日経平均をどう見たか・判断したか (99年4月)

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(99.4.1) 16327 (+490) 7.2億株


新年度入りしました。外国人は相変わらず買い越しを続けるのか、年金資金運用の機関投資家が買い始めるのか、が注目されていましたが、寄り前の外国人の買い注文は2200万株と急増しました。16000円台を回復し前場は+265円。

後場寄り前に大口のバスケット買い(480億)が入り、これを見てやはり年金資金の買いがでた、となって上昇巾を拡大。3月23日のザラバ高値16437円を上抜く16449円をつけて、終値は16327円。3月19日の高値(終値)16378円に50円足りませんでした。

新年度は安くなるのではないかと思っていました。@外国人の買い越しは続くとしても、A年金資金の買いはまだ出てこず、失望売りがでるのではないか、B多くの企業は期末の株式評価損は9月中間に比べて縮小し、新年度からは持ち合い解消売りを出すのではないか、Cグラフからは16185円を超すにはかなりの出来高(6〜7億)が必要に思われ、6〜7億株の出来高は難しかろう、などと考えていたからです。

案に相違して、今日は7.2億株の出来高で日経平均はザラバ高値を更新し、TOPIXは新高値の1300ポイントになりましたから、考えは大間違いであったのですが、今日はやや期待が先行したようであり、明日終値で16437円を上抜けば、第2段の上昇がスタートしたと、遅れて確認したいと思います。


(99.4.2) 16290 (−37) 6.1億株


寄り前の外国人の注文は1950万株の買い越しと高水準でしたが、昨日は490円高とできすぎでしたから、今日は利食いの売りも結構でたようです。上値は重く伸び悩みました。それでも日経平均は昨日のザラバ高値16449円を更新し、16453円をつけました。TOPIXは1304ポイントへ続伸。

新年度に入って5兆円の年金資金が株式を組み入れるのですから、当面の需給が悪いはずはありませんが、どうも買い急ぎ、買い焦りの様子が見て取れ、相場が第2段上げに入ったと、判断できかねています。先駆したソニーやNTTが高値をとっていないこともあります。

すでに出発したかまだかは別にして、第2段の上昇は第1段のように華々しいものにならないだろうと思っています。16000円以上の水準には、過去の節目というか失敗の跡が重なりあっており、これを昨日のような楽観人気だけで突き抜けることは難しいのではないか。

昨年の7月1日〜7月31日までの22日間は、およそ16000円〜16600円の巾で高値保合いをしましたが、このときの累計出来高は109億株です。1日平均5億株です。その前は98年1月21日から3月30日の48日間の高値保合いがありました。16200〜17200円の1000円巾で累計248億株できています。やはり1日平均5億株です。

現在の株価水準16290円はまさに、過去350億株出来た因縁場へ進んできているわけで、350億株を消化するのはなかなか容易ではありません。6億できれば100円前進、7億できれば300円前進、4億株のときは100円後退のようにジグザグでしか上昇していかないのではないか。そのような感じをもっています。


(99.4.5) 16334 (+44) 5.5億株


海外は休場のため、寄り前の外国人の注文の集計はなし。まとまった外人買いがないときに、国内勢だけの力でどれほど相場を上げることができるか、が試された一日でした。


3月の日銀短観が発表され、97年6月以来1年9か月ぶりにDIが好転。これを材料に寄り付きから買われ、一時は16634円(+344)と16500円を抜いたもののここから下げ、後場はザラバ高値から-400円さげてマイナスに転じました。最後は100円戻して+44円とプラスで引けました。

値上がり銘柄数は801、値下がりは433、と全般は明るいのだけれど出来高は減少し、やはり外人買いの先導がなければもたつくことがわかりました。

この相場は95年7月からの上昇相場が手本になるといってきましたが、(99年3月17日を参照) さらに様相は似てきました。

このときは95年7月から96年6月まで、相場は1年にわたって上昇するのですが、この間に1波動を3か月とする3段の上昇をしました。図はその第1段目の上昇の様子を日足で取り出したものです。

この3か月の日足においても、A,C,Dの3段上げをしています。図のAは今回の3月18日の高値に相当し、Bは今日のザラバ新高値に相当するようです。今はAとCの中間に当たります。Aの後、Bでザラバ高値をとるものの、第2段の上昇にはならず、しばらくもみ合いをしました。

個別銘柄を見ても先駆したソニーやNTTの現状は先の高値を抜けずに高値保合いになっており、ソニーやNTTの高値抜けがでてからCへの上昇があるのかな、と思います。


(99.4.6) 16479 (+144) 5.6億株


NYは10007ドルと再度の10000円台に突入。3月30日に10006ドルをつけて反落していたものが3・4日で高値を取り返してくるとなると、いよいよ10000台での動きが定着するようです。

これを受けて、東京市場も高く始まるかと思われましたが、寄り前の外国人の注文は400万株の買い越しと肩すかしでした。利食い売りがでて前場はマイナス。後場もジリジリ安く、今日は当然安く終るものと思っていました。

昼寝(2月来、体調がよくないので出社は遅くし、かつ昼はソファで午睡することが多い。今はほとんど回復しています。)から目覚めると、大引けは+144円高。昨日はザラバで16634円の新高値をつけましたが、今日は終値ベースでの高値更新となりました。大引け間際にモルガンSの大量買いが入り、市場はドテン強気に転じたとのこと。この相場は外人買いに国内勢がチョウチンをつけてのものだけに、外人の意向がどうなるかが最重大関心事ですから、NTTに3000枚の買いが入ると「それ外人の再出動だ」となります。

ソニーは11690円(+310)へ上昇し、3月10日の高値11930円までワンチャンスの位置に戻ってきました。NTTも1190千円(+10)は、3月23・26日の1200千円へあとひとキザミです。定点観測銘柄のうち、住友鉱は3月高値518円を今日上抜き、第2段の上昇に入りました。富士銀は昨日ザラバ高値、今日は終値での高値となり、同様に再上昇を開始です。

もう少し値幅の調整が欲しかったところですが、日経平均は第2段の上昇波動に入ったようです。ただし今回は、第1段のように意表をつく上昇とはなりそうにありません。昨年1月〜3月の高値ゾーンである16200〜17200円で出来た250億株が売り待機していますから、ジワジワの上昇になるはずです。


(99.4.7) 16554 (+74) 7.0億株


寄り前の外国人の注文は1400万株の買い越しと増加しました。前場は-138円安まで押された後、じりじりと戻し、終値で16500円に乗せました。ソニーは12090円と年初来高値を更新し、第2段上げが始まったことを表明しました。

最近では、出来高が4億株のときは100〜200円安、5億株で0円、6億株なら100〜200円高、7億株で300円高、を1日の値上がり・値下がりの目安にしています。

今日の値動き+74円からすると出来高は5〜6億株となりますが、7億株と思いのほか出来ています。158円の赤井電、141円の厚木ナ、48円の山水電、など個人投資家しか買わないような銘柄が大商いになっているためです。


先日の水産株に続き、今日はユニチカ・ダイワボウなど繊維株にも買いが入り、低位株が物色されています。

中勢波動が上昇トレンドに入っている現在では、上昇した銘柄を追いかける順張りが有効になっています。どのような銘柄を追いかければよいのかは、「株価が200日線を超えた銘柄」が基本で、この条件表は、3月3日(99年3月3日を参照)に掲げました。

銘柄によっては、200日線を越したときにはすでに大幅上昇しているので、もう少し手前の低い株価位置で銘柄に当たりをつけておきたい、という方のために「低位株」と名づけた条件表(99年3月16日を参照)を掲げました。

この条件表は、@200日線の下にあるが、A出来高を増加させながら、Bここへ接近してきており、Cしかも株価が200円以下、という設定をしていました。 図は3月15日から今日までに検索された銘柄です。

ちょうど低位株が物色されてきたので、この条件表がたちまち役立つことと思います。

「日立精」は最近検索されましたが、先の高値195円を終値で上抜けば、上昇トレンドが確定し、近々200日線を超しそうです。3月に出来高が増加しているのは、すでにこの銘柄に注目して買った向きがあり、今日の株価はこのときの値段を越えているので、いよいよ強気になったのではないか。

と推測できますが、これは私の受け止め方です。投資は自己責任。ご自身でもほかの銘柄のグラフを見て下さい。


(99.4.8) 16846 (+292) 8.2億株


NYは新高値の10085ドル。寄り前の外国人の注文は1150万株の買い越し。米ヤフーが好決算とかで、日ヤフーは1000万円高の4200万円と、にわかには信じられない水準となりました。NTTの35倍の株価です。

ソフトバンクを中心にしたネット関連株は商社まで広がり、三井物は940円(+100)、住友商事は948円(+100)とストップ高、三菱商事も+66の925円。これら銘柄は900円台で競っています。一方、かつての売り上げ高トップの伊藤忠は313円(+29)、丸紅は270円(+20)、ニフティを売却した日商岩井は120円(+13)となり、株価は大きな格差がつきました。

金利が低下してもしても株式市場に資金が流入せず、かえって市場から資金を引き揚げるという流れが長く続きました。金利はこれ以下にはできないという水準にありますが、今日の長期金利はなお1.600%と下げています。外国人投資家は、このありようもない低金利で円を借りて日本株を買うという行動をとっているようであり、未曾有の低金利下では未曾有の金融相場が引き起こされるのではないか、今日のヤフーの値段はそんな思いをいだかせます。


(99.4.9) 16855 (+8) 12.3億株


欧州中央銀行が市場介入金利を3.0%から2.5%へ引き下げ、ロンドンFTは新高値。日本を頂点にして世界的な低金利の時期にあります。これをうけてNYはさらに上伸し、新高値の10197ドル。

寄り前の外国人の注文は1950万株の買い越しとさらに増加した上、 SQはほとんど影響はないの予想でしたが、意外にも買い先行となったため、日経平均は17000円台に突入。前場は一時17166(+319)まで上伸しましたが、大引けにかけては売り物がでてわずかなプラスで終りました。 SQに関係する出来高は2.3億株。今日の出来高は正味10億株です。

ソニーは利食い売りがでて安くなりました。少し遅れてスタートしたNTTは新高値の1290千円。新日鉄は安くなったものの、NKKは出来高トップの4000万株できて90円(+5)。昨日は物産・商事・住商に差をつけられていた伊藤忠が351円(+38)、日商岩井が133円(+13)と、出遅れ株(ということは低位株)が物色されてきました。

金融相場は業績相場に比べて値幅は大きいのが普通です。業績相場は基本的には企業の利益に比例しますから、20%の増益なら株価は20%の上昇です。金融相場は金利に反比例しますが、金利の変化は10%・20%の動きではありません。長期金利が5.0%→2.5%(あるいは3.0%→1.5%)と半分になれば、株価は100%の上昇になります。株価の上昇率は半端ではありません。

図は《カナル》のCD-ROMにある「相場の見方ガイド」から引用したものですが、図の赤枠の部分が金融相場です。この上昇率は次にやってきた業績相場の比ではありません。いまは金融相場のハシリがでているのだろうと思います。

金融相場のもう一つの特徴は「どんな銘柄でも上がる」ということです。金融相場は株を買うか買わぬかだけが重要で、どのような銘柄を選ぶか、いつ買うかなどは小さな問題です。

3月の投資主体別売買動向が発表されました。91年の1兆2000億円を抜いて新記録、1兆8000億円の買い越しでした。


(99.4.12) 16507 (−348) 6.0億株


NYは10173ドル(-23)であったものの、取引き終了後に発表されたコンパックの業績が予想外に悪かったため、今夜のNYは売られるだろうの予想で、日経平均は朝方から安く、大引け前に下げを加速し、久々の大下げになりました。

NYに連動する国際優良株や通信関連株は売られましたが、これは5連騰のあとの調整です。値段の張る銘柄は安くなりましたが、低位株は買われ、出来高上位の銘柄は、日揮363円(+19)、NKK91円(+1)、勧角証293(+0)、日商岩井140(+7)、山水電62(+4)など上位8位までは日揮の363円が最も高い値段です。個人投資家の物色意欲は衰えません。

長期国債利回りは1.560%に低下し、金利上昇の気配はありません。第二地銀の国民銀行が破綻し、金融再生委はいよいよ地銀の整理にはいりますが、その割には銀行株の株価に影響がでていません。

今日発売の週刊東洋経済の「地銀の再編」の記事には、再生委員会が決めた地銀・第二地銀のランキングが掲載されています。ランキングの下位何10行は淘汰されるなどと新聞紙上で言われていましたが、ランキングを初めて見ました。これは再生委員会の内部資料だそうですが、こうしてマスコミに出れば、なくなる銀行を再生委員会が名指しをしたも同然です。

下位の12行は北海道・八千代・関東・足利・東京相和・国民・関西・大阪・幸福・なみはや・みなと・長崎ですが、国民銀が先陣を切って破綻しました。これら銀行は連想で下げたのかと思いきや、ほとんど変化なしでしたが、東洋経済が推定した「正味自己資本比率」がマイナス(債務超過)の銀行は、上記銀行を含めて26行あり、いずれこれら銀行の株価は下げることになるのでしょう。


(99.4.13) 16715 (+207) 6.9億株


懸念されたNYでしたが、前場こそ安かったものの、後場は高くなり新高値の10339ドルとなりました。日経平均は安堵して高く始まり、昨日の下げ巾分の+348円になったところが今日の高値となりました。じりじり下げて結局は+207円高。ハイテク株は昨日の下げを取り戻すことができず、多くは安くなりましたが、低位株の物色は続きました。出来高ベスト10はすべて500円台以下の銘柄でした。

先日言った「未曾有の低金利下では未曾有の金融相場が引き起こされるのではないか」の続きです。今後1年の運用を考えたとき、銀行預金は0.2%の利回りです。100万円を預金して2000円の利息でしかありません。

「鹿島建」は、これまで9円配当を続けてきました。99年3期は不良資産を消却するため巨額の経常赤字を出し、6〜7円に減配するようですが、2000年3月期には元の9円に戻す意向のようです。鹿島建の株価は363円です。3000株買うと110万円ですが、1株につき年間で6円〜7円の配当がつきます。3000株では1万8000円〜2万1000円になります。配当利回りは1.65%(6÷363×100)〜1.92%(÷363×100)です。

鹿島の配当利回りは、銀行預金の0.2%と比較すれば、8倍〜10倍になります。鹿島建が6円配当をするとして、1%の配当利回りでよいと考えるなら、鹿島建の株価は600円になってしかるべきです。金利は低下につぐ低下をしてきましたが、信用リスクが大き過ぎて、配当利回りを基準にして株式を買うことはできませんでした。しかしながら倒産のリスクは次第に小さくなり、金利が上昇する環境下にないとなると、配当利回りが株式投資の1つの柱になってきます。

いまは1%の配当利回りでも、預金に比べれば目を向くような高利回りとなっています。

図は(予想)配当利回りが1%以上の銘柄を選択する条件表です。


東証1部銘柄について検索すると半数以上の銘柄がピックアップされます。預金金利に比べれば、株式は宝の山です。こういうことに預金者が気づき、少々のリスクを取る覚悟を決めて、預金者の反乱の動きがでてくれば、鹿島建の600円や700円は不可能な水準ではありません。

大半の預金者が行動に移ったときは、この金融相場は終焉するのですが、いまはまだ高い山のその登山口を少し登ったところです。


(99.4.14) 16764 (+49) 7.1億株


NYは続伸し、10395ドルの新高値。ソニーは-380円安の11700円、NTTは+10千円の1320千円。低位株に商いが集まりましたが、利食い売りも多くでて低位株は安いものが多くなりました。

日経平均は17000円を睨んで上値が重くなっていますが、この水準は昨年1月〜3月に17000円をはさんで高値保合いをした因縁場です。この保合は48日間で累計248億株、1日平均5億株が出来ています。

3月17日に終値で16200円を上回りましたが、この日から今日まで20日が経過し、この間の累計出来高はいつのまにか146億株に達しています。ほぼ60%を消化した勘定です。注目すべきは平均出来高は7.3億株であることです。昨年1月〜3月の上昇に比べて、今回の上昇は明らかに勢いもあるし、エネルギーもあります。

日経平均は25日線あたりまで下げてくれれば、買いそびれてここまでやってきた投資家も、ようやく参加できるので望ましいことなのですが、なかなかそうはなりません。公的年金資金の配分は決まったとかまだだとか、がいわれているくらいですから年金資金の買いはまだ本格的なものではないようです。外国証券は連日買い越しのであり、需給面からは下げようがありません。

個別銘柄では25日線近くまで下げるものがでています。「市場が注目している銘柄」ではソニー、新日鉄、住友鉱がそうなっています。モデル波動では25日線まで下げたところがG点であり、この後はより大きな上昇があるはずです。この3銘柄が25日線で止まり、再上昇をするかが注目点です。再上昇に移ったときは、日経平均も昨年1月高値の17352円を上抜くことになります。


(99.4.15) 16727 (−37) 6.3億株


NYは3日連続の新高値でしたが、ナスダックは3%弱の下落となりました。これを受けてハイテク株は安くなるものが多く、前場は-175円安がありましたが、そこはこの下値の固さです。一方では低位株の買い物があって、後場にはプラスになった後、小幅安で終りました。17000円の壁を突破するには、いま少し時間がかかりそうです。

いまの相場の柱は4つ5つあるように思います。1つは今後の成長を買う流れで、@つはNTTグループを中心にした通信インフラで、既に高水準の利益がでているが、さらなる成長を買うというもの。Aつはネット関連で、現状では利益は小さいが将来の夢を買おうというもの。

2つ目は日本株シェアを確保するために、業界のトップ銘柄を買おうという流れです。トヨタ・本田技・武田薬・ブリヂストンなどの値嵩優良株です。

3つ目ははっきりと高株価政策を打出している企業を買おうという流れで、ソニー・ソフトバンクなどが該当します。買収時に株式交換が可能になっただけに、高い株価は大きな武器になります。高い株価を維持するために、よい材料を次々に出してきますから買い安心感があります。

4つ目は配当利回りで買う流れで、主として低位株です。簡単にいえば配当利回りが1%で許容されるなら、3円配当をしている会社は300円、5円配当なら500円、10円配当なら1000円が採算にのる株価水準です。多くの銘柄はこの半値以下の水準にあります。これから先、最も期待しているのはこの利回り採算株で、金融相場の柱になります。


(99.4.16) 16851 (+124) 7.7億株


NYは4日連続の新高値の10462ドル。新日鉄が今後5年間で1000億投資して、生産能力を10%向上させると報じられました。設備投資の10%削減は当たり前の時代に、設備増強というニュースでしたから、新日鉄は鉄鋼市況を強気に見ているぞ、となり出来高は7800万株と脹らみました。株価も+30円高の289円。他の鉄鋼大手も商いを集め大幅高。

一方ハイテク株はナスダックが小反発したので前場は戻り足でしたが、後場は円高に振れたのをきっかけとして値を下げました。ソニー・NTTともにマイナス。

4月第1週の売買主体は、外国人が一手買いの2935億円の買い越しでした。個人は現金部門が1536億円の売り越し、信用部門が1244億円の買い越しで差し引き300億円の売り越しでしたが、売買代金のシェアでは36%となって、外国人の34%を抜きました。96年5月以来3年ぶりとのこと。

個人の売買シェアがトップになったのは、@店頭株・2部株の短期の値幅とりがうまく回転したということ、A現金部門の売り越しに見られるように、株価水準が高くなってやれやれの売りがでたこと、B低位株への買いが高まった、ということでしょう。Aのやれやれ売りの結果、当座は株式から現金になりましたが、いずれこの現金は運用難のため株式に還流してきます。Bについては金融相場はまだまだこれからですから、さらなる低位株買いが高まると思っています。

大胆にいえば、この金融相場では、利回り採算にあう銘柄の株価は、最低でも去年の安値の2倍になるのではないかと思っています。

ということで、@配当利回りが1%以上で、A過去1年間(250日)間の安値からその後の高値への上昇率が100%以下の銘柄をピックアップするには、図のような条件表になります。

No.2線が過去250日間の「上昇率」で、250日間の安値からその後の高値への上昇率(終値ベース)を計算します。上昇率が100%以下のものを買いの条件としています。

No.3線〜 No.5線は先日掲げた「配当利回り」と同じ設定です。この検索をすると、東証1部の銘柄のうち、半数以上の651銘柄が検索されます。ほとんどの低位株は該当します。


(99.4.19) 16674 (−177) 7.5億株


NYは5日連続して新高値となり10493ドル。前週末と同様、鉄鋼株が出来高を集め、大幅続伸しました。新日鉄は4400万株、NKKは3400万株、住金2900万株、川鉄2600万株、神戸鋼1200万株。

個人投資家の買いは、4月に入って以来、外国人の買いを上回っているようですが、今日は外国証券の寄り付き前の注文は3150万株の買い越しであり、外人買いも衰えていません。外人も低位株に集中してきたようです。

ハイテク株は、これまた前週と同じくNASDAQが下落したため連動して下落。ソニーは-160円安、NTTも-40千円と、高値から連続陰線をつけて当面は下落する様子です。低位株が活況のなかでハイテク株が足を引っ張ったため、日経平均はマイナスになりましたが、出来高こそがいまは大事です。毎日5億株できていれば、今月中に17200円を超えるのは無理ではありません。

先週末以来相場の中心になった新日鉄をデンドラでみてみます。新日鉄は3月1日に10%波動が陽転しましたが、このときの株価は217円。前波動の中位は236円・1/4位は258円でしたが、今波動の上限線の水準は低く、中位は223円・1/4位は229円でした。

このときは直前の波動のピーク(210円)を上抜いていますから、上昇トレンドに入ったことがわかっています。したがって今波動の上値のメドはあまりにも低く、まず前波動の236円〜258円を上値のメドとすべきです。210円高値の前のピークは231円でしたから、236円が有力なメドとしてよいでしょう。

その後3月9日に上昇(売り)パタンが変化し、今波動の上限線の水準が上方へシフトしました。今波動の中位は258円・1/4位は288円となりました。4月1日にザラバ高値262円をつけましたが、この日の出来高は1800万株と膨れ、ここより以降はいつ売ってもよいところでした。

ところが前週末に10%の生産能力を強化の報道がなされ、一気に出来高7800万株ができて急伸。今日は高値296円をザラバでつけました。上限線を達成したので、デンドラではここからは売りゾーンに入ったと判断しています。


(99.4.20) 16697 (+22) 6.3億株


NYは10700ドルの高値をつけましたが、引けは-53ドル安の10440ドル。ナスダックは-138ポイント安(史上2位の下げ幅)の2345ポイントと急落しました。5.5%の下げ率は日経平均に引き直すと920円安ですから、かなり厳しい下げでした。

NYに連動するハイテク・ネット関連は当然ながら全滅し、ソニー・東芝などはすぐの反発は期待できなくなりました。昨日の主役であった鉄鋼株も川鉄・NKKが下げ、全般としては負けたような気がしましたが、日経平均は小幅ながらプラスでした。日経平均もこの際だから25日平均線の水準(16330円)まで下げればよいのですが…。下げればそれなりに買いが入ってくる環境です。

「どのようにして銘柄を選ぶか」もある程度は大事なことですが、もっと重要なことは「予想と予定と修正」です。@「今後こうなるだろう」という予想があって、A「もしこうなれば手仕舞おう」「ああなれば利食いしよう」という予定を立ておき、B現実に起こったことと当初の予想を突き合わせ、予想と予定を修正していく、の繰り返しが大切ではないかと思っています。

4月7日に「低位株」の検索の条件表を掲げました。((99年4月7日参照))例として「日立精」のグラフもあげていましたが、ようやくにして上昇に調子がでてきました。これを再び例にとって、今日は@の予想のしかたについて述べます。

4月7日はBの日でしたが、このときデンドラの今波動の中位線は234円(図のD)、1/4位線は266円(図のE)を示していました。デンドラは過去の統計に基づいた上値・下値のメドを示してくれます。日立精のような波動をたどってきたものは、過去7年間に202の事例がありました。(図の下に「202件」が青枠で囲ってあります。)

202事例の上昇率の高いものから順に並べかえて、ちょうど中間の101番目(と102番目)の上昇率をもとにして日立精の今後の上値メドを計算したものが、中位線の234円です。並みの上昇なら、の予想値段です。

上昇率が高いほうから1/4番目(ということは51位のもの)の上昇率をもとにして、同銘柄の今後の上値メドを計算したものが、1/4位線の266円です。かなり強い上昇をしたなら、の予想値段です。

当面は234円と266円の2つが目安になりますが、出来高が100万株程度ならば234円。250万株なら266円というのが、今の予想です。


(99.4.21) 16495 (−202) 4.9億株


IMFは99年の日本のGDP成長率を−0.5%から−1.4%へ引き下げた、と報道されました。政府の+0.5%成長の見通しと、2%近くも違ってきました。よほどどちらかの見通しにバイアスがかかっているといわねばなりません。もちろんこの場合は政府の見通しが甘すぎるのですが、政府は事態が楽観を許さないと自覚して、補正予算の話もでてきているそうです。

IMFの件が響いたのか、外国証券の寄付き前の注文は500万株の買い越しと、一度に縮小しました。こうなると相場はいっぺんに元気がなくなります。外国人の買い手控えに、昨日から利食いを急ぎ気味であった大型鉄鋼株がさらに売り物がちになって、出来高1位のNKKは-4円安、2位の新日鉄は-11円安、3位の住金は-7円と調整入りです。出来高は4.9億株に減少しました。

指標国債の利回りは昨日1.5%を割って1.495%になっていましたが、今日も続落して1.475%と低下しています。10年物の利回りが1.5%です。日本の経済がよくないと報道されるたびに、この金利水準は低下します。反面利回り採算で買う銘柄は、金利の低下は株価上昇の原動力ですから、一層有利になります。

日経平均はあと250円下落すれば25日線の水準になります。そのときは9日順位相関も-80近くに下落しているでしょうから、これまで買えなかった向きもようやく手を出しやすくなります。


(99.4.22) 16665 (+170) 4.7億株


IBMが好決算を発表し、NYは10581ドルと新高値。ナスダックも反発。しかし日本はいまは調整の時期であり、これに連動しづらくなっています。ソニーは+210円高でしたが、NTTは前日比変わらず。

今日の上げの原因はNY高ではなく、引け前に外国証券(メリル・リンチ)からバスケット買いが入ったためで、全体の雰囲気としてはマイナスでした。値上がり銘柄数は537、値下がりは645銘柄であったし、今最も重視している出来高は4.7億株でした。すんなりと調整をするほうがよいのに、大引けを狙って値段だけを上げるのはよくありません。値段に惑わされずに見れば、なお調整局面にあります。

今朝の外国証券の寄り前の注文は200万株の売り越しでした。3月初めの上昇局面になってからは、おそらく初めての売り越しだと思います。日本株式のシェアを上げるために、時価総額の大きいNTT・ドコモ・トヨタ・ソニーなどを買い込んできましたが、どうやらこれら銘柄は腹一杯になったようです。GW明けまでは外人買いは期待できないようです。(ついでながら弊社のGWはカレンダー通りです。4月29日と5月1日〜5日は休みです。この間のお問い合わせなどへの対応はできませんので、あらかじめご承知下さい。)

メリルといえば、山一の営業網を元にして国内のリテールに乗り出したのでしたが、先日の日経新聞によると、この3月では預かり資産が5000億円、口座数は4万人ということでした。5000億円は5兆円の間違いではないかと思ったほどの数字でした。野村証の43兆円、大和証の29兆円に比べるまでもなく、旧山一でも20兆円はあったはずです。40分の1以下です。株式の預かり・投信の預かり・国債の預かり・現金の預かり、一度引き出されたものは戻ってこないものなのか、メリルの方針なのか。メリルの8か月間の営業の結果が5000億円であるのなら、山一はすごい営業資産を持っていたのに、惜しいことをしました。


(99.4.23) 16923 (+257) 5.7億株


NYは10727ドルと連日の新高値を更新。コンパックが悪ければ、IBMがよいというふうで、コンパックもIBMもよいという時期は終り、よいところと悪いところが出てきたのは、ハイテク分野もそろそろの感じです。しかし株価はよいほうを見ての上伸です。

外国証券は昨日初めて売り越しとなりましたが、今日の寄り前の成り行き注文は、売り1800万株・買い2850万株で、差し引き1050万株の買い越しとなりました。外国人が第一、個人が第二の買い主体ですから、外人の買い越しを見て、市場は意を強くし、前場は+109円高、後場は週末でダレるかと思ったところ、先物主導で+257円高の高値引けになりました。

終値16923円は新高値です。その割には出来高が5.7億株と少なかったのではないか、という思いがします。ソニー、NTTは25日線からの反発になりましたが、これが持続して上昇するのかどうか。いまのところは単なる反動高のような気がします。

グラフは4月9日のザラバ高値から9日間下げて、昨日・今日と反発しています。9日の日柄はよいとしても、この間は陰線5日・陽線4日という具合で、調整に専念したわけではありませんでした。それが順位相関が-48までしか下げなかったことに現れています。この強相場であるから-80まで下げるのを期待していてはいけないのかと思ったり、-80まで下げて調整完了となったほうがよいのにと思ったりで、悩むところです。 悩むときは相場に聞くしかなく、先のザラバ高値17166円を終値で上回れば、そこから上昇開始としましょう。


(99.4.26) 16918 (−4) 5.6億株


NYは小安かったもののナスダックは続伸となったため、ハイテク株から上昇。外国証券の寄り付き前の注文は1650万株の買い越しとなって前引けから後場にかけては先のザラバ高値17166円にあとわずかに迫りましたが、利食い売りがでて結局は-4円安で終了。

高値を取ったも同然ですが、GW前でもあり、17000円以上での売りを買い受けるほどのエネルギーはありません。ただ16200円以上の累計出来高は200億株に近づいており、あと50億株ほどで前回高値圏のシコリ玉は解消ですから、いましばらくは高値保合いなのでしょう。

マスターネットの毎日の送信が遅れ気味でしたが、マスターネットの社長がやってきて、ああ久しぶりと、まあ昔話も含めていろいろ話したのですが、データについては7時までには必ず送信できる体勢にする、とのことでした。今日PM6:50には受信できましたので、まず今後は、PM7:00にはデータの用意ができると思います。7:00をめどに受信して下さい。


(99.4.27) 16957 (+38) 6.3億株


ナスダックは新高値の2652P。日経平均は上下130円巾での動きながら、終値ベースでは新高値を更新。TOPIXも同じく新高値。値上がり銘柄数が575銘柄、値下がりが598銘柄であったように、その割には盛り上がりがありません。寄り付き前の外国証券の注文は920万株の買い越しでしたが、この1週間は買い越しが1000万株を超えるのは希になっています。

ハイテクは利食い売りに押されましたが、銀行株は出来高を集めて上昇しました。さくら銀は5600万株出来て443円(+26)、富士銀が2200万株で858円(+14)、三井信が1100万株で195円(+15)です。出来高上位10傑には、安田信と興銀が入っており、半数は銀行株でした。

日経平均やtopixの数値と市場から受ける印象とはかなりの差があるのですが、その大きな原因は銀行株にあります。図はtopixと富士銀行を重ねて描画したものです。(条件表No.18「TOPIXと逆相関」を使った)

図の下部には、TOPIXと富士銀の40日間の相関係数を表示しています。相関係数が+100であればTopixと富士銀行はピッタリと同一歩調であり、-100であればまったく逆な動きをしています。+30〜-30は相互に無関係な動きであることを表します。今日現在の相関係数は98.2であり、topixと富士銀行はほとんど同じ動き(同じものと言ってもよい)になっています。

富士銀行がその上昇を止めない限り、Topixや日経平均も同様に上昇します。それでは富士銀はどこまで上がるのかとなりますが、実のところデンドラでは、富士銀行の上値のめどはすでに立たなくなっています。

通常デンドラで上限を見るときは10%波動を使います。このとき並みの動きであれば中位線をめどとし、強い動きであれば1/4位線をめどにしますが、「市場が注目している銘柄」で述べたように、富士銀の10%波動の1/4位線は644円であり、これは早くも3月16日に突破されました。

10%程度の波動は過少評価してしまいました。相場のスケールが違っていたわけです。(「市場が注目している銘柄」の7銘柄のうち富士銀以外の6銘柄は10%波動で説明がつきました。)このようなときは12%波動→15%波動と大きなスケールでのめどを立てればよいのですが、15%波動の1/4位線でも上限は788円であり、今日の高値880円はこれを100円かた上回っています。いまの富士銀は取り組みが最大のポイントになったようです。


(99.4.28) 16942 (−15) 6.7億株


米国はNYかナスダックのどちらかが新高値をだしてます。日本のハイテク・ネット・通信株はこれに連動して上下しますが、これ以外の銘柄は多くが調整過程にあるので、ハイテク・通信が上昇しても、日経平均を大幅高にすることはきません。前場はNY高(10831ドル)を見て、日経平均も17000円台で終始しましたが、後場は手仕舞い売りがでて17000円を割って引けました。3日連続です。

今日も銀行株が出来高を集めました。出来高上位10傑のうち7銘柄が銀行株ですが、東京三菱・住友・三和銀のトップ3行の出来高はたいしたことはありません。買われているのはさくら・富士・三井信・安田信・興銀・住友信・大和銀で、どれもこれも危ない銀行と目されて、昨年10月に売り込まれたものばかりです。

10月の売りの期日は3月にくるので、3月には銀行株の踏み上げが終り、4月からは銀行株の上昇の期待はできない(99年3月25日)と思っていましたが、4月以降には売り残がどんどん積み上がり、今はこの売りが踏み上げに入っているようです。

この相場は95年7月から始まった相場と類似しています(99年3月17日)が、現状を先例に比定するなら、図の赤丸の位置にあります。

95年の相場はA→B、C→D、E→Fの3段上げをしました。A→Bの上昇波動を小さくみると、この中でも3段上げをしていますが、先例では2段上げをした後に高値保合いをし、ここから25日線まで落ちた後に3段目の上げとなってBへ達しました。

現状は「高値保合いをし、ここから25日線まで落ち」る前にあるのではないかと思っています。GWが終って5月の半ばから終りにかけてBのピークをつけたとしても、まだC→Dがあります。(E→Fは必ずあるとは限らない)相場は半ばあるいは1/3しか達成していません。


(99.4.30) 16701 (−240) 5.3億株


NYは3日連続新高値でしたが、いまの日本株はナスダックに連動します。ナスダックは2日連続の調整であったので、ハイテク株・輸出関連株が安くなり、全般もGW直前なので買い控えとなりました。

ただ、寄り付き前の外国証券の注文は売り1500万株・買い3200万株で、差し引き1700万株の買い越しだったのは、連休明けは高いと見ての注文でしょうか。

目先のことをいえば、昨日述べたように、連休明けは25日線をメドにした下押しがありそうです。

図で、最近の波動のリズムはa→bが14日間、b→cが15日間、c→dが14日間となっています。

a→bは三角保合いからの上放れの時間、b→cは高値から高値の時間、c→dは高値保合いの時間です。

3度にわたって14〜15日のリズムとなっていますから、dから(立ち会い日で)14日目である5月24日には、新高値(おそらくこのときは17500〜17800円)をつけるか、または16200円あたりまで調整しているか、の2つを考えておかねばなりません。



これは目先の話です。図は月足ですが、95年以来3年半ぶりに、月足の買いマークがつき、上昇トレンドが確定しました。この相場の手本は95年の上昇相場だと、何度もいってきましたが、月足でもそれを確認できたことになります。

図には93年にも買いマークがついていますが、マークがついてから6か月の上昇が残っていました。95年にはさらに7か月の上昇をしました。これを手本にするならば、年末の10月から11月まではこの上昇相場は続きます。昨年10月安値を起点としてちょうど1年の上昇相場になります。


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