日経平均をどう見たか・判断したか (98年4月)

目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



(98.4.1) 16241円 (−285) 5.6億株


昨日の先物にサヤ寄せして寄り付きから安くなりました。一時は-379円安がありましたが、引けは-285円安。円相場は133.53円とさらに円安です。値上がり銘柄は207銘柄、値下がりは986銘柄と、円安メリットのある国際優良株以外はほとんど値下がりしました。

大手19銀行の不良債権処理は10兆2000億円になったそうです。これは結構なことですが、株式含み益がなくなった銀行は、大和銀・長銀・日債銀・安田信・中央信の5行になりました。含みがあるとは言っても、富士銀は30億、あさひ銀は1090億と通常の1期の業務純益をカバーできませんから、これから先に発生する不良債権の償却は極めて困難に状況になりました。なお原価法を採用したのは、東京三菱・興銀・三菱信を除く16行でした。

今日の弱材料はノンバンクの第一コーポが特別清算(負債総額4400億円)のニュースです。3月期末を超えるや、これを支えてきた銀行は支援から手を退き、引導を下しました。いよいよ銀行の足を引っ張る企業は整理されていくのではないかの観測で、再び信用リスクに敏感になり、かつて危ないとされた企業が売られました。株価が100円以下の銘柄は3月31日には、12銘柄でしたが、今日は23銘柄に増加しました。
もちろん銀行にも火の粉はかかります。銀行も大幅安となりました。第一コーポに融資がある三井信は-8.9%、安田信は-17.1%、日債銀は-6.0%、中央信託は-9.8%の下落です。その他銀行も6〜10%の下落です。

もう一つの悪材料は、財政構造改革法の改正は今国会では検討せず、次の臨時国会に延ばす方向である、と報じられたことです。これによってかすかに期待した5〜6月の所得税減税の目はなくなり、景気回復の時期はさらに先へずれました。TOPIXも75日線を割り込み、ほぼ日経平均の下降トレンド入りが決まりました。


(98.4.2) 15702円 (−538) 6.9億株


昨日と同じ理由(信用リスクと構造改革法の改正の先延ばし)で、建設・銀行が大幅下落しました。3月の日銀短観が発表され、景気が腰折れしたことがはっきりしました。主要製造業の業況判断DIは12月に-11であったものが、3月は-31、6月も-31と6月になっても景況はよくならないの判断です。

前引け前に16000円を下回りましたが、ここから建設株・銀行株にはそうとうな投げものがでたようです。出来高は6.9億株です。これだけ投げると、目先は突っ込み警戒感や売りの買い戻しで、少しは戻しそうですが、日経平均は75日線を割り込んだばかりですから、戻ればさらに売り直されることは必定で、まだ買い場は先のことです。最低でも来週一杯は下げ基調ではないかと思います。

注目しているのは勝ち組の銀行株です。現在株価は、金融不安で売られた11月から1月の安値に、あとわずかとなってきました。東京三菱は安値1450円でしたが今日は1500円、住友銀は安値1100円に対し今日は1190円、三和銀は987円に対し1050円、興銀は762円に対し790円と先の安値まで10%もありません。これら銘柄が新安値を切ってくるようだと、信用リスクのある銘柄は12月・1月の再現どころか、実際に倒産へつながるのではないかと懸念します。


(98.4.3) 15517円 (−185) 5.5億株


日経朝刊で「財政出動8兆円越す」と報じられました。減税を含め国が5兆円、地方の財政支出で3兆円だそうです。地方こそバブル期の不良資産を抱え、大阪府などは破産寸前であるのに、「地方の財政支出」に期待できるとは思えません。

しかし昨日の大幅下げの反動もあって、10時までは高く、ザラバ高値は15955円になっていました。ここへムーディズが日本国債の格付けを引き下げるのニュースがでて、円は135円台になり、株式は急落しました。その後、格付けの引き下げではなく、トリプルAの「安定」から「ネガティブ」とし、1〜2年のうちに見直すとの報道で落ち着きましたが、大引け前にまた売られ続落で終りました。

3月の投資主体別売買動向が発表されました。売り越しは外国人が910億円、事業法人が2142億円。買い越しは金融機関が2945億円、自己が1825億円。外国人と持ち合い解消による事業法人の売りに対して、公的資金を運用する金融機関と売買を合わせるための自己が買ったという形です。

2日に発表された清水建の2200億損失処理には、驚きました。@98年3月期は450億の赤字、99年3月期は1400億円の赤字を出す。A従業員を9000人から1000人減らす。Bバブル期の受注高は2兆4000億あったが、1兆4000億でも採算が合うようにする。というものでした。最も保証債務比率が低い清水建でさえ2200億の損失です。山一は2600億の飛ばしで会社がなくなりました。このような巨額な損失を一気にだすのは他の建設会社にはできないことで、銀行界における東京三菱といったところです。損失処理をしたところから株価は立ち直るに違いなく、建設株はいかに損失をだせるかが銘柄選択の基準になります。


(98.4.6) 15705円 (+188) 3.8億株


日曜日に真水部分は8兆円以上と山崎清張会長の発言がありましたが、インパクトはほとんどありません。新年度予算を使っての年金資金の買いがはいるだろう、ことを理由にした買い戻しが株価を高くしましたが、上昇したのは建設株・鉄鋼株・銀行株で、出来高は3.8億株と薄く、あや戻しでしかありません。

円相場は134.77です。円介入を警戒して、135円にのせれば、また134円台に戻すの繰り返しになっていますが、円安基調であることは変わりなく、円安であるとは株安になることですから、株価はしばらくは安値圏での底もみ以上のことは期待できません。

5兆円の減税をすれば消費が上向くのでしょうか。この2月の所得税減税は少しも消費を拡大させませんでした。消費を拡大させるには、減税で可処分所得を増加させるのではなく、消費がシュリンクしてしまった原因を取り払うことです。消費できないのは国民のすべてが将来への不安を持っているからです。第1に雇用不安ないし年功序列制度の崩壊であり、第2に年金受給への不信、第3に高齢化社会を迎えての健康保険などの高負担です。雇用の確保のためには新しい分野の産業を育てること、年功序列から年俸制への転換には再教育の場をつくること、行き詰まることがはっきりしている年金制度を変えること、医療制度を見直すことですが、ここをどうするというビジョンなしでは、少々の減税があっても大したことはないと思います。


(98.4.7) 15978円 (+272) 3.9億株


いまのチャートを見て思うことは、@75日平均線を割り込んでからまだ7日目でしかないことです。1か月半の戻り高値圏で持ち合ったものが崩れたのですから、ここからすぐの反発は無理です。A目先的には、9日順位相関・25日順位相関とも-80%を下回っており、自律的な反発となっていますが、昨日の出来高は3.8億株、今日の出来高は3.9億株にみられるように、積極的なものではありません。この戻りは75日線には達しないだろうと思っています。


(98.4.8) 16376円 (+397) 4.4億株


3連騰になりました。値上がり銘柄数は1029銘柄、値下がりは153と全面高ですが、出来高上位のものは、鉄鋼4社(新日鉄・住金・NKK・神戸鋼)、銀行4社(さくら・長銀・富士銀・安田信)、野村証券、三菱重であり、売られた銘柄の反動の域をでていません。今日8日夜に98年度予算が成立し、いよいよ補正予算ということで期待が高まったのでしょう。

3月のザラバ高値17352円以来の重要ポイントは、期末直前の3月30日の大陰線(高値17009円・安値16238円)ですが、ここは期末の株価維持のための公的資金が入らないとわかって、大崩れしたところです。ここを上抜いてくればもちろん強気に転換せねばなりませんが、3月の1か月月にわたる保合いをスパンと突き抜けることは困難です。今日のザラバ高値は16475円まであり、意外に値を伸ばしましたが、この水準は、30日に崩れるまでの3月中の安値ですから、今日の高値は一応の戻りの目標達成です。


(98.4.9) 16536円 (+160) 3.7億株


後場2時ころまでは小幅のマイナスで推移していましたが、4兆円の減税になるらしいの報道で、247円高の16623円まで上昇しましたが、大引けには少し下げて16536円になりました。先物の出来高は34000枚ありましたが、現物は3.7億と少ないものでした。

16500円は強く意識される水準ですから、16500円を上回ってくると売り物がでてきます。今日は25日線で押し戻されました。日経平均が17009円を上抜くことができるかどうかが注目点ですが、これは個別の銘柄においても同じです。「市場が注目している銘柄」では、鹿島建は5連続陽線を出して、3月末の長大陰線に挑戦中。富士銀も5連続陽線をだして75日線まで戻ったが勢いはない。ソニーは3月末に下げていないので陰線でもたもたしている。富士通は5連騰のあとは伸び悩み。新日鉄は4連続陽線で25日線で75日線を上回ったが、頭を押さえられている。NTTはどうやらW底になったものの75日線水準では、売り圧力が強い。

底値から4連続陽線・5連続陽線を出したものは、当面の安値をだしたとしてよいのですが、3月末の急落から10日もたっていない今は、まだ戻れば売ろうという向きが多く、値を押さえられ、反落します。先行している富士通がまさに値を押さえられているのですが、これに打ち勝つことができるのかを一番注目しています。


(98.4.10) 16481円 (−55) 3.3億株


昨日の株価は16500円の分岐点にありましたが、4兆円減税は評価されず、前引けは-250円安でした。為替相場に日銀が円買い介入をし、後場になって一時は127円台、引けころには128.13円と昨日に比べて4円ほどの円高です。これをみて株式市場も戻り足になり、-55円安の16481円と16500円の分岐点水準を維持しました。

この動きで日経平均の足は4連続陽線の後、下ヒゲになりました。自然には下げ基調で、下に行ったところを無理矢理に買い上げて、下支えした格好です。

この努力が報われたときは昨日の高値を上抜くのですが、今日の出来高はオプションSQにもかかわらず3.3億株と、極めて少ない出来高であったのは、来週は安くなる可能性が高いと見ています。

なお目先の日経平均を見ている《ウェーブ3》のグラフでも、今日は2つのグラフが売りとなっています。


(98.4.13) 16317円 (−163) 1.7億株


超閑散になりました。日経新聞によると、日銀は先週末の円介入では、過去最大の100億ドルを使ったそうです。約1兆3000億円。今日は129.42円とやや円安です。NYが休みであることと、円相場がどうなるのかを気にして、完全な見送りになりました。

グラフは先週末の下ヒゲ足のヒゲの先にかろうじて値を保ったという感じで、崩落寸前です。12月ザラバ安値14488円から1月ザラバ高値17352円までは2864円の上昇でした。この半値押し水準は15920円です。2月末に15932円があり、なんとか半値押しをせずにいたのですが、4月3日に15465円をつけてこの水準を割り込みました。ザラバ安値15465円は3分の2押しの水準である15442円に匹敵しています。相場のスタート時には、弱人気が強いために、3分の2押しをすることはよくあることですから、これをもって、先の安値14488円が視野に入ったとは思いませんが、反発には日柄が足りません。1月から3月までに48日間、75日線より上位にあったものが、現在では割り込んでまだ9日目にしか過ぎません。4月一杯は反発はむずかしそうです。


(98.4.14) 16277円 (−40) 2.6億株


G7を前に買い控えが続いています。円相場は130.25円と80銭ほど円安になって、日銀の介入がないと安くなります。いまは円と株式がリンクしていますから、円相場をみても強気にはなれません。


企業の株価を年単位でみることは大切です。3月末の株価が60か月平均線を上回っているものを検索すると、図のようになりました。

東証1部の1200銘柄余りのうち、わずかに123銘柄しかありません。 5年平均線より株価が上にあるということは、企業の業績は上向きであるということです。当然に優良株が多く含まれます。

現在5年平均線を上回っているもののなかには、これから5年平均線を下回る方向にいく銘柄も当然にでてきますから、これら銘柄のすべてがよいわけではありません。

5年平均線を上回ったばかりのものを注目しましょう。

例えばソニーは95年12月に上回りましたが、株価は6190円でした。イビデンは95年9月にに上回りましたが、株価は795円でした。ここから2年を超える上昇トレンドを維持しています。


(98.4.15) 16299円 (+21) 3.0億株


4日連続の小幅陰線になり、5日連続の薄商いです。総見送りの様子です。

昨日取り上げた月足60月平均線ですが、グラフで少し説明しておきます。

富士通は@で60月線(緑色)を上抜き、6か月以上、60月線の上にあったのは、富士通の業態はよくなったことの証です。この後株価は再び60月線を下抜きましたが、先の安値までの下げはなく、7月目には、Aで再び60月線を越えてきました。

A では高値・安値が切り上がる3連続陽線を出し、ここからは富士通が時代の流れにマッチした経営になったことが株価からわかります。3連続陽線はBのように1月の陰線を入れても、陽線の高値・安値が切り上がっていれば同じです。


富士銀行はグラフで見る範囲でも92年から、ほぼ一貫して株価は60月線の下にあります。(ほとんどの銘柄がそうですが)

93年・94年は株価が上伸しても60月線をクリアすることはできませんでした。95年年末の60月線を越えましたが、6か月以上この水準を保てません。再びこれを割り来んでからは、下落の一途です。

現在の株価は60月線のはるか下方にあり、60月線を超える体勢になるには、2年や3年はかかります。富士銀の業態は明らかに時代に合致していません。

こういう長めのスケールで銘柄を見直すことも、暇な時期にはよいかも。


(98.4.16) 15883円 (−415) 4.1億株


寄り付きは新年度入りした年金資金からの買い物があって、国際優良株が高く、日経平均もプラスでしたが、後場に入って先物から急落しました。円相場は131.31円と2円余りの円安です。

今日の下げ(高値16416円・安値15875円)は75日線まで戻してからの下げ始めですから、しばらくは今日の高値を取り返すことは困難です。4月に入って16兆円の補正を材料にして、4日連続陽線をつけましたが、今日の陰線は、このうちの3本目の最大巾の陽線を下回りました。まず先の安値15465円が次の下値のメドになります。この水準は2/3押しの水準(15442円)です。

これを下抜いたなら、今年最大巾の1月16日の陽線の安値15193円が、大きな抵抗水準です。ここは尋常のことではまず下回らないでしょうから、15200円〜15300円あたりは買い場狙いになると思います。

短い日柄をみると、2月下旬の75日線に下押してから3月末までは、PKOで無理に無理を重ねたところです。3月下旬に75日線を下回るまで24日の高値保合いをしましたから、初めて75日線を下抜いた3月30日から、24日程度を経過しないと駄目でしょう。今日で14日目ですから、あと10日の5月1日頃が下値時期の目安になります。


(98.4.17) 15703円 (−179) 4.4億株


寄り付きから安く、前場は-254円安でしたが、後場入りしてからザラバで15464円と先の4月3日のザラバ安値15465円を1円下回りました。しかしここから突っ込み警戒の買い戻しが入って200円方戻して-179円安で終りました。出来高は4.4億株と相場が下げるにつれて、増加しています。下落につれて投げがでてきました。

昨日は日柄について述べました。図でMの期間、無理なPKOを行ったので、この分(Mは24日間)だけ解消されるべきで、5月1日が解消される日と予定しました。これ以外にも日柄はまだいろんな方面から調べることができます。日柄を考えるのは、現在の相場の周期がどのようなものであるかを知るためですが、周期を取り出すには、安値→高値、高値→安値、安値→安値、高値→高値のように波動のピークとボトムの間の日数を測ります。

例えば図の1月の安値aから2月の安値cまでの期間は38日でした。安値cから38日目はどこかと調べると、実に今日が38日目です。また図の2月の高値bから3月の高値dまでの期間は30日でした。高値dから30日目は今日になります。今日は38日周期・30日周期が同時にやってきた日です。

このような日柄からは当面の下げ止まりになってもよい日であるし、値段も4月3日のザラバ安値と1円の違いであるので、「下げ止まってもよい」と考えられます。このようなことから今日は下げ渋りを表す「タクリ足」になったようです。ただa〜cの38日の日柄はよいとしても、MのPKOを含むb〜dの日柄はそうあてにできません。自律的には今日が当面のボトムになる可能性もありますが、私としてはMの無理矢理の相場操作が、今日で解消したとは考えていません。自律反発があっても、再び下げると思っています。


(98.4.20) 15697円 (−6) 2.8億株


日経新聞は98年月期の最終利益は-24.5%(金融・証券・保険を除く)の減益であると発表しました。金融を含めると赤字ですが、すでに全産業のPERは算出できず、株式益回りも0%になっていますから、特に材料とはされません。日産自が連結で80%の減益の下方修正の発表をし、個別に売られたものの、他へは波及しませんでした。業績悪はかなり株価に織り込まれています。

昨日のタクリ陰線に、今日は短い陰線がはらまれ、先週末のザラバ15464円が目先の安値となったようです。とはいっても75日線を頭にして下落した16日の大陰線を上抜くのは容易ではなく、しばらくは見送り症状が続いているうちに、先日述べた5月1日の日柄がやってくるということになるのでしょうか。5月は少しは明るくなると思っています。


(98.4.21) 15825円 (+128) 3.1億株


小反発しましたが、出来高は増加しません。日産自は3200万株の出来高で、ザラバ400円まで売られました。連結赤字というわけでもないのに、どこからこのように大量の売り物がでてくるのでしょうか。

今年度の償還すべき国内CBは4兆円あると報道されました。バブル期のツケは、不良資産ばかりでなく、返済すべき借金も巨額であったわけです。バブルが終っていよいよその清算が本格的になってきました。

今日で3日連続して下ヒゲ足になったのは、下値には買いものがあようで、しばらくは15500円は堅そうです。


(98.4.22) 15761円 (-64) 3.1億株


今日も薄商いで、小幅な動きでした。一時-224円安の15601円まで下げていましたが、次第に戻し-64円の小幅安で終りました。これによって今日も下ヒゲ足になりました。15500円に迫ると年金資金の買いが入り、16000円に迫ると外国人の売りがでるといった様子です。

いまのところ出来高が少ないので、均衡状態が保てていますが、出来高が増加したときに、どうなるかです。下ヒゲが安値圏で連続するのは、一応底固いと考えるのが妥当ですが、ここからの大反発がすぐに期待できるものでもありません。


例えば昨年の大発会を思い出すと、96年末に下落した後、下ヒゲの長い陰線のタクリ足を出し、2日連続してこの陰線にはらまれる形で、下ヒゲ足をだして大納会となりました。大発会も下ヒゲ足になり、4日連続して下ヒゲとなった翌日は、大陰線がはいり、ここから4日間で2000円の下げとなりました。97年前半の安値17019円をつけたのがこのときです。

4連続下ヒゲは下落途中の均衡状態であったわけで、これが崩れたとなると、それまでの下げに匹敵する下げをします。今の値幅では16623円→15464円(終値では16536円→15697円)まで1159円(終値では839円)下げていますから、強烈な陰線で下抜ければ、14305円〜14858円、ということは今年の最安値近辺もありうることになります。

今は市場に相当な閉塞感があり、株価はかなり悪い予想を織り込んでいると思いますから、強烈な陰線で下抜ける、ということはないと思いますが、最悪のことも考えておかねば、の話です。


(98.4.23) 15761円 (+0) 3.1億株


最近は経済対策が発表されるたびに株価が下落するので、発表を見て、相場つきを見てから態度を決めようという様子ですが、どうも今度は違うのではないかという気がしています。失望売りというのはないのではないか。というよりも期待がないので失望感がでないのではないのかという感じです。

政策を理由に下げるのであれば、今日下げてもよいところでした。 市場はどうも弱気から強気に転換しつつあるのではないか。

今日は住友鉱が、600億円の自社株買いを決定したと報じられて、買い気配で始まりました。市場には売り飽き気分がでています。何かよい材料があれば買いたい。と思っているところへ、NY金の高値抜けと自社株買いのニュースで、ワッと買いが集まりました。

花王は98年3月期の連結益は初の減益になりましたが、不採算部門を大幅縮小すると報じられ、株価は大幅高になりました。悪いほうへばかり眼がいっていましたが、次第によい方へ眼が向けられてきています。


(98.4.24) 16011円 (+249) 3.8億株


市場は先の心配ばかりをする雰囲気に飽き飽きしています。昨日は住友鉱が買われ、今日は意外にもマツダが5期ぶりに営業黒字になるの報道で、マツダは62円高の388円です。マツダの記事は日経新聞では小さな取り上げ方でしたが、市場はよい材料を渇望しています。少しでもよくなりそうなものには、積極的に評価しはじめました。

市場のムードは明らかに変わりつつあります。出来高は3.8億と多くはありませんが、3月のPKO、4月の下げを見ていては、にわかに強気になれないのは当然ですが、「市場が注目している銘柄」のうち富士通は、1月の戻り高値を上抜いて、大きなW底をつけました。NTTはちいさなW底をつけた後、75日線を上回ってきました。全体はもたもたしていても、銘柄によっては上昇を開始したものが出てきています。これをみて弱気もしだいに態度も変わっていくのでは。

外国人はなお売り越しのようで、年金資金の買いVS外国人の売りのマッチプレーですが、今度は年金資金が外人売りのハナをあかすのではと思っています。日経平均はザラバで25日線まで上昇し、引けにかけて押し戻されましたが、TOPIXは25日線を上抜き、75日線まで上伸し、ここで値を抑えられました。来週には75日線を突破の期待がかかります。


(98.4.27) 15649円 (−361) 3.2億株


金曜日夜発表の経済対策の評価は海外にゲタを預けた格好になりました。円は132.64円と2.88円の大幅円安になり、株式市場は大幅下落となりました。25日線を突破することは、難しかったのですが、逆にいえば25日線を上抜いてくれば、市場も明るくなるはずです。

そこで「市場が注目している銘柄」ですが、@富士通は25日・75日線の上位にあり、A住友鉱は今日はマイナスになりましたが、25日線・75日線を飛び出したばかり、BNTTは75日線と25日線の間、C新日鉄は25日線で頭を押さえられ、D鹿島建・富士銀は25日線の下位で弱い動き、とすべてが悪いわけではありません。日本株総売りの時期は終っていると思っています。

今回の総合経済対策も、恒久減税がなかったことを、理由に売られましたが、恒久減税となったところで景気はよくなるわけではないでしょう。今の不況は日本の経済構造が大きく変っていくための軋みです。芋虫がサナギになりやがて蝶になる変態過程のサナギの状況が現在でしょう。すでに蝶になっていく企業はでてきているのですから、いつまでもサナギが動かないから死んだと思うと間違うのではないでしょうか。企業は生き残りを賭けて叡智をしぼっています。


(98.4.28) 15395円 (−254) 4.1億株


NYが-146$安と9000ドルを割ったことから、シカゴの日経平均は15265円となっていましたが、今日の先物は意外に固く15420円で寄り付きました。その後は15290円まで下げ、15600円へ戻り、15400円へダレて終りました。日経現物も同じような動きで、15334円まで下げて、15395円です。

長谷工が-18円安の70円まで売られ、信用リスクのある銘柄が売られたのですが、ひところと違って銘柄の波及はそうたいしたものではありませんでした。12月1月に信用リスクのあるとされる銀行・建設・商社が売り込まれましたが、この期日が5月6月にやってきます。決済できていないものの手仕舞いのためには、相場は下がって欲しいというのが売り方の思いですが、今日は下げようとする動きがでたのでしょうか。

下ヒゲが固まっていた水準を下抜けたので、当面の日経平均はよくありませんが、1月16日の重要ポイントの15193円、あるいは(この日は窓をあけて上伸したので) 前日の高値の15148円あたりが下値であろうと思っています。5月からは売りの期日に加えて年金資金が潤沢ですから、需給は悪くはありません。大崩れはしないでしょう。


(98.4.30) 15641円 (+245) 3.5億株


反発しましたが、先物の出来高は17000枚、現物は3.5億株と総じて見送りです。2日で615円下げたのですから、この半分の310円戻らないようでは、なお反発の兆しとはいえませんが、注目していた日柄の5月1日が明日になりましたので、続伸を期待したいところです。とはいえ日経平均は2度にわたって25日平均線で戻りを抑えられましたから、25日線を上抜いてから強気になっても遅くはありません。

3月の失業率が過去最悪の3.9%になったそうですが、雇用リストラは企業の生き残りのためのものですから、失業率が高まれば、その分企業収益にはプラスと考えたいところです。なお失業率は遅行性がありますから、失業率をみて相場を悲観していると、後手に回るおそれがあります。


目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..

株式会社 東研ソフト