日経平均をどう見たか・判断したか (97年9月)

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(97.9.1) 17974円 (−255) 3.3億株


朝方はプラスでしたが、上伸力はありません。後場はこれを見て、先物から崩れ、昨日のザラバ安値を更新しました。終値ベースでも4月中旬以来の18000円割れです。昨日の安値が当面の下値であろうと思っていましたが、今日これを更新したので、次のめどは4月11日の安値17447円、1月13日の17019円しかなくなりました。

ただ市場には突っ込みの警戒感がでてきたようで、そうそうは一方的な下げにはならないと思います。値上がり銘柄は303銘柄、値下がりは778銘柄。5%以上上昇したものは、ダイニック・セッツなどの小型株で11銘柄です。


(97.9.2) 18232円 (+258) 3.3億株


朝方から18000円台に浮いていましたが、大引け前に値上り幅を拡大しました。ただし出来高は薄く、突っ込み警戒からの自律的な反動の域をでません。上昇が継続するためには、4億株はできなければ、安心して追うことはできません。

日経平均はこれで下げ止まったのかどうかは、まだわかりませんが、日経平均を離れると、これまで売られてきた銘柄の逆襲が目立つようになってきました。今日の5%上昇銘柄は49銘柄ありますが、2/3は1000円以下の小型株です。10%以上値上がりした銘柄は、ナカノ(150円)、ダイニック(685円)、加工紙(276円)、セッツ(138円)、OM製(395円)、兼松日産(1460円)、昭和海(104円)です。

主力優良株が下降トレンドに入っている今、底値を這っていた銘柄を復活させるほかはありません。個人投資家の逆襲でもあります。


(97.9.3) 18735円 (+502) 4.6億株


NYが257ドルと急騰したため、日経平均先物は買い気配で始まり、前場段階で376円高。後場は利食いをこなし502円高と大幅高になりました。出来高も膨らみ、前場2.3億株・後場も2.3億の4.6億株でした。これによって、出来高を伴った長大陽線になったので、当座の底値は出したことが確認できました。

ただし、ここから上昇トレンドになるかどうかは、まだわかりません。この下げ波動での最大の陰線は8月11日の780円安の日ですが、この日の高値19462円・安値18824円は、重要なポイントであることは何度も言ってきました。

明日から、いよいよこの水準に突入していくのですが、ここを抜かないことには、上昇トレンド入りしたとは言えません。まずこの水準では戻り売りがでるのは必定で、どれくらい反落するのか、どのような勢いで反落するのかを注目すべきところです。反落のあと、再上昇がスタートしたときが買い場になります。


(97.9.4) 18615円 (−120) 3.8億株


昨日の上げが買い戻しが原動力であったために、買いが一巡するととたんに上伸力を失いました。昨日の長大陽線にはらまれる格好になりましたが、昨日の500円高に対して120円安は上出来といえます。

いまは中勢の下降トレンドにありますが、上昇トレンド入りが確認出来る重要ポイントは19462円です。昨日の長大陽線は高値18749円・安値18348円で、これもまた重要なポイントです。ただし、18348円を再び下回ることになると、現在の下降トレンドが追認されるいう意味でのものです。

ここを割れば、18348円からの小勢の下降トレンドが開始するので、下値はさらに下方にずれることになります。19462円と18348円は上げ下げのポイントとして注目しておかねばなりません。


(97.9.5) 18650円 (+35) 2.8億株


目先の下値をだしたといっても、買い上がる材料はNY高を期待するだけなので、見送りとなりました。出来高は2.8億株。日経平均については、昨日もいいましたが、19462円と18348円の間は方向感を失うところなので、無理に予想することもありません。個別株では優良株の戻りよりもゲリラ株の上昇に期待するほうが面白いので、今日は「阪和興」をデンドラで取り上げました。


(97.9.8) 18633円 (−16) 3.0億株


出来高は前場1.3億、後場1.7億と市場参加者はありません。個別株オプション用《ファゴット》のプログラムの総仕上げやヘルプを書くことに忙殺され、新聞も読んでなかったのですが、今日まとめて見ると、先週末に投資主体別の売買動向が発表されていました。8月は注目すべきことが3つあります。@個人の現金部門が3月以来の買い超しになったこと、A外国人部門が1月以来の売り超しになったこと、B金融機関部門が大幅買い超しだったが、その分を証券自己部門が売り超したこと、です。

個人の現金部門が買い超しになるのは、あまりに株価が安すぎるので、相場観はさておいても、安いものは買っておこうという、ゆったりした性格の資金が買っているのですが、だいたいその頃が底値になることが、非常に多くあります。このことは2月にも述べました。投資主体別売買動向を見る をご覧下さい。この下げの大きな原因は外国人が売りこしになったことですが、8月の売り超し額は538億円とわずかです。また日本株を売り超して、資金を回収したところで、これに替わる運用先はないと思います。

外人が売った国際優良株が下げ、個人が買い始めた株価の安いゲリラ株が、そこここで狼煙を上げているわけです。


(97.9.9) 18695円 (+62) 3.1億株


出来高は前場1.6億、後場1.5億と今日も市場参加者はありません。12日のSQ、9月中間決算の下方修正、期末の需給の悪さ、など明るい話題はありませんが、18500円を保っています。売り方にとっては、もう少し戻って売ろう、SQ明けから売ろうというところでしょうか。

買い方にとっては、年金資金が優良株の押し目買いをしていますが、外人が買い手からはずれている今では、孤軍奮闘で、結局は援軍は来ず、くたびれていまうのではないかと思います。

期待するのは、売られてきた低位株です。95年6月に日経平均は、14000円台に落ち込んでいましたが、この惨澹たる状態から、兼松日産・日東化学・大同板などの仕手株が舞い上がったように、この相場が上伸するには、ゲリラ株でしか突破できないだろうと思っています。


(97.9.10) 18704円 (+8) 3.3億株


SQを控えて見送りというのは、SQが高ければ買おう、安ければ売ろうというのでしょうか。SQだからといって見送る理由にはなりません。要は景気が底割れするのか、しないのか、はっきりするまでは動けないだけです。動きだしたら、動いた方につけばよいだけで、わからないときは株価を見ておくことです。

株価が一定の方向を持続すると、この延長線上に将来の株価があると、つい思ってしまします。トレンドには逆らえませんが、トレンドはいつかは逆転します。すでに優良株は下降トレンドに入り、売られてきた内需株は上昇トレンドに変るものがあらわれつつあります。ソニーや京セラにいつまでも未練を持つこともないし、100円台に落ちた株価が永久に回復できないことはありません。


(97.9.11) 18282円 (−422) 3.8億株


NYが132ドル下げたのを受けて朝から売られ、前場は−346円安。後場はさらに売られ一時は−516円安がありました。大引け前は年金資金の買いが入って−422円安でした。まるで水鳥の羽音に驚いて、戦いもせずに富士川から逃げた平家のような今日の相場でした。

これで下げが再開する合図である重要ポイントの18348円を下抜いたので、9月1日の安値17884からの反発は終りました。実に短命であり、25日線へすら到達できなかったので、反発する力がないことが露呈しました。
17884円はまず下抜けることでしょうが、そうなれば、1月安値の17019円と4月安値の17447円しか下値のめどはありません。


(97.9.12) 17965円 (−316) 7.3億株


NYが続落したことと、昨日の引け後発表された4〜6月のGDPのマイナスはオイルショック以来の大幅なものであったことから、先物は売り気配で始まりました。ザラバ安値17803円は先の9月1日の17884円を下回る新安値となりました。終値ベースでも新安値です。17000円に向かって下げ続けることになります。


(97.9.16) 17974円 (+8) 3.6億株


いよいよ中間決算です。3月期末株価18003円をわずかに下回っている現在では、どうしても先物にヘッジ売りがでてしまいます。このため最近は先物より現物のほうが高いという逆サヤがしばしば現れます。逆サヤになれば裁定解消の現物売りがでて株価が下がり、それを見て先物にヘッジ売りがでて、また逆サヤになるという、悪循環に陥る可能性が強くあります。

この時代は株式だけを投資対象としていては、生き延びられません。9月7日の日曜日から書き始めて、ちょうど1週間目の9月14日に《ファゴット》個別株オプション講座、26章を書き終えました。個別株オプションは、株式よりも格段にチャンスが多くあり、工夫が利益に直結します。ぜひご一読下さい。


(97.9.17) 17683円 (−291) 4.5億株


NYが174ドル高となったので、これを手がかりに前場は200円高まで買われましたが、この戻りは売られるところです。前場は+75円高で終りましたが、後場に入るとすぐにマイナスになり、2時からは急落し、一時は−400円安までありました。小戻して引けましたが、今日のザラバ高値から600円の急落でした。

まだ下げ出してから4日目なので、下値がどうのとは言えませんが、今日の出来高は4.5億株あり、かなりの投げものがありました。今日の値幅は、この下げのうちで最も大きく、出来高もあるので、今日の高値18176円は当面の重要ポイントです。TOPIXは9月初の高値から今日で9日目の下げでもあるし、明日・明後日は戻りがあるかも、と思っています。このとき18176円まで届くかどうかが注目点です。(ここまでは戻れないでしょう。)


(97.9.18) 17930円 (+246) 4.8億株


突っ込み警戒から前場は+99円高でしたが、後場に入り公的年金資金の国際優良株への押し目買いが入り、一時は298円高がありました。今日の注目は出来高です。前場は1.9億株でしたが、後場は2.9億株できています。しかし出来高1位の新日鉄が2000万株・2位の三菱重が1100万株・など今日大幅に下げた銘柄が大商いになっており、3位のテルモ・4位のイトーヨーカなどはクロスのようですから、今日の出来高が、そのまま強気の出来高というわけではありません。後場の出来高は実質2億株程度でしょうか。

ヤオハンが会社更生法の申請の話で売買が停止になりました。連想で、山水電・青木建・日貿信・山一証・鈴丹などは−10%以上の下落となりました。このため今日の反発にもかかわらず、値上がり銘は594銘柄、値下がりは562銘柄と、そう明るいものではありません。18176円を眼前にして、戻りは売られそうです。


(97.9.19) 18058円 (+128) 4.7億株


寄り付き直後は先物が売られマイナスでしたが、前引けはプラスになり、後場は緩んだものの引けにかけて上伸しました。注目される出来高ですが、3日連続の4億株台で、前場出来高は2.6億株、後場は2.1億株。昨日と同じく出来高の多い銘柄は下げる銘柄かクロスくさいものが多く、これをもって上昇エネルギーがあるとはいえません。

ヤオハンが倒産して、初めて転換社債が紙屑になりました。無担保CBですからしかたないのですが、それにしても社債を買って元本を失うとは、これまで考えられなかったことが起こります。おかげで信用リスクのある銘柄は敬遠され、つぶれない会社への投資が集中したのが、昨日今日の相場です。リスクとリターンは裏腹のものですから、リスクの少ない(と思っている)国際優良株へ投資したところでリターンは少ないように思いますが、こうもバタバタと倒産されては、買いの意欲はしぼみます。

今日の上げで18176円に近くなりましたから、戻りは限界にきたと思います。よしんばこれを上抜いても、ハードルは次々に現れます。まず25日平均線の18524円、ついで先の戻り高値の18775円、次に200日線の19197円、最後に大物の780円安した日の高値19462円。これをクリアするのは並みたいていのことではありません。


(97.9.22) 18201円 (+148) 4.7億株


続伸して3連続陽線となりました。安値17563円のをつけた日の高値18176円を上抜いたこともあって、目先は上昇トレンドに入ったのですが、中勢はまだまだ下降トレンドであり、当然に戻りは売られることになります。目先どのあたりで上昇力が失われるのかが問題になるだけです。

目先の上昇が持続性をもつためには、出来高が増えなければなりませんが、今日で4日連続して4億株(それも後半)の出来高水準です。通常であれば、文句なく力強い上昇であると判断しますが、今回は期末のクロスや信用リスクのある銘柄の投げ売りで、出来高が水増しされています。1億株近くはこれによるものではないか、であれば正味の出来高は3億株台に過ぎず、この上昇は力強さに欠け、戻りはしれていると思います。


(97.9.24) 18420円 (+218) 4.8億株


4連続陽線です。細かな節目の18176円を上抜いた余勢を買って続伸です。前場、円が119円台にふれ、一時マイナスになりましたが、すぐにプラスに転じました。当初この上げはアヤ戻しで、2日も陽線をつければ反落に転じると思っていましたが、なかなかしぶとく買いが入ります。しかし中身は国際優良株の戻りでしかありません。

中間期末という要因が、相場の流れをわからなくしています。この4陽連も出来高も、もうひとつ素直に受け止められません。今日は戻りの第2の関門である25日線直前まで戻りました。3月期末株価18003円を意識した買い支えなら、18500円まで上がれば十分で、これ以上の上値は追いにくいはずです。


(97.9.25) 183341円 (−78) 4.1億株


実質月替わりになりました。配当落ち分が−53円あったそうです。これを考えると−25円の小幅安です。9月もあと立ち会い日数では3日になりました。今月一杯は強張ったとしても、10月に入れば、いやがおうでも景気の減速を考えさせられます。JR東海の上場で資金が吸い上げられることもマイナスです。よい材料はありません。

チャートに見る「4陽連後の小幅押し」はいかにも強そうな感じを与えますが、今日の値上がり銘柄は280銘柄、値下がりは863銘柄であり、内容は実にさびしいものがあります。


(97.9.26) 17994円 (−347) 4.7億株


中間期末を控えて予想外の4連続陽線でしたが、とうとう馬脚をあらわしました。株価が支えきれなくなって、ポキンと折れた状態です。先の8月21日からの下げ初め、9月11日からの下初めと同じです。8月21日からの下げは8日目に17884円の安値まで、約1500円下げました。9月11日からの下げは4日目に17583円の新安値をだしましたが、約1200円の下げでした。9月11日からの下げは期末の雑音が入っていたため、日数も下げ幅も中途半端なものでしたが、その代わりに今回の下げが帳尻を合わせるのでしょう。

戻り高値18438円から1500円下は16938円で、ピークから8日目は10月6日です。このあたりが当面の下げの目標になります。


(97.9.29) 17987円 (−7) 4.1億株


寄り付きは売られ、313円安の17680円まで下げましたが、公的資金の買いで戻りました。特に後場寄り、大引け前に公的資金のバスケット買いが入ったようで、中間期末を明日に控えて、なんとしても18003円を維持しようの決意のあらわれです。

しかしここでの買い支えは「問題の先送り」で、先にずらすほど事態は悪化します。こんなところで資金の無駄づかいをしておれば、次の下げでは打つ玉がなくなってしまうのでは、と他人事ながら心配します。明日は小反発したところで、下降トレンドはびくともしません。


(97.9.30) 17887円 (−99) 3.9億株


期末になりました。日経平均は3月末の18003円に対して17887円で約100円のマイナス。TOPIXは3月末の1377円に対して1388円で11円のプラスです。なんとか評価損の計上はせずに済みました。出来高も期末の操作が終ったので3.9億株になり、明日からは正味の出来高になります。

前場はプラスでしたが、後場は先物が売られました。10月入りへ向けてのヘッジのようです。先物が先行して下げたため、日経現物は100円ほど逆サヤで終りました。10月の株安の警戒感は強いものがあるようです。


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