日経平均をどう見たか・判断したか (99年5月)

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(99.5.6) 17300 (+599) 7.8億株


5日間の連休明けともなると大変です。私事では5日分のメールがドッと来ていたのでこれに返信し、5日分の電話での質問に応えていたら、あっという間にHPを書き始める時間を1時間も過ぎている、という状態でした。連休はよくありません。

日本が連休の間に、NYは11000ドルを達成し、ロンドンも史上最高値を更新。連休前の考えでは連休明けは安いと踏んでいましたが、世界の同時株高を見ては、日本だけが安くなるはずもありません。外国証券も1700万株の買い越しに加えて、5連休前のヘッジ売りの買い戻しが起爆剤となって、寄り付きから高く、前引けは+387円。ザラバ高値17166円の手前でややもたつきましたが、大引け直前には一気に17300円に到達しました。

終値で17166円を軽くクリアしたのですから、第3段の上昇に入ったとせねばなりません。4月28日に掲げた95年のグラフを手本にすれば、赤丸からBに向かっての上昇が今日開始したわけです。ただ95年グラフでは、最後のBへの上昇波動の期間は極めて短いのですが、今回はどうなるのでしょうか。

国債指標銘柄の利回りは1.330%と、ますます金利がなくなってきました。今日の内需株の大出来高は、あらためて金融相場が半端なものではないことを表明。


(99.5.7) 16946 (−354) 10.2億株


昨日の600円高は予想外のことでしたが、昨日はしゃいだ分だけ今日はきつく反落しました。とはいえ寄り付き前の外国証券の注文は、売り2100万株、買い6800万株、差し引き4700万株と大幅な買い越しでした。いまは外国人が第一、個人が第二ですから、この買い越しは心強いものです。

日経新聞が報じたところでは、信託銀行が運用する99年度の企業年金資金のうち、国内株式への配分は10兆5000億円になるようです。(今日の外国証券の買いは、その注文が入っているのかもしれません。)今日の長期国債の利回りは昨日よりさらに低下して1.315%ですから、株式で運用せざるを得なくなっています。「せざるを得ない。これより他に道はない」のですから、いよいよ第三の投資主体が登場です。

さらには10年もの郵便貯金の満期到来とともに、預けどころを失った個人預金が参加してきます。今参加している個人投資家は目端がきいている層で、(最終的に株式投資をする人口の)全体の10〜20%まででしょう。これから出てくる第二段目の投資家を含めても全体の50%にはならず、第一段・第二段の投資家の成功をみて、最後に第三段の流入があって壮大な金融相場が終るのではないか。そう思っています。ともかく金利が安い限りは株高です。

日銀の低金利政策は2001年4月のペイオフまで続けるようですから、あと2年は低金利=金融相場が続きます。ここから企業業績が回復して業績相場へスイッチできれば、これは出来すぎる話になりますが、業績が悪いから株が下がるとは考えないほうがよいのではないか。


(99.5.10) 16977 (+30) 7.1億株


NYは再び11000ドル台に乗せ、ナスダックもプラス。前場はこれを受けて日経平均は17000円台を越えて推移しましたが、次第に頭が重くなりました。ただTOPIX・単純平均ともに堅調。出来高も週明けにしては7.1億株と多く、外国証券の寄り前の注文は1400万株の買い越しと衰えていません。値上がり銘柄数は786銘柄・値下がりは443銘柄と、日経平均ほどには全般の市況は悪くありません。

これは物色が低位株に移っているためです。例えば今日の出来高上位銘柄は大和銀(+27)、三井信(+9)、安田信(+17)、日商岩井(+13)、さくら銀(+5)であり、515円のさくら銀が最も高い株価です。大和銀や安田信は日経平均の採用銘柄ではありませんから、これらの銘柄の値上がりは日経平均に反映されていません。

あっぷる出版社から「素人でも100万円が1億円−驚異の3点チャージ投資法」(明地文男・著)をいただきました。はてな?、と目を通すと、巻末に《カナル1》と《カナル2》の紹介とこのHPの紹介が載っていました。(どうもありがとうございます。)

3点チャージ法とは3つの指標から買い・売りのタイミングを捉えるもので、3つの指標およびその売買マークのつけかたは、《カナル1》と《カナル2》でも設定できますから、本を参考に設定してみて下さい。簡単にして明快な条件です。過去の事例を豊富に載せてあるので、その意味するところはよく理解できると思います。


(99.5.11) 16736 (−233) 7.2億株


銀行株でいうと富士銀・さくら銀の出来高のピークは4月一杯で終り、大和銀・三井信・安田信が5月にはいってから出来高を急増させて、先行した2行にとって替わりましたが、今日は大きく反落。これに替わって公的資金の注入が噂される地銀・第二地銀が上昇していましたが、次第に小粒になり、出来高も多くはありません。地銀の相場は長持ちしそうにありません。

物色が一巡するとしだいに手詰まり感がでてきました。外国証券の寄り付き注文は1250万株の買い越し、出来高も7.2億株と出来ているので、上昇トレンドが変わることはなかろうと思いますが、日経平均は少し気になる点がでてきました。GW明けの6日に599円高(高値17300円・安値16762円)をしましたが、これは4月1日以来の大陽線(高値16449円・安値15813円)でした。3月以来、1日の値幅が600円を超えた大陽線は3度あり、これらは重要ポイントですが、5月6日の陽線は538円巾あり、重要ポイントとするかどうか迷うほどのものです。

重要ポイントとすれば、今日の引け値16743円は、6日の安値16762円を下回ってしまったことになります。(重要ポイントを破られたのであれば、目先のトレンドは下降に転じたと判断しなければなりません)

しかしそうは言い切れないのは、6日を重要ポイントとするには、@やや陽線が小さいこと、ATOPIXでは重要ポイントはブレークされていないこと、が理由です。3月以来の上昇相場は日経平均よりもTOPIXのほうが市場の実態を表していますから、トレンドの反転はTOPIXを基準に決めることになります。

図にみるようにTOPIXの重要ポイントは4か所にあり、その後株価は重要ポイントを下回ってはいません。(だから上昇トレンドにあるのですが)A,B,Cでは大陽線の翌日も続伸か小幅な下げでしたが、今回のDの翌日から連続陰線となっているので、これまでとは違って少しは緊張して見守る局面です。


(99.5.12) 16947 (+204) 6.4億株


昨日は日経平均は危うい局面に来ていました。6日の大陽線が重要ポイントであるとするかどうかはともかくとして、前日(GW前の4月30日)の終値16701円を下抜いたなら、TOPIXの転換を待たずに、目先は下降トレンド入りと判断しようと、内心思っていました。

さいわいナスダックが大きく上げ、これに引きずられる格好で寄り付きから高く始まりました。ここへ軽自動車の販売台数が前年比32%増とか、武田薬が抗エイズ薬を発見とか、松下電と任天堂がゲーム機で提携とか、よい話がでたため前場は17104円と高くなりましたが、後場はダレて昨日の下げ巾は取り返すことはできませんでした。

4月の投資主体別売買動向が発表されました。外国人は8500億円の買い越し、個人も半年ぶりに買い越しでしたが、金融法人は4500億円の売り越しでした。3月の7900億の売り越しは期末事情でしかたないとしても、年金資金運用の信託銀行の4月の買いはどうしたのでしょうか。去年4月は1兆1800億円の買い越しであったことを思えば、よほど都銀が売ったか、信託銀行が買わなかったかのいずれかです。どうも信託銀は先日の報道にあったように、今年はまだ本格的な買いを入れていないようです。

まあいずれ買わねばならないのだから、先行きの株高が余計に残っているのですが。


「今、市場が注目している銘柄」の7銘柄のうち6銘柄はデンドラが示した上限線をクリアしたので、3月以来事例として取り上げてきましたが、最後に鹿島建を取り上げることができる局面になりました。

鹿島建は3月11日に陽転し、3月16日に中位の上限線は380円・1/4位の上限線は432円を表示しました。すぐに株価は中位の上限線380円をクリアしました(A)が、この後(B)へ反落し、1か月にわたって上限線を上抜くことができませんでした。

しかしながらBの安値338円を下回ることはなく保合いをしていたのは、次の1/4位の上限線へ向けての準備でした。

5月7日に381円をつけて、中位の上限線を上抜き、1/4位の上限線432円を目指していますが、再出発が5連続陽線と強い足ですから、432円以上になるようです。


(99.5.13) 16851 (−96) 5.8億株


寄り付き前の外国証券の注文は700万株の買い越し。昨日今日は買い越し額が1000万株を下回り低調です。加えて明日がオプションSQなので手控えがあって、出来高は5.8億と減りました。

野村総研が東証に上場(来年夏)するとか、三和銀が太平洋証を買収し、ユニバーサル証・東和証と3社合併をさせるとかの材料がでてきましたが、証券株は調整基調であるだけに、たいしてインパクトはありませんでした。

値上がり銘柄数は394銘柄・値下がりは812銘柄と、全般は調整基調にあるようです。銀行株はTOPIXとほぼ同一歩調をとっていますが、銀行株の踏み上げが終ったようなだけに、TOPIXも勢いを失ってきています。

GW連休前に図のようにa,b,c,dを打って、a→bが14日、b→cが15日、c→dが14日のリズムであるので、dから14日目の5月24日あたりに17500〜17800円のピークとなるか、16200円あたりへ下落しているかの2つのコースを想定しておかねばならない(99年4月30日)、と述べました。どちらのコースを取るにせよ、いったんは下げてからピークを出すか、そのまま続落してボトムを出すか、ですからGW明けは安いと考えたのでした。

ところがGWがあけてみると、いきなり599円高となって驚いたのですが、いま見るとdは波動のポイントとしては異形であり、599円高した日がはっきりとしたピークとなっています。最近のリズムはc→eの16日間としたほうが素直です。したがって次の波動のピーク・ボトムはeから計るのがよく、e(5月6日)から14日目は5月25日、15日目は26日になります。考え方は変わりませんが、時期が1〜2日先へずれました。

先日の「素人でも100万円が1億円−驚異の3点チャージ投資法」(あっぷる出版社−明地文男・著)を《カナル2》の条件表に設定すると、図のようになります。設定してみて下さい。

青線で囲ってある部分が3点チャージの設定部分で、他は補助線です。



(99.5.14) 16810 (−40) 7.2億株


オプションSQに関係する出来高は1.3億株だそうですから、正味は5.9億株の商いでした。寄り付き前の外国証券の注文は1000万株の買い越し、とボリュームは減退してきました。

来週は99年3月期決算の発表がピークとなります。決算を見てから、と買わない理由をつけていますが、買われないわけは個々の銘柄において株価が当面の目標値を達成したことにあります。このHPで継続して注視している7銘柄を例にとれば、鹿島建のデンドラによる1/4位の上限値は432円ですが、いま413円とこれに挑戦中であり、新日鉄は上限値288円をクリアして296円の高値をつけて調整中です。

以下各銘柄の最近の高値と( )内にデンドラの1/4位の上限値を併記すると、住友鉱600円(603円)いまも挑戦中。ソニー12800円(12933円)少し届かなかった。ビクター1110円(1152円) 少し届かなかった。富士銀965円(644円)取り組みで上昇が増幅され、上限をはるかに超えた。NTT1370円(1419円) いまのところ少し届いていない。といったようにほぼ目標を達成しています。

日経平均は4月30日の終値16701を割り込めば目先は下降転換となるし、TOPIXも5月6日の大陽線(の安値)の1340ないし前日の終値1337ポイントを下回れば下降転換になります。日経平均はあと110円、TOPIXは10ポイント残していますが、これは1日の値下がりで実現する値幅ですから、やはり少し緊張して見守らねばなりません。少し緊張というのは、目先が下降転換したならば、昨日いった5月25日あたりまで下げることになるのでしょうが、大きなトレンドでは心配することはないという意味です。国債利回りは昨日から1.2%台に低下しており、今日は1.240%とまたまた新記録です。 この超低金利が続く限り株価が下落することはありません。


(99.5.17) 16421 (−389) 5.7億株


先週末、米消費者物価指数は前月比+0.7%の上昇と発表され、長期金利が1年ぶりに5.9%台に上昇。当然に株価は下落し、NYは-193ドル安の10913ドル。ナスダックも大幅安。

日米の金利差が拡大したことから円安にぶれ、円は123.12円となりました。これは国際優良株にはフォローの風になりますが、ハイテク株はナスダックに連動しており、ソニーは下げたがTDKは上げるというまちまちの動きになりました。

内需株は銀行・証券を筆頭にして、目標達成感から調整の動きになっていましたが、NYに引っ張られる形で全面安になりました。ただ出来高は5.7億株と減少しており、弱気市場になったわけではありません。

日経平均は、昨日言った16701円を下抜き、TOPIXも1337ポイントを下回りましたから、相場は目先下降トレンドに入りました。

図はお馴染みの95年7月からの相場で、今回の中勢の上昇相場の手本です。図にふってあるように大きくはA→B→C→D→E→Fの3段上げをしていますが、今はA→Bが終ったところです。

A→Bの上げを細かく見ると、A→a,c→d、e→Bのように目先波動で3段上げをしB→x、y→Cの2段下げをしています。3段上げに対し2段下げで応じるのは、上昇相場の特徴です。(下降相場は2段上げの3段下げ)。

今の相場は、3月2日(13921円)を起点にして5月6日(17300円)までがA→Bになりますが、この間に目先波動で3段上げをしたのは、手本と同じです。そこでここから目先波動の2段下げがあると予定しておくのですが、その下値のメドは、@13921円→17300円の上げ幅3379円の1/3押しで、16174円、A4月1日の大陽線(これは文句なしに重要ポイント)の安値15813円、B昨年10月5日(13122円)から17300円の上げ幅(4178円)の1/3押しで15908円、などが考えられます。

今日の突っ込みで目先での反動高があっても、2段下げの可能性は高く、調整完了の水準は16200円から15900円がメドになります。


(99.5.18) 16378 (−42) 5.3億株


昨日の下げを見て、それ押し目買いと思った向きも多かったのでしょう。前場はトヨタとVWの提携のニュースや円安メリットに注目して買いが優勢となり一時は+161円高までありました。しかしこれも前場までで、後場に入るとマイナスになり小安く引けました。買いにはまだ早すぎます。

寄り付き前の外国証券の注文は450万株の売り越し。これは4月22日に200万株の売り越し以来のことです。このときは翌日から1000万株以上の買い越しに戻りましたが、今回はそうはなりそうにありません。

兼松は債権放棄を要請する替わりに、不採算部門から撤退し、事業規模を1/3に縮小すると報じられました。東京三菱・第一勧銀などが1700億円の債権を放棄し、資本金は410億円から100億円に減資(その後70億円と発表された)、経営陣は退陣、社員は1900人を660人へ削減、というかつてない思い切ったものです。

株価を注目すれば、約75%減資ですから、単純には株価は1/4になるところですが、この生き残り策で、@公的資金を受けた第一勧銀が債権放棄(400億円)する以上は、兼松はつぶれない、A不採算部門を捨てることで、収益の上がるものだけが残る、ということになります。

今日の株価はどうなるかと思っていましたら、後場に立ち会いが始まると-45円安の86円で寄り付き、引けは-34円安の97円。

減資をした後、兼松がどの程度の収益力を回復するのかが大きなポイントです。物産(827円)や商事(768円)のレベルにはならないとしても、伊藤忠(313円)や丸紅(267円)よりは1株当たりの収益は高くなるのではないか。とすれば、減資後の株価は400円や500円になる可能性があり、400円とすれば減資前には100円、500円なら125円となってよいところです。

今日の寄りは狼狽売りが多く出て86円でしたが、97円まで戻して引けたのは、このような考えがあるからでしょう。私としては、残る社員がこの逆境を跳ね返す気概に期待して600円(減資前は150円)もあるのではないかと思っています。(その後の発表で、資本金は410億から70億への減資があきらかになったので、約83%の減資になります。株価は1/5。)


(99.5.19) 16128 (−250) 6.0億株


新基準による都銀の不良債権が20兆円と報道されました。99年3月に公的資金の導入を受け、10兆円の引き当てをしたにもかかわらず、旧基準による前期より6兆円の増加です。もともと銀行株は取組みによって過大に上昇しており、調整過程にあっただけに、今日は下げを加速しました。


日経平均・TOPIXとも今日の下げによって、条件表No.2の「日経平均用'96」が買いマークをつけたし、一番軽い下値のメドの16200円に到達したこともあって、明日からは自律的な反発がありそうです。

しかしながら「今、市場が注目している銘柄」の7銘柄のうち、鹿島建以外の6銘柄は25日平均線を割り込んでしまいましたから、総じて75日線までの下落があると見なければなりません。現状では75日線には、もう少し下落余地があります。日経平均は目先反発しても、その後は2段目の下げへ進むと考えておくほうがよいようです。

兼松はその後の日経新聞の報道では、「株式の額面50円のまま、発行済み株式2株を1株に併合する方法をとり、資本金は410億から70億になる」となんだかよくわかりません。無い智恵で考えるところ、
  1. 兼松の資本金は410億円ですが、発行済み株式数は2.9億株なので、額面50円を乗ずると145億円になります。

  2. 410億円との差額265億円は、過去の時価発行によるプレミアムで、その昔は資本準備金としてBSに計上していましたが、1982年からプレミアムの半分以上を資本金として計上するようになったので、資本金が脹らみ、資本準備金がその分増えなくなりました。

  3. 会社情報をみると、兼松の資本準備金は225億円ありますから、要するに株主から調達したのは資本金の410億円+225億円=635億円であったわけです。

  4. 今回の減資によって資本金は70億円になるのですから、635億−70億=565億円を株主に泣いてもらおうということなのでしょう。

  5. これまでだと635億÷2.9億株で、1株当たり218円の払い込みであったのが、減資で1株当たり50円に戻るということになります。株価への影響は、だいたい77%減資ということになるのでしょうか。(よくわからん)
まあ考えとしては、昨日述べたことに大きな違いはなさそうです。


(99.5.20) 16199 (+71) 5.5億株


寄り付き前の外国証券の注文は、売り2650万株・買い2500万株と-150万株の売り越しとなりました。外国証券の買い意欲はかなり低下してきました。昨日の下げで自律反発してよい日柄(9日下落)であり水準(3月からのザラバ高安の値幅の1/3押しが16174円)であったので、寄り付きから高くなりましたが、前引けでは早くもマイナス。後場は-181円安まで落ちて16000円を割り込むありさまです。しかし、ここから急反発して350円ほど上昇。その後100円下げて、前日比では+71円で終りました。

強弱が大きく割れた一日でした。全体の印象では、日経平均は陽線かつプラスになりましたが、TOPIXの反発はほとんどなく、ここが押し目買いと意気込む向きは少なかったようです。値上がり銘柄は513銘柄、値下がりは647銘柄。出来高は5.5億株。外国証券は売り越し。今日で気分が変わったとはいえません。

図に見るように、3月以来の上昇はa→b→c→d→eの目先波動でできており、目先波動のボトムa→c→eは切り上がってきました。bからの反落はaより上の水準のcで止まり、 dからの反落はcより上の水準のeで止まったがゆえにa→fは上昇波動であったわけです。前回のボトムを下抜かない限りにおいては、その下落は単なる上昇の反動(調整。押し)です。b→cの下げはa→bの上げに対してのものであり、 d→eの下げはc→dの上げに対してのもので、これらの下げ巾は直前の上げ巾との兼ね合いを考えればよいのです。

しかし今度の下げは前回の目先波動のeを割り込んできました。ということはこの下げはe→fの上げに対する下げではなく、a→fのより大きな上昇波動に対する下げであると見なければなりません。従って下値のメドを探るときには、a→fの上昇巾を基準にしなければなりません。a→fの1/3押しが16174円であるとか、1/2押しが15610円であると測るのはその理由からです。

同様にして下げの日柄もa→fの上げ日数43日を基準に考えます。1/3で調整が終ると仮定すれば14〜15日(今日は11日目)、1/2なら22日となり、いずれにしても今日で調整完了とは言えません。早くて来週の25日〜26日、長引けば6月半ばまで調整。


(99.5.21) 16292 (+92) 5.6億株


昨日の下げ渋りで、目先の下値は見たの判断でしょうか、小幅ながら続伸となりました。しかし1日の動きは-61円安から+92円高の150円の値幅であったのは、まだ押し目買いの気分になれないということでしょう。銀行株が突っ込み警戒からの自律反発をしたので、プラスで引けただけの話です。

寄り付き前の外国証券の注文は、売り2450万株・買い3450万株で+1000万株の買い越し。5月6日の日経平均高値17300円から先日の16128円までは-6.8%の下落ですが、日経平均をドル換算(ドル建て日経平均)すると、17300円(143.6ドル)→16128円(130.3ドル)となり、-9.3%の下落です。-10%には下落していないので、利食いを急ぐということにはならないでしょうが、新規の買いにはプレッシャーになることは確かです。

この後の動きですが、モデル波動では、25日線まで戻した後、75日線近くまで再下落するのが典型です。25日線は現在16720円ですが、1日にだいたい20円くらい低下するので5日先なら16600円です。ただ4月には16500円が下値として意識されていましたから、今度は16500円は戻りの限界として意識されます。

一方75日線は15644円ですが、1日にだいたい25円くらい上昇しているので、5日先なら15800円、10日先なら15900円です。こう見ると、16500円まで戻り、15900円へ再下落して調整を完了するというコースが想定できます。現実にはこのモデルと実際の動きを比べて、値が軽いとか重いとか、を判断することになります。


(99.5.24) 16390 (+97) 4.1億株


寄り付き前の外国証券の注文は、売り1800万株・買い2600万株。+800万株の買い越しながらボリュームは減少傾向にあります。日経平均はプラスでしたが、月曜日とあって商いは薄く、前場は2.4億株ながら後場は1.7億株、と最近にない薄商いとなりました。今日の上げは明日につながらないようです。

日経平均は3日連続陽線となりましたが、3日間の上げ巾は、+71円、+92円、+97円と小幅です。この陽線群での上昇巾は260円であり、これがいかに小幅であるかは、その前の3本の陰線と比べて見れば明白です。5月17日の陰線は-389円、18日は-42円、19日は-250円であり、3日で681円の下落です。3日前のザラバ15946円が当面の下落波動のボトムとするには、その後の上昇力はあまりに脆弱であるといわざるをえません。

日経新聞によると。21日時点での99年3月期の決算集計では、上場企業は9.2%の減収、-12.6%の経常減益、-53%の減益だそうです。まあ悪い数字です。この数値は全体の平均ですが、昨今の問題は設備過剰・雇用過剰をどう解決していくかですから、減収になるのは当然のことです。

個々の企業では、増収増益、増収減益、減収増益、減収減益といろいろなわけで、特に注意したいのが減収増益の企業です。不採算部門を切り捨てることで効率的な経営に変りつつある企業です。《カナルFA》を使って検索してみました。

図は「増収・増益」の条件表ですが、1行目の演算子を>から<にすれば、「減収」になります。また2行目の演算子>は「増益(経常利益)」ですが、<にすれば「減益」になります。検索対象は3月期に限らず、「前期」ということで行いました。(%はシェア)
  1. 増収増益企業は、442社(19%)
  2. 減収増益企業は、521社(22%)
  3. 増収減益企業は、224社(10%)
  4. 減収減益企業は、1147社(49%)
増収増益19%と減収増益22%で41%のシェアがあります。来期は減収増益の企業がさらに増加するのではないかと思われます。どういう銘柄が検索されるかは、各自でお試しください。


(99.5.25) 16214 (−176) 4.4億株


NYは-174ドル安。ナスダックも-66ポイント安とあって、日経平均が下がるのは当然でしたから、寄り付き前の外国証券の注文は、売り1950万株・買い1750万株で200万株の売り越しとなりました。

3日かかって上げた260円でしたが、1日で上げ幅の70%を失いました。市場はシントム・東海観・井筒屋といった仕手株の売買に走り、主力株はなお調整が続きます。調整のめどですが、グラフから判断すると、時間では最短で5月25〜26日、長引けば6月半ばまで。値段では15900円どころ、深ければ15600円というのが今の考えです。

ただ、個別銘柄の売買があっての日経平均ですから、個別の銘柄はどれくらい調整すればよいのかが問題です。調整が終るとは、再び買いに食指が動く環境になるということです。外界の経済環境がよくなることも要因の1つですが、株価が下落して買いやすくなることも1つの要因です。それではどれほど下落すれば買いやすくなるのか。

《カナル2》では条件表に設定してある加工の平均や標準偏差を計算することができます。

図では、過去250日間の株価上昇率の平均値を計算させようとしています。この1年間の最安値から最高値まで、東証1部の銘柄は平均してどれほど上昇したのかを知りたいのです。
  1. 東証1部の銘柄を指定しておいて、「計算」→「平均・SD」をクリックすると、図の画面がでます。

  2. 250日間の上昇率を設定してある条件表No.96を選択

  3. この条件表には、上昇率・配当金・配当利回りの設定がされていますが、これらの項目について平均値やSDが計算されます。

  4. 全銘柄の平均値が欲しいので、「無条件」にします。

全銘柄の平均上昇率は70.1%となっています。この1年で70%の上昇をしているのですから、(まだ安値を忘れていなので)株価は高くなった、と思うのは当然です。70%の上昇というのは、例えば300円の株価が510円になったわけです。それではもとの300円になれば買い意欲がでるのでしょうか。もしそうなれば、却ってしり込みすることになるでしょう。

ならば300円と510円の中間の405円になればどうでしょうか、いかにも押し目という感じではありませんか。405円は高値510円から20%の下げになります。(70%高したから35%下げが中間になるのではありません。)だいたいこの水準が買い安くなる水準でしょう。新日鉄でいえば、高値296円から20%下げは236円。ソニーの高値12800円なら10240円です。


(99.5.26) 16230 (+16) 4.3億株


NYは-123ドル安と続落。ナスダックはより大幅で、-72ポイント安と下落巾を広げました。寄り付き前の外国証券の注文は、売り1750万株・買い1450万株で300万株の売り越しです。売買数量が少なくなった上に連続の売り越しとなりました。

日経平均は200円は安くなるだろうと思っていましたが、安かったのは寄り付き直後だけで、16000円に接近したときから値嵩株に買い物が入り、これは公的年金資金の買いではないかと市場は推測し、安心感がでたようです。ただし安値16070円から16334円まで上昇した後は、買いが続かず後場は膠着状態に。

外国人が買わないうえ、機関投資家も見送りとあって、手持ちぶさたの個人は井筒屋・三井松島・長谷工・洋ラジのゲリラ株に集まり、お茶を濁しています。市場は見送りの様相を強めていますが、調整とはこんなもので、市場と一緒に休んでいては遅れをとります。

昨日、個別株の調整終了のメドは、最近の高値から-20%の下げをしたもの、といいましたが、下落率-20%以下の銘柄を検索し、銘柄を絞って備えておくことは大切です。例えば大物のNTTの最近の高値は1370千円ですが、この-20%下げは1096千円になります。今日の安値1130円は、あと34千円の水準まで調整して来ています。

デンドラで当面の下限を見ると、前波動基準による中位線は1121千円、今波動基準による中位線は1148線円です。今日の安値は中位線の水準にあります。中位線は並みの下げであれば、のメドですが、もしNTTに悪材料がでて下げが加速してたきは、1/4位線を目安にします。

前波動基準による1/4位線は1026千円、今波動基準による1/4位線は1107千円です。1026千円はよほどの事がない限り考えなくてよいでしょうから、大きく下げても1107千円と思われます。こう見ると、NTTの値段的な調整は最終局面にきているようです。


(99.5.27) 16177 (−53) 3.9億株


NYは171ドルの反発。ナスダックも+46ポイントの反発ですが、ナスダックの戻りはどうも弱いようです。ともあれ外国人の朝方の注文は350万株の買い越し(これも少ない)となって朝方こそは小高く推移しましたが、次第にジリ安となりました。

出来高は4月5月は4億株を切ることはありませんでしたが、今日は久しぶりに3.9億株です。出来高が収縮してきたことは、これまで強気で下げは押し目買いであると判断していた向きが少数になってきたことを物語るものですが、強気が少数派になってきだしたことは、この調整も最後の局面に入っているのではないか。

グラフでわかりやすいのは、2段下げをすることです。何度もいいますが、この上昇相場は小波動で3段の上げをしたのですから、この調整は2段の下げで完了して当然です。日経平均では先日の3連続陽線(実に頼りない上げでしたが)で1段下げの反動がでたとしてよく、この後、先の1段下げの安値15946円をわずかでも下回ってくれば、2段下げが形として整います。

「今、市場が注目している銘柄」の7銘柄では、2段下げをしたのはソニーで、ついでビクターが2段下げの渦中にあります。富士銀もはっきりとはしていませんが2段下げの途中にあると判断できます。こうして2段下げを明らかにする銘柄が増加し、ここから反発する銘柄が1つ2つ出てくると、全般の調整は終りと判断できます。

やや気になるのは、長期国債利回りが1.495%と上昇を始めたことです。25日に新発の入札がありましたが、表面利率は1.4%でした。落札の平均利回りは1.315%であったのに、昨日は1.415%、今日は1.495です。目先のこの金利高が日経平均の2段下げの理由になるのかも知れません。


(99.5.28) 15972 (−204) 4.1億株


NYは-235ドル安。ドル・債券も急落し、トリプル安でした。外国人の朝方の注文は300万株の売り越し。-235ドルは今年最大の下げ幅、史上9位の下げ幅といわれましたが、下落率はわずかに-2.3%であり、日経平均に引き直せば360円の下げでしかありません。

しかし調整過程にある東京市場では、買の手が引っ込んだ分だけ下げて、前場は-290円安の15886円をつけました。これで5月20日につけたザラバ安値15946円を下回りましたから、形はようやく2段下げになりました。下げたことを喜んでいるのではなく、これで調整が終るための準備がようやく出来たと納得しています。

15800円台に落ちてから下げ渋ったのは、日経先物当限の15900円以下に1800枚からの買い注文があった(と大和総研のHPに書いてあった)からで、大方は15800円台は買いであると見ているようです。

日経平均も75日線(今日は15770円)に近づいてきましたが、個別株でも75日線で下げ止まっている銘柄がでています。NTTや鹿島建ですが、それよりもよいのがソニーです。次の反発はソニーが先導するようです。

先日大阪証券取引所のHPにアクセスしたら、内容が大きく変っていたので驚きました。思えば大証は97年に株券オプションを上場し、これに対応して弊社も、(本邦唯一の)個別株オプション用のソフト《ファゴット》を発売しましたが、大証のデータの提供はお役所仕事で、HPの画面に銘柄コードと限月を入力して1銘柄づつ値段を見るというやりかたでした。HPのデータは《ファゴット》には利用できず、やむなく大証が出している「大阪証券取引所日報」を購読して、データを手入力するということを何か月か試みましたが、手入力には限界があって、1年後には断念しました。データが入手できない《ファゴット》は当然のように発売休止の状態になりました。

その「大阪証券取引所日報」は今年4月1日をもって廃刊。かわってHP上に日報を掲載。と大証の大変化です。よいことには、HPの日報はCSVファイルとして無料でダウンロードできるようになっています。日報には大証に上場している日経先物・日経300・日経225オプション・カントリーファンドなどすべてが掲載されています。(ただし旧日報は新聞でしたから、翌日に届けられました。これを踏襲して、HPの日報も当日ではなく、翌日に掲載されています)別にメール会員というのがあって、月1000円で契約すれば、大証がメールでデータを送信してくれる制度があるようです。これは当日のデータを送るのかも知れません。(確認していない)

コンピュータ取引で生き残ろうとすれば、データを解放し、市場を注目させ、売買を成立させしかなく、大証はデータの解放の第一歩を踏み出したわけです。これは忙しいことになってきました。《ファゴット》に大証のデータを変換する機能を追加せねばなりません。ついで日経225用の《ウェーブ3》にも大証からのCSVデータを変換する機能をつければ、《ウェーブ3》の最大のネックであったデータも解消です。ああ時間が足らない。


(99.5.31) 16111 (+138) 3.7億株


先週末のNYは92ドルの反発。ずるずる下落するのかという懸念が少し薄れました。外国人は先週からやや弱気になっており、今朝の外国人の注文は売り1900万株:買い1700万株で200万株の売り越し。

前場は1.5億株と極端な薄商いになりました。後場は大引け前に日経先物主導で反発し、+138円高で終りましたが、月末のドレッシングとか。1日の出来高が3.7億株では明日につながりません。

ただ個別銘柄では75日線まで下落したものは、今日のような総見送りのなかでも、反発を見せています。住友鉱は前日75日線まで接近して今日は+43円高、鹿島建は2連続陽線をつけて+30円高、NTTも3日前にザラバで75日線を切ってから3日連続高となっています。ただし出来高は伴っていないので、このままでは大きな上昇は望めませんが、調整完了と見る向きがでてきました。

ソニーは75日線まで下げずに1か月の保合いを続けていますが、この水準を維持しておればあと10日で75日線にぶつかります。75日線まで下落していない新日鉄・富士銀はまだ反発はできません。もっともよくないのはビクターで75日線を割り込んでしまいました。今の株価は840円ですが、820円〜850円どころでは止まってよいフシ目ですから、これ以上の下げはないのではないか。

こう見ると、調整がすんだ銘柄とまだ下落中の銘柄の数はほぼ同数になっており、そう悲観したものでもありません。6月にはボーナスがでます。個人がこのうち幾分かを株式投資に向けたり、投資信託を買うとかの行動にでるのか。投信の設定額が1つの注目点です。


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