるので、業績の伸びは図のようなグラフで見ることができます。

図は「ニチロ」ですが、売り上げは低下→横ばいであるのに対して、経常利益は4期連続して伸び、来期はこの9年間では最高になります。株価は折れ線で描かれていますが、これは1株利益に連動しているようです。(それにしては最近の株価は上昇していないが)

こうしてグラフを見て銘柄を見つけてもよいし、手っ取り早く「検索」で銘柄をピックアップすることもできます。《カナルFA》の条件表のNo.12に「過去最高益」を出した銘柄を検索する条件表が設定してあります。これを使えばよいのです。

東証1部では109銘柄あります。FAで検索した銘柄を《カナル2》の「今日の相場」で株価とともに表示したものが右図です。株価が安いものを表示させています。これら銘柄は基本的には、上下動をしながらも株価を切り上げていく銘柄です。


(99.7.2) 17932 (+71) 7.0億株


NY・ナスダックともに上昇。外国証券の寄り付き前の注文は2150万株の売り:4500万株の買い(2350万株の買い越し)とますます増加。ソニー・富士通・NTTのハイテク情報銘柄が引き続き買われました。

週明け5日に発表される日銀短観で景況は相当に改善されているのではないか。そうでないと先日の日銀総裁の、いまの金利は異常の発言はなかろう。という思惑で、鉄鋼・化学の素材株に買い物が集まり、新日鉄は5700万株の大商いで、306円の新高値です。

定点観測の7銘柄のうち、鹿島建・新日鉄・ソニー・NTTの4銘柄が新高値になっていますから、弱気の声はまるで聞こえてきません。ただデンドラで上値の上限に近づいたり、これを超えてくる銘柄が多くなってきたので、これら銘柄は順次調整入りしていくことになるのでしょう。

当面の上限は次のようになっています。( )内は終値。
  • 鹿島建 (455) 450〜489円 (上限の範囲内)
  • 新日鉄 (306) 323〜355円 (目前)
  • 住友鉱 (531) 558〜603円 (戻り過程)
  • ソニー (13650) 13237〜14214円 (上限の範囲内)
  • ビクタ (945) 956〜990円 (上限の範囲内)
  • 富士銀 (851) 848〜878円 (上限の範囲内。戻り)
  • NTT (1500) 1461〜1587円 (上限の範囲内)

昨日の週刊文春に「株大暴落の悪法で2001年日本沈没」(水沢 潤)の記事がありましたが、仰天しました。まったく知りませんでしたが、要旨は次のものです。(買ってお読み下さい)
  1. 2001年4月から源泉分離課税はなくなり、申告分離課税に一本化される

  2. 申告分離課税は現行では利益の20%(国税)と6%(地方税)の合計26%がかかっているが、これが適用される。

  3. 利益を確定するためには、売り値と買い値がはっきりしていなければならないが、売買報告書を紛失したなど買い値が証明できない場合には、売却金額の5%を買い値とみなす。(つまり95%が利益とみなされ、この26%を税金として徴収される。)
とんでもない税率です。もともと株式の売買益は非課税でした。(年間の売買回数の制限があったが)これが売買回数の制限を撤廃する替りに、源泉分離課税が選択できるようにし、利益があろうとなかろうと、売却代金の1%を税金として払えばよくなりました。ついで税率は1.05%に増額され、やや不利になりましたが、有価証券取引税がなくなりました。零細の個人投資家にとっては、どんどん負担が増えてきた歴史でしたが、今度は申告分離制だけになるわけです。

この法律はすでに通過しており、2001年4月から施行は決まっているというのですから、あきれます。新聞も証券界もこんな情報は流していません。一体この記事はほんとうなのか、と思うほど唖然としていますが、これがほんとうなら2000年〜2001年にかけては相当な売り圧力になります。


(99.7.5) 18135 (+202) 7.1億株


NY・ナスダックともに最高値を更新。外国証券の寄り付き前の注文は1400万株の売り:3450万株の買い(2050万株の買い越し)。ソニー・富士通・NTTのハイテク情報銘柄は連日の新高値です。ここへ証券株・銀行株・鉄鋼株が加わって、堂々とした上昇になりました。株価は終日18000円台をキープ。

当面の最大の材料であった6月の日銀短観が発表されました。大企業製造業のDIは前回-47→今回-37へ10ポイント改善し、これは折り込みずみのようでしたが、9月の予想はさらに改善され-22へ15ポイントの改善です。これが効きました。景気と業況判断指数(DI)の関係をみると、DIが2回連続して上昇したときには、景気後退期を抜け出しているようですから、すでに景気は上昇に転じたと思ってよいようです。

景気底打ちとなると業績が重視されます。時間が少しあったので、おっとり刀で、日経会社情報を買ってきました。2000年3月からは連結決算になるため、連結決算数値の部分が大きくなり、「連結各種指標」が加わっています。半年前のものと大きな変りようです。

どれどれと調べて見ると、日立の00年3月の1株当たり連結益は21.0円(過去7年の最高益は40.1円)、東芝は7.8円(20.1円)、三菱電は2.3円(25.6円)、富士通は42.4円(42.4円)、NECは15.4円(59.1円)、ソニーは237.2円(483.4円)、武田薬は118.1円(118.1円)。連結PERは驚くほど高く買われています。日立55倍、東芝120倍、三菱電220倍、富士通62倍、NEC106倍、ソニー57倍、武田53倍です。50倍〜60倍というのは2001年あるいは2002年まで買っている様子です。いくらなんでもという気がします。

先日の申告分離課税ですが、 大蔵省のHPに載っていると、ユーザーから連絡をいただきました。本当に2001年4月から源泉分離課税は廃止になるようです。申告分離課税となると、投資家の有利不利以前に、大蔵省が思ったほど正しい売買益の補足はできなくなるのではないかと思っています。個人事業者の申告とサラリーマンの源泉分離の関係、あるいは所得税と消費税の関係に似て、源泉分離課税のほうがましだったと大蔵省も考え直すような事態が生じる可能性も大いにあります。


(99.7.6) 18050 (−84) 6.7億株


NYは休場なれど、外国証券の寄り付き前の注文は2150万株の売り:4250万株の買い(2100万株の買い越し)と外国人の買い物は衰えません。しかしソニー・富士通・NTTのハイテク情報銘柄は利食い売りに押され、いずれもマイナスになりました。

先駆した銘柄は一服となったものの、売買代金の急増で潤う証券株や、相場上昇によって株式の含みが厚くなった銀行が買われるなど、物色の意欲は強いものがあります。

昨日は先駆している銘柄の連結PERはあんまりだといいましたが、今日買われた銘柄は、例えば野村証の2000年3月期の1株連結益は40.8円であり、大和証は45.1円です。富士通が42円で2600円しているのであれば、野村証の1600円や大和証の900円は安すぎるのではないか、というところでしょう。野村証の連結PERは40倍、大和証は20倍です。

銀行をみると1株連結益の大小は株価と相関はなく、興銀30.3円(980円。33倍)、第一勧銀41.7円(839円。20倍)、さくら銀19.6円(472円。24倍)、東京三菱29.9円(1800円。60倍)、富士銀29.1円(900円。31倍)、住友銀30.8円(1579円。51倍)、三和銀20.7円(1288円。62倍)となっています。倍率が高いものは60倍、低いものは20倍というのでは、連結益もいまのところ株価水準のめどにはなっていません。

ただ連結PERの60倍はやはりどう考えても高く、20倍は安いといえるでしょう。先駆株は上値の余地は少なく、しだいに連結PERが低いものの物色がされてくるのではないか。


(99.7.7) 17958 (−91) 6.4億株


外国証券の寄り付き前の注文は2200万株の売り:3600万株の買い。先駆した銘柄は利食い売りがでてきましたが、替わって出遅れ株を物色。

出遅れ株は先導した株との比較で買われます。先導株は、どこまで買えるかを手探りで見つけるために、上昇の期間は長めになりますが、出遅れ株は先導株という手本があるために、短期間でサヤ寄せしがちです。今日は富士銀・住友信託が大出来高で上昇し、キャノンとの比較からリコーが+139円高するなど派手な動きでしたが、これらはさや寄せの動きです。

日銀短観の発表がすんで、当面の材料はなくなってしまいました。短観では9月の予想のDIはさらに急回復します。しかしこれは気分の問題で(それが重要なのですが)、眼下の実態経済はよくありません。経済企画庁が発表した5月の景気動向指数(一致指数)は37.5%となって2か月連続の50%割れ。6月もまず50%割れであろうというのが多くの見方です。

株式市場は将来を買うという性格上、いまのところは短観を重視、景気動向指数は軽視となっていますが、実際によい数値がでてこないと、先駆している銘柄は結構割高になっているだけに、外国人の買いが鈍化してときは、10%近い調整もあることを考えておかねばなりません。

よい数値がでる兆候は、工作機械受注にでると思いますが、5月の受注実績は前年同月比で-34%減、15か月連続のマイナスです。ただ業界の見通しでは、5月が底で、6月からはマイナスが縮小するようです。機械株はカヤの外におかれていますが、動意づいたら景気は大丈夫と判断できます。


(99.7.8) 17967 (+8) 5.9億株


NY・ナスダックとも小幅ながら新高値を更新。外国証券の寄り付き前の注文は3150万株の売り:5150万株の買い(2000万株買い越し)と、買い注文も増えましたが、売り注文も増加しました。買う一方では利食い売りをだしてきたようです。

明日のオプションSQを控えているせいか、日経平均の動きに比べて、TOPIXの動きが悪くなってきました。これまでは日経平均がへこんでもTOPIXは堅調でしたが、反対になっています。

6月16日に、当面のスケジュールとして、6月末に《投資管理P》の小幅バージョンアップ(2000年対応)をするといいました。すでにプログラムもマニュアルも完成させているのですが、まだ案内はしていません。というのは@10月1日からの手数料自由化にどう対応するか、A源泉分離課税の廃止をどこまで対応しておくべきか、など不確定なものがでてきたので、しばらくは様子をみたほうがよいと判断したからです。2000年の問題があるので、どんなにずれても年内にリリースしますから、しばらくお待ち下さい。(最近購入された方は、無料バージョンアップできます。)

《カナル1》はVer1.0のCD-ROMがとうとう払底してしまい、6月下旬からはVer2.0を予告なしに発送しています。Ver2.0は立派なものになりました。CD-ROMにはインターネット・エクスプローラで見る「カナル1総合講座」を入れましたから、Ver1.0に比べて理解がしやすくなりました。また「インストールとガイダンス」および「マスターネットから変換」の2冊を新たに書き上げ、製本しましたので、初めて購入された方は悩むことなく導入できることと思います。

既存の《カナル1》ユーザーの方へバージョンアップのお知らせをせねばならないのですが、忙しくて案内のHPを書くことができません。申込みに対して迅速に発送する時間がとれるかの危惧もあります。(しかし今やっている作業はこの土日にすべて終らせて、来週中にはHP上でお知らせします。)


(99.7.9) 17937 (−29) 6.9億株


オプションSQに関係する出来高は1.2億株だそうですから、正味は5.7億株の出来高でした。先駆株が一杯になっているため、日経平均の値は重く、今日で4連続陰線となりましたが、その割に値が固く、下げの巾は軽微なものです。

6月の投資主体別売買動向が発表されました。外国人は1兆2500億円の買い越しとなり、この相場は外国人の買いに依存したものであることが一層明らかになりました。個人も一方の買い主体であると思っていましたが、現金部門は7800億円の売り越しです。長い間塩漬けになっていた株価が戻って、やれやれの売りなのでしょう。

現金部門は年間でほとんどは売り越しで、年に1月買い越しになるくらいのものですから、現金部門の売り越しは驚くには値しません。むしろ、株式を売って現金に換えて、今後再び株式を買うための待機資金が増加したと、よいほうに考えるべきでしょう。(現金部門が買い越しになってきたときは、相場の山場近しです。)

この相場の手本である95年7月から96年6月の週足グラフをしつこく掲げます。ようやく中勢上昇波動の半分にやってきたというところです。この中勢波動の最終的な到達点は20060円を予想していますが、いまは中勢上昇波動のうち2段目の小勢上昇波動にあり、小勢上昇波動の上値のめどは18950円だと思っています。

さらにこの2段目の小勢上昇波動を細かく見ると、3つの目先波動に別れるはずで、6月23日からの調整が軽かったために、いまが目先で1段目なのか2段目なのかを、決めかねているのが現状です。


(99.7.12) 18274 (+336) 5.3億株


NY・ナスダックは史上最高値を更新し、外国証券の寄り付き前の注文は+1300万株の買い越しでしたが、前週末までの流れを引き継いで安く始まりました。しかし富士通が新高値、ソニーが新高値、ソフトバンクが新高値を更新するするのを見て高くなり、後場は急伸。日経平均は戻り高値となりました。

富士通の2000年3月の1株連結益は40円ですが、これをもとにするならば、連結PERは70倍以上に買われています。ただ2001年は70円であると予想されており、これをもとにすれば連結PERは40倍以上です。

連結PERが何倍であれば妥当であるのかは、基本的には長期の金利水準に依存します。今は超低金利が続いていますが、5年10年の期間でみれば、長期国債金利は3%〜4%になってしかるべきでしょう。であれば連結PERはこの逆数の33倍から25倍が妥当であると考えられます。ただしこれは企業が成長しないときのことで、成長する企業はもっと高い倍率に買われてもよいのですが、いまのところ標準的には連結PERは30倍が妥当であろうと思っています。

富士通のように1株連結益が40円→70円と増加しているときは、予想される限りの利益水準をもとに買われますが、今日の株価2975円は連結PERを30倍とすれば2002年の利益は100円になるというところまで買われていることになります。3年先の数字を折り込みだしたのは、限界に近いのではないか。

最近は日経平均は値が軽くTOPIXはやや重い、という状況です。今日も日経平均は新高値になったのに、TOPIXは一歩及ばずという結果になりました。

日経平均とTOPIXとの5日相関係数は、80.4%とやや連動性が薄れてきました。図の3か所の青丸は相関係数が80を割り込んだ日ですが、その後は株価は短期間に急上昇となりました。気をつけなければならないのは、この3回はいずれも日経平均がTOPIXに比べて出遅れであったということです。このために短期間に日経平均が急上昇して、TOPIXにサヤ寄せしたと考えられます。

今回は日経平均に比べてTOPIXのほうが遅れています。たどるコースは@TOPIXが急上昇して日経平均に追いつく、A日経平均が急落してTOPIXにサヤ寄せする、のどちらかですが、 TOPIXが急上昇するには、銀行・鉄鋼・化学・不動産・商社などの内需株がそろって上昇する必要があります。出来高が漸減しているいまは、日経平均が落ちてTOPIXにサヤ寄せする可能性とのほうが高いのではないかと思います。


(99.7.13) 18181 (−93) 6.8億株


相変わらずの流れですが、利食い売りも多く、出来高は6.8億株へ増加。注目していた日経平均とTOPIXの相関係数でしたが、日経平均が下げ、TOPIXがほぼ変わらずであったので、相関係数は85.5へと高くなってしまいました。(今日も逆行して相関係数が80を割ることを期待していましたが)

企業の倒産リスクが減少してきたため、銘柄の選択はずいぶん楽になりました。6月18日に図のようなPERとPBRによる検索の条件表No.151を掲げました。(99年6月18日を参照)

この日に該当した銘柄は388銘柄あるといいました。この日から今日まで18日経過したのですが、この間の上昇率(終値ベース)は次のようになりました。対比するために、検索されなかった(388銘柄以外の)1857銘柄の上昇率も掲げます。

何%上昇したかの件数と銘柄に占めるシェアを( )内に表示しています。

例えば検索された388銘柄のうち、この18日間で50%以上上昇した銘柄は29銘柄ありますが、これは388銘柄中(7.5%)に該当します。一方検索されなかった1857銘柄では、47銘柄が50%以上の上昇をしましたが、そのシェアは(2.5%)でしかありません。検索された銘柄のほうが確率は3倍もあったことになります。

以下40%以上、30%以上と上昇したシェアをみていくと、20%以上上昇した銘柄は約40%あり、検索されていなかった銘柄のシェア(20.8%)に比べて2倍の確率があります。

PERとPBRという古典的な判断基準ですが、これらは依然として有効な基準であることがわかります。(というよりも、これからの相場は利益と資産をもとにした理路整然とした株価が形成されていく、ということです。)


(99.7.14) 18357 (+176) 7.6億株


NYがマイナスであったこともあって、前場は小安く始まりましたが、今日の主役松下が大いに買われ出来高はなんと3400万株で第一位。この株にしては珍しいことに+400円のストップ高になりました。これにつられてソニーも新高値を更新するなどがあって、日経平均も高値更新です。

松下のS高は、モルガンS証券が「世界の40銘柄」に選定したのが材料でした。富士通やNTTのように外国証券がとり上げてから大幅上昇をした実績があるだけに、この連想で買い物が殺到しました。今の相場は外国人主導であるし、現に巨大な資金をもっているのでから、その意向には逆らえません。

モルガンSがきっかけとはいえ、松下もソニーとの比較で買われた面が大きいようです。松下の2000年の1株連結益は44円ですから、業績は富士通並みであり、夢を買っている富士通の株価は抜けないと思います。今日の出来高上位10傑に第一証やコスモ証が入っているように、先導株に出遅れている銘柄を物色するのが、ここからの流れになりそうです。


(99.7.15) 18431 (+74) 7.6億株


まあこの強さはどうでしょうか。小幅ながらも連日の高値更新です。ソニー・富士通・バンクはそろって史上最高値を更新し、NTTは年初来の新高値です。

ここ毎日、先導株はもう頭打ちになるだろうと思っているのですが、意に反してなかなか勢いは衰えません。富士通と日興証が共同で、年内にネット取引証券会社を設立すると報じられました。それほど大きな材料であるとも思えませんでしたが、今の合い言葉は「ネット」ですから、日興証は+100円ストップ高となり、富士通は頭打ちどころか+225円高の3180円です。

昨日は松下がモルガンSの推奨でストップ高しましたが、今日は、ソロモン・スミスバーニーのレポートがNTTの目標株価を170万円に引き上げたとの話で、157万円へ+7万円高の急騰をしました。誰かが(特に外国証券が)ぶち上げた銘柄に、考えもなしにどっと群がる状況は行き過ぎです。

ソニーの14000円、富士通の3000円、バンクの34000円、NTTの150万円と値の張る銘柄が集中して買われてきていますが、昨日に引き続いて出遅れ銘柄が買われるようになってきたのはよいことです。300円台の新日本証が出来高トップ、200円台の第一証、300円の勧角証が出来高10傑に入って、値を上げました。


(99.7.16) 18248 (−183) 9.4億株


バンクは朝方は+3000円S高でしたが、外国証券が売り推奨とかで、一転-3000円S安まで売られ、ここから500円戻して引けました。この日の高値37800円から安値31800円は6000円巾の大陰線となりました。怪物ソフトバンクですが、まず当分の間(2か月以上)の高値を出したようです。

バンクに引きずられるようにして、ソニーも窓あけの陰線となり、富士通も大陰線になりましたから、先駆したハイテク・情報関連もようやく怒涛の勢いにストップがかかり、買い疲れ(夏前に夏バテ)がでて来る様子です。

これら先導株にとって代わろうとしているのが証券株で、今日も新日本証・勧角証・野村証・日興証・和光証の5社が出来高上位に入りましたが、日興証は昨日買いついた分だけ上昇力はなくマイナスです。

さらに証券株の次を狙おうという動きがあって、今日の出来高トップは伊藤忠です。丸紅も5位。これらは出遅れ株であることが理由ですが、商社は先の物産・商事・住友商が大幅上昇をしたときにはインターネット関連であるといわれましたから、理屈はつけられます。



先導株は一服するようですが、今日の出来高は9.4億株と脹らみ、株を買う動きに変化はありません。ここからは出遅れ株・割安株狙いですが、万年割安株というのもあるので、1〜2か月前には、ある程度上昇を見せ、その後それほど下げなかった銘柄を見つけておくとよいでしょう。

条件表No.125として「押し目完了」の設定をしました。



10行ほどの設定ですが、「注目日」の設定(赤枠)に注意して下さい。

設定があっているかどうかを確かめるために、日本舗道のグラフで、図の3か所で買いマークがでているかをチェックして下さい。


(99.7.19) 18532 (+284) 6.1億株


補正予算は5兆円規模の経済企画庁長官の発言があって、連休の谷間であるにもかかわらず続騰となりました。ただし先週末から銘柄は替っています。先駆してきたソニー・富士通・ソフトバンクや日立・東芝・三菱電は続落し、商社・銀行・素材などが上昇。証券も頭打ち。

先駆した銘柄が華々しかっただけに、出遅れ・割安株の買いで先駆株の調整をカバーできるのかと思っていましたが、今度は出遅れ株、と市場のコンセンサスが一致してくると、出遅れ株への買い意欲は強く、日経平均は終値ベースでは新高値となりました。(ザラバでは先週末に18623円がある)

その出遅れ株ですが、いまは先駆した銘柄を手本にして、同業種の銘柄を物色しています。金融でいえば、消費者金融→証券→銀行の順であり、今日の商社の買いもネット関連に目をつけて、先駆した富士通・ソフトバンク→出遅れ伊藤忠・丸紅・住友商の流れです。

出遅れ株・割安株は手本があるだけに、手本にサヤ寄せする時間は短期間で、手本以上に上昇することはありません。往々にして食い散らかす、ということになります。したがって動いたものを追いかけていっても、よほど機敏に売買しないと利益がでないことになります。次に物色されそうなものは何かを想定しておくことが必要です。

いまは同業種間の出遅れを物色していますが、次第に@出遅れ業種(例えば機械株)の物色、Aグループ内(例えば日立グループとか松下グループ)での出遅れの物色が始まるのではないか。特に今は連結決算に移行する時期であり、子会社の収益を向上させることが親会社の利益に直結しますから、不振子会社であっても、テコ入れや事業の見直し・再編によって収益を向上してくるところがでてくるのではないか。このことを考えて注目銘柄をストックしておかれてはどうでしょうか。


(99.7.21) 18257 (−275) 6.5億株


NYは-191ドル安、ナスダックは-98ポイントの大幅安となりました。円は118円台。外国証券の寄り付き前の注文は、売り4150万株:買い4200万株と拮抗し、+50万株の買い越しでした。

ナスダックの急落を受けて、日経平均は寄り付きから安く、特に先導してきたハイテク・情報関連株は調整をし始めていたところでしたから、利食い急ぎになりました。ソニーは-690円安の14330円、富士通は-140円安の2910円、ソフトバンクは30000円を割れて29960円、NTTは1530千円。

値嵩株が影響を与える日経平均は下げましたが、さいわいというべきか、市場はすでに先駆株から出遅れ株に目が移っており、値下がり銘柄数578に対して、値上がりは628銘柄と物色意欲の強さを表しました。先日来の伊藤忠は出来高トップで+12円高。

ちょうど1か月前に、この小勢波動は60日〜70日は続くのではなかろうかといいました。(99年6月17日を参照)5月28日の押し目底から、今日で38日目ですから、あと1か月ほどは上昇相場が残っていると思っています。ここでの主力株は出遅れ株ないし出遅れ業種で、これらが上昇して、先駆した銘柄あるいは業種との比較で割安感を失ったときにこの小勢の上げ波動は終り。1か月程度の調整をした後、第3段目の小勢上昇相場が開始して今年が終るのかな。という漠然とした想定です。


(99.7.22) 17730 (−527) 5.4億株


外国証券の寄り付き前の注文は、売り3750万株:買い3400万株と1か月半ぶりの-350万株の売り越しとなりました。加えて円相場が118円台ということがあって、寄り付きから売り優勢となりました。前場は-365円安でしたが、後場はさらに売られ-527円と久々の大陰線となりました。

円高とはいいながら、多くの企業は115円を想定しているそうなので、特に悲観するほどのこともなかろうと思うのですが、先駆したハイテク株が調整入りしたことがはっきりして、遅れ馳せながらの利食い売りがドッとでたようです。

7月12日の日経平均とTOPIXとの相関係数が80に近づき、大きな変化があるかと期待しましたが、このときは80を割ることなく正常化してしまいました。

その後7月12日に日経平均はザラバ高値18623円をつけましたが、この日に相関係数は63.9と80を切り、ついで昨日7月21日に再び64.9になって、今日の大幅下げになりました。やはり相関係数おそるべしです。

今日は高値18221円・安値17665円で、556円巾の大陰線となりましたが、付和雷同して買いついたものが、外国人の売り越しを見ていっせいに売ったというのが、下げの最大の原因であったように思います。少し下げが急でしたが、今日の下げで小勢の2段目の上昇波動が終ったとは考えていません。

図は日経平均にソニー(緑色)と富士通(紺色)を重ねてグラフにしたものです。3月来の中勢上昇波動で相場をリードしたのは、主体は外国人であり、銘柄ではソニー・富士通のハイテク株でした。前回の小勢上昇波動で、ソニー・富士通は4月の初めにピークをつけましたが、日経平均はこれより3〜4週遅れてピークを出しています。

先駆した銘柄が調整入りした後、出遅れ株が買われて日経平均を押し上げ、日経平均はピークを出したわけです。その上昇相場をリードする銘柄がピークを出すと同時に日経平均もピークを出すことはまれで、たいていは先導株が先にピークをだすものです。

先日来、出遅れ株について言ってきたのはこのことです。たぶんソニー・富士通は当面のピークはだしたと思いますが、ここから3〜4週間は出遅れ株が主役になって日経平均を押し上げる動きになるのではないかと思っています。


(99.7.23) 17534 (−195) 5.4億株


外国証券の寄り付き前の注文は、売り3050万株:買い2550万株と-500万株の売り越し。2日連続の売り越しとなりました。円相場は116.72円。このため相場は続落し、前場-315円安の17414円をつけましたが、これが今日の安値となり、後場は安値圏で推移しました。

外国人が売り転換したのかどうかが最大の焦点です。円高をいうなら、円資産を持つ事が第一であり、外国人は日本株式を買いこそすれ、円高を理由に売りが出るはずはありません。ソニーなど輸出関連株は円高によってデメリットを被るのでこれを売るという動きは、その通り正解ですが、NTTはどうでしょうか、円相場に無関係な銘柄も大きくさげています。このたびの円高は、外国人にとって利食い売りのきっかけであって、円高を理由にして日本株売りの姿勢へ転換したわけではありません。

今日のザラバ安値まで約1200円の下げをしましたが、グラフでは今日が目先の安値を出したのではないかと思われます。条件表No.2「日経平均用'96」は月曜日には買いを出します。日経平均が安ければ当然に買いマークがでますが、17700円まで上昇しても出ます。TOPIXも同じことで、月曜日の1455ポイント(今日は1436P)まで上昇しても買いマークがつきます。

どうして明日買いマークがつくことがわかるのか、と聞かれそうなので前もって説明しておきます。


条件表No.2「日経平均用'96」を使って、日経平均のグラフを描いたら、《カナル2》のグラフのメニューの「表示(H)」→「本日値段を入力」をクリックします。

本日値段を入力する画面が現れます。ここには既に今日の(データ最新日の)値段が表示されています。ただし日付は明日のものが表示されています。

今日の場合だと、日付は990724、始値・高値・安値・終値・出来高は、それぞれ今日の値段の17657,17657,17414,17534,54000が表示されています。

明日の値段を予想して、始値〜終値欄に数値を入力してもよいのですが、面倒なので、この数値を明日の株価と仮定して、「OK」ボタンをクリックして下さい。

入力した値段が陰陽足になって、1日分が明日の位置に追加されます。この値段で各チャートの値が計算され、売買マークが打たれます。ご覧のように今日と同じ値段がつくならば(これ以下なら当然に)買いマークがつきます。

明日の終値が17534円で買いマークがつきますが、17600円と入力しても買いマークはつき、17700円と入力してもつきます。17800円を入力したとき、買いマークはつきませんでしたから、月曜日に17700円まで株価が反発しても買いマークがつくことがわかったわけです。今日はいかに売られ過ぎたか、ということです。


(99.7.26) 17491 (−43) 3.9億株


外国証券の寄り付き前の注文は、売り3200万株:買い2900万株と-300万株の売り越し。3日連続の売り越しです。ソニー・富士通には押し目買いが入り小高くなりましたが、総体に見送り気分が強く、出来高は3.9億株と1か月ぶりに3億株台に落ちてきました。

グラフは、逆張りの条件表No.2「日経平均用'96」が、日経平均・TOPIXと買いマークを出しました。当面の反発をしてもよい局面です。7月22日の大陰線(高値18221円・安値17665円)は立派な重要ポイントですから、この後の反発がこれにどれほど迫れるかが重大関心事です。

日中は文字放送(日経テレプレス)で日経平均先物の頁を出して見ているのですが、テレビが今日で映らなくなりました。そのため今日の市場の動きは、ほとんどわかっていないのですが、それはともかく、このテレビの寿命は実に16年ありました。NEC製で、当時のNECパソコンPC8801にも接続できるマルチテレビでした。昔のNECはなんと堅牢な製品を出していたことか。

堅牢といえば、バブル時代に三菱電気が、証券会社の店頭に置く、タッチパネル式のチャートモニター(「投資くん」と言っていた)を発売していました。製造は三菱電気、販売は西華産業でしたが、このソフトは弊社が作っていました。初出荷の前に、三菱電気から48時間の導通テストをするので来て下さいといわれ、深夜工場内に何10台かのモニターが並ぶ中、立ち会いをしましたが、大メーカーはここまでテストをするのかと感心したものです。時代に余裕がありました。

7月2日に、定点観測の7銘柄のデンドラによる上値の数値を掲げました(99年7月2日を参照)が、今回もおおむねこの目標値で高値を出しました。

NTTの上値目標値は、並みの上昇であれば1461千円、強い上昇であれば1587千円でしたが、1600千円でピークをつけ、反落しています。そこで下値のメドですが、前回の反落は今波動の中位線1148千円と1/4位線1107円の中間の1130千円まで下げました。

今度の今波動の中位線(茶色)は1272千円、1/4位線(緑色)は1272千円と同じ水準になっています。だいたいこの辺が下値のメドになります。この水準で「タクリ足」とか、「つつみ上げ」とか、「窓あけ陽線」とかがでれば、調整完了となります。


(99.7.27) 17462 (−28) 4.6億株


NYは-47ドルの小幅安でしたが、ナスダックは-73ポイント安とかなりの下げでした。外国証券の寄り付き前の注文は、売り2200万株:買い1950万株と売り買いともにボリュームが減ってきました。円の行方を見届けるまでは動かないということなのでしょうか。-250万株の売り越しは、4日連続の売り越しです。

ナスダックの下げが大きかったのですが、朝方は円は117円台に落ちたため、日経平均は17600円台へ戻しました。このあたりは市場の第一の関心事は円相場であることを示しました。しかし戻りが一巡した後は、月内の売買最終日とあって後場は小動きとなり、-28円の小幅安で引けました。ただ出来高は4.6億株に回復し、これはよい兆候です。

グラフは正念場です。今回の小勢第2段の上昇波動は判断に苦しむ形でした。例えば6月23日に当時の高値17843円を出し、翌々日に安値ザラバ安値17430円をだしたのですが、すぐに立ち直り、17430への下げ巾413円では、目先波動の1段目が終ったのかどうかが判然としませんでした。ついで7月5日にザラバ高値18243円を出し、翌日から4連続陰線になりましたが、このザラバ安値は17813円で、高値から430円巾の下げでしかありませんでした。2度の小幅調整があったといえばいえぬこともないし、調整はなかったといってもおかしくない、というリズムのない上昇波動でした。

いまの下げは、高値18623円から今日のザラバ安値17367円まで1256円巾あり、高値から7日目ですから、調整であることは明白ですが、この上昇波動の初めての調整なのか、3度目の調整なのか、の判断によって、この先の見通しはずいぶん変わってきます。3度目の調整であるなら、すでにして目先波動で3段上げをしたわけですから、すぐに反発することはありません。

5月28日をボトムにして7月16日までの36日間、上昇巾で2737円に対する調整をせねばなりません。半分の調整とすれば、日数で18日間、値幅で1368円です。値幅のほうはすでに1256円下げていますから、あと100円ほどですが、時間はまだ11日残っています。11日後は8月11日です。となればお盆が終るまで反発は無理となります。


(99.7.28) 17579 (+117) 4.5億株


NYは+115ドル、ナスダックは+60ポイントほど反発しました。ここへ円が落ち着きを見せたため朝から小高く推移し、後場にはいると17700円台(+266円)までの戻りを見せていましたが、円が再び115円台になるにつれて上伸力を失いました。結局は+117円高のプラスでしたが、1200円下げの後の反発としては物足りません。外国証券の寄り付き前の注文は、売り3250万株:買い3050万株で-200万株の売り越.し。


昨日の続きです。5月28日を起点にした小勢の上昇波動が終ってしまったのか、まだ継続しているのかですが、今日の反発を見ていると、ややがっかりせざるを得ません。ソニー・富士通・NTTの先導株の調整はよいとして、これに替る出遅れ株が買われて今回の小勢上昇波動が終わる。出遅れ株が上昇している間は先導株は調整をし、出遅れ株がピークをつけてから、先導株が再度の登場する。というのが私にとってのベストシナリオでしたが、どうもそうはならない様子です。

今日の反発はソニー・富士通・NTTの先導株がリードしました。これに替る銘柄はでてきませんでした。値上がり銘柄数は541銘柄に対して、値下がりは635銘柄であり、相変わらずハイテク・ネット株に商いが集中しています。いくらソニーといっても休みなしの上昇は無理があります。高値15680円から急落したばかりのソニーが、すぐにこれを超えて高値をとることは考えられません。

明日も今日のように買われる銘柄がハイテク・ネット関連だけということであれば、小勢の上昇波動は18623円でピークを出していたのか。と考えを変えねばなりません。わかりにくい目先波動でしたが、6月25日の安値17430円を今後終値で下回れば、小勢の上昇波動が終ったことが確認できます。(その意味で昨日の終値17462円はギリギリの値段でした。)

ただ、この下げが小勢第2段に対する小勢の下降波動であるとしても、昨日いったようにすでに値幅はかなりのところまで調整ずみであるし、上昇トレンドの支持線である75日線は17123円の水準にあるので、株価の下落はおそれることはありませんが、次の小勢第3段の上昇までには時間がかかります。早くて昨日言ったお盆あけです。


(99.7.29) 17869 (+290) 5.1億株


外国証券の寄り付き前の注文は、売り2550万株:買い3050万株で、6日ぶりに+500万株の買い越しになりました。6月の鉱工業生産指数が前月比+3.0%の大幅なものになったと発表されました。この2つを材料に日経平均は+290円と意外高でしたが、買われたのは前日と同じくハイテク・情報株に集中し、値上がり銘柄数は563、値下がり銘柄は604でした。

今日の上昇によって、条件表No.2「日経平均用'96」の買いマークは当面は正解でしたが、いまの関心は両日言っているように、第2段の小勢上昇波動は終ったのか?にあります。終っているのであれば、今日の反発は戻り売りであり、第3段の小勢上昇波動がスタートするのは8月お盆明けまでは無理です。一方終っていないならば、このまま上昇を続け、先の大陰線を取り返し、高値18623円を上回ることになります。

なかなか悩ましいところですが、@6月の安値17430円を終値で下抜くようなことがあれば、第2段の小勢上昇波動は終ったとする。A先の大陰線(高値18221円)を終値で上抜くようなことがあれば、第2段の小勢上昇波動は持続しているとする。これによって態度を決めればよいだろうと思っています。

先の大陰線をどうのという前に、まず下げ巾の半値戻し水準が意識されます。日経平均は高値18623円→17367円の半値戻しは17995円ですが、今日のザラバ高値は17957円とあと40円のところまで来て押されて引けました。日経平均は上出来ですが、TOPIXは高値1529P→1431Pの半値戻り水準は1480Pであり、今日の終値1467Pからすると、明日も今日と同じほど続伸しないといけません。

今日のソニーの上ヒゲを見ると戻りは売ろうという感じで、続伸はどうかなと思え、富士通(昨日・今日で5000万株出来ての新高値には驚きました)を見れば続伸も当然と思えてきますが、富士通はソフトバンクと同じく需給で上下が決まる銘柄になっていますから、これをもって他の銘柄を類推するわけにはいきません。おおかたの銘柄は戻り売りとなるのではないか。


(99.7.30) 17861 (−8) 5.1億株


NYは-180ドル安、ナスダックはも-65ポイント安と米国はかなりの下げになりました。外国証券の寄り付き前の注文は、売り2950万株:買い3000万株で、わずかに50万株の買い越し。さすがにソニー・富士通・バンクは下げましたが、底力があるというか、日経平均は引けにかけて戻し-8円安で終りました。

昨日は日経平均に比べて値が重かったTOPIXは+11P高くなりました。もっとも今日は投資信託が4本設定されることがあらかじめわかっており、下げても買い手があるから大下げはない、という考えが市場にはあり、現実に引け前に投信の買いが入って、現物に連動するTOPIXがよく上げた、ということもあります。ただ投信はそれなりに銘柄を絞って買ってきますから、TOPIXが上げたわりには、値下がりする銘柄は多く、値上がり銘柄数は586、値下がり銘柄は621でした。

日経平均・TOPIXともに、立派な3連続陽線となり、下げの半値戻しの水準にやってきましたから、ここからが正念場です。グラフを見れば18623円で小勢2段目の上昇波動は終っているとするのが素直なのでしょうが、終ったと断定できずにうじうじしているのは、個別の銘柄をみても、調整入りした(している)銘柄が増加しないのも理由のひとつです。

例えば5月の下げは、上昇第1段が終了した後の調整ですが、ここでは定点観測している銘柄は、25線を割り込み、ほとんどの銘柄が75日線に接近し、または割り込みました。今回はそういう下落をしているのはビクターだけです。今日の終値で、25日線より上位あるいはその近辺にある銘柄はソニー・鹿島建・住友鉱・新日鉄・富士銀となっており、NTTがやや25日線より下、というところです。この円高で金価格が一層下落しているにも関わらず、住友鉱はここへきて大陽線を頻発して、動意づく気配があるなど、個別銘柄を見ると、まだ上昇2段目は終ったとはいえません。


翔泳社から今度発売された「インターネット株式投資完全入門講座」(1500円)を頂戴しました。「完全」とタイトルにあるだけに、内容は広範囲かつ詳細で、よくリサーチされてあります。ある種の辞典に近い感じです。あるいはインターネット株式投資の資料としても使えるほどです。「使ってみました株価分析ソフト」で《カナル》シリーズが紹介されており、また「厳選ホームページ紹介」でも、この「東研ソフト・ユーザー情報」を取り上げてもらっています。

なお付録でCD-ROMがついており、ここには各社ソフトの試供版やIE5.0などが入っています。弊社は考えがあって、この試供版の提供はしませんでしたが、有力なソフト(のお試し版)がついての1500円ですから、かなり売れそうです。本屋さんでご覧下さい。


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