日経平均をどう見たか・判断したか (99年6月)

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(99.6.1) 16408 (+298) 4.3億株


NYは休場。外国人の寄り付き前の注文は売り1250万株:買い850万株で400万株の売り越し。 前場は出来高も薄く小動きでしたが、後場2時ころより俄然調子づき、引けにかけて急上昇となりました。

小渕首相が消費税の凍結について発言したとロイターで流れたようでしたが、調べてみると日刊投資新聞は1日にこの記事をだしていたそうで、ロイターでなければ信用できないというのでは、情けないところです。もっとも宮沢蔵相は凍結については否定し、自由党の一部議員は進めたいと発言するなど、自民党の総裁選と衆院解散総選挙が背景にあるようで、ほとんど実現性がないようです。

日経平均は2段下げの形になり値段も下値メドの水準になっていたので、これさいわいとばかりに反発しました。先の1段下げ後に反動高した高値は16409円でしたが、今日は16408円とほぼこの水準まで戻りました。(YTOPIXはまったく同じ水準になった)。しかしその割には出来高は増えません。

16409円を終値で上抜けば、調整は完了し、目先上昇波動入りといいたいところですが、@今日の材料のあやふやさ、A出来高の盛り上がりのなさ、B16500円は上値抵抗水準であること(16500円は3段目の上昇の起点で、戻りの抵抗になる水準でもあります。)C国債の利回りは1.605%に急上昇したこと、などを考えると、上昇波動入りの確認はもうすこし慎重にしたい。

今回の下げ波動の中で最大の陰線は5月17日の330円巾の陰線(高値16750円・安値16420円)ですが、これを重要ポイントとし、いまのところ16750円を上回ってからトレンドの転換としたいと思います。


(99.6.2) 16417 (+9) 4.3億株


外国人の寄り付き前の注文は250万株の売り越し。本日の出来高は昨日と同じ4.3億株。小動きに終始しました。内心今日は売られがちではないかと思っていましたが、売り物はでませんでした。補正予算の材料があるので、売れなかったようです。

日経平均は上づかえですが、TOPIXはなかなかよい足になりました。この下げ波動で最大の陰線巾は5月19日(高値1321P・安値1295P)でしたが、今日は1326円(+9)となってこれを上回りました。日経平均が最大の下げであった5月17日にもTOPIXの陰線巾は大きかった(高値1343P・安値1320P)でしたが、これを上抜けばTOPIXは上昇転換となります。

臨時国会で補正予算が組まれるとの観測で、株式市場はこれを期待していますが、債券市場では長期金利は急上昇(価格は下落)しています。新たな経済対策を打つにせよ、消費税を凍結するにせよ財源は枯渇しており、国債の大量発行に頼るしかありません。債券市場は国債がジャブジャブ発行されることを怖れて、この1週間で長期国債金利は1.415%から1.675%へ上昇しています。

国債利回りは今年2月3日に2.350%であったことを思い出せば、まだまだ低金利ですが、この動きは気になるところです。補正予算を好材料とするか、長期金利の上昇を悪材料とするか。いまは株価が1か月にわたって下げてきたところなので、好材料として評価しましたが、ある程度の水準(25日平均線あるいは重要ポイントの16750円近辺)へ戻ったときは、悪材料と受け止めることもあるでしょう。


(99.6.3) 16227 (−190) 3.9億株


外国人の寄り付き前の注文は、今日も150万株の売り越し。5日連続の売り越しとなりました。 日経平均は3日連続の陽線をつけていましたが、出来高の増加が見られず、売りものに押され、終日マイナスで推移しました。出来高は3.9億株。

TOPIXは昨日、25日線まで戻っていましたが、これを突き抜けるにはエネルギーが不足しており、モデル波動どおりに25日線で戻りを売られました。昨日反発した金融株は早くも値を崩してしまい。金融株はまだ調整が足らないことを表明。

注目しているソニーですが、今日は11000円台を割り込み10850円となりました。これによって下げの値幅は小さいながらも3段下げの形になり、しかも75日線に到達しました。この水準からは買い物が入らねばなりません。75日線で反発するのか、これを割り込んでいくのかは大問題で、大いに注目せねばなりません。

忙しくて書いていなかった「デンドラで見る日経平均の波動」ですが、時間があったので4%波動で測ると、意外にもこの下げ波動は強い(悲観することはない)ことがわかりました。先の4%波動のボトム(3月24日)の15515円を下抜く確率は42%しかなく、この後反発に移れば先の4%波動のピーク(5月6日)の17300円を上抜く確率は51%あります。


(99.6.4) 16300 (+73) 3.6億株


外国人の寄り付き前の注文は、550万株の売り越しと拡大。主力株が見送りになるなかで、今日はゲリラ株が席巻しました。ナイス日栄・第一家電・井筒屋・殖産住宅・三井松島・安川電・エルカクエイが出来高ベストテンです。

5月の投資主体別売買動向が発表されました。外国人は前半の買い越しがあったので2674億円の買い越し。個人が1109億円の買い越し。法人は2249億円、自己が2332億円の売り越し。珍しいというか、投信が540億円の買い越しになりました。最近の投信はほとんど売り越しです。97年は12か月全部が売り越しでした。98年では6月に51億円、12月に48億円の買い越しで、他の10か月は売り越しでした。いうまでもなく6月12月はボーナスの月です。

この5月の540億円の買い越しは異例のことです。やはりばかばかしい低金利に対する個人の反乱が最大の要因であり、2001年のペイオフを控えて資産を分散しているのが2つ目の要因で、さらに最近の投信は成績がよいものが多くなったというのが3番目の要因でしょう。まちがいなく株式市場に資金は入ってきています。6月はボーナス月。5月よりもかなり大きな買い越しになるのではないか。

信託銀行が3か月ぶりに買い越しになったとも報じられていました。やはり3月4月は買っていなかったわけで、何をしていることやら。まあここからは買い越しが続くと思われます。


(99.6.7) 16475 (+175) 3.8億株


外国人の寄り付き前の注文は、100万株の売り越し。NYが先週末136ドル、ナスダックは+76Pと反発したため、先物から高くなりました。ただし出来高はありません。前引けで16576円と今日のザラバ高値をつけた後は、売りものがちになって引けは+175円高で終りました。

日経平均・TOPIXとも25日線にぶち当たりましたが、この出来高では上抜くことができません。グラフはなかなか微妙なところです。目先の細かな波動では直前の高値を上抜き、上昇転換したといえないことはありませんが、この出来高では上値は追えないことは明白であり、転換の確認は少し慎重に、と思っています。


図のような条件表を設定しました。C1002はTOPIXのことですが、使うときは、銘柄は日経平均を選択して、No.1線とNo.2線で日経平均とTOPIXを重ね描きします。

No.3線では、日経平均とTOPIXの動きの5日相関係数をグラフにします。相関係数は2つの動きが同じか、違いがあるか、どれほどの違いがあるのかを数値で表示します。図の相関係数は100倍されており、+100ならピッタリ同じ動き、-100ならまったく逆の動き、0なら動きは無関係を表します。

日経平均とTOPIXは相場全体の動きを代表する指標ですから、本来両者の動きはよく似ており、 相関係数は通常は+90あたりで推移します。ところが短期的には動きが逆方向にぶれることがあります。図のdは最も反対に動いた日で、相関係数は-40になっています。

相関係数が+75以下のところにa-fの符号を打ちましたが、この後(1〜3日後)に相場は大きく動いていることがわかります。日経平均について見ると、aはその後大幅下落、bは上昇、cは下落。dは急上昇、eも急上昇です。

日経平均がどちらに振れるかは、そのときの目先波動の局面に関係しているようです。aは3日反発した後(下落)、bは8〜9日の下落の後(上昇)、cは5日上昇の後(下落)、dは4連続陰線の後(急上昇)、eも4連続陰線の後(急上昇)となっています。

今日はfにあたりますが、6日反発したことを見れば反落の可能性が高いようです。さてどうなるか。


(99.6.8) 16562 (+87) 3.7億株


NYは+109ドルと続伸。外国証券の寄り付き前の注文は5月27以来10日ぶり(立ち会いでは7日ぶり)に900万株の買い越しとなりました。投信や信託の買い物がでてきたのか。ただし出来高は相変わらずの薄さです。

日経平均・ TOPIXともに、今日は25日平均線を上回りました。ただ形はできたが中身は空疎であり、「それいけっ」とはなりません。気になるのは、最近のザラバ安値15886円をつけた翌日から3連続陽線・陰線・3連続陽線となり、いかにも明るいようですが、6本の陽線をつけた割りには上昇巾は小さく、逆に6陽線がついたために9日順位相関は80%を超えてしまいました。目先は反落の可能性が高くなりました。

定点観測の7銘柄では、全銘柄の平均線は、下落する25日線と上昇する75日線になっており、ほとんどがこの2線に挟まれた位置関係にあります。唯一よい方の例外はソニーで、75日線まで下落した後、今日は25日線を上抜きましたが、さして出来高も増加せず、陰線になりました。期待していたのは、ソニーが先導して25日線を突破し、他の銘柄も次々に25日を上抜いていくことでしたが、今日のソニーの上昇力ではやや心許ないようです。

日経平均は形はできたとはいえ、個々の有力銘柄が引っ張てのものではないだけに、なお調整が完了したとはいえません。ソニーに続いてNTTが25日線を超え、さらには鹿島建とか住友鉱とかが乗り越えていけば、日経平均の反発は本物。欲をいえば出来高も5億株台になって欲しいところです。

鹿島建の99年3月期の連結決算は、売り上げが-14%減ながら営業利益は+41%増・経常益は+15%増。ただし3312億の特別損失を出したため、-1985億の巨大な最終損失になったと発表されました。来期は売り上げは+6.6%増、経常益は3倍、利益は130億の予想で、とうとう利益に関しては大底をうったようです。今期の-14%の減収で+41%の営業増益はなかなかのものです。


(99.6.9) 16622 (+59) 4.9億株


NYは-143ドル安。ドル安。円は119.37円(1.93円高)と4月末以来の120円割れとなりました。外国証券の寄り付き前の注文は売り1750万株に対して買い2950万株の1200万株の買い越しです。6月に入ってからの寄り付き前の買い注文は、850万株→1850万株→2450万株→1850万株→2000万株→2450万株ときて、今日が2950万株と増加してきました。

これが安心感を与え、NYの下げ・円高にもかかわらず富士通・ソニー・NTTといった主力株が小高くなり、4連続陽線となりました。出来高も4.9億株に増加し出来高ベスト10からは、最近の常連であった井筒屋・殖産住・エルカクエイといった仕手株は消え、物産・商事・川鉄あたりが入れ替りました。出来高増加は主力株によるもので、機関投資家が買い始めたということでしょう。

日経平均・TOPIXとも昨日から25日線を上抜き、今日も続伸しているのですが、どうも心がはずみません。重要ポイントは、日経平均は16750円、TOPIXは1342Pで、日経平均はあと138円、TOPIXは1ポイントに迫ってきています。この水準を終値で抜けば、調整完了・新しい上昇波動入り、と当初予定していましたが、こんな感じで上抜けてよいものか、の疑問が生じているところです。


(99.6.10) 17102 (+480) 7.1億株


NYは-75ドル安だがナスダックは+44ポイント高とまちまちでした。海外の影響はニュートラルかと思っていましたが、外国証券の寄り付き前の注文は売り2350万株:買い3800万株の1500万株の買い越しと3日連続の買い越し額の拡大です。

前場は値段はたいした値幅ではありませんでしたが、出来高は急にボリュームアップし、新日鉄は前場で2900万株できて+16円高です。立ち会い終了後に発表される1-3月期GDPの数字がよいようだの推測で、景気底入れ→素材株への買いが入ったともいえるし、外国人の日本株買いであるともいえるし、というところでした。

ところが後場引け前に、GDPは+1.9%(年率8%)の速報が流れたとかで、先物から買いが集まり、これが現物に波及して急伸となりました。夕刊では+1.9%(年率+7.9%)と正式な数字がでましたが、大方の予想では0%。悪ければややマイナスでしたから、この数字はインパクトがありました。

出来高10位には鉄鋼4社に、日産自・東芝・菱化学・菱重工などが入り、いかにも景気回復を買ったわけです。日経平均のグラフはよいが先導する銘柄がなく、銘柄自体のチャートは転換しているものが少ない。というのが最近の不満であり、日経平均の上昇転換を慎重にしてきた理由でしたが、今日の上げで何もかも解消しました。

日経平均・TOPIXとも重要ポイントを上抜き、個別銘柄を見ても、昨日までソニーとNTTがかろうじて25日線を上回っているだけでしたが、今日の上げによって7銘柄のうち6銘柄が25日線を上回ることになりました。ソニー・NTTに加えて、新日鉄・鹿島建・富士銀・ビクターの4社です。唯一25日線を上回っていないのは住友鉱ですが、昨日金の期先物が初めて1000円を割り込んだと報じられましたから、これが足を引っ張ったようです。(しかし買いは入っている)

17300円を上抜けば、3月4月の上昇波動第1段に続く、第2段の上昇波動入りが確認できますが、まず17300円の奪回は固いようです。それにしても外国証券の売買動向には目が離せません。一昨日・昨日・今日の買い越し額増加をもっと重視すべきでした。


(99.6.11) 17198 (+95) 16.5億株


先物9906限のSQでした。SQに関係する売買は5.7億とも7億株とも推計されていましたが、今日の出来高は16.5億株ですから、正味出来高は10億株あったようです。 外国証券の寄り付き前の注文は売り2500万株:買い6150万株で、3650万株の買い越し。

SQに絡む売買が一巡するや一方的な買いになり、ザラバ高値17483円をつけましたが、これは新高値です。後場は売り物に押され結局は+95円高で終値では先の高値17300円を上抜くことはできませんでしたが、TOPIXは先の高値1381Pにわずか足らない1380Pで引けました。いずれにせよザラバでは高値を更新していますから、新波動入りとしてよいでしょう。

いつも出す95年7月から96年6月のグラフです。今日は週足で掲げました。いまの局面は図のcから立ち上がってbの水準を抜いた位置にあります。上昇2段目が開始するという位置です。

次の上値のメドですが、c→dと同じようなスケールになるなら20064円が目安になりますが、これはまだまだ先の目標値です。前回の上昇のメドは17853円でしたが、17300円で止まりました。これがまだ残っているので、当面は17853円がメドになります。これを抜けると、最近の株価のフシは96年の19627円・19920円・19229円と19000円台のものしかありません。


(99.6.14) 17188 (−9) 6.2億株


NYは-130ドル安。外国証券の寄り付き前の注文は売り1900万株:買い4200万株で、2300万株の買い越し。前場に今日のザラバ安値17168円と高値17384円を出した後は、17300円以上は売りの勢力と、17300円は通加点と思う勢力とのぶつかり合いで、小動きとなりました。引け際に売られ、日経平均はマイナスになりましたが、単純平均・TOPIXはプラス、値上がり銘柄数は705銘柄・値下がりは501銘柄と、実態はプラスです。

1-3月のGDP1.9%は出来すぎで、4-6月はマイナスの予想が支配的なようです。したがって17000円台の今は今年の高値ではないか、という意見も多いようです。しかし大規模な経済対策を打った結果が、1-3月のGDPに端的にでたわけで、これまでのように何をしてもダメだという無力感が払拭されたことは重要です。「やればできる」ことがわかった以上、政府も民間も自信をもって手が打てるようになったことを大いに評価せねばなりません。

今日の円相場は117円台に上昇しましたが、当座の円高は経済成長にマイナスとして、日銀がすばやく円売り介入をし、前日比+2.00円の120.65円まで戻したこと。長期国債の金利が上昇の気配でしたが、今日は1.630%(-0.120)に下げたことも、キビキビした対処の結果です。

17300円を終値で上抜くか上抜かないかは、非常に重要な別れ道です。「デンドラで見る日経平均の波動」にも書いていますが、17300円を終値で抜かずして反落するとき、先のボトムの15972円を下回る確率は82%あります。しかし17300を上抜いてから反落するのであれば、15972円を下回る確率は32%になります。17300円を終値で上抜くことは、ほとんど確実なように思えますが、抜くまでは油断できません。


(99.6.15) 17282 (+93) 5.8億株


外国証券の寄り付き前の注文は売り2400万株:買い2800万株で400万株の買い越し、とやや縮小。前場に今日の高値17339円を出した後、戻り売りに押され、後場は一時17000円割れ。しかしここから買いが入り、プラスで引けました。高値から350円下げて、ここから290円の戻りを見せた事は、17000円は買いゾーンであるとの市場の意見であることがわかりました。


日経平均は17300円でもたついていますが、 TOPIXは1385ポイントで引け、先のピーク1384を終値で抜きましたから、上昇相場入りが確定しました。個別銘柄においても、住友鉱が25日線を上抜いたことによって、定点観測の7銘柄全部が25日線を上抜いて、上昇波動入りを決めています。 日経平均だけが遅れているという状況です。

ちょうど1週前に、「日経平均とTOPIXの相関係数」について述べました。このとき@相関係数が+75以下になった直後には、日経平均が大きく動いていること、A上昇の後に現れたときは下落 、下落の後に現れたときは上昇、するのではないか、B今回は上昇の後にでているが、どうなるのか。といいました。

図のdの日の相関係数は75.9でしたから+75以下ではありませんが、eのように+80以下であれば、その後大下げをしているので、+80以下であれば注目してよいようです。ともかく、dの後は大きく上げたわけで、@の「相関係数が低下した後には大きな変化がある」ことは確認できました。

問題はどちらに動くかですが、今回は上昇したために、Aの上げた後の現象では大下げ、下げた後の現象は大上げとはいえないことになります。(その確率は高いと思いますが)しかし「大きく動く」ということさえわかれば、有効な手が打てます。オプションのコール買い・プット買いです。

《ウェーブ》のユーザーは、aの日の翌日寄り付きで、コールとプットを買い、2日後の引け値で転売したとき、どれほどの利益がでているかを確認してみて下さい。b・c・d・あるいはeにおいても相当な利益がでていることがわかります。(コール・プットのデルタ値を見て、枚数を調整し、デルタニュートラルにすればさらによい結果になります。)私もひとつ賢くなりました。


(99.6.16) 17210 (−71) 6.9億株


ほとんど膠着状態のように見えましたが、出来高は6.9億株と脹らみました。景気回復期待の買いは旺盛です。新日鉄は4500万株出来てザラバでは新高値をつけたほか、日産化・菱化学・東ソーとの化学株が商いを集めました。

. 外国証券の寄り付き前の注文は売り2150万株:買い3100万株(950万株の買い越し)。流れに変化はありません。テクニカルから過熱感が沈静化するのを待って、再度上昇というコースです。

今日はデータの配信が遅れ、グラフを見る時間がありませんでした。唐突ながら、今後のソフトの開発予定を掲げます。

  • 6月末...《投資管理P》の小幅バージョンアップ(2000年対応)

  • 7月中旬...《カナル2》の「システックから変換」を大改造。(市場別に変換でき、信用残も変換できるように。)

  • 7月末...《ファゴット》のバージョンアップ(2000年対応および大証からのデータ変換)

  • 8月末...《ウェーブ》の機能追加(大証からのデータ変換)

いずれも小幅なものです。これですべてのソフトが2000年対応になります。


(99.6.17) 17470 (+260) 7.0億株


5月の米国消費者物価指数の伸びが予想を下回ったため、NYは+189ドルと上昇。ナスダックは史上最大の上げ幅(+103P)をみせました。手がかり材料難に陥っていた東京市場は、これを契機に買い物を集めようやく17300円を突破しました。これでどこから見ても上昇第二波動入りが確定しました。

始まった上昇波動ですが、上昇期間は3か月が標準であろうと思っています。前回の上昇波動は1月5日のザラバ安値13122円から3月2日のザラバ安値13921円まで、ちょうど2か月の三角保合いをした後、5月6日の高値17300円まで2か月の上昇をしたのですが、この三角保合いをどう考えるかによって、前回上昇波動の時間は異なります。

最安値である1月5日をスタートとするならば、5月6日までは4か月の上昇(81日間)であるといえるし、3月2日を起点とするならば、2か月の上昇(43日間)となります。なぜ第1段目の上昇期間にこだわるかというと、第2段目の上昇期間はこれより長くなるのではないかと思っているからです。第1段目の上昇の原動力の一つは売り込み株の買い戻しでしたが、買い戻しはゆっくりとはされず、短兵急なものになります。その結果第1段目の上昇期間は短期間となったはずです。

いつも手本にしている95年7月からの相場を見ると、上昇波動1段目は55日間、2段目は70日であり、やはり第1段目の上昇期間は2段目より短期間になっています。こうみると、始まった第2段の上昇期間は少なくとも2か月の上昇(43日間)よりは長く、押し目底の5月28日を起点にして、たぶん3か月(60〜70日)は持続するのではないか。5月28日のボトムから今日は15日目ですから、まだ2か月以上の上昇があるように思います。

ついでながら、95年7月からの相場では、第1段の上昇が終り、反落した後、第2段の上昇に移ってから先の第1段のピークを上抜くまでに25日間を要しています。(ピークからこれを上抜いた日までが25日間)今回は前回ピークが5月6日で、これを上抜いたのが6月17日ですから31日(ザラバで上抜いたのは6月11日で27日目)を要しており、この点も手本によく似ています。


(99.6.18) 17431 (−39) 6.1億株


外国証券の寄り付き前の注文は売り2150万株:買い5800万株と3650万株の買い越しとなりました。いよいよ外国証券の買いは確固としたものになってきましたが、国内勢はおよび腰です。

6月2週の投資主体別売買動向が発表されました。買い越しは自己が4430億円と回転をきかせたのが目立ちましたが、他では外国人が969億円とダントツで、投信も39億円の買い越し。

個人は店頭株へ流れて小幅売り越しだし、信託銀行にいたっては1152億の売り越しです。生保・損保・銀行・信託銀・事業法人の売りに、ひとり外国人が買い向かっている(いまは自己もそれに乗っている)という構図ですが、最後は外国人のひとり勝ちになりそうです。

生保は大量の解約で株式を売ってこれに当てているようだし、銀行・事業法人は持ち合い株式の解消の売りをせねばならず、唯一公的年金資金10兆円を運用する信託銀が、何を思ってか、上昇波動の始まりのこの段階で、利食い売りに走っているようでは勝てません。個人投資家が、売り圧力のない店頭株や2部株に流れるのも、むべなるかなです。


6月に入り来期の業績予想は出そろいました。いまは連結決算が続々と発表されていますが、残念なことに《カナル》の業績データはまだ単独決算です。来期からは連結決算がメインになりますから、実態を表す数値が手に入るようになります。

図のようにPERとPBRの条件表を設定し、検索すると、1部2部2300銘柄のうち、@PER20倍以下のものは436銘柄、APER20倍以下でPBR2倍以下のものは388銘柄、ありました。安値に放置されている銘柄はまだまだ多くあります。


(99.6.21) 17738 (+307) 5.4億株


ケルンサミットは、コソボと日本経済の2つの問題がなんとかよい方向に決着しそうだの楽観ムードで終りました。外国証券の寄り付き前の注文は売り2250万株:買い4000万株(1750万株の買い越し)。

日銀は円相場へ介入し、終値は122.32円(+3.02円)と大きく円安へ振れました。景気底打ち感プラス円安を材料にして日経平均は力強く上昇し、新高値を更新。

日経平均は97年10月以来の水準へ戻りました。拓銀・三洋証・山一証が破綻した11月の水準をクリアしたことで、相場的には金融システム不安が払拭されたことになります。(この1年9か月は長かった。)

アジア危機が起きた97年10月の記録や銀行・証券が破綻した97年11月の記録を読み返していて、感慨深く、思わぬ時間を食ってしましました。

日経平均は当面の目標である17800円に近づいてきました。最近の過熱感もあって、ここからは押し目をいれるのでしょうが、先日もいったように、まだこの上昇波動は40〜50日はあると思っています。17800円を上抜いたら次のグラフ上の目標値は18000円台にはなく、96年当時に19229円・19627円・19920円の株価の節目があるだけです。従ってこの後は18000円とか18500円とかキリのよい値段が順次上値のメドとされるのでしょう。最終的には20064円がありますが、これは40日先に考えるメドです。


今日の主役はソニーでした。ソニーが新高値を取ったことで、一連のハイテク株は全部強気に転じたかのようです。

デンドラによる上限のメドは、@前波動中位が13129円、A今波動中位が13237円、B今波動1/4位が14214円です。前回12800円のピークは、今波動1/4位の水準でした。13200円は並みの上昇での上限ですから、今回は14200円が高値の目安となります。


(99.6.22) 17777 (+38) 6.1億株


ナスダックは+66P高の2630Pと高値に迫ってきました。これを受けて、外国証券の寄り付き前の注文は売り2750万株:買い5100万株と2350万株の買い越しとなり、朝方は昨日のソニー高の流れが継続。ハイテク株高の一方で内需株が利食い売りに押されるという図式です。

96年6月高値(ザラバ22750円)から98年10月安値(ザラバ12787円)へ延々と2年4か月、値幅で約10000円下げたのでしたが、この下げの半値戻しの水準(終値ベースでは1773円、ザラバベースでは17768円)に到達しました。

この2年4か月の間で最も高値をつかんだ投資家と、最安値を買った投資家とがあるわけですが、ちょうどその中間の値段にきたわけです。あるいは最も下手に買った後、最もうまくナンピンをいれたとしたら、今日でちょうどトントンになったことになります。


96年6月高値とは、いうまでもなく3月以来今回の上昇波動の手本にしている95年7月からの波動のピークなのですが、いまの相場はいよいよこれに類似してきました。

図のように、A→Bにいたる過程の25週順位相関は+80にへばりついたままでした。(今回は6月に入りようやく+80を越えてきましたが、ここからへばりつくのでしょう。)この間に9週順位相関は@ABと3度+80になっていますが、これは3段上げをしたということです。(今回はまだ@がでたばかりです。)

9週順位相関が1回だけ+80になり、その後は下落するという例はa,cで2度あります。@とa,cの違いはa,cの後、順位相関はすぐに-80に低下していますが、@の後は-80までは低下していない点です。前回は-40で反発し、今回は-70で反発しています。押しが浅かったからABへつながっていったということです。


(99.6.23) 17580 (−190) 6.2億株


外国証券の寄り付き前の注文は1500万株の買い越しと流れに変化はありません。ナスダック安から朝方は安くなったののの、後場のはザラバで17843円をとりました。しかし引けにかけて先物主導で売られ-190円安。

指標が過熱していることから、とりあえずの利食い売りがでやすくなっています。今日の新高値をとりながら陰線で終った足を見ると、目先2〜3日の押しがあって当然のようです。問題はこの押し巾です。売買動向からは、国内機関投資家は出遅れているように推測できます。この押しはやっと買い場を提供することになりますから、短期かつ小幅になりそうです。

1週間ほど前でしょうか、ユーザーと話をしていたら、銘柄がうまく見つけられないという話題になりました。そのとき言ったことは、@チャートは銘柄発掘の取っ掛かりであり、すべてがチャートで解決できるものではないこと、A一般の銘柄はチャートが株価を作る原動力ではなく、企業の収益の予想が株価の大もとであり、Bその銘柄を買うときには、その銘柄にまつわる材料や業態はチェックしなければならないこと、をいいました。

「そうなると個人は情報がないか、情報が遅れるが、どうすればよいのか」、そのとき「そうではない。株式投資は記憶力である。」と答え、例えば大正薬は、発毛剤を6月発売するの報道で急騰したが、今はその話題はでなくなっている。6月に入り実際に発売してみて、1か月の発売状況が発表されたときには、再び話題になるはずである。といいました。

ちょうど今日は生産を5割増の報道がされたので、株価は急上昇となりましたが、材料がでたときは「理想買い」であり、これが現実の収益に実るのを見た「現実買い」がまだ残っています。その現実買いも、予想以上の収益寄与になるならば、何度も蒸し返されることになります。材料がでたときだけが株価を押し上げるのではありません。情報が遅くてもこれを記憶しておけば、理想買いで飛びつくよりも有利な買いができるこことが多くあります。

逆にグラフをみたとき、図の株価上昇は、発毛剤(リアップ)の発売をするの報道で上がったのだという株高の背景を知っていれば、押し目買いの考えも出たわけで、チャートを利用して押し目を買うタイミングは測れたと思います。

そんなことを思っていたら、「HPをみて、利回りが2%以上に回る銘柄を検索したら200銘柄以上でたが、ここからどうやって銘柄を絞ればよいのか」の質問がありました。「会社四季報か会社情報をみて、@売り上げの10%でもよいから成長分野に進出しているか、A取引き先に高株価の企業があるか、をチェックしたらどうか」と答えました。当然のことばかりで、ベテランの方にはつまらぬ話になりましたが、株式投資を初めたばかりのユーザーも増えてきましたので、老婆心を…


(99.6.24) 17628 (+41) 5.5億株


外国証券の寄り付き前の注文は1800万株の買い越し。昨日1日の下げで、調整完了とみた買い物がはいり、前場は堅調に推移し前引けは今日の高値でした。しかし後場は利食い売りに押され、一時はマイナスになったものの引け直前に戻してなんとかプラスです。

プラスではありましたが、値上がり銘柄数は422に対して、値下がりはそれに倍する801銘柄ですから、気分は調整です。昨日1日の下げだけではガス抜きはできていないでしょう。

今は中勢波動(6〜12か月)のうちの小勢で第2段目の上昇波動にあります。今回の小勢上昇波動も前回の第1段目の上昇波動と同じく、目先で3段の上昇があると予定していますが、昨日で目先の第1段の上昇が終り、ボーナス資金が入ってくる7月までは新高値になることはないだろうと思っています。

今日はNECと日立がDRAMで提携のニュースで半導体メーカーの商いが増加しました。出来高10位には、日立(+61円)、三菱電(+10)、NEC(+13)、東芝(+5)が並びましたが。DRAMはいまや市況商品であり、鉄材や化学原料となんら変わりはありません。市況商品とはメーカーが価格をつけることができず、したがって業績は相場まかせです。こういう分野で頑張ってみてもしかたがない、というほどの評価が妥当だと思います。今日は相場が強いためか、結構値段に響きましたが、この提携はたいした材料ではないでしょう。


(99.6.25) 17436 (−191) 4.6億株


外国証券の寄り付き前の注文は900万株の買い越し。値上がり銘柄数は少ないのに日経平均は上昇するといった変則がありましたが、今日は週末でもあってまともに下げました。下げ巾は高値から600〜700円あれば、ガス抜きができると思います。あと200円の下げで値幅は十分です。

6月3週の投資主体別の売買動向が発表されましたが、外国人は4506億円の買い越し。巨額です。前週に大幅買い越しであった自己は433億の売り越し。信託銀行は前週1152億円の売り越しに続いて、728億円の買い越し。

この上げ相場に中で、どうして公的年金資金を運用する信託銀が売り越しをしているのか、不思議でたまりませんでしたが、今日の日経新聞を読んでようやく氷解しました。信託銀が売り越しである理由は、@今の株価は割高であるという相場観があるのも1つですが、A株式組み入れ比率が上限にきているので、株価が上がれば上がるほど、比率を維持するために売らねばならない、のだそうです。Aの原因で売っているのであれば、運用者にはちょっと同情せざるをえません。

今年3月末の単純平均は604円でしたが、6月22日には691円になっています。約15%の上昇率です。3月末に株式を30%の枠一杯に組み入れていたならば、4月以降は株価が上昇するたびに、株式を売却してこなければならなかったわけです。

なんという仕組みでしょうか。株がわずかに上がれば売却し、わずかに下がれば株式評価が減った分だけ買う、という小幅の逆張りしかできない枠組みです。いまのようにトレンドをもつ相場では、こういうやりかたではどうにもなりません。


(99.6.28) 17610 (+174) 3.3億株


外国証券の寄り付き前の注文は950万株の買い越し。月曜日でもあり、出来高は薄くなりました。値上がり銘柄は684銘柄、値下がりは474と高いものが多かったのですが、いかんせん、この出来高では明日につながりません。

マツダが鋼板の購入は新日鉄1社にしぼると報道され、新日鉄は+8円高になりましたが、これは新日鉄の押し目買いを急がせただけで、新高値に挑戦するほどの勢いはありません。唯一NTTが終値ベースで新高値をとってきましたが、通話料の定額制の問題が本格化すれば、当面の売り要因になるだけに、出来高は先週末よりも減少し、やや迫力に欠けました。ただ、波動は目先の第1段の上昇波動から、小さな調整をしているところですから、早めに押し目買いに入るか、遅そめに入るかの違いだけで、方針は押し目買いには違いありません。

押し目買いとは、@大きくは上昇波動の過程にあり、A目先は下落して調整しているが、B再び再上昇をするだろうということで成り立つものです。そこで週足について、図のような設定をしました。

@大きくは上昇波動にあるための条件として、株価が75週線を越えてから9週(2か月)以上たっている。という条件をつけました。

A目先は下落している、の条件として9週順位相関が-80以下の条件を設定しました。



図のような位置で買いマークがつきます。75週線を上抜いたのは、AとBで、この2点はそれだけで買いを考える日ですが、今回の狙いはその後株価が上昇していったあとの押し目買いにあります。


残りのB再び上昇をするだろう、はわからないことですが、「75週平均線が上向いている」の条件を加えれば、確率は高まるだろうと思います。

毎週このようにして銘柄をピックアップしておいて、日足でタイミングを測ればよいでしょう。


(99.6.29) 17782 (+172) 4.7億株


NY離れをしつつあるといわれだした東京市場ですが、ナスダックが+49P上昇したことを受けて、ハイテク株から続伸となりました。外国証券の寄り付き前の注文は2200万株の売り:3400万株の買い(1200万株の買い越し)。

日経平均はザラバ高値17843円は抜けなかったものの、終値では高値17777円を5円上抜いて、新高値となりました。その割には熱気はなかったようで、出来高は4.7億株。値上がり銘柄数が571に対して値下がりは593銘柄と逆転しています。今日の主役は東芝、富士通、ソニー、NTTで日経平均を引き上げるとともに、時価総額も大きいのでTOPIXも押し上げました。TOPIXはザラバで新高値、終値1425Pは面合わせです。

どうも調整が物足りません。@目先第2段の上昇に移ったのか、Aそれとも目先第1段が終ったと判断したのは誤りで、なお目先第1段が続いているのか、判然としないことになりました。この下げが調整であったとしたなら、順位相関は少なくともマイナスになってしかるべきですが、今日はまだ+40%です。また、下げても9日線をたった1日潜っただけというのも、調整とは言い難く、感じとしてはまだ目先第1段が続いている、の見方に傾きつつあります。


(99.6.30) 17529 (−253) 5.7億株


NYは+160ドル高の10815ドル。ナスダックも+39P高の2642Pと新高値まであと一歩まで上昇しました。ただ外国証券の寄り付き前の注文は1800万株の売り:2500万株の買い(700万株の買い越し)とやや縮小したのは、月末(ファンドの中間決算日)であったからでしょうか。

ともかく昨日の買いの理由は月末のドレッシング期待でしたが、今日も引けにかけて買い物がはいるだろうの予想とNY高を理由に、先物は17960円と18000円にあとわずかの値段で寄りました。 現物もソニー・富士通・NTTが新高値をとる勢いでしたが、18000円に到達せず、かえって利食い急ぎになりました。後場に入っては次第安となり、大引け前には急落となりました。

日経平均のグラフは「つつみ下げ」となり、ようやく目先上昇第1段のピークをつけたようです。今日のザラバ高値17958円からは429円の下落をし、6月以来では最大の陰線巾となりました。当初は6月23日のザラバ高値17843円が目先上昇第1段のピークだと思っていましたが、ここからの下げは2日後のザラバ17430円へ、-403円の下げ巾でしかありませんでした。調整としては値幅が不足していると不満でしたが、昨日今日と高値を更新したことによって17843円はピークではなく、今日の17958円まで延びたことがはっきりしました。

調整巾は600円〜700円と思っていたのですが、これは前回の目先上昇第1段(A)の後の調整巾が922円(ザラバベース)、目先上昇第2段(B)の後の調整巾が730円であったので、このようなメドにしていたのです。昨日今日の上げは余分な上げというか、やや楽観した分だけ、今日からの調整巾は深くなり、700円〜900円が目安となるかなと思います。今日すでに400円下げていますからあと300円〜500円の下げを3〜5日間かけて下げれば、順位相関もマイナスになるでしょうし、グラフからは都合のよいことになります。


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